今回は、Video Sales Letter(VSL)についての話題を取り上げます。 VSLでは話を展開する際に、流れがとても重要になってきます。その中で今回は、VSLの最初のフェーズの作り方を解説します。
VSLで大事なのは、動画の長さでも、スライドの綺麗さでもありません。VSLで大事なのは、話題の流れです。どんな内容をどの順番で語るか?これが成約率に最も大きいインパクトをもたらします。
今回お届けするノウハウはこちら
好奇心ステージでは見込客を温める
VSLでの話題の流れを4つのステージに分けた場合、以下の4つに分けることが出来ます。
- ステージ1:好奇心ステージ
- ステージ2:共感ステージ
- ステージ3:証明ステージ
- ステージ4:クローズステージ
そして、それらの最初にくるのが今回の好奇心ステージです。好奇心ステージでは、文字通り見込客の好奇心を掻き立てる必要があります。ここでは、単純に見込客の注意を引くのと同時に、彼らがVSLを見続けるための理由を与える必要があります。
別のレクチャーで紹介した効果的なVSLのための「22ステップフレームワーク」の中から、この好奇心ステージに該当する項目を抜き出して、説明していきます。それは次の4つの項目です。
- ステップ#1:イントロ/フックステップ
- ステップ#2:問題提起するステップ
- ステップ#3:解決策の存在を伝えるステップ
- ステップ#4:あなたの実績を紹介する
1つ1つ見ていきましょう。
ステップ#1:イントロ/フック
ここでは、まずVSLのイントロとして、見込客の注意を引きます。この見込客の注意を引きつける部分をフックと呼びます。釣りをやる人は分かると思いますが、フックとは「引っ掛けるもの」という意味です。
ここでは、論理的なつながりは無視して大丈夫です。まずは見込客をハッとさせるようなフックを用意してください。
ステップ#2:問題提起する
イントロで半ば強引に見込客のアテンションを集めただけでは、見込客にすぐに飽きられてしまいます。それを起点にさらに深い興味のところまで、見込客を連れて来ないといけません。そこで有効なのが、見込客に対して問題提起をすることです。
問題提起とは、見込客自身が抱えている問題を話題に挙げ、「あなた、こんなことで悩んでいませんか?」ということを見込客に語りかけてあげます。それがうまく見込客に刺さると、見込客は「あ、これ自分のこと言われてる気がする」と思ってしまうんです。
僕のお客さんでも同じような方がいました。うちには、CashLabというオンラインコース作りを体系的に解説したサブスクの商品があります。そのお客さんにどうしてCashLabを買ってくれたのかをヒアリングしたことがあったんですね。
そうしたら、「ウェビナーで自分のことを言われてる気がしたんです。自分の考えていること、今感じている気持ちとかをズバズバ言い当てられてる気がしました。それでついCashLabを買っちゃったんです。」って言ってくれました。
見込客の抱える問題をあなたが深く理解していること、それをこのステップで伝えてください。あなたは見込客から信頼を得ることが出来ます。見込客に「この人は、私のことを理解してくれている」と思ってもらう。これによって、VSLの視聴を続けてもらえると同時に、あなたの信頼をアップさせることが可能です。
ステップ#3:解決策の存在を伝える
問題提起で見込客をVSLに引き込んだら、さらに見込客をVSLに釘付けにしていきましょう。問題を的確に示した後に、その問題を解決する手段がちゃんとあることを見込客に伝えてください。さきほどの問題提起の部分で、見込客は自分の抱える問題を再認識した状態になっています。
そこで、あなたがその問題の解決策を知っていて、さらにこのVSLの中で解決策を紹介するということを見込客に伝えましょう。人間は、自分にメリットのある行動しか取ることができません。だから、VSLを最後まで見てもらうために、ここで見込客にVSLを見続ける理由を与えてください。例えばこんな調子です。
「もしその問題が解決できたら、あなたはどのくらいハッピーになりますか?この動画の中で、僕はその問題を解決する方法をあなたにお伝えするつもりです。」
見込客はあなたの提示する問題に対して、真剣に悩んでいます。そもそも適切な解決策が見つかっていないからこそ、彼らは今日まで悩み続けてきたわけです。みんな解決策を探していますし、解決策がないことが自体がストレスになっている場合もあります。
解決策の存在を伝えることで、視聴者にとってはVSL動画を視聴し続ける強力なモチベーションになります。
ステップ#4:あなたの実績を紹介する
問題提起と解決策の存在を伝えたところで、この好奇心ステージの役割はほぼ達成されました。あともう少しです。解決策の存在を伝えたのは良いですが、見込客の中にはこう考えている人もいるかもしれません。「あれ、ちょっと待って。この人のこと信用していいんだっけ?そもそも私の抱えている問題について、どこまで詳しいんだろう?」
そうです。ここがVSLで大事になるところなんですが、良いことを言ったあとには見込客は必ず反論するような気持ちを持ちます。「いやいや、そんな都合の良い話なんて無いよね」といった風に疑う気持ちを持つのが当然の心理です。だから、良いことを伝えた後には必ず反論処理を行ってください。
反論処理とは、見込客の心に浮かぶであろう疑問や懸念を、払拭してあげることを指します。この場合だと、解決策の存在を示したのは良いけれど、あなたのことを信用して良いのか?見込客は迷っています。そこであなたの実績を紹介し、見込客の抱える問題に対して話すに値する人物であることを伝えましょう。
例えば僕は、電子書籍のセールスマテリアルで次のような言い回しで、自分の実績を紹介しています。
「実際僕も、後発組としてKindleに本を出してみました。びっくりするほど簡単に本が完成し、Amazonのページに本が陳列されました。しかも、売れる。最初はテストマーケティングのつもりで一冊出したんですけど、想像以上に印税収入が大きいので、びっくりしました。味を占めた僕は、すぐに2冊目、3冊目に取り掛かりました。印税収入を貯めて、オランダからフランスにテスラで旅行したほどです。その時の映像を少しだけお見せします。はい、これ。」
実績を紹介するときに、真正面から「私はこの分野の専門家で、こんな実績があります。」という方法もあります。でも僕のようにストーリーなどを使って、間接的な言い方をするのもとても効果的です。
まとめ:冒頭で視聴者にVSLを見続ける理由を与える
今回は、Video Sales Letter(VSL)において、最初の部分にあたる好奇心ステージの作り方を紹介しました。好奇心ステージでは、冒頭で見込客の注意を引きつけます。ただし、単に注意を引きつけるだけでは、その先が持ちしません。
なので、見込客の抱える問題やそれに対する解決策の話を織り交ぜることで、見込客に最後までVSLを視聴し続ける理由を与えてあげるのです。また、見込客からの信頼を得るために、あなた自身がその問題の分野に対して持っている知識や実績を紹介してください。このレクチャー通りに好奇心ステージを完成させれば、見込客を釘付けにするVSL動画としてスタートを切ることが出来ます。ぜひ試してみてください。今回のレクチャーはここまで。また次回のレクチャーでお会いしましょう。