今回は動画広告で使われる3種類の広告タイプを紹介し、それぞれの長所と短所について解説します。このレクチャーが終わるころには、なぜ動画広告があなたのビジネスにとって最良の収入源になるのか、正確に理解していることでしょう。
あなたが広告を出す商品・サービスの性質によって、最適な広告の種類が変わってくるのでよく理解しておいてください。僕らも最初のころは手軽な広告タイプだけを出していて、全く成果がでていませんでした。ですが、広告タイプを見直したところ、一気に収益率が改善しました。100円入れたら200円出てくるような広告を作れるようになりました。それでは、早速見ていきましょう。
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ビジネスで使われる3タイプの広告はそれぞれ得意分野が異なる
現在、ビジネスで使用されている広告には、大きく分けて3つの種類があります。1つ目は検索広告。2つ目は画像・テキスト広告と呼ばれるもの。そして3つ目は、動画広告です。厳密には、この3タイプだけではありませんが、あなたがオンライン上で見てきた広告のほとんどは、この分類でカバーできます。
それぞれの見込み客にとって最適な広告タイプがあるので、あなたは各広告のメリット・デメリットを把握しておいてください。なぜなら選択を誤ってしまうと、伝えたいメッセージが伝わりづらくなってしまうからです。どんな伝わり方をするのかわかっていれば、正しい広告タイプが行えるようになります。
検索広告のメリット:お客さんのニーズが明確
まずは一番ポピュラーな広告である「検索広告」から説明します。リスティング広告やGoogle広告だとレスポンシブ検索広告と呼ばれています。GoogleやBing、古いところではYahooを利用したことがある方は、検索広告を見たことがあると思います。
これは検索エンジンで検索結果が表示されたときに、ページの上や横に表示される広告のことです。企業は検索ワードに基づいて、見込み客がクリックする可能性が高い商品やサービスの広告を出します。そしてそれらの広告に高額の費用を支払うのです。検索広告の主な利点は、購買につながるターゲットが絞りやすく、非常に具体的な目標達成が可能になることです。
例えばアイウェアメーカーのWarby Parker(ワービー・パーカー)のようなD2C(ダイレクト・トゥ・コンシューマー)企業が、より多くのメガネを売ろうとしているとします。D2Cとは製造から販売までを自社で手掛け、販売が自社ECサイトを活用するモデルですね。その際に「世界一のメガネ」とGoogleで検索したとき、検索結果に表示される自社メガネの広告を作っておきます。こうして特定のキーワードでメガネを探している顧客を正確にターゲットでき、効果的に販売することができるわけです。
僕らが検索広告を使う場合、「オンラインコースの作り方」や「YouTuberとして稼ぐ方法」を検索した人に広告を表示させたいと思います。これらはかなり具体的な層であり、検索広告は非常に効果的に僕らの欲しいど真ん中のお客さんへアプローチするのに役立ちます。
また検索広告はターゲットを特定できるだけではなく、すごく簡単に作成できます。なにしろただのテキストですから。必要なのは検索結果が表示されたとき、見込み客が理想的にクリックするリンクのヘッドラインと簡単な説明文だけです。フォトショップや動画編集のスキルがゼロでも、収益性の高い広告を作ることができるのです。
検索広告のデメリット:ターゲットが狭くなる
検索広告の最大の欠点は、ターゲットを明確にしすぎること。つまり彼らはある意味では狭い領域、ニッチな市場での動きでしかありません。逆に言えば、大衆市場には適していないでしょう。
例えば「ロサンゼルスで最高のペルー料理」を検索している人が、僕らのコースの検索広告に偶然たどり着くことはないでしょう。また「ロサンゼルスで最高のペルー料理」を検索している人が、ブラウザの一番上に僕らのコースの広告を見たとしても、実際に欲しいもの、つまりロサンゼルスでのおすすめレストランを見つけるためにスクロールを続けるでしょう。
つまりこれらの広告は、人々がすでに製品に関連するトピックを検索している場合にのみマッチングするのです。具体的な数字の動きは、Google広告のキーワードプランナーというツールを使って実際に見ることができます。これはGoogle広告で用意されている無料のサービスで、どんなことができるのかちょっと覗いてみましょう。
このツールでは、あるトピックを検索している人の数を明確に知ることができます。例えば、「ダイエット」と入力すれば、このフレーズを検索している人の数が1カ月あたり平均30万100人にのぼることがわかります。下の方を見ると、4万500人が「縄跳び ダイエット」を検索していることがわかります。
キードード候補として出てくるこれらの語句は、関連する言葉を検索している人の数を示してくれます。仮に「縄跳び ダイエット」のフレーズをGoogleで検索した人を対象に、縄跳びダイエットのコースの検索広告を出し、広告を見た人の5%がクリックしたとします。つまり2025人です。
この2025人のうち、実際に製品を購入したのは20人だとすると、コンバージョン率は1%になります。コンバージョン率とは、広告をクリックした人のうちどれだけ成約へつながったのかを表す割合ですね。このコースの価格が5万円だったとすると検索広告を使って、この商品から1ヶ月に稼げる最大の金額は約100万円ということになります。5万円のコースが売れるの?と疑問に思うかもしれませんが、僕らが月400万円の広告費を使い、800万円の売上が出ているオンラインコースの価格は20万円です。
画像・テキスト広告のメリット:作成が簡単で効果が高い
ここからギアを一段シフトして、画像やテキスト広告について解説しましょう。このタイプの広告の利点は、画像の上にテキストを配置するだけなので、作成がかなり簡単なことです。検索広告よりは複雑ですが、動画広告ほどではありません。あなたがこれまでにこの用語を聞いたことがない場合でも、あなたはおそらくFacebookやTwitter、Instagramをスクロールしながら毎日これらを見ているはずです。
これは僕らが、Google広告で出しているディスプレイ広告と言われる画像・テキスト形式の広告です。よくこういう広告がブログがウェブサイトに載っているのを見ますよね?作り方は本当に簡単で、バナー画像をCanvaでデザインして、ヘッドラインと短い説明文をつけるだけ。あとは、Google広告が自動で文字と動画の組み合わせを試して、うまくいった広告だけを優先的に出していってくれます。機械が自動で最適化をしてくれるので、本当に楽です。
Facebookであれば、友達の投稿の合間に表示されるビジュアル広告で、あなたの興味や関心に基づいて特定の商品が宣伝されています。これらの広告は、ほとんどのソーシャルメディアで何らかの形で使用されていますね。TwitterやFacebookでもよく目にします。ただし、Facebookは広告審査の基準が厳しく、すぐにBANされます。僕らも過去にBANされましたし、僕のコンサルのクライアントでも何人もFacebook広告を止められた方を知っています。
この種の広告の最大の利点は、どのタイプの顧客をターゲットにするか、極めて具体的に設定できることです。Facebookの創業者マーク・ザッカーバーグや、Google CEOのサンダー・ピチャイが僕を監視するためにiPhoneをハッキングしたのではないか?と心配になるほど、FacebookやGoogleは個人の関心事に特化した広告を出します。その理由は、お客さんのオンライン上の活動を元に画像広告やテキスト広告では非常にターゲットを絞ったアクセスを得ることができるからです。
僕のタイムラインに出てきたこの広告を見てください。FXブローカーの広告です。今、日本一のFXトレーダーの方のマンツーマンでついて指導してもらっています。 そのために僕はいろいろなFXブローカーで口座を開いているので、XMというこのFXブローカーの広告が出てきています。ちなみにFXは、世界中どこにいてもスマホでトレードが可能です。僕も3児の父親をやりながら、なかなかカメラの前に向かってオンラインコースを撮る時間は無いけれど、FXなら家族でバーベキューやりながらも利益を出せてしまいます。FXトレーダーはオンラインコースビジネスと並んで、時間と場所の自由が効く職業だと思っています。
さらに、画像広告では、検索広告ほど見込み客の意図が特定されません。検索広告だと、すでに新しい歯ブラシを探している人の注意を引くことしかできません。しかしFacebookで流れる画像・テキスト広告では、歯ブラシを買う予定のなかった人の目にも留まるかもしれないのです。つまり潜在的なニーズを掘り起こすのに適しています。
もし僕が自分のオンラインコースの画像とテキストの広告を作るとしたら、Google広告を使って30歳から50歳までの人をターゲットにします。これらの人たちは、自分がこれまで積み上げてきたスキル・知識・経験をである可能性が高いです。もっと具体的に言えばその中でもセミナー講師、ビジネス書の作家、コーチング、コンサルタント、士業、スポーツトレーナーなどの技術や知識が必要な分野で、労働集約的な働き方に限界を感じオンライン化への興味を持っている人たちですね。この客層は、YouTubeの動画を作るのに適しています。
このような人たちは、積極的にオンライン化するための講座を探しているわけではありません。しかしこれらの属性や特徴から、私たちのような講座に興味を持ってくれる可能性が高いことがわかっています。だからこそより一般的な興味や願望を訴求するわけです。この集客方法を準特定意図と呼んでいます。
画像・テキスト広告のデメリット:情報量が限定的
このタイプの広告の欠点は、潜在的な顧客にクリックを促すために、画像と少量のテキストしか使われないことです。どんなに長いものでも、見出しは30文字程度これくらいの文字数にしかなりません。このような広告は印象に残れば効果的ではありますが、短いスペースで誰かを説得して何かをさせるというのは想像しにくいものです。
その上、ほとんどの人はFacebookのタイムラインをスクロールしているときにこの種の広告を何度も目にすることになります。なので友人の新しい猫の写真に返信するための完璧な絵文字を選ぶ前の、一瞬だけしか注意を引けません。
このタイプの広告は潜在的な顧客にクリックしてもらうだけの十分な情報がないため、商品の必要性を意識していない顧客には効果がありません。そのためこのタイプの広告で成功したいなら、人口統計やターゲットの属性を熟知している必要があります。「期間の長いクルーズ旅行は、忙しい30代より子育てが終わった50代、60代以上向けだろう」と潜在顧客の属性を把握してその層に広告を当てて、需要を掘り起こすようなイメージです。広告面積が限られているので、元々そういう欲求があった人しか反応してくれません。その場で教育するのは難しくなります。
すでに述べたように、他の広告だけではなく潜在的な顧客がタイムラインをスクロールしているとき、目にするすべてのものと競合します。そのためFacebookで友人や家族、Googleであれば興味のあるブログ記事やページから、あなたが提供するものに意識を移させるだけの説得力ある広告が必要です。つまり注目を集め、スクロールする親指の動きを止めるためには、適切なタイプの顧客をターゲットにすること。そして視覚的に魅力的で、注目を集める広告を作ることの両方が必要なのです。画像・テキストタイプの広告は、大量の一般視聴者を惹きつけるのにはまだ適していません。しかし検索広告よりも、幅広い潜在的な顧客グループを獲得することができます。
最も効果が高く収益につながりやすい動画広告の3つの効果
さて、いよいよ僕の個人的なお気に入りである「動画広告」についてお話しましょう。
YouTubeでは見たい動画の直前に、一定時間スキップできない動画が表示されます。これが動画広告です。例えばYouTubeでキャンプ動画を見たりしてると、バイク屋さんのCMが出てきます。バイクでソロキャンプに行く人もいるので、そういう層に向かって広告を当てているんだと思います。
Facebookでは気になる友人の投稿を見かけたとき、ついスクロールを止めてみているとタイムラインで再生が始まる動画のことです。ここで重要なことは、Facebookではデフォルトの設定では動画の音声がオフになっていること。つまり人々は、意図的に音声をオンにしなければ聞くことができないのです。動画広告の主な利点のひとつは、製品を売り込むのに数秒ではなく何分も使えることです。
魅力的な動画を作成し、適切な心理的トリガーを引くことができれば、潜在的な顧客の注意を強く引くことができます。動画の中で購買意欲を増加させることも出来ます。このレクチャーでは、その方法をすべてお教えします。まずは動画広告に見られる3つの効果についてお話しましょう。
動画広告の効果#1:ユーザーを説得できる時間が大幅に増える
もしあなたが強力なフックを持つ良い文章を書けば、効果は倍以上になります。テキストや画像ではユーザーの注意を数秒しか引くことができなかったのが、動画では、人を説得するのに十分な5分にまでアップグレードすることができるのです。
もしあなたが5分間のつまらない動画を作ったとしたら、最初の数秒では誰も見向きもしないでしょう。しかし、たとえ彼らが積極的に製品を探していなかったとしても、適切な心理的トリガーを引くことができれば、あなたの製品を知らない視聴者を潜在的な顧客に変えることができるのです。
動画広告ではただ商品を売り込むだけではなく、「この商品は本当に自分が欲しているものだ」と納得してもらう時間も与えられます。CMがコンテンツ広告の中で最も収益性の高い形態であるのと同じ理由で、動画では視聴者の感情的な反応を引き出し、製品の主張を伝えることができるのです。
動画広告の効果#2:潜在的な顧客にも効果的なアプローチができる
一例を挙げましょう。ほとんどの人は、どうすればサブスクや会員制サイトを作れるかを一瞬考えたとしても意識し続けることはありません。むしろ大多数の人は、そんなことを考えたことがないと言っても過言ではありません。
ここで検索広告との比較をしてみましょう。YouTubeのキーワード検索ツール「Ahrefs」を使うと、現在日本の中で、この質問を積極的にしている人は月に0だということがわかります。会員制サイトを作るにはどうしたらいいかなんて、誰も気にしていないのです。もしこの数字が僕らの潜在的な顧客層の指標だとしたら、お客さんはかなり限られますよね?しかしそれは、検索広告が中心であればの話です。
ところが動画広告を始めれば、会員制サイトを作ることに興味を持つ人の数に制限はありません。僕らの実際の数字をお見せして、納得してもらいましょう。
これはGoogle広告の管理画面です。右下に見えるのが表示回数やコンバージョンのデータです。この場合のコンバージョンは、広告を視聴し実際にクリックしてくれた人です。1475という数字が見えますか?1475人もの人が僕らの動画広告を気に入ってランディングページに来てくれました。YouTubeで明示的に検索する人の数よりもはるかに多いのです。そう、検索広告では全く無かった需要を、動画広告が見事に見込み客の潜在需要を掘り起こしてくれました。要は動画広告を使って、これまで存在しなかった顧客層を作ることができるということです。
動画広告の効果#3:プロセスを効率化すれば効果が最大限に発揮される
一緒に仕事をしている広告代理店の担当者が言っていたのですが、検索広告やイメージ広告はすでに存在する需要に訴えて集客することを目的としています。しかし動画広告は全く別で、視聴者の心の中に新たな欲求や需要を作り出すことができます。商品の存在を知らなかった人が、動画広告を見ることで、もしかしたらずっと必要としていたのかもしれないと思うようになるのです。だからこそ、動画広告は多くの人に興味を持ってもらうための最良の方法なのです。
もちろん動画広告の大きなメリットを受け取るためには、それなりの努力が必要です。例えば今日、テレビを見ながらでも検索広告なら100本を作ることができます。画像広告やテキスト広告であれば、1~2時間で10個のまともな広告を作ることができるでしょう。しかし良い動画広告を1つ作るには、最低でも丸1日、あるいはそれ以上かかるでしょう。
だから動画広告には、いくつかの欠点があると言われてきました。しかし僕が伝えたいのは、プロセスを大幅に効率化すればいいという話です。動画のスクリプトを作る人、ストーリーボードを作る人、動画撮影チーム、動画編集者などを教育して、動画広告を作るのに仕組みを効率化してください。もちろん動画のスクリプトだけをクラウドワーカーに外注し、あとは全部1人でやるのも良いでしょう。良い切り口を思いついたら、それをすぐに形にできる仕組みを早めに作り上げましょう。
まとめ:動画広告の作成プロセスを効率化すればどのタイプよりも効果的になる
今回の内容をまとめておきましょう。検索広告は、手軽に作れて既に存在するニーズに対しては強みがあります。その反面、潜在的なニーズには向きません。画像・テキスト広告も作るのが簡単でインパクトが大きいです。潜在的なニーズもある程度は拾えますが、お客さんを教育するところまではいきません。動画広告は、作成に時間や手間が掛かるものの、広告のインパクトや広告内でお客さんを教育し、潜在的なニーズを掘り起こすことが出来る優れた広告タイプです。
僕らは動画広告をオススメしますし、動画広告の作り方を他の動画でも沢山扱っていきます。あなたも僕らの動画を見て、お客さんがスキップする手を思わず止めてしまうような、効果的な動画を作れるようになってください。さて、ここまでで何か不明点や質問はありますか?何かあれば下記のコメント欄でお知らせくださいね。ではまたお会いしましょう。