今回は動画広告に必要な6つの要素を盛り込んだ、視聴者を惹き付ける動画を紹介していきます。あなたが動画広告で生計を立てたい、収入を得たいと考えているなら、これらの要素は決して無視できない存在です。
これらは実際に動画広告を作る際、この6つの要素を取り入れながら作られました。今回はその動画広告も紹介しながら、6つの要素がどのように使われているかについて解説していきます。では早速始めましょう。
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魅力的な動画広告の要素を盛り込んだ2つの例
動画広告では非常に短い時間で、視聴者の行動を大きく変えるようにアピールしなくてはなりません。そのためにはフックで視聴者を惹き付け、問題を提起して解決策を求めさせ、自分たちの製品を紹介し、購入してもらうのです。
説明すると簡単ですが、実際はもう少し複雑になります。この要素を効果的に盛り込み、大きな成果を出した動画広告を紹介しましょう。6つの要素が具体的にわかるよう、解説を交えながら説明していきますね。
広告例#1:画期的かつデリケートな話題にも切り込んだFlex社
まずは、生理用品を手掛けるFlex(フレックス)という会社の動画広告を見てみましょう。まず冒頭はTaraと名乗る女性が、いきなり強烈な言葉を発します。
「こんにちは、Taraです。私は性行為が大好きで、生理が大嫌いです」
5秒後に始まるこのフレーズこそ、強烈なフックです。これを聞いて衝撃のあまり、続きが気になってスキップ広告をクリックできなくなるかもしれません。さらに続きます。
「もしあなたが生理になったことがあるなら、私が何を言っているのかよくわかるでしょう。毎月、小さな綿を使うわけですが、これには色々と面倒なことがあります。なぜなら3時間ごとに交換しなければならないからです。時々漏れるし、ひどい臭いがする。性生活はお預けです。あなたはナプキンを使っているかもしれませんが、それは基本的に、自分の血液で満たされた、かさばる濡れたオムツを一日中身につけているようなものです。ひどい臭いがするし、足や体にも付着します。さらに、余分なものをバッグに入れて持ち歩くのは、かさばるし面倒です。最悪なのは、性行為ができないことです」
次に、従来の生理用品の問題点について説明します。
「生理は太古の昔からありました。今は2018年です。ロケットを打ち上げてスポーツカーを宇宙に飛ばすこともできます。なのに私たちは未だに、外出中にお尻に血が付いているかどうかをいちいち気にしないといけません。しかしこれからは、もう心配する必要はありません。その必要がないのです。ご紹介するのは、Flexです。時代遅れの生理用品に対する革新的なソリューションです」
ここで具体的な解決策、Flex社の製品であるソリューションが出てきます。
「Flexは、従来の生理用品に代わるものです。あなたが考えていることはわかります。これは大き過ぎないか?と。そんなに大きいものを使うの?と。その疑問にお答えしましょう。簡単な解剖学のレッスンです。他の生理用品を使っているときは女性器の狭い部分を完全に塞いでしまっています。しかしFlexは女性器の最も広い部分で、神経が少ない部分にスペースに収まっています。そのためFlexが中に入っても、異物感を覚えることはありません」
ここではメリットの前に反対意見を扱うという、ちょっとした逆転現象を起こしています。デリケートな話題なので、まず先に反対意見を出して全体的なバランスを図っています。
「数時間ごとに交換しなければならない他の生理用品とは異なり、フレックスは12時間着用することができます。つまり学校や会社に行っている間も、気にする必要はありません。また寝ている間も、気にしなくて大丈夫です。その上、漏れないし、臭わないし、70%のお客様が膨満感を軽減できています。体にも全く無害です。さらに化学物質は一切使用しておらず、低刺激性で、BPAも含まれていません。さらに、フレックスは環境にも優しく、従来の生理用品に比べて廃棄物の量が60%も少ないのです。そして一番の利点は、装着したまま汚れのない生理中の性行為ができることです。このビデオの下にあるリンクをクリックして、今すぐフレックスのトライアルを注文してください。そうすればもう二度と、生理痛が起きそうなのか、それとも便が出そうなのか、混乱することはありません」
従来の方法に比べた利便性や、安全性などを強調しています。そこから、スムーズにCall To Actionにつなげています。
「私たちは、あなたが人生で最も快適で、おそらく最もセクシーな生理を体験することを保証します」
最後は面白い言い回しですね。見終わったあともすごく印象に残るセリフです。
広告例#2:会員制ビジネスの作り方を扱った石崎の場合
それでは次に、僕らが会員制ビジネスに関する商品のために作った動画広告を見てみましょう。もし最初からちょっとビックリさせてしまったら、ごめんなさい。先に謝っておきます。
―「次のビデオは物議を醸すものであり一部の視聴者を不快にする内容が含まれています。心の準備をしてから視聴してください。」
ここがフックです。でも心配しないでください。この広告には、不快なものやショッキングなものは一切ありません。衝撃的なものが流れると伝えれば、人は警戒して身構えますよね。同時にどんなものが流れるのかと、興味を抱きます。そんな人間の心理を応用したフックです。
―「どうもこんにちは石崎力也です。今からわずか1分であなたの知識、スキル、経験をオンラインで完結する会員制ビジネスに変える方法をお伝えします。」
これは冒頭のフックの続きと考えてください。これから1分で解説するので、1分だけ集中して聞いてください。という具体的に必要な時間の話をした上で、広告を視聴するメリットを冒頭部分に配置しました。次に、それに関する反論処理の要素が入ります。
―「あなたの知っていることを収益化してください。専門家でなくても結構です。本を出版していなくても大丈夫。飛び抜けた実績も不要です。」
ここでは「でも、自分には人に教えるような知識、スキル、経験なんか無いんじゃないか?」という視聴者が抱くであろう反論をすぐに処理します。そしてこの次に視聴離脱を防ぐために「ただし1つ最初に警告しておきます。」という一文を入れます。警告の内容は次のようなもの。
―「クライアントに有料で提供しているノウハウを今から無料でシェアするつもりです。お金を支払っている人たちが不利にならないためにも、いつまでもこのノウハウを無料で提供するわけにはいきません。一度限りのご案内だと思って続きを視聴してください。」
そしてここで、この動画広告のさらなるメリットをご紹介します。
―「このビデオ視聴することであなたの情熱や興味あるいは知っていることWhat You Knowを、収益性の高い会員制ビジネスに変えるステップバイステップの方法が理解できます。」
ここで6つの要素の1つ、ベネフィットを提示します。この動画を見た先に視聴者が得られるものは何なのか?動画の続きを見てもらうために、それを早い段階で説明してしまいます。ステップバイステップとは、段階的かつ着実に進んでいけるという意味です。1つ1つ解説するから大丈夫ですよと伝えるための言葉です。そして次に、実際に会員制ビジネスを立ち上げて成功したいくつかの事例を紹介しています。
―「例えば海外では、こんな会員制サイトが成功しています。スーザン・ガレットさんは1800人のリストに犬のしつけを教える会員制サイトをオファーしました。61%の人たちが会員になりました。つまり1000人以上が月額課金を払い続けていることになります。」
―「ライアン・レヴェックさんは、コンサルティングのビジネスモデルをサブスクリプションへと移行させ、1000人以上の会員を抱えています。年間2億円のサブスクリプションモデルを運用しています。」
そして、こう続けます。
―「今挙げた三人のサブスクオーナーも、もともと9時5時の仕事をしていました。もしかしたらあなたとそれほど変わらない人生を送っていたかもしれません。彼らはこのサブスクリプション革命の波に乗り、楽にサイトをスケールさせました。」
成功した事例を示すことで、顧客が潜在的に持つ可能性のある反対意見を処理しています。つまり、事例に出てきた人たちは視聴者のあなたとそんなに変わらない境遇の人達だったということを強調して、自分には出来ないんじゃないか?という反論に対処しているわけです。
―「ところで一体あなたは誰なの?申し遅れました。というか、最初に名乗りましたがもう一度自己紹介します。石崎力也です。今これオランダです。オランダでセミリタイヤ生活を送っています。僕はこのセミリタイア生活をサブスクリプション1本で達成しました。そうです、会員制ビジネスからのサブスク収入だけで生きています。厳密にはサブスクの導入方法をコンサルティングしてますから、サブスク収入とコンサルティングの収入で生活しています。」
ここでは自分の実績を紹介することで、あなた何様なの?という反論に答えておきます。
―「僕がこのビデオを作ったのは他でもない、あなたに知ってほしいからです。あなたは、普通の仕事のやり方を受け入れる必要はないということを。あなたは、普通の人生を受け入れなくてもいいって言うことを。」
もう分かりますよね?ここでも潜在的な反論をさらに処理しています。視聴者の感じる、平凡な自分には無理なんじゃないかという気持ちに反論しています。
―「もちろん新しい何かを始めるのは怖いでしょう。よくわかります。たぶんどこから始めればいいかも分からないはずです。僕も同じことをかつて考えてました。」
問題提起を出します。ここまでずっとサブスクの利点について話してきて、あなたにも出来ますよと話してきました。どうしたらそれを実現できるのか?あなたは迷ってますよね?という問題提起です。
―「だから僕は、会員制サイトを作るためのステップバイステップのプログラムを作りました。僕がクライアントに教えていることをこのプログラムにまとめました。」
冒頭から7分後のここで、解決策を提示しています。自分たちが手取り足取り教えるプログラムを作ったから安心してください。ということです。さらにCall To Actionと緊急性を加えます。
―「あなたも、成功しているメンバーシップビジネスのオーナーたちと全く同じ会員制ビジネスを作れます。今日から4日間にわたりその方法をビデオでお伝えします。無料です。まだボタンが表示されているうちに、画面左下にあるリンクをクリックしてください。」
無料のビデオシリーズに誘導するのですが、次の部分で具体的に無料のビデオシリーズの中で、視聴者が得られるものを簡単に紹介しておきます。こうすることで、ビデオシリーズが価値あるものであることを理解してもらいます。
―「この4つのビデオシリーズで、僕は次のことをお伝えします。クレジットカードの明細を確認し、僕たちがどれほどサブスクリプション革命に巻き込まれているかを確認し、今度はあなたがサブスクをしかける側になる方法。」
そして最後に、Call To Actionと緊急性をさらに強めるために、ドキッとするような言葉で伝えています。
―「このノウハウはいつまでも提供されているわけではありません。僕はもうそろそろ話すのをやめます。オフラインモードになります。なんで?先延ばし思考の人に、このノウハウを提供したくないからです。まだボタンが表示されているうちに、画面に左下にあるリンクをクリックしてください。」
冒頭に話した、既にお金を払ってくれた顧客がいるという伏線の回収をしながら、行動を促すための理由として時間制限を付けています。視聴者もYouTubeの広告は一回見送ったら、もう探すことが出来ないと分かっています。それをもう一度思い出してもらうために、あえて言葉で強調します。
まとめ:製品ごとに要素の形や順番を変えて伝える
このように、効果的な動画広告の核となる要素を、製品ごとにクリエイティブな方法でリミックスしたり、並べ替えたりすることが可能です。さまざまな商品の動画広告を作成するために、これらの基本要素をどのように利用できるかを紹介しました。
実際にあなたもこれらの知識を使ってみて、顧客調査を行うところから始めてみましょう。もしここまでで分からない点があれば、いつでもコメントで教えて下さいね。僕らのフィードバックがほしければ、忘れずに記載してください。ではまたお会いしましょう。