今回は、カスタマーズ・ストーリー広告のフォーマットについて解説していきます。あなたは動画広告を学び、あなたの商品を購入してもらうために努力をしているでしょう。どんな商品であっても、見込客の購買意欲には大量の証拠が必要です。
見込客は、自分の信じていることが間違っていると実感する証拠を目の当たりにすれば、その考え方が変わります。広告では、商品によって人生が変わった顧客の実例に勝る証拠はありません。証明は、カスタマーズ・ストーリー広告フォーマットの中心的な特徴となります。カスタマーズ・ストーリー広告では、あなたの最高な顧客の一人が、あなたの商品で人生をポジティブに変えたというストーリーを語ってくれるのです。
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カスタマーズ・ストーリー広告は、ベストカスタマーのインタビューから生まれる
カスタマーズ・ストーリー広告は通常、顧客に直接インタビューして広告用のフッテージを集めます。
その名が示すようにベストカスタマーは、あなたの商品を最大に支持する者です。彼らはあなたの商品がもたらした素晴らしい変化を実感し、あなたの商品の大ファンになるでしょう。
カスタマーズ・ストーリー広告は、商品の良い点を伝えていくストレート広告と同じような構造をしています。まず、フックを用意します。次に問題点を挙げて、その解決策を提示。解決策のメリットを伝えたら、反論処理を処理します。そして最後に見込客の行動を喚起するCTA(Call To Action)があります。
このカスタマーズ・ストーリー広告がストレート広告と違う点は何でしょう。それは、誰が商品のことを話すか?ということです。ストレート広告では、ナレーターがあなたの商品を説明します。ですがカスタマーズ・ストーリー広告は、ストーリーを伝えるのはあなたの顧客です。顧客視点から語られるストーリーは、あなたの見込客にとって親近感のあるものになります。
カスタマーズ・ストーリー広告の具体的な展開方法
カスタマーズ・ストーリー広告は、顧客が抱えていた悩みや問題のストーリーから始まります。そして、顧客がどのように商品を使用し、どのような利益を得られたか?というストーリーに移行します。ここだで見ると、このフォーマットはストレート広告によく似ています。しかし実際の顧客の生の声を聞くことは、視聴者にとってより大きな意味を持ちます。
次に顧客がどのような反対意見や懸念、疑問を持ち、それをどのように克服して購入を決めたのかを明らかにします。この部分では、視聴者が今抱えている疑問と同じものをかつて共有していた、という認識が重要です。あなたの商品で最大限の恩恵を受けられた顧客のように、その疑問を捨てて商品を受け入れれば、あなたも商品の恩恵を受けることができる、ということを示しています。
視聴者は、自分と同じような問題、懸念、恐怖を抱えていた人の話を聞くことになります。その人があなたの商品を使って問題を克服したという話を聞くと、すごく興味を持ってくれるわけです。広告の中の人物に自分を重ねてしまうのです。その顧客と同じように、見込客自身の人生にも同じような変化が得られると感じさせるのです。
強力なカスタマーズ・ストーリー広告を実行するための2つの条件
さて、このようにカスタマーズ・ストーリーは広告強力なフォーマットです。ですが実際に効果を出すにはいくつかの条件があります。まず1つ目は、あなたの商品に満足している顧客が必要です。つまり残念ながら、誰もがこのタイプの広告を利用できるわけではないのです。顧客がいないのに、顧客の話をすることはできません。ですから、まったく新しい商品の場合は、この方法が使えません。
2つ目は、ただの顧客ストーリーではないということです。あなたの商品がもたらす効果をとてもよく表す、素晴らしいストーリーを持つ顧客を見つける必要があります。商品の使用前後で生活がガラッと変わったようなストーリーを持つ顧客を選びましょう。
顧客のBefore Afterのギャップが大きければ大きいほど、ストーリーに説得力が出てきます。実際には、こんな感じです。もしあなたが犬の訓練コースを販売していたとします。広告に出る犬に、元々ボールを取ってくるような従順な犬は選ばないでしょう。むしろ、かつては言うことさえ聞かなかった、悪魔のような犬の変身ストーリーの方を選ぶはずです。
カーペットにオシッコをしたり、家具を噛んだり、飼い主の頭を悩ませていた犬が、規律を守る犬になるまでのストーリーを見せるのです。どんな命令にも従う犬は、今では飼い主を幸せにし、ストレスを感じさせません。この劇的な変化は、このコースが非常に効果的であるという証明になります。
もう一つ例を出しましょう。あなたがダイエットのプログラムを販売しているとします。あなたは誰にも気づかれないような、3キロしか痩せていない顧客をインタビュー相手に選んではいけません。
人前で体型を見せることに恐怖や強い抵抗を感じ、自分に自信が持てない人を選びます。恥ずかしさのあまり、プールや海ではシャツを着たまま泳ぎに行ってしまうような人です。あなたの商品を使って40~50キロ以上の減量に成功した人を選びましょう。そして彼らが引き締まったシックスパックを手に入れ、どこに行っても自信を持って服を脱げる人になったことを紹介するのです。
カスタマーズ・ストーリー広告を際立たせる7つのポイント
さて、この2つの条件をクリアしたら、カスタマーズ・ストーリー広告を作る準備をしましょう。視聴者に購入を促す優れた広告を作るには、インタビューでの質問内容が重要になります。カスタマーズ・ストーリー広告は非常に効果的ですが、インタビューがあると制作の難易度も高くなります。
なぜなら良い映像には、良いインタビューが必要だからです。ここで重要なのは「リアリティ」です。顧客には正直に、自分の言葉で答えてもらってください。そのリアリティこそが親近感のある物語を生み出し、視聴者を惹きつけるからです。
でも、それをインタビューで実現するのはなかなか難しいことです。理想的な回答をすべて台本にしても、すぐに顧客に見抜かれてしまいます。読ませたり、暗記させたりしても、本当に生活が変わった!というトーンを実現するのは不可能です。顧客に自分の声で語ってもらわないと、リアリティのある回答は得られません。
ここでは、インタビューの質問そのものに注目してみましょう。顧客から好ましく、本物の答えを引き出すためには、適切なトークポイントでインタビューを行う必要があります。ここでは最も重要な話のポイントを「7つのカスタマージャーニー」として集約しました。
この7つのポイントは、カスタマーズ・ストーリー広告の構造に簡単に当てはめることができます。このポイントを活用すれば、顧客からの回答を促すことが可能です。しかしこれらは、単なる出発点であることを覚えておいてください。広く適用できるように普遍的な言葉でリストアップしていますが、顧客や商品に合わせて調整してください。
インタビューを受ける人はそれぞれ異なりますので、どのような質問をすればよいかは状況により変化します。必要に応じて「なぜメソッド」を使って深堀りするのは、インタビュアーであるあなたの役目です。表面的な答えに甘んじてはいけません。
ポイント#1:商品を使う前の生活について尋ねる
ポイントの1つ目は、商品を使う前の生活はどのようなものだったのか、そしてそれはどのように感じられたのか?というポイントです。こんな質問になります。
「商品を使う前の生活はどのようなものでしたか?またその時、どんな気持ちだったか教えてもらえますか?」
ここでのあなたの目標は、あなたの商品を使う前に抱えていた問題について、顧客に話してもらうことです。また、顧客がどのように感じたかを聞くことで、親近感のある人間味のある答えが返ってきます。
たとえ視聴者がインタビュー対象者と全く同じ状況にいなくても、顧客に共感を与えることができます。視聴者はこの人に同情し、その人の痛みを感じているのです。
ポイント#2:商品を一文で表現する
ポイントの2つ目は、あなたの商品を一文で表現してもらうことです。これは広告の解決策部分にあたります。こんな質問の仕方になります。
「商品を一文で表すと、何でしょうか?」
ここでの目的は、あなたの商品、つまりソリューションが何をするものなのか?を顧客に語ってもらうことです。理想的な答えは、商品の望ましい利点を強調すること。また一言でまとめてもらえる可能性があるので、フック部分に使えるフレーズを引き出すことが出来るメリットもあります。
ポイント#3:顧客にとって商品がどのように役立ったか
ポイントの3つ目は、その商品がどのように顧客の役に立ち、彼らがどのように感じたか?という質問です。これも広告の解決策部分にあたります。
「この商品はどんな風にあなたの問題を解決してくれましたか?そして、問題が解決してどう感じましたか?」
顧客には、その商品が自分の問題をどのように解決したのかを淡々と語ってもらってください。ここは少し長くなっても構いません。顧客自身の言葉で、ゆっくりと語ってもらいましょう。長い部分はあとから編集でいくらでもカット出来ます。
そして問題が解決した時の感情を尋ねれば、よりパーソナルで親近感のある答えが返ってくるでしょう。これにより、あなたの商品に信頼を寄せてくれる視聴者を増やすことができます。
ポイント#4:商品のお気に入りの機能は?
ポイントの4つ目は、商品の一番のお気に入りポイントを聞くことです。これは広告のベネフィット部分を引き出す質問です。また商品の良さを端的に表せるだけでなく、顧客の言葉を引き出す上でとても有効です。実際の質問はこうです。
「商品のお気に入りの機能は何でしょうか? 」
色々な答えが返ってくるはずですが、大事なのは顧客自身のリアルな言葉です。視聴者はリアリティを感じることで、商品をより魅力的に感じることが出来ます。
ポイント#5:商品を初めて見たときの不安で共感を得る
ポイントの5つ目は、商品購入前にあった不安の話です。これは広告の反論処理に使えます。聞き方はこうです。
「最初に商品を見たとき、購入することに不安がありましたか?もしあったとしたら、それは何でしたか?」
この質問によって、良い側面ばかりではない点に着目できます。なぜなら同じ不安を抱え、自分たちと同じだった、という印象を与えられるからです。広告では見込客からの反論に答えを返します。またこの質問は、次の質問にもシームレスにつながります。
ポイント#6:不安はどのように解消されたのか
ポイントの6つ目は、その不安をどのように解消したのか?最終的に商品を購入する価値があったのか?という部分です。前の質問とセットで反論処理部分を構成します。理想的な質問は、次のようなものです。
「購入への不安はどのように解消されましたか?最終的にこの商品を購入してよかったと感じるか?」
ここで良い回答を引き出して、悩むことさえ無駄という印象を与えられたら最高でしょう。
ポイント#7:購入を迷っている人には何と言いたいか?
7つ目は、そのような反対意見を持っている人には何と言いますか?という質問です。もしあなたのインタビューを受けた人が、視聴者と同じ疑問を持っていたら、これは強力なツールとなります。
「今ならば、購入を迷っている人に何とオススメしますか?」
この答えを聞いて視聴者は「うわー、この人は私と同じだったけど、それをやり遂げたんだ。そして、これだけ人生が変わったんだ」と共感してくれます。基本的には見込客に「あの人たちに、この商品を買うべきだと伝えてくれ」と伝えたいのです。次のような回答がもらえたらベストです。
「私が購入前の自分にアドバイスするとすれば、まずはやってみてということです。最初、これは自分に合っているのか?これは良い買い物になるのか?と悩みました。でも今考えると、その時間はすべて無駄でしたね。使ってみて正解でした。」
もっと早く始めていれば、多くの試行錯誤をせずに済んだはず。そういった答えが得られれば、無理に強引なCTAで成約させる必要がなくなります。広告を見ている見込客自身が、商品を欲しがるようになるからです。
まとめ:カスタマーズ・ストーリー広告は成功のイメージが大事
カスタマーズ・ストーリー広告は、視聴者の未来を見せるフォーマットと言っても良いでしょう。どうしても視聴者は不安を抱きます。この商品を買っても、何も変わらないんじゃないか?無駄な買い物をしてしまうのではないか。と。
しかしその視聴者と、商品を買って人生を変えた人の違いは、あなたの商品を使ったかそうでないか。たったこれだけの違いです。この違いをうまく伝えられれば、あなたの商品は魅力に感じられ、たくさんの成約を集めることができます。
ただしこのフォーマットは、そもそもあなたの商品を使って満足された方がいなければ使えません。初めての商品には使えません。その点だけ注意してください。ではここまでで何か質問はありますか?何かあれば下記のコメント欄で知らせてくださいね。ではまたお会いしましょう。