今回のレクチャーでは、カスタマーズ・ストーリー広告を扱います。その中でも「解決策」部分の作り方を解説します。カスタマーズ・ストーリー広告は、顧客インタビューの映像を使って構成する動画広告です。顧客が持っていた悩みを取り上げるのが問題提起部分です。そして顧客がその悩みを解決した方法を取り上げるのが、今回の解決策の部分になります。
当然ですが彼らが見つけた解決策は、あなたの商品でなければなりません。これは、何よりも重要なポイントです。そして彼らが解決策を紹介するときには、それが何であるか、そしてどのように機能するかを正確に伝えてもらうのです。あなたがここですべきは、解決策であるあなたの商品の素晴らしさを引き出すことです。商品の素晴らしさを説明してもらうように、最適な質問を用意してください。
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解決策である商品を説明するための質問
カスタマーズ・ストーリー広告では顧客にインタビューをします。インタビューする際に有効な質問は、以下の7つです。
- 商品を使う前の生活はどのようなものだったか、どんな気持ちだったのか?
- 商品を一文で表すとどうなるか?
- 商品がどのように役立ったか?その時あなたはどう感じたか?
- 商品のお気に入りの機能は?
- 商品の購入に不安があったか?あったとしたら、それは何か?
- 購入への不安はどのように解消されたか?最終的に商品を購入してよかった点は何か?
- 購入を迷っている人には何と言いますか?
ここでは、顧客に対して行う7つの質問のうち、以下の2つの質問を使ってください。
- 商品を一文で表すとどうなるか?
- 商品があなたをどのように助けたのか?
これらの質問によって、あなたの商品が何であるかを明確に説明してもらうことができます。また、それによって何ができるかを語ってもらうことも可能です。
もちろん、これは僕が提供するテンプレートに過ぎません。あなたの仕事は、このテンプレートを使って自分の顧客に最適な質問を作ることです。あなたの顧客が商品についてできるだけ具体的に説明できるように、質問を微調整してください。
問題提起のための具体的な質問例
僕は商品メニューの中に、いしこん2.0というコンサルティングサービスを用意しています。 そのコンサルのお客さんに実施したインタビューの内容をご紹介します。このインタビューの中で僕らは、こんな質問を投げかけました。
「いしこん2.0参加後にどんなことを得られましたか?」
この質問に答えてくださった高島吉成さんのお話です。
「いしこんに参加させていただいて、まずはどういう順番で商品をリリースして、その順番にするのはなぜかといった戦略的なことをきちんと理詰めで教えていただきました。」
少し具体性を出してもらうために、もう少しお話を掘り下げます。具体的な固有名詞などが登場すると、インタビューにリアリティが出るからです。
「あとは戦術のところの、英語圏のClickFunnelsや、DeadlineFunnel、Teachableなどの連携をきちんと教えていただいて、一つずつその問題を潰していけることがすごいと感じて、今は受けてよかったと思っていますね。」
高島さんはすごく具体的なキーワードを出してくれました。こんな風にすぐに核心に迫れる場合も多いです。ただ、もしあなたが望むような回答を得られなくても、動揺する必要はありません。何度かテイクを重ねたあと、ベストテイクを採用しても問題ないからです。
もし誰かにインタビューしているときに彼らが失敗しても、気にすることはありません。お客さんをリラックスさせてリテイクしましょう。水を飲んでもらったり、少し休憩してもらったりしてください。そしてもう一度カメラを回し、質問に答えてもらいましょう。
もう1人、インタビューに答えてくださった方の例を紹介します。中野琴子さんです。いしこんに参加してから、実際のコンサルの中で得られたものを生き生きと語ってくれました。
「Udemyを一回やってみようということで、月に2コース出すことが決まり、それだけに集中してくださいというのが最初のご指導でしたね。私はいろいろやろうとするんですけど、石崎さんがおっしゃるのは『中野さん、僕が大事にしていることはシンプルということです。シンプルってわかりますか。シンプルというのは1です』と言われて、1つ以上の事をやっては駄目だというのでUdemyに集中できました。Udemyに月2コース出そうとすると、私のスキルでは本当に馬車馬のようにやらないと手持ちの時間内ではできないので、それを半年ぐらいは集中してやることができました。」
とても具体的な答えてですね。すごく良いです。このように顧客を十分にリラックスさせ、その人にしか話せないような話を沢山語ってもらいましょう。良い部分が見つかれば、その部分だけを抜き出して広告に使わせてもらいます。
効果的な回答を得るポイント:顧客自身の言葉で商品を語ってもらう
顧客に商品の説明をしてもらう際、覚えておいて欲しいことがあります。それは、マーケティング資料の説明をそのまま読むかような形はダメだということです。いかにも会社の商品紹介ページに書いてありそうな説明文では、カスタマーズ・ストーリー広告の良さを活かすことができません。
視聴者は顧客のリアルな言葉に親近感を覚え、反応するからです。もしそこで、営業っぽさが出てしまうとたちまち幻滅してしまいます。なるべく顧客自身の自然な言葉で語ってもらえるよう、上手くリードしてください。
また追加の質問もしてください。彼ら自身が商品をどのように理解しているのか、商品がどのように問題を解決したのか。彼ら自身の言葉で詳しく説明してもらうようにしてください。
この場合のコツは、友人や家族にこの商品をどのように説明するかを尋ねることです。僕らもいしこん2.0の顧客インタビューで次のような質問を用意しました。「いしこん2.0への参加を悩んでいる方に、どんな風にオススメしますか?」というものです。こういった質問を用意しておけば、よりパーソナルで親しみやすい言葉で語ってくれるはずです。
まとめ:顧客の自然な言葉で効果的に商品を紹介する
今回は、カスタマーズ・ストーリー広告の中の解決策部分にスポットを当てました。この部分では顧客に、商品の機能や活用方法などを聞いてください。それを使ってどんな感情になったか?というベネフィット部分については、この後に聞きます。なので今は、この商品がどんなものでどんな問題を解決するののか?ということに絞って話を聞くようにしてください。
あなたの商品を紹介し、それが何であるかを説明するチャンスであることを覚えておいてください。あなたの顧客からの個人的なエピソードから、視聴者に大きなインパクトを与えられるのです。あなたの商品と顧客に合わせて、あなたの商品の役割を語ってもらえるような質問を考えてください。今回はここまで。またすぐに、お会いしましょう。