今回のレクチャーでは、動画広告の中でもファウンダーズ・ストーリー広告を取り上げます。創業者自身の問題を解決したストーリーと、商品紹介との橋渡しをする重要なセクションです。
今回紹介するのはファウンダーズ・ストーリー広告の中盤部分です。既にここまでで、あなたが抱えていた問題の解決策を見つけた流れについて語り終えてるいるはずです。次は、その解決策を見つけたことで得られたベネフィットについて話すのです。同じような問題を抱えている人にとって魅力的に感じるように語ってください。
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ファウンダーズ・ストーリー広告の構成
ファウンダーズ・ストーリーでは、まず創業者であるあなた自身のストーリーを語ります。あなたが抱えていた問題、そこから見つけ出した解決策の話です。あなたが自分の問題を解決して、そこから何を得たかを伝えるのです。商品の紹介をするのは、その後になります。具体的には、次のような構成で出来ています。
- フック
- 創業者自身が抱えていた問題(問題提起)
- 創業者自身の解決策
- 創業者自身へのベネフィット
- 商品の紹介
- 顧客のベネフィット
- 反論処理
- Call To Action
ここで注目して欲しいのは、ベネフィットを伝えるセクションが2つある点です。1つは、創業者自身へのベネフィット。もう1つは、顧客へのベネフィットです。これらは別のものです。今回は前半の方の、創業者自身へのベネフィットの作り方をやっていきます。後半の顧客へのベネフィットについては、また商品を紹介した後に語ってください。
効果的なベネフィット提示の具体例
さて、話を元に戻しましょう。では実際に創業者自身へのベネフィットの部分を書いていきましょう。今回は、僕の商品であるCashLabの広告を扱います。CashLabは、オンラインコースビジネスの作り方を体系的に学べるようにしたコースです。
オンラインコースビジネスを1から作る、その道筋を解説した商品です。このコースの制作が、最終的に僕のビジネスを変えることになりました。
創業者自身のベネフィットを作っていきます。ですが、その直前部分で僕が自分の問題への解決策として、CashLabというコースをひらめいたことを既に語り終えています。今回はその続きから行きます。
#1:具体的な言葉でベネフィットを語る
それでは、このCashLabがどのように僕のビジネスを変えたのでしょうか?その理由はつまり、「誰もが実践できるコースを持てたこと」です。スクリプトを書いていきましょう。ここでは、具体的なベネフィットを事実として並べていきます。
「僕はビジネスパートナーの小川さんに、すぐにFacetimeで電話しました。東京すしアカデミーのようなオンラインコースを作ろう。名前はCashLabが良い。僕がそう語ると、小川さんも賛同してくれました。」
「僕たちはまず顧客の成長の道筋を示した地図、サクセスパスを作り始めました。これまでカスタマーサポートに届いたメール、お客さんからもらったフィードバック、そしてコンサル生の声を全て集めたんです。」
「これら顧客の声をサクセスパスにすべて反映したんです。ビジネスの立ち上げから自動化、そして規模拡大までを、一本の直線状に並べました。これに沿って進んでいけばよいという、理想的なサクセスパスが完成しました。」
「思えば、今までお客さんにオンラインコースビジネスの体系的な作り方を教えることが出来ないでいました。お客さん1人1人に1から全部を教えている時間がなかったのです。でもCashLabが完成して、お客さんにステップバイステップのガイダンスを提供することが出来るようになりました。」
次はちょっと真実味を増すために、顧客のテスティモニアルも混ぜてみます。
「僕らは手始めにモニターを50人募集したんです。少しすると、そのモニターの受講生から沢山のポジティブなレビューが届くようになります。」
「『初心者ですが、部分的なノウハウや技術よりも総合的なカタチになる技術を学べそうな気がする』とか『ステップバイステップで無理なく知識を体系化できるのがまず良いと思います。また、自分のビジネスアイディアを見つけるところからスタートできるのでビジネス初心者でもついていけます。』という声です。」
さて、次はいよいよ感情部分を表現して、視聴者の共感を誘っていきます。
#2:ベネフィットを得た際の感情を加える
こういったストーリーを書くときに多くの人が間違えることがあります。それは、「その時、何が起こったか」だけを語ってしまうということです。視聴者は、当時の状況だけでなく、その時あなたがどう感じたのかを知りたがっています。なので、スクリプトにも必ず感情を表現した部分が必要です。
「僕は、ああ合ってたんだ。と思いました。人に喜んでもらえるコースが出来て、自分の中に何か社会的な使命が芽生えるのを感じました。僕たちは社会的に意味のあるものを作っているんだ。そういう実感が、心の奥からこみ上げてきたんです。」
「お客さん1人1人が自らの手で、オンラインコースビジネスを構築していく。ようやく、そんな理想的な流れを作ることが出来ました。」
「CashLabを作る直前、僕はコンサルティングばかりをしていました。たしかにコンサルティングは、やりがいはあるけれど、もっと多くのお客さんの役に立てる方法は別にあるんじゃないかと思っていたんです。確かにコンサルの人数を増やせば一時的に収入は上がるけれど、デジタルコンテンツを作る時間は限られてしまう。コンサルでは、僕の喋った30分は30分のまま。デジタルコンテンツのように何百倍にもなることはありません。」
「でもデジタルコンテンツは違います。いわば影分身の術のように、僕の喋った30分が1万分、10万分と視聴されます。より多くの人達に、ビジネスの作り方を1からガイドできるんです。『ツールやデジタルコンテンツで、自分の時間を効率よく使って、多くの顧客の役に立つ』これこそ、僕がビジネスを始めた当初、目指していたものでした。」
僕はようやく、その集大成に到達することが出来たんです。『多くの人の役に立つコンテンツを、オンラインコースで届ける』これは僕が創業当時に持っていた信念です。デジタルコンテンツから始まって、コンサルティングが増えて、やっぱりデジタルコンテンツに戻ってきた。僕がビジネスを始めた頃に思っていた理想像が合っていたと証明された瞬間でした。そして、同時に随分遠くまで来たなという達成感を感じたのを覚えています。」
繰り返しになりますが、自分が何をしたかだけでく、実際にどう感じたのかということを話す部分も作るようにしてください。
#3:気持ちが伝わる言葉を選ぶ
感情を部分を伝えるときには、言葉選びにもこだわってください。その時の感情を強く伝えられる言葉選びをすることも大切です。
すごいという普遍的な単語は避けましょう。魅惑的という言葉も避けた方が良いですね。どのようにすごくて、どれほど魅惑的であるのかを伝えるのです。僕がやったように、自分が感じたことをもう少し長文にしても良いでしょう。
よしこれでこの部分は完成としましょう。まずはドラフトを書いているつもりで気軽に書いていってください。もしもっと良い言葉が思いついたら、スクリプトが完成した後で戻ってきて変更すれば良いのです。
まとめ:想像しやすいベネフィットを提示して視聴者を惹きつける
個人的なストーリーを語ることで、あなたが経験した具体的な結果やベネフィットを示すことができます。実在する人間が実際にあった経験の話をすることで、親近感を持ってもらいやすいのです。
ちなみに、この創業者のベネフィットのセクションではBロールなどで顧客のイメージを膨らめてください。ビジュアルにも訴えかけるのです。視聴者に強い印象を与えるために、実際のベネフィットに関連した映像をBロールとして入れてください。ちなみに僕の場合は、旅先で撮影した動画を使ったりもします。あなたの昔の写真を入れても良いでしょう。
今回の内容を参考に、実際にあなたもベネフィット部分を書いてみてください。事実だけでなく、あなたの感情を表現する言葉も洗練させてください。今回はここまで。それでは、またお会いしましょう。