今回は、動画広告の中でもストレート広告について解説します。ストレート広告の解決策としてあなたの商品を紹介する部分のスクリプトを書く方法をお伝えします。
ストレート広告では、6つの要素を順番に並べて進行していきます。フック、問題提起、解決策、ベネフィット、反論処理、そして行動を促すCTA(Call To Action)という順番です。今回は、その3番目にあたる解決策の部分のスクリプトを書くときに考えることをお伝えします。
効果的な解決策の2つの条件
広告において、問題提起に対してあてがっていく解決策は、かならずあなたの商品ということになります。見込客の悩みや痛みに対して、それを解消する手段としてあなたの商品を紹介します。
解決策であるあなたの商品を効果的に見せるために、必ず盛り込んで欲しい条件があります。それは次の2つに集約されます。
- What – その商品は何をするものか?
- How – その商品はどんな風に問題を解決するのか?
1つ目は「その商品は何をするものか?」です。これは、その商品が尿路感染症の検査キットなのか、新しいカタチの生理用品なのか、家族アルバムの配送サービスなのか。具体的に何をするものなのかを、明確に伝えてあげることが重要です。つまり、何をするのかというWhatの視点から語ってください。
2つ目は、「その商品はどんな風に問題を解決するのか?」です。これはHowの視点といえます。
自宅で出来る尿路感染症の検査キットを売っているScanwellは、このHowの部分をこう描いています。「自宅で出来るので病院での待ち時間もないから、あなたが痛みや不快感を感じる時間を短くすることが出来ます」
新しい形の生理用品を売っているFlexの場合は、こんな風にHowを説明しています。「従来の生理用品よりも長持ちして汚れにくいのに、不快感まで軽減することが出来ます。」
家族アルバムの定期配送サービスを提供しているChatbooksは、子供がいてゆっくり家族アルバムを作る時間のない親に対して、こういう解決策をオファーしています。「時間がなくても大丈夫。あなたがスマホで撮った家族写真、SNSにアップした子供のベストショットを自動で製本し、毎月自宅までお届けします。」
説明する内容はなるべくシンプルに保つ
ここで、注意して欲しいのはこのWhatやHowをなるべく具体的かつシンプルで保つことです。子供でも理解できるくらいのシンプルな文章で表現するようにしてください。
そのために大事になってくるのは、すべての機能を紹介しないということです。あなたの商品の良さを伝えたいがために、すべての機能について説明したくなる気持ちは分かります。
そういった長いフルバージョンの説明はもっと長尺の許されるウェビナーやセールスレター、ランディングページのためにとっておいてください。
動画広告という短い尺の中で、効果的に商品の良さを宣伝するには、まずあなたが提起した問題点の解消だけにポイントを絞りましょう。まずは問題提起で話していないことは、解決策としての商品の説明でも紹介しないというくらい気持ちで、解決策部分を書いてください。
これによってなるべくシンプルな内容にまとめることが出来ます。もちろん、その後で多少の要素を追加するのは良いでしょう。
動画広告の解決策部分の実例
僕らのYouTube広告マスタークラスでは、解決策の前ではこんな風に問題提起をしています。
「ネットでお客さんを集めたいのに、実は広告だけ避けてきませんでしたか?広告のやり方が分からない。使う金額のイメージが出来ない。広告代理店に頼まないといけないと思ってた。全部、この動画で解決します。
1日に5時間かけてブログ記事を1本更新する。Twitterに毎日3投稿、Instagramに週7投稿。毎回絞り出すように更新しているけど、正直この作業がどれだけ集客に寄与しているんだろうと自問自答する毎日。」
これに対して、解決策としての商品を当てていきましょう。
「それも今日で終わりです。あなたに足りなかったのは広告です。つまり集客のスピードを一気に加速させるためのツールです。そしてあなたが知りたかったのは広告を安心して始めるためのガイダンスです。
でも安心してください。広告代理店のノウハウを、あなたにも使えるような形にしました。そう、広告のフレームワークを僕たちが作ったんです。それがYouTube広告マスタークラスです。」
ここがWhatにあたります。広告であなたの集客を変えてくださいと伝えます。次はどんな感じにしましょうか。解決策ではないですが、自己紹介を簡単に挟んで僕の話は聞く価値があることを伝えておこうと思います。
「どうもこんにちは、石崎力也と申します。オランダに住んでいるデジタルマーケターです。年収3000万円以上のフリーランサー、年商5億円以上の法人を対象に、セールスファネルの導入支援をしています。」
自己紹介で自分の権威性を少し上げたところで、簡単に内容の説明をして、視聴者の悩みを解決してくれる商品だということをアピールします。同時に、一緒に商品を作った人の紹介も挟みます。広告代理店の方の話もして、説得力を増しておきます。
「僕がお付き合いのある広告代理店の方と一緒に、次のような内容をレクチャーとしてまとめました。
- 1つのセールスファネルで8桁の売上を達成する方法
- 効果が証明されている動画広告スクリプトの作り方
- 広告マフィアの仕事術1「撤退ライン・ロジックツリー」
- 広告マフィアの仕事術2「入札戦略の具体的な考え方」
- 広告マフィアの仕事術3「1人で100人分の仕事を実行する外注との付き合い方」
- 指数関数的成長を達成する@ハイパーグロース戦略
- [5秒の壁、30秒の壁、1分の壁]を乗り越える具体的な施策
- 業界別・広告予算の事例集
すべて動画で解説しています。どれも広告代理店の方が月に800万、1,000万というキャッシュを投じて、実践で磨いてきたノウハウばかりです。このノウハウを提供してくださったのは、株式会社インフルエンスムーブメントの吉野さんです。吉野さんは、代理店の代表でありながら、大手出版社の広告運用も担当する広告運用のプロです。」
さて、次の部分でまた解決策に戻ります。Howの話です。
「このマスタークラスの受講を開始したら、まず広告集客がうまくいくための条件を学んでください。広告予算の効果が証明されている動画広告づくりのフレームワークを盗んで、広告を出稿してください。ちゃんと撤退ラインを自分で判断するためのフローチャートもお渡しします。」
広告での集客に悩んでいる視聴者に、商品購入後の具体的なイメージを掴んでもらいます。この部分は、お客さんからの疑問に答えていく反論処理としても機能しています。「本当にうまくいくのか?」「損はしないか?」という反論に対する答えを含めています。
いずれにしてもここで言いたいのは、僕らのYouTube広告マスタークラスは広告で成功するためのフレームワークを提供し、集客の速度を加速させることであなたの問題を解決しますよ。ということなのです。
まとめ:シンプルな解決策を提示する
動画広告のスクリプトを作る際に気をつけることは1つだけ。解決策をシンプルにする。商品の説明を書くときは「シンプルに」ということを常に意識してください。自分の製品が持つすべての機能を自慢したくなっても、すべてを詰め込むのはやめましょう。
紹介する商品の機能を増やせば増やすほど、解決策は複雑になります。複雑になればなるほど、視聴者には理解しづらくなります。一見、追加したほうが魅力的な気がしますが、実は複雑さが視聴者を混乱させて逆効果になるのです。解決策を書くためには、単純に次の2つの質問に答えると良いでしょう。
- What – 私の商品とは何をするものか?
- How – 私の商品はどんな方法で見込客の問題を解決するのか?
書き出したら、それを読み返してみてください。商品の特徴を端的に表現していますか? 一つ一つの言葉に意味がありますか? すべてのフレーズに目的がありますか?もっとシンプルにできるかもしれません。