あなたはマーケターとしてAIを活用して魅力的なセールスレターを作成したいけれど、具体的にどのように進めたら良いのか悩んでいるのではないでしょうか?ここでは、AIを使ってすでに売れているセールスレターの構成要素を分析し、それを自分のセールスレター作成に活かすテクニックをご紹介します。文章生成AIを上手く使うことで、セールスレター作成に必要な要素を体系的に理解し、効果的なセールスコピーライティングスキルを身につけることができるでしょう。
近年、ChatGPTなどのAIの進化により、AIを使って何でも文章を作らせてしまうというのが一般的になりつつあります。しかし、AIにセールスレターをただ書かせるだけでは、本当に売れるセールスレターにはなかなかなりません。そこで重要になるのが、すでに実績のあるセールスレターをAIに分析させ、その中から効果的な構成要素を学ぶというアプローチです。ここからは、そのためのステップを追って解説していきます。まずはセールスレターの分析に適したAIツールの選び方や、分析対象とするセールスレターの選定基準などについて見ていきましょう。
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セールスレターを1から作るのは大変!完成度の高い事例から学ぼう
セールスレターを1から作成するのは、非常に時間と労力がかかる作業です。特に、セールスコピーライティングの経験が浅いマーケターにとっては、何から手をつけていいのか分からず、途方に暮れてしまうこともあるでしょう。コピーライティング系の本や教材もたくさんありますが、ライティングスキルを上げるのもなかなか大変というのが正直なところだと思います。
そんな時は、すでに完成度の高いセールスレターを参考にするのが一番の近道です。優れたセールスレターには、長年の経験と試行錯誤によって磨き上げられた、効果的な文章構成やテクニックが詰め込まれています。これらの成功事例から学ぶことで、自分のセールスレター作成スキルを大幅に向上させることができるのです。
ただし、単に優れたセールスレターを真似るだけでは、本当の意味での学びにはつながりません。大切なのは、なぜそのセールスレターが優れているのか、どのような構成要素や表現技法が使われているのかを分析し、理解することです。
そこで活用したいのが、AIによるセールスレター分析です。AIを使えば、人間の目では見落としがちな細かな要素も漏らさず抽出し、客観的な視点で分析することができます。これにより、優れたセールスレターの「成功の秘訣」を体系的に理解し、自分のセールスレター作成に活かすことが可能になるのです。
AIを使ってセールスレターを分析する方法
AIを活用したセールスレター分析には、ChatGPTのような文章生成AIツールが最適です。ChatGPTはOpenAIが開発した強力なAIツールであることは多くの人がご存じの通りです。人間のような自然な文章を生成するだけでなく、文章の分析や要約なども得意としています。実はこれセールスレターの構成要素を分解して、それぞれの要素の役割や効果を分析するのに役立つんです。
具体的な分析手順としては、まずChatGPTに分析したいセールスレターのテキストデータを入力します。AIは入力されたテキストデータを元に、文章構造を解析し、ヘッドライン、リードコピー、お客様の声、商品やサービスの詳細説明、特典やメリットの説明、FAQ、Call To Action、追伸などセールスレターを構成する主要な要素を自動的に抽出します。
分析に使うセールスレター:2つのパターン
AIを使ってセールスレターを分析する準備として、まず分析対象となるセールスレターを選定する必要があります。ここでは2つのパターンを紹介します。
パターン1:自分の成功事例を分析
あなたがすでに何らかのビジネスを展開しているのであれば、過去に商品やサービスを販売するためにセールスレターを作成した経験があるのではないでしょうか?その中で特に高い成約率を誇る、いわゆる「売れている」セールスレターがあれば、それが分析の最適な対象となります。
過去の成功事例を分析するメリットは、すでに売れることが実証されているセールスレターを参考にできるという点にあります。成功したセールスレターの構成要素を分析することで、なぜそのセールスレターが効果的だったのかを客観的に理解することができます。そしてそこから自身のセールスコピーライティングスキル向上に繋げることができます。
例えば、僕は7 days eBookという電子書籍出版のやり方に関するeBookを販売しています。7 days eBookに関するセールスレターが好調な売上を記録しています。このセールスレターをAIに分析させ、効果的な要素を特定する。そうすることで、次回の商品の販売時にも、同様の構成要素を取り入れたセールスレターを作成することができます。
パターン2:他社の成功事例を分析
もし、あなたがまだセールスレター作成の経験が浅い、あるいは過去に作成したセールスレターで満足のいく成果を得られていない場合は、他社の成功事例を分析対象とすることをおすすめします。競合他社のセールスレターや、業界で高い評価を得ているセールスレターを分析してください。広告で頻繁に流れてくるセールスレターを研究するのも1つの手です。長く広告が回っている商品は売れている証拠です。そこから効果的な文章の構成や表現方法を学ぶことができます。
他社の成功事例を分析するメリットは、自身のビジネスとは異なる視点やアイデアを取り入れることができる点にあります。ただし、分析対象とするセールスレターは、なるべく自分の参入ジャンルに近いものを選ぶことをオススメします。あなたのターゲット顧客層や商品・サービスの特性に合致しているものを選ぶことが重要です。
セールスレターをURLで渡せない場合はソースコードやテキストファイルを使う
AIにセールスレターを分析させる場合、セールスレターのURLを直接AIに入力しても分析できないケースがあります。これはウェブサイトの構造やセキュリティ設定などが原因で、AIがセールスレターの本文を正しく認識できないためです。
このような場合は、セールスレターのソースコードであるHTMLコードを拡張子がtxtのテキストファイルとして保存し、AIに入力する方法が有効です。ソースコードは、ウェブページの表示に必要な情報を記述したもので、ブラウザの開発者ツールなどを使って簡単に取得できます。
また、セールスレターの本文をコピー&ペーストしてテキストファイルに保存する方法も有効です。いずれの場合もテキストファイルにすることで、AIが文章を正しく認識しやすくなるだけでなく、AIへの入力画面の文字数制限の問題も回避できます。ChatGPTをはじめとする多くのAIツールは、一度に入力できるフォームの文字数に制限があります。そのため長いセールスレターを分析する場合には、テキストファイルとして入力する必要があるのです。
セールスレターを分析するためのプロンプト例
AIツールにセールスレターを読み込ませたら、いよいよ分析作業に移ります。ここでは、ChatGPTを使ってセールスレターを分析するための効果的なプロンプトを紹介します。まずは、セールスレター全体の構造を把握するために、次のようなプロンプトを入力してみましょう。
プロンプトの例:
「このセールスレターの構成要素を箇条書きでリストアップしてください。」
このプロンプトを入力すると、ChatGPTはセールスレターを構成する要素を自動的に抽出し、箇条書きで表示してくれます。例えば、次のような結果が出力されます。
- ヘッドライン:商品・サービスのメリットを簡潔に伝える
- リードコピー:読者の興味を引き込み、本文へと誘導する
- 商品・サービスの詳細説明:具体的な特徴やメリットを詳しく解説する
- 特典・メリットの説明:顧客が得られる価値を明確にする
- お客様の声:商品・サービスの信頼性を高める
- FAQ:よくある質問と回答をまとめる
- 行動喚起(CTA):購入や登録など、具体的な行動を促す
- 追伸:読者の記憶に残るメッセージを伝える
AIの分析結果を人間の目で確認する
AIによる分析結果が出力されたら、次にやるべきことは、その結果を元のセールスレターと見比べて確認することです。AIの分析は完璧ではなく、重要な要素が見落とされていたり、解釈が間違っていたりする可能性もあります。AIにはハルシネーションといって、実在しない情報を生成してしまう傾向があるため、人間が最終的にチェックする必要があります。
例えば、AIが「お客様の声」という要素を抽出できなかった場合は、手動でその要素を追加する必要があります。また、AIが「商品・サービスの詳細説明」を「メリットの説明」と誤って解釈している場合は、適切な要素名に修正する必要があるでしょう。
さらにAIが抽出した要素をより詳細に分析したい場合は、追加の指示(プロンプト)を与えることができます。例えば、次のようなプロンプトを入力してみましょう。
プロンプトの例:
「リードコピーで使われている具体的なテクニックを3つ挙げてください。」
このプロンプトを入力すると、ChatGPTはリードコピーで使われているテクニックを具体的に分析し、次のような結果を出力してくれるでしょう。
- 問題提起:読者の抱える悩みや課題を明確に提示し、共感を呼ぶ
- 権威性のアピール:専門家や有名人の意見を引用することで、情報の信頼性を高める
- ベネフィットの強調:商品・サービスを使うことで得られるメリットを具体的に示し、購買意欲を高める
このように追加の指示を与えることで、AIはより深い分析結果を提供してくれるのです。
分析結果をテンプレートにしておく
AIを活用してセールスレターを分析したら、その結果を今後のセールスレター作成に活かしましょう。分析結果を参考に、効果的なセールスレターのテンプレートを作成しておけば、次回以降のセールスレター作成時間を大幅に短縮することができます。
テンプレートには、AIが抽出した構成要素と、それぞれの要素に含まれるべき内容を具体的に記載します。ただし、AIによる分析結果をそのままテンプレートにするのではなく、自分のビジネスに合わせて調整することが重要です。そこでAIとの会話の最後に、次のようなプロンプトを与えてみましょう。
プロンプトの例:
「これまでの分析結果を元に、効果的なセールスレターのテンプレートを作成してください。テンプレートには、セールスレターを構成する主要な要素とその説明を含めてください。各要素の説明は、具体的な内容や例を交えて、わかりやすく記載してください。出力はマークダウンにしてください。」
このプロンプトを使うことでAIはこれまでの会話内容を整理し、セールスレターの主要な構成要素とその説明を含むテンプレートを作成してくれます。出力をマークダウンという形式に指定していますが、これについて少し補足しておきます。
マークダウンは、特別な知識がなくても簡単に使えるシンプルな書式です。普通のテキストに、少しの記号を加えるだけで、見出しや箇条書き、リンクなどを表現できます。マークダウンを使えば、文書の構造をはっきりさせつつ、読みやすく編集しやすいテキストファイルを作ることができるのです。「ここが見出しですよ」とか「ここがそのさらに下の階層の見出しですよ」とか「ここが箇条書きですよ」といった具合に、情報を構造的に整理できます。
ブログ記事の中でマークダウン形式のテンプレートを示すことには、大きく分けて2つのメリットがあります。1つ目は、テンプレートの構造が一目で分かりやすくなることです。マークダウンでは、「#」という記号を使って見出しを表します。これにより、テンプレートの主要な部分を見出しとしてはっきり示せます。テンプレート全体の構成がごちゃごちゃにならず、スッキリと表示できます。
2つ目は、テンプレートを再利用しやすくなることです。マークダウン形式で書かれたテンプレートは、普通のテキストとして扱えます。例えば普通のリッチテキストはフォントの大きさとか、太字部分といった色々な情報を含んでいます。ですがシンプルなプレーンテキストという形に変換するとそういった情報は簡単に失われてしまいます。
ですが、マークダウン形式のテキストは、そのシンプルな記法によって、フォーマットを保ったまま簡単にコピー&ペーストできるのです。例えば、マークダウンで書かれた見出しは、「#」や「##」といった記号で表現されています。この記号は、テキストをコピーしても一緒に複製されるため、見出しの構造を維持したまま別の文書に貼り付けられます。同様に、箇条書きやリンク、強調表現なども、マークダウン特有の記号で表現されているため、テキストのコピーと共に再現されるのです。
つまり、マークダウン形式で作成されたテンプレートは、その構造やフォーマットを損なうことなく、簡単に再利用できるということです。このように、マークダウン形式でテンプレートを作っておくことで、構造が明確になり、再利用性も高まります。
AIが生成したテンプレートを確認し、必要に応じて修正や調整を加えることで、自分のビジネスに最適化されたセールスレターのテンプレートを完成させることができます。このテンプレートを活用することで、今後のセールスレター作成が大幅に効率化されるはずです。
まとめ:AIを活用してセールスレターを分析し、テンプレート化しよう
ここまでAIを使ってセールスレターを分析する方法をお伝えしてきました。最後に要点を4つにまとめました。
- セールスレターを1から作るのは大変なので、完成度の高い事例を参考にするとよい。単に真似るだけでなく、AIを使って構成要素を分析しうまくいっている原因であるエッセンスを理解することが大切である。
- セールスレターの分析にはChatGPTのような文章生成AIが最適であり、分析対象は自分の過去の成功事例か、他社の優れた事例を選ぶとよい。
- AIにセールスレターを分析させる際は一気にすべて分析せずに、全体構造の把握から各要素の詳細分析までを段階的に行うとよい。
- 分析結果を元に効果的なセールスレターのテンプレートを作成しておくことで、今後の作成作業を大幅に効率化できる。
- 分析してまとめたテンプレートはマークダウン形式で作成すると、構造が明確で再利用しやすい。