あなたはAIを活用したビジネスや創作活動に取り組むクリエイターやマーケターで、プロンプト入力の手間に悩んでいませんか?Text Blazeを使えば、よく使うプロンプトを瞬時に呼び出せるようになります。ここでは、Chrome拡張機能「Text Blaze」を使って、プロンプトを効率的に管理し、入力する方法をご紹介します。
ChatGPTをはじめとする生成AIの普及により、プロンプトエンジニアリングと呼ばれるスキルが注目を集めています。しかし、優れたプロンプトを考えたり作ったりしても、それを毎回手動で入力するのは手間がかかります。特にAIを活用する機会が増えるほど、プロンプト入力の手間は無視できないものとなります。Text Blazeは、定型文をショートカットキーで呼び出せる便利なツールです。英語圏でよく使われていますが、日本ではまだその素晴らしさが知られていません。Text Blazeを上手に活用すれば、プロンプト入力の手間を大幅に削減し、AI作業の効率を飛躍的に高めることができるでしょう。
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Text Blazeとは? ~ 定型文入力の救世主
Text Blazeは、定型文やスニペットを登録し、ショートカットキーで呼び出すことができるChrome拡張機能です。メールの返信やフォームへの入力など、繰り返し同じ文章を入力する場面で大活躍します。また、プロンプトエンジニアリングにおいても、よく使うプロンプトをスニペットとして登録しておくことで、入力の手間を大幅に減らせます。
Text Blazeのような定型文入力ツールは他にも存在します。例えば、TextExpanderやMac専用のClipyなどが挙げられます。しかし、TextExpanderは有料版のみの提供となっており、ClipyはMac専用であるため、スニペットを異なるデバイス間で同期することができません。
一方、Text Blazeは無料プランから利用を開始することができ、多様なカスタマイズ機能も備えています。さらに、有料プランに加入することで、チームメンバー間でスニペットを共有することも可能になります。
Text Blazeを導入する3つのメリット
Text Blazeは、AIを活用した作業や、その他様々な業務を効率化するための強力なツールです。その導入によって得られるメリットは多岐に渡りますが、特に重要な3つのポイントに絞ってご紹介します。
メリット1. プロンプト入力の手間を大幅削減!
ChatGPTなどのAIツールを活用する際、効果的なアウトプットを得るためには、詳細かつ明確な指示を記述したプロンプトの入力が不可欠です。しかし、理想的なプロンプトは時に非常に長文になり、その都度手入力するのは大変な労力を要します。場合によっては、自分で作成したプロンプトをメモ帳などに保存しておき、そこからコピー&ペーストして利用する人もいるかもしれません。しかし、これもまた、煩雑で時間のかかる作業と言えるでしょう。
AIツールを使いこなすほど、プロンプト入力の手間は増大していきます。例えば、ブログ記事の作成、翻訳、プログラミングなど、多岐にわたるタスクをAIに依頼する場合、それぞれに最適化されたプロンプトを用意する必要があります。このような状況下では、プロンプト入力にかかる時間は無視できないものとなり、作業効率の低下を招く可能性も懸念されます。
プロンプト入力の煩雑さは、AIを使う上での大きな障壁の一つと言えるでしょう。貴重な時間をプロンプト入力に費やすのではなく、本来の業務に集中できる環境を整えることが、AIを最大限に活用するための鍵となります。
2. 優秀なプロンプトをストック&再利用!
質の高いプロンプトは、AIが生み出すアウトプットの質を大きく左右する重要な要素です。優れたプロンプトを作成するには、AIの特性を理解し、適切な指示や情報を盛り込む必要があります。しかし、効果的なプロンプトを毎回一から作成するのは時間と労力がかかる作業です。Text Blazeを活用することで、洗練されたプロンプトをスニペットとして保存し、簡単に再利用することが可能になります。過去の成功事例や効果的な表現方法を蓄積し、必要に応じて呼び出すことで、プロンプト作成の効率を飛躍的に向上させることができます。
さらに、Text Blazeでは作成したプロンプトをチームメンバー間で共有することもできます。これにより、組織全体で優れたプロンプトの活用を促進し、AI活用のレベルアップを図ることが可能になります。メンバー間でプロンプトに関する知識やノウハウを共有することで、より効果的なプロンプトの作成方法を学び、組織全体のナレッジ向上に繋がるだけでなく、個々の作業効率向上にも大きく貢献します。
3. 豊富な機能で様々なタスクに対応!
Text Blazeは、プロンプト入力の自動化にとどまらず、幅広い業務効率化を実現するツールです。例えば、メールの返信、SNSへの投稿、プログラミングなど、繰り返し発生する定型的なタスクを自動化することができます。Text Blazeの柔軟なスニペット機能を活用することで、これらの定型作業にかかる時間を大幅に削減し、より重要な業務に集中することが可能になります。日常業務における様々な場面でText Blazeを活用することで、業務効率を飛躍的に向上させることができるでしょう。
さらに、Text Blazeは高度なカスタマイズ機能を備えており、ユーザーのニーズに合わせて柔軟に設定を変更することができます。例えば、スニペットに動的な要素(日付、時刻、クリップボードの内容など)を挿入したり、フォームへの入力や計算などの複雑な処理を自動化したりすることも可能です。ユーザー独自のニーズに合わせてText Blazeを拡張することができます。このように、Text Blazeは単なる定型文入力ツールにとどまらず、ユーザーの創造性と工夫次第で無限の可能性を秘めたツールと言えるでしょう。
Text Blazeの使い方【図解で解説】
それでは、Text Blazeの導入と活用方法を、図解を交えてステップバイステップで解説していきます。
ステップ1:ChromeにText Blazeをインストール
Text BlazeはGoogle Chromeの拡張機能です。まずは、ChromeウェブストアからText Blaze拡張機能をインストールしましょう。
1. Google Chromeを開き、Chromeウェブストアにアクセスします。
2. 検索バーに「Text Blaze」と入力し、検索します。
3. Text Blazeの拡張機能が表示されたら、「Chromeに追加」をクリックします。
4. 確認画面が表示されるので、「拡張機能を追加」をクリックします。
これで、Text BlazeがChromeにインストールされました。
ステップ2:アカウントを作成
Text Blazeを使うには、アカウントの作成とログインが必要です。Googleの今持っているアカウントで登録すると手軽で良いと思います。アカウントを登録すると、デバイス間で内容を同期して使うことができます。次の手順でアカウントを作成してログインしましょう。
- ブラウザ上のText BlazeのアイコンをクリックしてText Blazeに入る
- 「Sign up」をクリックしてサインアップする
- Googleなどでサインアップする必要な権限を許可する
これで、Text Blazeにログインできました。
ステップ3:よく使うプロンプトをスニペットに登録
Text Blazeの醍醐味は、スニペットを自由に作成し活用できる点にあります。スニペットとは、よく使うテキストやコードを保存しておき、必要なときに簡単に呼び出すことができる機能です。
ChatGPTなどのAIツールを使いこなすほど、自分がよく使う同じプロンプトを何度も入力する機会が増えていきます。そこで、普段からよく使うプロンプトをスニペットとして登録しておくと、次回から入力を省略できます。
ここでは、ブログ記事執筆用のプロンプトをスニペットとして登録する手順を説明します。ここでは例として、ショートカットに「;bp」を設定してみましょう。これは、blog postの略です。こうすることでブラウザ内で「;bp」と入力するだけでこのプロンプトを呼び出すことができるようになります。
Text Blazeのダッシュボードで左上の「Create a new snippet」をクリックして新しいスニペットを作ります。
新しくできたスニペットの名前にあたる「Label」を「ブログ記事執筆プロンプト」などわかりやすい名前に変更します。「Shortcut」に、このスニペットを呼び出すためのショートカットキー「;bp」を設定します。
その下の広いエリアに、登録したいプロンプトを入力します。スニペットをペーストすれば自動で内容が保存されます。これで、スニペットが登録されました。頻繁に使うプロンプトをスニペット化しておくことで、作業効率を大幅に向上させることができます。
ステップ4:実際にスニペットを使ってみよう!
いよいよ、作成したスニペットを実際に使ってみましょう。使い方はすごく簡単です。ChatGPTなどのAIツールで文章を入力する欄をクリックし、先ほど設定したショートカットキー(;bp)を入力します。
すると、登録しておいたプロンプトが自動で入力欄に展開されます。あとはそのプロンプトを見て、必要に応じて微調整を加えるだけです。お気に入りのプロンプトを手軽にどんどん使い回すことができます。どうです?簡単ですよね。ちなみにText Blazeはブラウザ内のどこでも利用可能です。そのため、メールの作成や議事録の作成、SNSの投稿など他の作業に使うこともできます。
## Text Blazeの無料版と有料版の違い
Text Blazeは無料で使い始めることができるので、非常におすすめです。しかし、無料版と有料版では、利用できる機能やスニペット数などに違いがあります。そこで、無料版と有料版の違いを確認しておきましょう。
Text Blazeの無料版では、スニペットの数と文字数に制限があり、高度な機能の一部は利用できません。具体的には、次のような点が挙げられます。
無料版の機能
- スニペット数:20個まで
- 文字数:1スニペットあたり2,500字まで
- 高度な機能:一部制限あり
これらの制限はありますが、基本的な機能は無料で利用できますので、個人の利用や、Text Blazeを試してみたいという方には十分でしょう。無料版で一番のネックとなるのはスニペット数20個という制限でしょう。ただ、それでも基本的な機能は無料で利用できますので、まずは試してみてから有料版を検討してみるのも良いでしょう。
Text Blazeの無料版でも十分に便利です。ですが、スニペットを21個以上登録したい場合、高度な機能を使いたい場合、またチームでスニペットを共有したいといった場合には、有料版がおすすめです。これらのプランでは、スニペット数や文字数、機能などに違いがあります。個人利用で課金をする場合はProで十分でしょう。Business版、Enterprise版はもっと大規模なチーム利用などを想定しているプランなので個人ではオーバースペックな感じがあります。
有料Pro版の機能
- 価格:年間契約で月額$2.99、月額契約で$3.49
- スニペット数:1,000個まで
- 文字数:1スニペットあたり25,000文字まで
- スニペット共有機能の拡張(Free版の2倍)
- スニペットに画像やテーブルを挿入可能
- スニペット内で動的ルール(if/then)を使用可能
Proプランは、Free版の全機能に加えて、スニペット数や文字数制限の緩和、スニペット共有機能の拡張、フォーム機能へのフルアクセス、画像やテーブルの挿入、動的ルールの使用など、多くの機能が利用可能になります。導入コストを最小限に抑えつつ、十分な機能を利用できるのがText Blazeの魅力と言えます。プラン別の詳しい機能は必ず公式サイトのプラン表を確認するようにしてください。
## さらに作業効率アップ!Text Blaze活用術
Text Blazeには、スニペットの整理、カーソル位置の指定、効果音の設定など、様々な機能が備わっています。これらの機能を活用することで、AIを使った作業をさらに効率化できます。
活用術1. フォルダ分けでスニペットを整理
Text Blazeでは、スニペットをフォルダ分けして整理することができます。プロンプト、メール、SNS投稿など、用途ごとにフォルダを作成することで、必要なスニペットにすぐアクセスできるようになります。
フォルダ分けは、Text Blazeのダッシュボード上で簡単に行えます。新しいフォルダを作成するには、画面左上からフォルダを追加し、フォルダ名を入力します。作成したフォルダに、関連するスニペットをドラッグ&ドロップで移動させることで、スッキリと整理できます。
活用術2. カーソル位置指定で入力をスムーズにする
Text Blazeでは、スニペット展開後のカーソル位置を指定することができます。カーソル位置を入れたい場所で、右側のサイドバーから「Place cursor」を選びます。これをスニペットに挿入することで、スニペット入力後にその位置に自動で入力カーソルが移動します。
この機能を活用することで、スニペット展開後に必要な情報をすぐに追加入力できるようになり、作業効率が向上します。例えば、メールの定型文に「○○様」と入力しておき、カーソル位置を設定しておきます。そうすれば、スニペット入力後に宛名や本文をスムーズに入力できます。
活用術3. 効果音オフで集中力アップ
Text Blazeでは、スニペット展開時に効果音が鳴るように設定されています。しかし、この効果音が気になる場合は、オプション設定からオフにすることができます。
効果音をオフにするには、Text Blazeのダッシュボードで右上の人のアイコンから「Options」を選択します。そして「Snippet expansion sound」をゼロにします。同時に「View confetti when you complete a snippet 🎉」というのをオフにしておけば、一緒に出る紙吹雪もオフにできます。こうすることで、静かな環境で落ち着いて作業に集中できるようになります。
活用術4. 日付やクリップボードを自動挿入
Text Blazeでは、スニペットに日付やクリップボードの内容を自動で挿入する機能も備えています。スニペット作成画面の右側にあるサイドバーから、「Date/Time」や「Clipboard」などの特殊な変数を選択し、挿入することができます。
例えば、サイドバーから「Date/Time」を選択すると、日付や時刻を様々なフォーマットで挿入できます。「YYYY-MM-DD」や「MM/DD/YYYY」など、用途に応じて最適なフォーマットを組み合わせることが可能です。
また、サイドバーから「Clipboard」を選択すれば、クリップボードにコピーしておいたテキストを自動的に貼り付けることができます。これにより、他のアプリケーションからコピーしてきた情報を、スムーズにスニペットに組み込むことが可能になります。
これらの機能を活用することで、議事録の作成やレポートの執筆など、様々なシーンでの作業効率を高めることができます。日付やクリップボードの内容を手動で入力する手間が省けるため、ミスも減らせます。
# まとめ:Text Blazeで作業効率を大幅アップ
ここまでText Blazeの特徴や活用法についてお伝えしてきました。最後に要点を4つにまとめました。
- Text Blazeは定型文やプロンプトを登録し、ショートカットで呼び出せるChrome拡張機能である。
- 無料版でも基本機能が使えるが、有料版ではスニペット数や文字数制限の緩和、高度な機能が利用可能になる。
- フォルダ分けでスニペットを整理したり、カーソル位置指定で入力をスムーズにしたりと、様々な機能で作業効率が向上する。
- 日付やクリップボードの内容を自動挿入する機能も備わっており、多様な用途に活用できる。