【それ、絞殺刑。仕事が好きな人はマーケティングを勉強してはいけない。】
仕事好きがマーケティングを勉強するとそれは絞殺刑を自ら選択するようなもの。マーケティングを勉強してしまうと、労働生産性が上がってしまい、時間アタリのリターンがぐっと上昇し、ますます仕事が好きになってしまうから。この循環は余暇の重要性に気づく機会を自ら喪失させ、労働一神教の信者になりかねないと思う。(忙しすぎたらlifehouseのfalling inという素晴らしい音楽に触れることもないでしょう)
http://www.youtube.com/watch?v=mpEmQjab0iE
[youtube]http://www.youtube.com/watch?v=mpEmQjab0iE[/youtube]
僕がこれまで指導してきた人たちはいつも「お金が欲しい」という人ばっかりだった。彼らの期待に答えるためにはマーケティングを教えるのが一番手っ取り早かったし、実際にそうした。3ヶ月もすれば彼らの本来の望みは簡単に叶ってしまった。しかし事はそんなにシンプルではないんだね。
「石崎さんのおかげで集客ができるようになりました」
「石崎のおかげで成約率がぐっと上がりました」
そんなポジティブな言葉と一緒にあるのはいつもネガティブな顔だった。振り返ってみればそうだ。僕に教えを請うてくる人はみーんな仕事が大好きでたまらない人ばかり。朝起きて仕事。昼飯をスキップして仕事。夜飯までラストスパート。寝る前の1時間はメールの返信・・・そんな仕事が超絶大好きな人ばかり。かねてから望んでいたお金が手元に入ってきたから面白くて仕事がやめられないのだそう。余暇を忘れ、家族を忘れ、健康を忘れた彼らの顔にぴったりなのは「ネガティブな顔」というもの。みるからにマイナスのオーラを放ちまくっている。
そんな人たちにマーケティングを教えた僕の行為は犯罪だったのでは?と未だに後悔している。
マーケティングは僕のようにお金に興味がなくて働くのが大っ嫌いな人が学ぶべき技だと僕は思う。いかに短い時間で大きな成果をあげられるかという、元来の怠け心を持った人が学ぶべきスキル。1日2時間の仕事で、六本木に住んで、好きなだけ本を買い、吉野家とマックを食いながら、月に2回ほど海外に行けるだけのお金があればそれでいい。アルマーニの服いらないし、フェラーリも欲しくない。少なくとも24歳の現時点では。
マーケティングを学べば労働時間は減り、Snow Patrolのコンサートに参加する人数が増えるかと思いきや、全くの逆だった。みんなもっと働きだした。みんなもっと不幸になっていった。自ら絞殺刑を選ぶが如く、やすやすと縄をクビに巻き始める人が多いことに僕は驚いた。
40代以上の人はもう無理だろうけど、それ以下と僕らの世代の人たちは労働という概念を見直す必要がありそうだ。クソな学校教育から学んだ終身雇用神話をすぐに捨て、収入を上げるためには資格試験の勉強をせねばという広告キャンペーンにかけられた魔法を自ら脱洗脳する必要があるんじゃないかな。
ぶっちゃけ仕事なくても死なないって!
六本木。六本木のコンビニにはたくさんの中国人・韓国人が働いている。こういうと失礼な言い方なのかもしれないけど、他国籍の中国・韓国の方が日本で働いて(しかも東京で!)、生きていけるのだから(どうやら髪を染めたり、パーマをかけるほどオシャレに贅を尽くす余裕もあるようです)、日本人の僕たちが生きていけないはずがない。
死ぬ心配がないのだから、どうして好きなことをやらないのだろう?好きなことをやれば食っていけないから?そんなことはない。食っていける。日本はとっくの前に餓死を克服している超裕福な国。そんな国にいて食っていけないということはまずない。オジさんたちが「食えない」とか「食っていけない」と言った時の、本当の意味は、日本の平均所得400万円?をちょい下回るってことでしょう。いいじゃない、好きなことをしているんだから、所得が低くなったって。それは自己責任だし、なにも文句は無い。なによりもヨユーで生きていける。
マーケティングのハナシをすればマーケティングが好きな人が集まる。だけど、そこにはいつもなんらかの問題が孕んでいる。マーケティングのハナシをして不幸な人が増えているというのが僕の体感値(ほら、僕ら88世代に火の車企業を回している起業家が多いでしょ!?)。マーケティングのハナシをするのはもう少しあとのような気がしてきた。
ワークライフバランスなんて個人的には「ビミョーなトピック」を話すなんてことはしたくなかったけど、アジア極東の隅っこでかけられた魔法はあまりにも強烈すぎたようです。だからまずは「仕事とは何か?」「労働とは何か?」「なぜ働くのか?」「どんなライフスタイルが気持ちいいのか?」みたいなことを私見をバンバンに交えながら話していこうと思う。しばらくは。
もちろん主観で染まり切った意見だけじゃない。僕がこれまで会ってきた人生を気持ちいいく謳歌している人たち・先輩達とディスカスしてきた集大成をアウトプットしていこうと思う。マーケティングはそのあと。
最後に。僕とつるんでいるメンバーはみんな定職に就くことをひどく嫌う。オフィスメイトの天才プログラマーは「就職するくらいならアジアを放浪しながら死ぬ」と言い切っている。そのくらい労働・仕事というものを評価していない。自己実現は自己実現だけで完結させる派。いちいちキャリアを通して自己実現をしましょうみたいな経営側の論理にのるつもりはサラサラない(なんで企業の歯車が夢を叶えられるの?)。
基本、余った時間で仕事をする。
これが僕たちのモットー。先に登場した天才プログラマーの机の上には『週に4時間だけ働く』という本が置いてある。目を疑った。1日4時間の間違いかと思った。でもそこには『週に4時間』という言葉が刻まれていた。その本も本気だし、彼も似非本だなんて一切思っていないはず。そう、それが昭和最後・平成生まれの人たちの頭の中なんだね。余った時間で仕事をしよう。余暇を十分に満喫、時間が余った働く。そんなコンセプトをしっかりと提唱していきたい。余った時間に働くんだぜ。お、日暮里だ。下車しなきゃ。ということでまた。
石崎力也
追伸:ちなみに僕は直近20日間はずっと海外で1個40円のマンゴーを食べていた。