10年前に存在した職業のうち、現在も残っているのは半分だけだ・・・。数年前、そんな記事がブログ界隈を盛り上げました。あれから時間が経ち、確かにIT化は進み、幾分かの職業が人工知能やロボットに取って代わられているけど、思っているより技術革新が市場に浸透するまでに時間がかかり、消える職業に就いている人たちも(少しは怯えているかもしれないが)それなりにぐっすりと眠ることができています。
(ニューヨークでお世話になったタクシー。もうドライバーと話す機会はなくなるのでしょうか)
タクシーの運転手は消える
人々が無人で車を動かす光景を描いたのは数十年も前のことでした。ようやく最近になりGoogleなどのテクノロジー集団が無人車を作り、試験的にカリフォルニアの公道を走らせているとニュースを目にするようになりました。ジャパンテクノロジーに再度注目を集めるため、2020年の東京オリンピックに向けて無人車の導入に躍起になっているという話も聞きます。某コンサルティング会社の発表では、2020年までに東京の半分の車が自動運転の車になるそうです。そうなると、大量のタクシー運転手が失職しますね。あるいはこれまた予測は外れ、5年後も10年後も、人々は自らハンドルを握っているのでしょうか。
僕は消える職業を予測することはできません。しかし増えた職業を指摘することはできます。2010年にコカコーラ社が発表したマーケティング戦略 content 2020 では、自社サイトをメディア化すると明確に述べられていました。あれがコンテンツマーケティングの走りだと言われています。
第1位:ブランドエディター
ブランディングなんて言葉が一昔はやりましたが、今はそのブランド構築に編集者がいるそうです。コンテンツ一つ一つが事業のブランドに繋がると考え、発信する情報のトーンやネタを統一するのが彼らの仕事ですね。このブランドエディターという職業はスタートアップに限らず、コカコーラやIBMなどの大企業も(職業名は違えど)取り入れています。
第2位:コピーライター
コピーライター。糸井重里さんがその地位を向上させました。ほぼ日刊イトイ新聞(ほぼじゃなくて、毎日更新されています)は、大量のコンテンツを制作するいわば記事工場みたいな場所になっています。愛は地球を救うというキャッチコピーはあまりにも有名すぎてここで紹介するのが野暮なくらいです。このキャッチコピーを作るコピーライターと、新しく出てきたコピーライターは少し外見が異なります。新しいコピーライターは、ブログ記事の制作に特化したライターたちなんです。そう、コンテンツマーケティングに特化したライターたちですね。
第3位:ストーリーテラー
リーダーはストーリーを語れ・・・そんなタイトルの本があったようななかったような。ストーリーを語ることは重要です。その語り方として、最近ではコンテンツマーケティングを利用しているわけですね。昔なら広告をガンガン打てばそれでよかったのかもしれないけど、現代人は広告を見ませんからね。だからコンテンツにストーリーを乗せるわけですね。
フリーランサーは3つの職業を一人でやっている
これら職業を一括でやっているのがフリーランサーたちです。
「全ての企業はメディア化する」 コンテンツマーケティングの大潮流 (Forbes JAPAN) – Yahoo!ニュース:
コンテンツマーケティング企業Contentlyの編集長であるJoe Lazauskasは「本格的なコンテンツ専門チームを立ち上げる企業は5倍に増える」とみている。
今後、コンテンツメーカーを内製化する企業は今の5倍に増えるとのこと。フリーランスをやっている人がネットで情報発信するのは当たり前と考えていることを鑑みると、何を今更な感が否めません。自分たちで金を稼がなきゃいけない個人事業主やフリーランサー、ノマドワーカーなどはむしろブログが生命線だったりするわけです。彼らは見込み客を集める集客ツールとしてWordPressを使い、お客さんを教育するためにSNSやメールを使い、クレジットカード決済を実現するためにPayPalに高い手数料を払いながら(昔に比べればかなり安くなったけど)ビジネスをしています。