今回のレクチャーでは、マーケティングコンテンツとしてブログ記事を作る際のキーワードのリサーチについてお話しします。あなたのビジネスに有効なトピックに関連するキーワードを選び、潜在的な顧客の関心を集めましょう。
キーワード選定は、少し時間を要する作業です。しかし、最適なキーワードを選ぶことで、あなたの記事と潜在顧客を繋げることができます。これから紹介する調査方法に従うことで、あなたが考えたアイデアのうちどれが最も顧客を惹きつけるかを判断できるようになるのです。
今回お届けするノウハウはこちら
オススメのキーワードリサーチツール2選
キーワードを選ぶ際には、専用のツールを使うと効果的です。まずは、適切なキーワードをリサーチするために必須の2つのツールを紹介します。
ツール#1:Ubersuggest
1つ目は、Ubersuggest(ウーバーサジェスト)です。
これはNeil Patel(ニール・パテル)という海外のSEOの重鎮が作ったキーワード選定ツールで、キーワードやサイト、被リンクなどの調査が行えます。Neil Patelは僕が知る限り個人として一番成功しているデジタルマーケターです。彼が専門とするのはとにかくトラフィックの増やし方です。
彼のコンサルティングメニューの中には、SEOだけでなくコンテンツマーケティングやリスティング広告、SNSなどトラフィックに関するあらゆる事柄が列挙されています。つまりトラフィックの専門家です。そんなNeil Patelが作ったサービスがUbersuggestです。
Ubersuggestでは、記事のトピックになりそうなアイデアを入力するだけで、そのキーワードの検索ボリュームやSEO難易度、広告難易度、平均CPC(クリック単価)などをチェックできます。
そのほか、入力したトピックに関連するキーワードの候補や、競合サイトがどのようなキーワードで流入を得ているのかを見ることもできます。これを活用することで、いくつものトピックアイデアの中から特に有力なものを選別できるでしょう。
Ubersuggestは1日あたりに検索できる回数に上限がありますが、無料で使えるツールです。有料版にアップグレードすると、上限回数や出力するデータを増やすことができます。
ツール#2:Keyword Tool
2つ目は、Keyword Toolです。なんかそのまんまの名前ですが、UAEを拠点とするEssential Appsが開発しているツールです。
これは、1つのキーワードに関係している他の有力なキーワードを探すのに便利です。
Keyword Toolの特徴は、キーワードリサーチツールのなかでも、トップクラスの抽出量を誇ることです。ひとつのキーワードに対して、最大750個まで関連キーワードを提案してくれます。ほかのツールでは出てこないような、ニッチな関連ワードを知ることで競合に差をつけることができます。
また、Google検索以外にも、YouTubeやAmazon、Twitter、App Storeなどでのキーワードリサーチも可能です。SNSで発信するトピック選びにも使えるということですね。
Keyword Toolは無料で使うことができますが、検索ボリュームの取得は有料版でないとできません。各関連キーワードの検索ボリュームを調べたい場合は、有料プランに移行することも出来ます。またキーワードをコピーしてGoogleキーワードプランナーなどに貼り付ける方法もあります。
キーワードリサーチツールを効果的に使うための5つのステップ
ここからは、先ほど紹介したリサーチツールを使って、具体的にどのようにキーワードを選んでいくかについて紹介します。まずUbersuggestなどのツールを使って下調べを行い、さらにGoogleのキーワードプランナーを使います。
ですが、キーワードプランナーはGoogle広告などで課金が行われていない場合、詳しい数値を表示してくれません。その場合はUbersuggestなどのツールで詳しく調べてください。
ステップ#1
まずは、UbersuggestやKeyword Toolを使って、キーワードのパフォーマンスを確認しましょう。
記事を書く際に、キーワードとして想定している言葉やトピックアイデアを、キーワードリサーチツールの検索ボックスに入れてみてください。
ステップ#2
次は、キーワードのアイデアがSEO的に適切かを確認します。
「キーワード候補を全て見る」をクリックしてください。
Ubersuggestの場合、無料アカウントに登録することで、検索ワードに基づく最大1,000のキーワード候補をエクスポートできるようになります。「クリップボードにコピー」のメニューから「全てをコピー」を選ぶとキーワードがコピーされます。
ステップ#3
Ubersuggestからコピーしてきたキーワードを、Google広告のキーワードプランナーに貼り付けます。
キーワードプランナーを使うためにはGoogle広告のアカウントを作る必要があります。さらにGoogle広告に課金していない場合は、詳しい数値を見ることができないので、ざっくりとしたものになります。
ステップ#4
次は、数多くの関連キーワードの提案から、どれをトピックとして選ぶべきか検証します。
これはキーワードプランナー上で、月間の検索ボリュームや競合性なんかを見ながら行ってください。検索ボリュームが多くても競合が多いところは、資本の大きなメディアが市場を独占している可能性が高いです。
また同時にFacebookやTwitterで、そのキーワードで検索してみてください。 そのキーワードをめぐって、どのような議論が行われているかを確認するんです。この作業をすることで、一般的な人たちがそのトピックについて話すときに、どのような言葉が使われているのかがわかります。
ステップ#5
最後に、そのキーワードをGoogleでも検索してください。
上位10件に表示されるページを見て、あなたがそのトピックについて書こうとしている内容の主旨と一致しているかをチェックします。ちなみに先ほど「サブスク 作り方」で検索してみたら、僕のブログやUdemyが1ページ目に表示されていたのでびっくりしました。
それはさておき、そのキーワードで検索する人々が、どのような意図を持っているかを理解することが重要です。同じ言葉で検索をかけている2人が、まったく違うものを探していることもあります。
例えば、お風呂のクリーニングについて書きたいとします。それは、家庭用風呂のクリーニングを意味することもあれば、銭湯のような業務用風呂のクリーニングを意味することもあります。
そのキーワードで検索している人のほとんどが自宅のお風呂のクリーニングについて知りたいと思っているものの、あなたのビジネスでは商業的なクライアントのみを対象としているかもしれません。そのような場合、より適切なキーワードを見つける必要があるでしょう。
検索の多いキーワードが見つからない場合に試すこと
良いトピックを思いついて、そのニーズがあるとわかっていても、検索数の多い良質なキーワードが見つからないことがあるかもしれません。このような場合、そのアイデアを捨てるべきかと悩んでしまいますよね。結論から言えば、必ずしもそのようなアイデアを捨てるべきとは言えません。
ただし、強力なSEOキーワードデータの裏付けがないままコンテンツを作成するのは、リスクが伴います。SNSやメールマガジンでの反応は良くても、検索エンジンからの継続的なトラフィックが得られないものを作ることになるかもしれません。
あなたが考えたトピックがあまり検索されていないのは、そのトピックに対して考えつくキーワードが適切でない可能性があります。このような場合、あなたのアイデアと人々が使用するキーワードを一致させることが必要です。
良質なトピックとわかっているのにも関わらず、適切なキーワードを見つけられない場合は、そのトピックについてSNSで意見を求めてみましょう。多くの反応が得られたり、議論が盛り上がったりすれば、それは関心があることの良い指標です。
そのトピックに対して人々の関心が高いことがわかったら、次はそのトピックに関連する別のキーワードを検索してみてください。そうすることで、人々の興味によりマッチしたほかのアイデアを思いつくことができるかもしれません。
Blog Ideas Generatorは、この作業に利用できる優れたツールです。これは、マーケティングソフトウェア会社のHubSpotが提供するブログのトピックを自動生成してくれるツールです。デフォルトで5つくらいのアイデアは出してくれますが、オプトインするだけで250個のアイデアを出してくれます。
使い方は簡単でトピックに関連する言葉を最大5つまで入力するだけ。それだけで、そのキーワードに関連した適切なトピックを提案してくれます。ただし今のところ英語版だけの提供なので、英語のまま出てきます。それをうまく日本語に翻訳して使ってください。
これで、少なくともアイデアに関連する良質なトピックが250個は揃います。提案されるアイデアには、キーワードのバリエーションや他の動詞や形容詞も含まれるかもしれません。これらの単語とトピックに関連する名詞を組み合わせると、これまで思いもつかなかったキーワードフレーズが生まれます。
このツールで生成されたバリエーションを、Googleのキーワードプランナーで調べてみてください。有力なキーワードが見つかるはずです。
まとめ:検索ボリュームに基づくキーワードを選ぶ
ここまで、キーワードリサーチツールを活用した、適切なトピック選びの方法についてお話ししてきました。この作業を繰り返すことで、すぐに1ヵ月分のブログ記事のアイデアが得られます。記事の公開頻度によっては、このステップをもっと頻繁に行う必要があるかもしれません。
ただし、ひとつ確かなことは、この方法に従えば作成するコンテンツが尽きることはないということです。いつでも、無数のトピックアイデアを得られるのです。今回は以上です。また次回、すぐにお会いしましょう。