今回はKindleなどの個人で出版できる電子書籍についての話題を扱います。このレクチャーでは、自分で決めた期限までに本を完成させるための、日々のスケジューリングについてお話しします。完成日に向けて、毎日、何をするかを決めるのです。これは非常に重要です。
電子書籍を出版したいと思っているあなたのような人の中には、「仕事をしながら本の執筆をしているから、スケジュールを立てても予定通りに進まない」と悩む人もいるかもしれません。そんな人に向けて、忙しい中でもスケジュールをこなす方法を、僕の経験も交えてお話ししていきます。
今回お届けするノウハウはこちら
日々のスケジュールを立てることの重要性
まず大前提として、電子書籍の最終的な執筆完了日を決めておいてください。しかし、執筆完了日だけを決めるだけでは不十分です。なぜなら、ただ単に最終目標日を指定して「よし、来週の金曜日までに本を完成させるぞ」と言うだけでは、それを達成できる可能性は低いからです。
「今日は疲れたから、明日やろう」「今日も忙しかったから、また明日」というように、簡単に先延ばしできてしまいます。例えば来週の金曜日までに完成させるなら、1週間の期間がありますよね。金曜に完成させるには、土曜、日曜、月曜、火曜、水曜、木曜など1日ずつ何をするのか、どこまで執筆を進めるのかを明確にしてください。
さて、具体的にはどのようにスケジュールを立てれば良いのでしょうか?とりあえずは、期限を7日と決めたなら、7日以内に完成させることに集中してください。そして、毎日のスケジュールの中で、時間を執筆に充てられる時間をどう確保できるかをことを考てみてください。
仕事をしながら執筆を進める場合のスケジュール例
日中は仕事があって、毎日の執筆スケジュールを立てにくいと思う人もいるでしょう。しかし、何かを達成するためには、時間を作り出さなくてはなりません。「ダ・ヴィンチ・コード」で一世を風靡した小説家のダン・ブラウンの例を紹介しましょう。
彼は、ずっと売れない小説家をやっていました。初期に書いた作品に「天使と悪魔」という作品があるんですが、これは当初全く売れませんでした。この作品が日の目を見たのは、発表から10年近く経って「ダ・ヴィンチ・コード」がヒットした時でした。
ダン・ブラウンはMasterclassの中で、早朝に起きて午前中に集中して執筆するという仕事の仕方を明かしています。これを見たとき、僕と全く一緒だと思ったんです。僕もウェビナーのスクリプトなどは、たいてい起きてすぐの家族がまだ寝ている時間帯にやってしまいます。1日の中で一番元気があるし、ノイズの少ない時間帯だからです。
僕の好きな小説家の村上春樹も、同じような執筆の仕方をしています。朝4時に起きて4時間ほど集中して執筆をし、その後軽い運動をして、午後は自分のやりたい活動に当てるというルーティンを回しています。理想的な働き方だと思います。
例えば、少し早起きをして1時間半ほど執筆の時間を取ってください。そして、日中や夜の時間を利用して、もう1時間半ほどを確保します。この作業時間を足してみてください。平日の3時間×5日=15時間。そして土曜日の6時間は6時間取りましょう。日曜は休みにしたとしても、合計すると1週間で21時間です。この21時間をあらかじめ、あなたのカレンダー上で押さえてしまってください。
典型的なオフィスワーカーの仕事時間
さて、ここで多くの人の典型的なオフィスワークについて考えてみてください。起きて、服を着て、会社に行くか、もしくはテレワークで仕事をするか、そんな感じです。このような、典型的な「誰かのために働いている」人のことを想像してみてください。
彼らは仕事場に着いて、パソコンを開いてニュースを見たり、メールをチェックしたりして、1時間から2時間くらい仕事をします。そして、昼食の時間が近づくと、時計を見て「ランチまであと30分か。キリの良いところで終わろう」と考えます。ランチに行って、13時か14時頃に戻ってきて、2時間程の仕事をこなす。そして、16時半頃になると、「17時まであと30分しかない、キリの良いところで終えて、あとは明日やろう」となるわけです。
つまり、平均的な人が仕事に集中しているのは、午前中の2時間と午後の2時間程度だということです。週5日の4倍で20時間です。僕は平日の早朝と土曜日の半日で、普通の人が1週間でこなす以上の仕事を集中してこなしていたのです。このように見てみると、意外に仕事の時間効率は良くないし、自分の時間を大切にしなければならないことが分かります。
あなたが働きながら本を作る時や、何かビジネスを始める時も、同じ時間の使い方ができます。僕は今でも、新しいプロジェクトを開始するときや、今回のようなレクチャーを作るときには、このようなスケジュールで作業しています。
朝の4時から7時までは、何かを成し遂げるための絶対的な鍵となる時間です。皆さんの中には、「えっ、朝4時に起きるの」と思う人もいるかもしれません。いいえ、僕は少し前まで実際には朝4時には起きていました。朝の4時から4時半、遅くても4時45分には起きていました。そして、4時半には仕事を始められるように机に向かっていたのを覚えています。今は手伝ってくれるクラウドワーカーさんもいるし、そんなに早く起きなくても楽に仕事を回せるようになっています。
つまり、4時から7時まで、あるいは4時半から7時半まで、毎日仕事をしていたことになります。そして、8時か8時半頃になると、脳をリセットして残りの1日を過ごすために、激しい運動をしていました。サーフィン、スノボー、スキー、筋トレ。この習慣だけは今も残っています。そして、夜は早めに就寝します。毎日、何時間もテレビに費やしてはいけません。金持ちになりたければ、その馬鹿げた機械を玄関から放り出しましょう。何事も日々の行動が成功を左右します。
週に1度の休暇を設ける
毎日集中して執筆に取り組むことは重要ですが、もうひとつ、非常に重要なポイントがあります。それは、休暇を設けることです。僕は日曜日には仕事をしないようにしていますし、メールもチェックしません。誰でも最低でも週に1日は休みが必要です。たとえ、あなたが追い詰められた状況で、成功のために焦っていても、脳をリセットする時間が必要なのです。そうしないと、疲労が蓄積し、集中力が低下し、結果として大きな成果を得ることができません。
体力を充電し、心を休ませる時間を確保する必要があるのです。心が疲れていては、良いことがあってもあまり喜べなくなります。「僕はいつも仕事ばかりしている」と感じてしまうと、落ち込みやすく、怒りやすくなってしまいます。気持ちよく、集中して執筆を続けるためにも、休みを設けることは重要です。
まとめ:毎日の行動スケジュールを決める
ここまで、日々の行動スケジュールを決めることの大切さと、有効な時間の使い方についてお話ししてきました。毎日の具体的なスケジュールを決めることで、最終的な目標を達成しやすくなります。また、仕事をしながら自分のビジネスを成功させるためには、時間を捻出して集中して作業に取り組む必要があります。週に1日は休みの日を確保してくださいそうすることで執筆活動へのエネルギーを再チャージすることが可能です。さあ、これが理解できたら今すぐカレンダーに向こう1週間の予定を書き込んでください。出来たら僕にこっそり教えてください。今回はここまで。ではまた、次のレクチャーでお会いしましょう。