今回のレクチャーでは、電子書籍の説明文の作り方についてお話しします。説明文は、あなたの本の広告となるものなので、非常に重要です。理解しやすく、刺激的に、説得力を持ってあなたの本を説明する必要があります。このレクチャーを見れば、読者が思わず欲しいと思うような説明文の作り方を理解できます。
電子書籍は、書店には並ばずにオンラインのサイト上だけに存在する本です。そのため書籍の中身を見て、購入を判断することが出来ません。読者が購入判断に使えるのは、表紙、タイトル、中身のプレビュー、そして説明文です。説明文は、書籍の知覚価値を上げるための必須です。まずは、電子書籍における説明文の役割や、魅力的な説明文の条件について見ていきましょう。
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優れた説明文の3つの質問
電子書籍を魅力的に見せる説明文には、3つのポイントがあります。まずはこれらの条件を理解し、それを踏まえた上で文章作成に取り組んでください。
条件#1:タイトルと表紙に合った説明文か?
説明文は、タイトルを裏付けるものでなければなりません。読者は本を手に取る前に、タイトルと表紙を見て、それがどんな本なのかを大まかに把握しています。そのため、本の説明文は、タイトルと表紙と合ったものでなければなりません。
説明文がいくら魅力的であっても、タイトルや表紙と丸っきり関係ない内容ばかりが書いてあってはダメです。読者は表紙を見て、タイトルを見て、その次に説明文を読みます。もしこれらが食い違っていると「果たしてこの本を購入してだろうか」と疑問に思ってしまいます。この本を読んで何を得られるのかが全くわからない本になります。
そうなることを防ぐためにも、説明文はしっかりとタイトルや表紙と合ったものにしてください。そのためにはタイトルと説明文に同じキーワードを使ってください。また、説明文ではタイトルに含めなかったキーワードも使わなければなりません。
条件#2:キーワードは適切な文脈の中で使っているか?
説明文の中にキーワードを入れる、といってもスパムのような入れ方は絶対にしないでください。キーワードを詰め込みすぎないように注意しなければなりません。文脈がめちゃくちゃなまま、ただキーワードを羅列してはいけないのです。例えば、こんな説明文は書いてはいけません。それはAmazonからも、お客さんからもスパム認定されてしまいます。
「この本は、家族を守る防災のために必要な家族を守る防災ノートや家族を守る防災グッズを紹介します。また家族を守る防災についての考えを知りたいと思っているすべて防災初心者に向けて書かれています。防災サバイバルのためのサバイバル・グッズや台風サバイバル・メソッドの本です。」
キーワードを含めるべきだからといって、このような説明文を書いてはいけません。同じキーワードを羅列したような明らかに不自然な文章です。やっぱり読者だって「ああ、なんか検索エンジン対策の文章だな」って分かります。
実際にKindleの出版ガイドラインの中でも、説明文の中に単なるキーワードやタグのようなフレーズを埋め込むことは禁止されています。キーワードは、あくまで自然な文脈の中で使うようにしてください。
説明文は、本の広告を書くための場所です。なるべく多くの人を惹きつける文章を作るのです。説明文は、それを読む人全員が納得できるように書かなければなりません。検索エンジンに引っ掛かることだけを目的に説明文を書いてはいけないし、Amazonもそこまでバカではありません。
条件#3:本の内容ではなく得られる結果を説明しているか?
わかりやすい説明文の書き方のテクニックに、箇条書きがあります。これは基本的なコピーライティングの手法です。箇条書きを使えば、わかりやすく、端的に、あなたの電子書籍を読むメリットを見込み客に伝えられます。本当に電子書籍を売りたいのであれば、あなたの本が読者に何をしてくれるのか、それを読むことでなぜ結果を得られるのかを説明しなければなりません。
しかし、多くの人は本の説明文を書くときに、その本が「どんな本なのか?」を一生懸命に解説しようとしてしまいます。これは、多くの作家が犯す大きな間違いです。本の内容を説明して、その特徴で売ろうとするのです。しかし、それではうまくいかないのです。
何かを本当に売りたいのなら、機能ではなく、得られる結果や効果でその商品を語らなければなりません。これは僕たちの専門分野であるオンラインコースを売るときに、鍛えられるスキルでもあります。
オンラインコースの場合は、この得られる結果をしっかりとお客さんに伝えないと、商品が売れません。その商品を買うことで、お客さんが得られる結果、それはお金が稼げるとか、仕事が楽になるとかいうレベルの話ではなく、それらを通して人生がどう変わるか?というレベルの話です。
ちなみに、Amazonの場合、説明文の文字数はだいたい2,000~3,000文字くらいになります。しかし、文字数にこだわる必要はありません。それよりも、魅力的な説明文を書くことに気を配るべきです。
優れた説明文の実例
ここで、ひとつ実例をお見せしましょう。もしも僕が「オーガニック経由でのベストセラー電子書籍の作り方」のようなものを電子書籍として販売するなら、こんな説明文を作ります。
「広告にお金をかけずに、本の売り上げとメルマガの購読者を増やし、専門家の著者としての評判を高める方法。100万冊の本を売らなくても、たった1000冊の購入からベストセラー作家と同じくらいの収入を得る方法を見つけてください。この本で紹介するテクニックを使うことで、より多くの本を売り、より多くのメルマガの購読者を獲得し、さらにはあなたの専門分野の著者としての権威や名声を高めることができます。さらに、広告にお金をかけずに、あなたの本をAmazonのベストセラーにするための戦略もお教えしましょう。この本には、具体的に、以下のような内容が含まれています。
- あなたが出版するすべての本を買ってくれるファンの作り方(広告にお金をかけずに大きな売り上げを得る方法)
- 喉が渇く前に井戸を掘るべき理由(本の完成前にファンが発売日を楽しみにしてる状態を作る方法)
- 顧客対応を1日20分に収める秘訣(自分でメール返信するのはもう終わり!)
- 一番バズるSNS投稿のタイプ5つ(時間を節約して販促コンテンツを作る方法)
- 2割の作家が市場の8割の売上を独占する理由(ベストセラーの作り方を完コピする方法)
- ただの「電子書籍作家」になってはいけない理由(バックエンドの商品から大きな利益を得る方法)」
僕たちが行っているこのレクチャーを本にするとしたら、Amazonに掲載する説明文としてはこの文章を採用しますね。現物の本を出版する場合は、この文章を表紙をめくった次のページに採用するでしょう。
まとめ:ポイントを押さえた魅力的な説明文を作る
ここまで、優れた電子書籍の説明文の条件と、その作り方についてご紹介してきました。今回紹介した3つのポイントを意識すれば、魅力的な説明文を作ることは難しくありません。実際に書き終えた後に、3つの質問をしてクオリティをチェックしてみてください。タイトルや表紙に合った内容になっているか?キーワードは適切な文脈の中で使っているか?本の内容ではなく得られる結果を説明しているか?説明文は、あなたの本の広告文でありセールスページだと思って書いてみてください。良い説明文が書けたらぜひこっそり教えてください。今回はここまで、ではまた次回のレクチャーでお会いしましょう。