あなたは旅行先としてオランダが自分に合っているのか、気になっていませんか?オランダのデン・ハーグに家族で移住した僕がオランダ旅行のメリットやデメリットについて実体験を元にお伝えしていきます。
オランダといえば、風車やチューリップを思い浮かべる人も多いかもしれません。フランスやイタリアのようにヨーロッパですが、あまり日本人に馴染みのある国ではありません。僕はフリーランスですが2019年に起業家ビザを使って家族でオランダに移住しました。オランダで実際に生活する在住者としての知見を活かして、オランダ旅行の特徴をお伝えしていきましょう。
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オランダは独身者にとっては良い旅行先
オランダに旅行に行くなら子連れの家族旅行よりも独身者同士で行くのがオススメです。よくイギリス人が結婚前のバチェラーパーティーのためにオランダを訪れます。なぜかというとイギリスはオランダから近くていつも航空券が安いんです。スカイスキャナーとかで航空券を調べてもオランダから一番安い場所はいつもイギリスです。
それとイギリス人から見ると、オランダにはゆかりがあるのかもしれません。オランダにはブリティッシュスクールがたくさんあります。英語圏の質問サイトQuoraによれば、オランダ人が綺麗な英語を話すというのも人気の理由だそうです。意外かもしれませんがフランス、イタリア、スペイン、ポルトガルなどは英語は通じにくいとされています。言葉が通じるというのは大きなメリットだと思います。
売春が合法化されている
オランダでは売春が合法化されています。有名なのはレッドライトディストリクト(Red-light district)といって、飾り窓が多く存在する地区です。下着姿の女性が窓の中に立っているんです。最近では飾り窓の見学ツアーが多く開催されています。ViatorやAirbnb Experienceなどのツアーサイトを検索すると1人1万円くらいからプライベートツアーがあるようです。
こういうツアーには男性だけでなく女性も混じって観光ツアーとして飾り窓を見に行くようです。業界の方たちは、こういう冷やかしのようなツアーに迷惑しているとのことです。もちろん、男性の独身者同士であればナイトスポットとして楽しめるのかもしれません。
大麻が合法化されている
オランダでは大麻が合法化されています。街中の至るところに「コーヒーショップ」というお店があります。コーヒーショップと聞くとコーヒーを飲むカフェのことかなと思いますよね。ですがオランダでコーヒーショップといったらそれは大麻を吸うお店のことです。
こういった娯楽が楽しめるということで、独身者同士のバチェラーパーティーの場所として選ばれているのだと思います。ただし家族旅行や子連れ旅行にとっては、飾り窓やコーヒーショップがある場所には行きたくないのが本音でしょう。子連れの家族旅行はあまりオススメできません。実際に飾り窓に近い物件などは、現地の人ですら子供と一緒に住みたくないようです。
オランダ旅行のイマイチなところ(デメリット)
オランダを旅行する上でイマイチだなと思うこともお伝えしておきます。これはオランダに実際に移住して、何年か住んでみた僕の経験に基づいています。
デメリット1:一年を通して天気が悪い
まず天気が悪いです。1年中どんよりと曇っていて、晴れの日は本当に貴重です。雨も多いです。しかも突然降ってくるような雨が多いので外出時には注意が必要です。油断しているとすぐズブ濡れになります。それと風も強いので体感温度が低いです。風が強くて寒いのでお子さんがいる方は外で遊ばせるのに苦労するかもしれません。
雨対策に便利なのが専用のスマホアプリです。オススメは「Drops – The Rain Alarm」(https://apps.apple.com/jp/app/id981543863)という雨の通知アプリ。これを入れておくと急な雨が降る前に通知してくれて、2時間後の細かい予報まで出してくれます。このアプリはオランダに住みながらドイツの大学で哲学を教えているパパ友に教えてもらいました。僕も実際に使っています。
デメリット2:観光地があまりない
オランダのデン・ハーグ在住の僕から見ると、オランダにはあまり面白い観光地がないように思えます。確かにアムステルダムにはゴッホ美術館やアムステルダム国立美術館のような素晴らしい美術館はあります。アムステルダム国立美術館は個人的におすすめです。入場制限していて混んでおらず敷地も広いです。なにより展示品が本当に良い状態で保存されています。
美術館の他には街中のいたるところに運河があります。オランダといえば、運河のある水辺の風景を思い浮かべる人も多いでしょう。実際に運河沿いの景色などは美しいです。中性の町並みも残っているので、そういった景色が好きな人には良いでしょう。運河をボートでクルージングするツアーなどもあります。美術館にも運河にも興味が無い方には、少し退屈かもしれません。
オランダ旅行の良いところ(メリット)
オランダ旅行には、もちろん良い面もあります。ここからはオランダの良いところもいくつか紹介していきましょう。
メリット1:交通手段がしっかりしていてレンタカーが不要
まず公共交通機関がしっかりと整備されています。具体的には電車、地下鉄、バス、トラム、水上バスと言った具合です。トラムは路面電車のことです。すごいのはこれらの公共交通機関が日本のように時刻表通りに動いていることです。
僕もこれまでアジアや北米を中心に色々と旅をしてきましたが、電車やバスの時刻が正確という国はあまりありません。交通機関の時刻が正確だと行動プランを立てやすいので本当に楽です。予想外のことが起こりにくいです。
アムステルダムなどの都市部を旅行するのであれば、公共交通機関を使えば問題ありません。わざわざレンタカーをする必要はないです。街中を移動するのであれば、トラムが結構便利です。
メリット2:自転車用道路があるのでレンタル自転車なら快適
オランダの庶民の足と言えば、自転車です。オランダの自転車文化はすごいです。僕の住むデン・ハーグの街からスキポール空港まで自転車専用レーンがつながっています。ハーグからスキポール空港まで、距離にして40〜50キロくらいあります。自転車専用レーンのおかげで自転車で移動するのが当たり前になっています。都市部で生活していても車の必要性を感じません。
自転車専用レーンを使えば、本当にいろんなところまで行けてしまいます。僕の家族はオランダに来て「自転車で活動範囲が増えたので自由を得たような気分」だったと感動していました。観光客用の自転車レンタルもあるので、オランダに旅行に来たらぜひ自転車に乗ってみることをオススメします。
まとめ:オランダは家族旅行ではなく気の合う仲間と行く場所
ここまで在住者目線でオランダへの旅行のメリットとデメリットを解説してきました。最後に要点を3つにまとめました。
- オランダでは売春や大麻が合法化されている。そのため独身者同士の旅行には向いているが、子連れの旅行には向いていない。
- オランダ旅行のデメリットは天気が悪く雨が多いこと。風も強いため寒いと感じることが多い。また美術館や運河以外に主要な観光地があまり無い。
- オランダ旅行のメリットは、交通機関が発達し時刻表通りに動いていること。自転車専用レーンも整備されていて自転車でも快適に移動ができる。都市部であればレンタカー無しでも、公共交通機関と自転車で十分移動できる。