今回は少しマインドセット的な話になります。これまでの記事を読んで、LTOをやってみたいと思った方はこの記事をスキップしてください。実際に仕組みを構築してOne page funnelを作ってみてください。あるいはLTOを既存のファネルに設置してみましょう。
僕がこのマインドセット的なセクションを用意したのには理由があります。「エバーグリーンのマインドセット」の記事でも言いましたが、LTOの導入にメンタルブロック(思い込みによる意識の壁)を持っている方がいます。メンタルブロックが全くない方はいないでしょうから、少し持っている人とたくさん持っている人という程度の差はあります。
もちろんたくさんメンタルブロックを持っていたらビジネスに影響します。だから、メンタルブロックを軽減することが大事です。小さなメンタルブロックでも自分たちの行動や売り上げに影響が出ます。この記事では「メンタルブロックなんて持っていない」と思っている方にも役立つ知識をお伝えできると思います。
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なぜ人はオプトインするのか?その理由
なぜ人はオプトインするのか?お客さんがメルマガに登録する理由を考えてください。「私のリードマグネット(リードを獲得するための広告)が欲しいため」「私がオファーしているものが欲しいため」これは間違った答えです。
例えば「オプトインしたらeBookがもらえます」と言います。そして「お客さんになぜオプトインしたのですか?」と聞きます。お客さんは「あなたの作ったe-bookが欲しいからです」と答えるかもしれません。でも、その答えは本質的ではありません。本質的な答えは「そのリードマグネットが、お客さんや見込み客の悩みを解決するため」です。ここをよく理解してください。
ただ単に無料のノウハウが欲しいから登録するのではありません。例えば、僕たちがソリューションの一部を無料で提供したとします。オプトインしたお客さんは、そのソリューションを欲しがっているわけです。そのソリューションで何らかの悩みを解決したいと思っているからオプトインします。まずはここが、スタート地点です。覚えておいてください。
見込み客は応急処置を求めてはいない
それでは、なぜ人はオプトインするのか?理由をもう少し深いところまで掘り下げていきます。見込み客は応急処置ではなく、根本的な解決策を求めています。つまり、無料のリードマグネット程度で自分の問題が解決できるとは思っていません。ただ、このノウハウを提供している人は、私の深い悩みを解決することができるだろうか?と、その実力を試す意味でオプトインします。
例えばeBookを配ったとします。見込客はデザインセンスのない、誰かの受け売りは瞬時に見抜きます。人間は「前から歩いてきた人が怪しいか怪しくないか」「どのくらいの年収か」「可愛いか」「ハンサムか」といったことは瞬時に判断します。それはビジネスでも同じです。オプトインした瞬間からその人の品定めが始まります。「この人の商品は、僕の悩みを解決してくれるだろう」と思ったら、すぐに商品を購入します。
見込み客が求めているのは表面的な問題を解決する応急処置ではありません。深い悩みがあって、それを心の底から解決したいと思っています。英語では ‘They don’t want a bandaid.’ (彼らは絆創膏を望んでいません。)と言います。見込み客は根本的な解決策を求めています。忘れないでください。
さらに見込み客は、同じ問題に取り組み続けたくありません。例えば、僕が「WooCommerceとMailChimpのタグ連携ができなくて困っている」という悩みを持っていたとします。「本業を差し置いてでも日々この問題に取り組み続けていて、8ヶ月経った今でも解決できていない。私はマーケターとして時間を無駄にしているのだろうか?私はこんなにも時給が低い人間なのか?」と、自己嫌悪に陥いります。
皆さん、早く問題から脱却したいわけです。この場合であれば「WooCommerceのスキルをもっとアップさせたい。MailChimpのタグについて深い理解を得たい」と思っているのです。「8ヶ月経っても解決できていない。9ヶ月、10ヶ月、来年も…」ということは是が非でも避けたいと思っています。例えば、あなたが次期募集を来年に設定したとします。見込み客はあなたが次にローンチするまで待てません。だって血が出ていますから。これは例え話ですが。
バンドエイドで応急処置するのでははなく、完全に治したいわけです。見込み客は、深い悩みを解決するソリューションを求めています。それを忘れないでください。根本的な解決策が今すぐ欲しいのです。出血を一時的に止血するだけでは足りません。しっかりと治したいのです。
LTOこそが見込み客にとってベストタイミング
あなたがLTOでオファーするのは、応急処置ではなく根本的な解決策であることをお伝えしました。あなたの商品が誰の悩みも解決しないのであれば、それは商品として存在する価値はありません。僕が、価値があるか?を判断する以前にお客さんは購入しません。
何か表面をなぞるだけのような安っぽい商品を売るのではなく、その人の人生をガラリと変えるくらいの商品をオファーします。そんなオファーが出来たら、それは当然高単価なものになります。お客さんが「この人なら私の問題を解決できる」と判断すれば高単価なものでもすぐに購入します。「すぐに」がポイントです。今までは「お客さんを教育してから」と言われていました。お客さんを教育せずとも、すぐに商品を買いたい人がいることを理解してください。
すぐに買いたいとは、つまり、今すぐに出血を止めたいということです。ただ絆創膏を貼って一時的な止血をするのではありません。完全に止血したいのです。「ちょっと待ってください。教育プロセスがあるので、まずはビデオ1を見てください。ビデオ1ではゆっくりと止血する方法を教えます。次のビデオ2は1週間後です」などと言われたら、その人は死んでしまいます。
今すぐ悩みを解決したい人がいます。あなたがLTOでオファーするのは、一時的な止血ではありません。彼らの悩みを今すぐ解消するソリューションです。ここを忘れないでください。
見込み客にとって問題を解決するベストタイミングはLTOページのタイミングです。販売者側の「セールスサイクルを早めたい」という意図はもちろんあります。それ以上に、お客さんもLTOページのタイミングで欲しいのです。
繰り返しますが、今すぐ悩みを解決したい人が世の中にはいます。そういうところにお金があり余っています。自分の子どもが、ひどい外傷を受けて命に関わる状態のときに、治療費を値引きしてくれませんか?と医者に交渉しませんよね。今すぐ貯金叩いてでも助けたいと思うはずです。これと同じです。
今すぐ深い悩みを解決したい人が世の中にはたくさんいます。その悩みに対してお金をいくらでも払ってもいいと思う人がいることを忘れないでください。
LTOのチャンスを見逃せば見込み客は一生苦労する
ここから締めに入っていきます。見込み客が欲しいと思っているタイミングに欲しい商品を与えるべきです。では、その欲しいタイミングというのはいつか?
身近な例では、先ほど僕は子供と部屋を走り回っていて、右足を思いきり突き指しました。アイスで冷やしていますが、どんどん腫れてきます。明日は日曜日だから病院は月曜日に行くことになると思います。腫れた右足を今すぐ治したいです。
インターネットで「足の指 骨折」と検索して色々見ています。あるサイトのページでは、骨と骨を結合させるため足にピンを入れると書いてあります。そのピンがあまりにも痛々しいです。病院に行ってドクターに「来週になったら若干値引きできます」「再来年来たら大幅ディスカウントできます」と言われても仕方ないです。足は一生使うものですから、僕は今すぐ治してほしいと思っています。
お客さんにとって「今すぐ解決したい」「今すぐ何かをやってほしい」というタイミングでオファーするのがベストです。「今すぐ」はお客さんの場合、LTOのタイミングです。
例えば、あなたが見込み客にLTOのオファーをしなかったとします。あるいは、お客さんがLTOのオファーを購入しなかったとします。そうしたら、見込み客は遠回りで非効率な方法で時間をかけて問題に取り組むことになります。それはお客さんが薄々感じています。
インターネットで検索して、誰が書いたか分からないブログを読んで、継ぎ接ぎのようなノウハウをやったところで何か解決はできますか?皆さん、できないと分かっています。時間だけが浪費されて問題は解決できません。インターネットにおいては、99%の問題は解決されていません。
正しいやり方であればMailChimpの使い方は1日で完全に理解できます。インターネットで検索して、お金を稼げてない人や儲かってない人、あるいはMailChimpをビジネスで使っていない人のブログ記事を読みながら作業をすると、半年経っても一年経っても未だにMailChimpすら使いこなせません。
デジタルマーケティングの世界のトッププレイヤーは、僕たちと圧倒的に差を開けて前に進んでいます。MailChimpの使い方はとっくの前に解決しています。MailChimpなんてできて当たり前です。今はもっと新しいことをすべきだと思っています。
それなのに、半年経っても一年経っても未だにMailChimpのことを調べ続ける。僕はもうMailChimpについて5年くらい調べていません。MailChimpを触った当日に全て理解できたからです。僕が賢いのではなく、正しいやり方で学んだからです。
当然ながら「MailChimp」と検索した方にMailChimpの使い方に関するコースを、LTOで販売するのが見込み客のためになるわけです。それをしなかったら、その人は何年経ってもMailChimpの使い方に頭を悩ませます。時間の無駄と言うより生命時間の無駄です。僕たちは大事な命というコストを払って何かを学習しています。命というコストがどんどん燃えつきていくのにMailChimpの使い方に命を燃やすなんてもったいないです。
欲しい人は高い商品でも即断即決する
LTOの別の観点をお伝えします。なぜLTOをやるのか?テストマーケティングとしても使えるからです。LTOで売れない商品は、ウェビナーやセールスレターで売っても売れません。逆のような感じがします。確かにウェビナーやセールスレターを作り込んだら、どんなものでも売れることはあります。有名なコピーライターはコピーライティングで解決できない問題はないと言い切りました。
成約率の一番低い商品がLTOで売れなくても、ウェビナーやセールスレターでは売れるのでは?と思うかもしれません。けれど、そんなことはありません。やはりLTOで売れない商品はウェビナーで売っても売れ行きは良くないです。
繰り返しますが、お客さんは今すぐ悩みを解決したいと思っています。そのタイミングで僕たちはオファーします。今すぐ悩みを解決したい人に、LTOで「今すぐ買ってください」とオファーしても商品が売れない場合は、何かがズレている可能性があります。
一つはマーケティングの失敗です。例えば使っている言葉や、デザインが悪いのかもしれません。あるいは、コンセプトのズレです。そもそもお客さんがその悩みを抱えていないかもしれません。色々な理由が考えられます。
オプトインごとに必ずオファーするので、オファーの数はとても多くなります。ウェビナーを最後まで見る人の数なんて1/10くらいです。プロダクトローンチフォーミュラ使ってビデオシリーズをやったら最後まで見る人の数は1/3以下になります。
そう考えると、僕たちのオファーを見てくれるインプレッションの数は少なくなります。ウェビナーやセールスレター、あるいはEメールのステップメールで売れていく商品は、LTOで売っている段階からたくさん売れます。プロモーションがどうであれ、欲しい人はすぐに買います。僕がその典型です。
海外の人たち(ジェフウォーカーファミリー)で、ジェフウォーカーから派生した人たちや、ジェフオーカーのマスターマインドにいる人たちの商品はもとてもコンセプト作りが上手です。見た瞬間に欲しいと思ってしまいます。
見た瞬間に欲しいという気持ちを想起させるのは大事なことです。煽って売るパターンではありません。僕たちの深い悩みにリーチするような商品を作り、シンプルに提供します。僕はそのコンセプトを見た瞬間に欲しくなりすぐに購入します。ジェフウォーカーの最近の商品は2,000ドル前後に収まっています。2,000ドルを超える商品はありません。
例えば、確実にジェフオーカーの影響を受けているJumpcutのジェシーとコーンという方がいます。彼らのビデオ広告を見たことありますか?とても上手です。彼らはVideo Adsの教材を997ドルで販売しました。そのVideo Adsの教材はポンポンと売れています。
Proofという社会的証明を提示するウェブツールがあり、左下から「〇〇が購入しました」と出ます。それを見ていると約10万円の商品が分単位で売れていきます。つまり、悩んでいる人がたくさんいる証拠です。彼らは疑いもなく割と高い商品でも、すぐに購入していきます。
LTOを使ったクライアントの声
LTOを導入したクライアントの実際の生の声を聞きました。
Hさん:これまでデジタルコンテンツを売ったことがありません。正直、オンラインで商品を売ることに抵抗を感じていました。だから石崎さんのLTOに関するノウハウを繰り返し確認しました。LTOで商品が売れた時、見込み客はすでに買う準備ができているということに気づきました。今すぐLTOを買いたい人がたくさんいるという事実を発見しました。
Kさん:もし1つだけやるなら、LTOをやります。いうまでもなく一番大事なパートです。ステップメールで締め切りを設定し販売しましたが、LTOからの売上のほうが遥かに大きいです。
Aさん:LTOのノウハウに感謝しています。大げさにいうわけではありませんが、LTOはクライアントやカスタマーに最もお得なオファーだと思っています。
Mさん:小説の書き方に関する商品を販売しています。いしこんに入る前は、90%の売上がLTOからでした。
LTOだけでも生計が立つくらい物が売れているということですね。LTOは、僕たちにとってもお得です。セールスサイクルが短くなり、資金の回収が早まります。手元にキャッシュフローがあれば色々なことができます。
やはり現金ビジネスの場合は、なるべく早く資金を回収した方がいいです。現金ビジネスだけでなく、売掛金の場合もそうです。なるべく現金払いにして、どんどん自分たちの懐にキャッシュフローを増やしましょう。LTOは僕たちだけではなく、お客さんにとっても最もお得なオファーです。最安値でオファーしているし、お客さんが欲しいタイミングで買えます。
LTOは顧客にとってもお得なオファーだと理解する
LTOに関して最後のノウハウです。あなたがまだLTOの導入に抵抗がある場合は次のようにリフレームしてください。「見込み客の悩みを今すぐ解決する商品をベストタイミングで、しかも最もお得な価格でオファーしている」。
復習になりますが、LTOはセールスのサイクルが短くなり、僕たちの資金回収も早くなります。そしてキャッシュフローにゆとりが出てきます。これは僕たち販売者側の視点ですが、それ以上に一番安い値段でオファーしているので、お客さんも懐を傷めず悩みを解決できます。
LTOはすぐにオファーします。お客さんは一番必要なタイミングで物を買い、自分の悩みを解決できます。お客さんも販売者側もwinなのでwin−winです。この認識を忘れないでください。