今日はソーシャルメディアのマーケティングについてレクチャーします。先に結論を言います。1つのSNSに特化しましょう。それ以外のアカウントは全て破棄しましょう。あなたの見込み客が存在するSNSを特定し、まずはそのソーシャルメディアで突き抜けてください。Facebookも、Twitterも、Instagramも全部やる必要はありません。ちなみに僕は、Udemyというプラットフォームで突き抜けて受講生を15万人集めることに成功しました。
さて、今回はソーシャルメディアについて、特にソーシャルメディアがあなたのパーソナル・プラットフォームへどうマッチするのかについて学んでいきましょう。ご紹介する海外のマーケターは、Dustin W.Stout(ダスティン・ダブリュー・ストゥー)です。彼はSNS集客の神様です。Social Media Examiner から、注目すべきソーシャルメディアブログのトップ10に選出されています。
Dustin(ダスティン)はデジタルマーケティングコンサルタントであり、講演者でもあり、僕たちが利用しているソーシャル・シェア・プラグインを作成したWarfare Plugins社の共同設立者でもあります。彼はコミュニケーションに情熱を持っており、そのためソーシャルメディアに熱く取り組んでいます。彼はここ数年でソーシャルメディアにおけるトッププレーヤー、そして成功した起業家となりました。
今回お届けするノウハウはこちら
- SNSマーケティングの世界で最も有名な人物の略歴
- ネットビジネスにおけるソーシャルメディアの活用方法
- ビジネスに活用できる最も優れたソーシャルメディアはどれ?
- SNSマーケティングの初心者に1つだけアドバイスがあります
- 石崎のネットビジネスはアメブロからスタートしました
- コツ#1. エンゲージメントの高いコンテンツを作り続ける
- コツ#2. セールスコンテンツと教育コンテンツのバランスをとる
- コツ#3. もっと市場の反応にシビアになる
- ソーシャルメディア・マーケティングにおけるビデオの重要性
- アカウントは自分の名前で作るべきかそれともビジネス名で作るべきか?
- ソーシャルメディアでリストを集める方法
- SNSでリストを集める具体的な方法:リードマグネットを用意しよう
- ソーシャルメディアに応じて戦略を変える
- ソーシャルメディア集客でやってはいけないミス
- 予約投稿をするとアルゴリズムに悪影響を与える?
- まとめ:失敗を恐れずに最初の投稿を始めよう
SNSマーケティングの世界で最も有名な人物の略歴
彼自身のことや、これまでの経歴について知らない人もいるかもしれません。どうやってここまでの成功を収めてきたのかご紹介します。きっとあなたもソーシャルメディアを活用するヒントを得られるはずです。
Dustin(ダスティン)はネットビジネスでの成功をこう表現します。
かなりクレイジーな話ですよ。
Dustin(ダスティン)は小さな町で育ちました。少なくとも記憶が残っている時には、その町から早く出たい、俳優になりたいと考えていました。その頃から、何かしらのストーリーを通して人々に感動を与えることが好きだったのです。そして、彼はカリフォルニアに引っ越しました。18歳になると彼と同じようにカリフォルニアへ行く若者は多い時代でした。そして俳優としてのキャリアが始まりました。俳優の仕事はとても大変で、生計を立てるためにはウェイターのようなアルバイトをしなければなりませんでした。しかし、彼はウェイターのような仕事が好きではなかったのです。
そこでDustin(ダスティン)は地元の教会で仕事を見つけ、4年半ほどユース・ディレクターとして働きました。そんな頃、あるセミナーがありました。するとある男がステージに上がり、パーソナル・プラットフォームについての話をし始めたのです。それが、ジェフウォーカーでした。そのセッションの中で、ジェフはTwitterに登録することを勧めました。Dustin(ダスティン)はすでにブログを始めていましたが、まだTwitterはやっていなかった。
他人に対して積極的な性格のDustin(ダスティン)は、ソーシャルメディアとかソーシャライズとか…そういった類のキーワードに引き寄せられたのです。ブログやソーシャルメディアをストーリーテリングのためのツールとして使うことができると、ジェフウォーカーのスピーチで知ることができました。当時彼はプロの俳優ではなかったため、新たなキャリアを築くことについてとても興味がありました。それで居ても立ってもいられず、すぐにパーソナル・プラットフォームの世界に飛び込んだのです。WordPressでブログを作り、セミナーの直後からブログを書き始め、ソーシャルメディア、ブログなどのことについて一生懸命勉強し始めました。
Dustin(ダスティン)は文字通り、夢中になりました。いつの間にか、自分が日々発見したことをブログに記すようになりました。そうすると彼のブログの読者が「Dustin(ダスティン)、ちょっと教えてくれよ」とか「ねえ、あなたってブログを自分でデザインしてるよね?ジェフウォーカーみたいに、僕のブログもデザインしてくれませんか?」とコメントをくれるようになりました。信じられないかもしれませんが、彼が初めて担当した12人のクライアントからの要望はすべて「ジェフウォーカーのようなブログにしたい」だったのです。それで、彼は今のキャリアをスタートさせました。ただ書き続け、好きなことをやりまくりました。好きなことっていうのは、もちろん人々と話をして、ソーシャルメディアを使って多くの人と繋がることです。
それからすぐに、Dustin(ダスティン)は教会のユース・ディレクターを辞めてしまいました。教会には彼を養えるだけの予算がなかったのです。それに彼はソーシャルメディアの仕事でフルタイムのフリーランスになる準備もできていました。彼は短期間だけTシャツ会社でデザインやソーシャルメディアの担当ポジションにつきました。そしてたくさんクライアントへのコンサルティングをし、その経験をもってして自分のビジネスを立ち上げることができたのです。彼はポッドキャストの中でこう語っています。
今考えても本当にクレイジーな旅でした。10年前に「おい、人生どうするんだ」と聞かれたら「絶対にオスカー賞を取ってやる!Tom Cruiseの映画にも出演するんだ」と答えたでしょう。ソーシャルメディアもコンサルティングも起業も、まったく想像していなかったのです。
現在はDustin(ダスティン)のInstagram StoriesやFacebook Lives、自身のソーシャルメディアを駆使して活動しています。
ネットビジネスにおけるソーシャルメディアの活用方法
ソーシャルメディアに対するDustin(ダスティン)の見方は、スタート段階から現在に至るまで、どのように変化してきたのでしょうか?
Dustin(ダスティン)はこう言います。
ソーシャルメディアの市場は劇的に変わりましたね。最初は多かれ少なかれ、世間へアクセスするためのツールとして考えていました。ユーザーへリーチさせるための使っていたので…当時Facebookにユーザーが多かったので、そういったソーシャルメディアを使ってリーチさせる必要があると考えていました。
しかし起業家になった時、私のアプローチ方法は劇的に変わりました。ソーシャルメディアビジネスをグロースさせ、価値に対してリターンを得ることの意味がわかり始めてきたのです。1日中座ってソーシャルメディアを通して誰かと話をしても、心の温かさは得られたとしても、それ以外には何も得ることができません。
なるほど、その通りですよね。これはコネクションとエンゲージメントの問題です。誰も「ROI(投資収益率)について教えてください」とか「どうやったらソーシャルメディアを収益化できますか?」といったことを疑問に思いません。ただインスタグラムをやればいいと聞いて、インスタグラムに写真をポストしている。でも誰に、どの商品を、いつ、いくらで売ればいいのかまで考えている人は本当に少ない。インスタグラムのフォロワーを増やすこと自体が目的になっています。当然ながら、インスタグラムのフォロワー自体はビジネスの売上と直接的な関係はありません。
かつては、フォロワー数を増やすということしか戦略がなかったのです。しかし、フォロワー数を増やしても実際には何にもなりませんでした。
そして、僕がそれに気づいた時「なんてことだ!こんなに良い方法があったのか」「僕がオンラインの公的な場で喋っているから、僕のことを多くの人が知ってくれている」。まさにソーシャルメディアのすべてが僕のためにあるようなものでした。人と話し、楽しみ、分かち合う。これこそが戦略ではないか、と。僕はブログですぐにその話をまとめました。
パーソナル・プラットフォームを構築しようとしている時、人によってやろうとしていることは様々です。ブログを書こうとしている人、Podcastで配信しようとしている人。ソーシャルメディアというのは、そういったもののうちの1つです。
ここからは、ソーシャルメディアはパーソナル・プラットフォーム戦略のうち、どういった部分に位置付けられるのかを一緒に考えていきましょう。
ビジネスで成功した人の中には、セールスファネルのアイディアについて理解している人もいるかもしれません。僕にとってソーシャルメディアは、このセールスファネルの入り口に位置するものです。ソーシャルメディアがあれば、幅広い人々にリーチすることができます。何十億人ものユーザーを抱えるFacebook、何億人ものユーザーがいるTwitterやInstagram。これらを使えばあなたのメッセージを隅々にまで届けることができる。多くの人の前で自分自身を紹介し、セールスファネルを通してビジネスにつなげることができるのです。だから、僕にとってソーシャルメディアはセールスファネルの一番上にあるものなのです。
多くの人にとってソーシャルメディアは導入部分に当たります。ソーシャルメディアの力というのは、誰があなたのことを知っているかということに止まりません。あなたのことを知っている人のフォロワーにも、自分自身をリーチさせることができるからです。第二段階のコネクション、第三段階のコネクション…こうやってバイラルにソーシャルメディアを使うことができます。
ビジネスに活用できる最も優れたソーシャルメディアはどれ?
ここであなたにちょっとトリッキーな質問をしても良いですか。あなたはどのソーシャルメディアが好きですか?ソーシャルメディアはたくさんあれど、最も優れたものはどれだと思いますか?
この質問は、僕が最も聞かれるもののうちの1つです。だからこそ、その疑問が大好き。人間というのは「何が一番優れているのか」「何をすべきなのか」知りたい生き物です。しかし、ソーシャルメディアが隆盛(りゅうせい)している現代では、物事はそうシンプルにはいきません。ソーシャルメディアというのはどんどんニッチ化していきます。それにカルチャーも変わっていっていますね。ソーシャルメディアが変われば、ユーザーの意図も変わります。だから、すべての人にとっての正解を言えるわけではありません。あなたのブランドや、あなたが何をしているのか、そしてあなたがどんな性格なのかによって、正解は変わってしまうものです。
Facebookはビデオライブが重要です。だから、カメラやライブが大好きだという人にとっては、最も優れたソーシャルメディアだと言えるでしょう。一方でカメラの前で喋るのが苦手だという人にとってFacebook LiveやYouTube、Periscope(ペリスコープ)などは適切なパーソナル・プラットフォームだとは言えません。InstagramやPinterestのように画像をベースに展開されるソーシャルメディアの方が合っているかもしれません。だから、何をしようとしているのか、どんな人とつながろうとしているのかが、何よりも重要なのです。
ソーシャルメディアごとに異なるカルチャーがあります。自分がどんな人を対象にしているのか…まずは、そういったことを明確にする必要があるでしょう。
理想の顧客像のようなイメージをしっかりと持っていれば、見込み客がいるパーソナル・プラットフォームを使いたいと思えるでしょうね。そのパーソナル・プラットフォームがFacebookである人もいれば、Twitterである人もいるでしょう。もしくはInstagramかも。結局は、自分の見込み客への理解を深めることに帰結します。
まずは誰にリーチさせようとしているのか、これを把握することです。あらゆる戦略において最も重要な部分であると言えるでしょう。
受講生がよく感じるプレッシャーの1つは「すべてのパーソナル・プラットフォームで発信しないといけない」という考えです。ソーシャルメディアの世界には、「メジャーなソーシャルメディアは全部始めなさい」といってくる人がいますよね。これについては、あなたはどう思いますか?
僕の意見はシンプルです。「まず、そんな人の話を聞いてはいけない。」これに尽きますね。彼らは自分が言っている言葉の意味が分かってません。
僕たちには、そんな時間的な余裕がありませんよ。
まずリソースがない。時間がない。いろいろなコンテンツを作るのに忙しいんです。まあ、僕の場合にはすべてのソーシャルメディアで発信したいと思うほどインターネットが好きなので苦労していますが、ただそれが効果的であるとは言い難い。Dustin(ダスティン)はこう表現します。
A mile wide, an inch deep
幅広く知っているが、深くは知らない
ソーシャルメディアの世界では、「広く浅く」よりも「狭く深く」の方が重要です。
SNSマーケティングの初心者に1つだけアドバイスがあります
ソーシャルメディアを始めたばかりの人や真剣に取り組んでいる人に対して僕ができる最大のアドバイス。それは、他の全てをやめて1つのソーシャルメディアにフォーカスを当てることです。そのソーシャルメディアを使いこなし、コミュニティに飛び込むことで加速度的にあなた自身をグロースさせることができますから。
何か1つに集中することの素晴らしい点は、それがある程度のラインを超えることによって、別のチャネルに活用することができるということです。僕はまず Udemy で一点突破しました。まだインターフェースが英語でした。価格も$900など自由につけられました。もちろんベネッセとの資本提携がある前の話です。そこで15万人の受講生を集めることに成功した。僕が1回でも全体告知をすると、ものすごくたくさんの人たちが見てくれるようになりました。2015年の3月のことです。それ以来、Udemyにはコースを供給していません。片手間で何かできるほど僕にはリソースもありませんし、何より、これ以上Udemyで何かをやろうというモチベーションはありませんでした。
そこで次はブログを盛り上げようと考えました。なぜなら、Udemyが盛り上がるにつれて「石崎力也」の指名検索クエリが爆発的に増えたからです。Udemyのプラットフォームで自社商品を販売するのは利用規約に反しますが、石崎力也の名前で検索して rikiyaishizaki.com にランディングした人にコンサルティングを売るのは僕の自由です。WordPressが、セールスファネルの入り口として機能するように、整理しました。WordPress の月間ページビューが10万を超えたあたりから、ブログ経由の売上も徐々に伸びてきて、副業ではなく胸を張って事業規模と言えるくらいの収益が入るようになりました。
僕のブログはマーケティングオートメーションに特化したノウハウしか提供していません。それで10万PVもいくなんて僕は想像もしていませんでした。あまりにニッチなテーマだからこそ、今すぐ客だけを集められます。「副業」と検索する人より「オンラインコース 作り方」と検索する人の方がコンバージョンしやすいし、「オンラインコース 作り方」と検索する人よりも「オンラインコース カリキュラム 作り方」と検索する人の方がコンバージョンしやすいです。
「副業」というキーワードで検索する人の意図は「何か副業で儲けられたいいなあ」という漠然としたものですが、「オンラインコース カリキュラム 作り方」で検索する人の意図は「オンラインコースビジネスをすると決めている。すでに撮影機材もある。編集ソフトも導入している。参入するジャンルも決まっている。後はカリキュラムを作るだけ」と具体的なものなので、限りなく今すぐ客に近いお客さんのタイプだと言えるでしょう。
今すぐ客は文字通り今すぐ問題を解決したいと考えているので、こちらが商品をオファーすれば比較的簡単に成約することができます。
1つの集客媒体に勢いがついてきたら、いろいろな方向に広がっていきますから。だから自分がうまくやれると思える何か1つを見つけ出し、まずはそれから始めましょう。僕は1つのソーシャルメディアから始めて、パーソナル・プラットフォーム全体を構築しました。
石崎のネットビジネスはアメブロからスタートしました
笑えるかもしれないですが、僕のキャリアを本当に変えたのはアメブロです。Udemyの前に、一時的にアメブロをやっていたんです。
僕は、アメブロを使い、あらゆる方法で戦ってきました。おそらく僕の失敗を望んでいた人もいるでしょう。僕がもがいていたのを見ていた人もいます。しかし、それでも成功することができたのです。
多くの人が「あれはよくない」「絶対に失敗する」と呼んだアメブロという1つのプラットフォームに焦点を当てることで、顧客から得た信用のほとんどが構築されました。これも良い教訓のうちの1つとなるでしょう。
もしあなたが気に入っているプラットフォームが、そのほかのプラットフォームと比べて、ユーザー数・規模が劣っているとしても、そこで強いコミュニティを作ることはできます。つまりどんなプラットフォームであっても、フォーカスを当てれば成功することが可能です。あなたの見込み客がそこにいるのであれば、大丈夫です。
一方で、僕の真似をして、石崎が参入している場所でしばらくの間、プラットフォームの構築を試みている人もいます。しかし、彼らは途中でやめたのです。なぜなら、そこに彼らの見込み客がいなかったからです。例えばUdemyには、テクノロジーをベースとしたユーザーが多いです。しかし、それを知らずに、自己啓発的なノウハウやスピリチュアルなコースネタを持ち込み、低評価をくらっている人がいます。そこで、彼らはUdemyから撤退したのです。これは、良い決断だと思います。
ソーシャルメディアにはそのソーシャルメディアのコンテキストがある。その傾向を読まずに参入すると痛い目に遭います。
そう。自分の見込み客がどこにいるのか、そしていないのかを見極めることは、時間の浪費を避けるために重要なポイントです。
すでにたくさんの顧客を抱えている著名人が特定のプラットフォームで成功できないということはよくあることです。それはただ単にその人の見込み客がそのプラットフォームにいなかったということですね。その人の戦略が良くなかったとか、コンテンツが良くなかったとか、そういう話ではありません。
見込み客がいないプラットフォームは避けるべきですね。ターゲット層がいない場所で努力を重ねても仕方がありません。その場所で時間を使っている間、あなたの見込み客は他のプラットフォームで時間を過ごしているのですから。
だから「すべてのプラットフォームで顧客を作るべきだ」とか「どこにでも顧客はいる」とかいう不合理なプレッシャーを感じる必要はありません。
見込み客、顧客、あなたが連絡を取ろうとしている人がどのプラットフォームにいるのか。そこにフォーカスを当てましょう。
さてここからはソーシャルメディアマーケティングにおいて重要な3つのコツをお伝えします。
コツ#1. エンゲージメントの高いコンテンツを作り続ける
僕はいつもこういった質問を受けます。「石崎さん、あなたはいつもどんな投稿をしてるの?」「ランチの写真を投稿したり、ちょっとした近況を投稿するの?」と。
ソーシャルメディアでエンゲージメントを高めるためにどんな方法があるでしょうか?実際、普遍的なテクニックなんかなくて、その時代時代で変わることとは思います。
Dustin(ダスティン)はこう助言します。
アドバイスをするとすれば「いつでもあなたらしくありなさい」ということですかね。私の友人であるBrian Fanzo(ブライアンファンゾ)も、それを強くおすすめしています。自分らしくあるということが、エンゲージメントを高めるいつまでも変わらない方法でしょう。
そうなんです。自分以外の人はもうすでに存在しています。
決まり文句のようですが、自分以外の誰かなんてすでに存在しているのです。自分らしく好きなこと、情熱を持っていることだけを伝えましょう。フィットネスや健康維持に情熱を持っているのなら、ソーシャルコンテンツでそれを伝えればいいのです。極論を言えば、顧客はあなた自身のようなものです。
僕のブログやプロモーションビデオを見れば、Bロールに旅の映像が出てきます。妻と2歳と4歳の子供を連れて、タイ、ベトナム、フィリピン、オランダ、アメリカ、カナダを旅行している動画です。僕の旅行とビジネスに何の関連性もありません。僕は自分の情熱を発信しているだけです。僕ら家族は、気が狂うほど飛行機に乗りAirbnbを長期滞在で借り、世界中を転々としています。その情熱の一部をコンテンツにするだけで、周りの人からは「石崎さんっぽい」と言われるのです。あなたもあなたっぽさをコンテンツで表現してみてください。
そしてあなたという存在は、情熱を傾けているもの以外にもさまざまな要素で構成されています。だから少しだけ自己を開示します。1人の人間であるということを彼らに示しましょう。プライドや洗練された部分だけでは面白くありません。これは、本当に本当に大切なことです。
たとえばコンテンツとは関係のないホットドックの写真をあげてもいいんです。ちょっとした逸脱行為のように見えるかもしれませんが、コンテンツ本体に情熱を持っているのであれば、その写真はあなたをより人間的に、カジュアルに表現できるツールとなるのです。人々は完璧なコンテンツではなく、そういったカジュアルなコンテンツに心惹かれるものです。
一方で、XXの使い方とか、XXの設定方法、というツールの操作方法ばかり話す人は、自分以外の人でもできることです。自分らしさが一切ありません。
つい先日、無茶苦茶儲かっている山田どうそんさんに市川市の南行徳にある割烹で、超高級なうなぎを奢ってもらいました。その時に、ぼそっと山田さんに言いました。「僕、最初、山田さんのことやばい人だと思っていました」と。
僕の友人、山田どうそんさんはかつて、仮想通貨の草コインについて1つ1つを解説していたんです。そこには山田さんのパーソナリティは一切介在する余地もなく、ただの情報だけが羅列されていました。デジタルマーケターとして成功している今の山田さんの姿からは信じられないでしょう。仮想通貨でいく!と宣言された1週間後、特定のコインが暴落して、山田さんからこんなメールが来ました。
実は、JTモルガンの発表によっておきた、さきほどのビットコインの大暴落で、販売したお客さんの多くが強制ロスカットになってしまい、このツールの販売が今後、かなり難しくなってしまいました。
ですので、オーダーメイドでお願いしていたのですが、一度、プランを練り直したいと思いますので、昨日のことは一旦保留にしていただけますでしょうか。
また、自分で方向性を決めたらご連絡させていただきます。
山田さんが方向性を変えたのは1度ではありません。僕はこのメールをいただいて、山田さんのことをやばい人だと思いました。今、山田さんは月収300万円の不労所得を稼ぐほど大成功されているからこんな風にネタにできるのですが、当時の本人にそれを伝えることは容易ではありません。山田さん、そんなコロコロ方向性変えたらダメですよ、って。
今、山田さんの運営しているパーソナル・プラットフォーム を確認してください。1つ1つのコンテンツに、山田さんの人格が反映されています。僕も、一ファンとして山田さんのポッドキャスト「どうそんラジオ」を聞いていますが、そこには、不眠症を解消し、ネットビジネスで成功し、家賃40万円のお家に住む、一人のリアルな人物が存在しています。エンゲージメントが高まるコンテンツの傾向を、山田さんは人生のどこかで理解したのです。
自分らしく。自分以外は、他にいる。これ覚えておいてください。
簡単にリプレイスできるようなコンテンツを作るのはやめましょう。
あなたは、あなたらしいコンテンツを作るのです。それがエンゲージメントを生みます。
コツ#2. セールスコンテンツと教育コンテンツのバランスをとる
ではビジネスやコンテンツ、サービスについて話すことと、ジムでのエクササイズやスノボ、料理など情熱を持っていることについて話すことのバランスについてはどうでしょう?どうやってバランスを取るのがベストでしょうか?
これもまた普遍的な正解はないのですが…繰り返しますが、それは顧客次第です。たとえばフィットネスブランドを構築しているのであれば、フィットネスに関して話す時間をできるだけとりたいと思うでしょう。一方で、食べ物のような話題もある意味で関わりのあることです。体を作りたいと思ったら、食事制限をするのは当然です。だから、そういった分野について話すこともアリですよね。もしくは、単にメンタルヘルスについて話してみることもいいでしょう。食べ物ではなく、精神の健康を保つにはどうすればいいかを話すわけです。
メインとなるトピックとそれ以外のトピックのバランス。それに対する顧客の許容量はどれくらいなのか。これについて分析することが重要です。
Dustin(ダスティン)はよくこう言います。
Always be listening(常に聞き耳を立てなさい)
僕たちには2つの耳と1つの口がありますね。だから、いつも自分が喋る分の2倍は話を聞かなければなりません。
これはデータマーケティングでも同じことが言えます。統計データは僕たちに常に喋りかけています。あなたが特定の投稿でリーチもトラクションも得られていないのであれば、まずは統計データを見るべきです。統計を見るというのは、顧客からの声に耳を傾けるのと同じです。
例えば、3ヶ月前にコンセプトを決めたのに現時点でリストが何も集まっていないなら、それは統計データ云々の前に市場そのものが「あなたのビジネスには興味がない」と言っているのと同じです。
例えば、2年以上もYouTubeに投稿し続けているのに、1つの動画の再生回数が10回、20回なら、YouTubeの視聴者は「あなたの動画はつまらないし価値がない」と言っているのと同じです。
僕だったら2年以上も継続していることがいまだに成果に繋がっていなかったらきっと精神に異常をきたします。なぜなら2年やっても成果が出なかったことは、次の5年、10年やっても成果が出ないからです。そしてその5年や10年でできたこと、結婚、育児、移住、スノボ、スケボ、映画鑑賞、音楽鑑賞、ギター、ダイビング、釣り、ジェットスキー、海外旅行、麻雀、競馬、競艇、競輪、タイのチャオプラヤー川沿いにある絶品レストランでの食事などに思いを馳せて、悶絶するのです。ああ、俺は10年間、ゴミみたいなブログを毎日書き、誰も見ていないYouTubeの動画を実家で撮影し続けただけだ。何も身につけていないし、何も得ていない。空虚に生命時間だけを浪費しただけだと。
想像するだけで、頭が狂いそうになります。短い人生のうち少なくない時間を、成果につながらないゴミビジネスに費やしてきたと認めるのは非常に辛い作業です。大学生の時から始めた司法試験の勉強を維持になって80歳になっても継続するようなものです。約60年間、六法全書を暗記して人生幸せでしたか。活字に目を落としている間に、美しい夕日が何度目のまえを通過していったことでしょうか。考えるだけで涙が出てきそうになります。
自分の年齢が30に近づいてくると、自分がどの程度の器なのか、そして人生はどのような方向にいくのかなんとなくわかってきます。その時点である程度、職業的な成功の兆候があればそれを続ければいいですが、全く市場から受け入れられていないなら、このインターネットビジネスという市場に参入した99%のその他大勢と同じく屍(しかばね)となり、市場から退場することになります。
コツ#3. もっと市場の反応にシビアになる
コメントを読んで彼らが何を言っているのかを知るのは簡単です。しかし、どれだけのエンゲージメントが得られているのか。なぜ、メインコンテンツの投稿では「70いいね」を得られるのに、ホットドッグの投稿では「15いいね」しか得られないのか。こういった視点を持つことが大事なのです。
見込み客やソーシャルメディアがあなたに何を伝えようとしているのか、統計データを見ることで分かります。「そのコンテンツは見たくない」「こういったコンテンツがもっと欲しいんだ」と。最もわかりやすい見込み客の反応は無視です。YouTubeの再生回数が伸びない、ブログのアクセスが伸びない、売り上げが伸びない。どうして市場は私に反応しないのだろうと考えるかもしれません。だけどもうすでに「無視」という十分なほどの反応を得られているんです。
以前、大学の教授がセメスターの最後にこう言ったのを覚えています。「このクラスに参加していた人たちはよく寝ていましたね。最近の学生たちは反応が薄くて困る」と。僕は「教科書を読み上げるだけのお前の授業が最低だった。眠っている学生はお前の授業はつまらないと十分に反応していたじゃないか」と喉元まで出かかりました。芦部信喜(あしべのぶよし)の憲法総論をひたすら音読するあのクラスは一体何だったんでしょうか。
僕たちはもっと市場の反応にシビアにならねばなりません。僕から言わせれば、3ヶ月経ってもリストが1000集まらなかったり、2年経ってもビジネスが軌道に乗らないのであれば、それはもう努力とか時間とかそういう問題ではなく、才能やら素養やらの先天的な能力が圧倒的に欠如しています。僕の周りで、いまだに生き延びているプレーヤーは、人生の早い段階で正しい方向性を掴み、3ヶ月ほどでビジネスを軌道に乗せていました。市場に参入して最初の数週間で、なんらかの顧客からのシグナル、例えば、コメントをもらったり、リストが集まり出したり、売上が上がったり、を受けるのが普通です。逆にその段階で何のシグナルを得られないなら、半年続けても、5年続けても、10年続けても、結果は出ないと断言できます。
コンテンツをベースにしたビジネスを展開する人は、1つ1つのコンテンツに寄せられる市場の反応を丁寧に見ていく必要があります。
だから、どんな投稿が最もエンゲージメントを高めるのか、特別に注意を払って分析し、方向性を定めてどんどん実行しましょう。
そう。どんどん実験をしましょう。とにかく実践あるのみです。何事も試してみないとわからないですからね。
投稿してみたら意外とエンゲージメントを得られることもあります。僕がこれまで作ってきた最高のバイラルコンテンツの多くは、気まぐれな思いつきによって生まれたものばかりでした。「これを投稿してみたら、どうかな」って。Udemyでベストセラーになっているコースなんて、本当に最初は売れないと思ったものばかりです。そういうのが売れ出したりするのだから、マーケットは本当に水物です。
ソーシャルメディア・マーケティングにおけるビデオの重要性
ところでソーシャルメディアの多くは、ライブビデオやビデオコンテンツ、ショートムービーなど…ビデオ形式で発展していますね。だからビデオに慣れていないとしても、今後は慣れていくしかありません。
数年前にこんな実験をしました。ウェビナーに31日間連続で出演したのです。どんなことが起ころうとも、どんな結果になろうとも、とにかくライブのウェビナーに出続けると。最初は死ぬほど怖かった。でも少しずつ心地よくなってきて、今では僕にとって最高のコンテンツになりました。そして31日目、つまり最終日には…僕はそのメディアをマスターしたというよりは、居心地の良さを感じるほどになりました。
自然に使いこなせるようになれたということです。僕たちのプロモーションの主軸がウェビナーなのも、あの31日間のライブウェビナー出演があったからと言えます。
まさに「just do it」の精神です。とにかくアクションを起こせ、と。
ナイキのキャンペーンでも「just do it」ってありましたよね。どんなテクノロジーでも、どんなビジネスでも、どんな趣味でも、何にでも応用できるメンタリティです。上達する唯一の方法は、とにかくやること。
優れた人間になるためには、まずは劣った人間になることを厭わないことが大事です。たいした実力もないのに、素晴らしい自分を保つのは容易ではありません。想像すれば分かることですが、実際にお金を稼いでいないのにお金持ちのように振る舞うこと、あるいは顧客を全然集められていないのにマーケターを自称するのは辛いことです。
僕がデザインについて教えるときにも、受講生に同じことを教えています。ビデオコンテンツは今、かなりブームになっています。だからたくさんの人が僕のところに習いに来てくれるのですが…そのうちの多くが「ビデオコンテンツを作る方法を学びたいのですが、ちゃんとできるか不安です」と言います。だから、僕はいつもこんな話をします。
受講生のほとんどは、最初はかなりひどい。実際に昔の作品を取り出してみると、どうしようもないものばかりです。しかし、デザインも体を通して覚えるもの。ジムに行って体を鍛えるのと同じです。最初は誰だって懸垂が苦手ですが、ただ続けるだけで、少しずつ上達してくるものです。練習すればするほど、ちょっとずつ成果は見えてきます。脳が手の動きを覚え、どうすれば良いのか、どうすれば良くないのかを学びます。だから、何かを上達したいのであれば、まずは本当に下手でもいいから行動をすることが大事です。
アカウントは自分の名前で作るべきかそれともビジネス名で作るべきか?
よくこういった質問を受けます。「自分のビジネスに関わるソーシャルメディアを始めるべきでしょうか。それとも自分自身に関わるソーシャルメディアアカウントを作るべきでしょうか」と。ビジネスブランドとして発信すべきなのか、それともその人自身として情報を発信すべきなのか。どう思いますか?例えば、ダイレクト出版は事業の名義でビジネスをしていますが、社長の小川忠洋さんが個人名でFacebookを投稿すれば個人の名義でビジネスをすることになりますよね。事業名でやるのか個人名でやるのか。
難しい問題です。これも、その人やブランドに依存する話ですから。僕は石崎力也の個人名だけでビジネスをしています。Dustin(ダスティン)はこう考えます。
1つの素晴らしい例をお話ししましょう。僕は以前、いくつかの救急医療施設でコンサルティングをしたことがあります。そのときに言ったのは、救急医療施設のアカウントが個人的なツイートを発信するのはあまり好ましくないということでした。こういった施設のアカウントは、もっと企業的な…必要な情報がすぐに得られるように簡潔でなければなりません。
これは面白い例ですね。Instagramのストーリーで急病診療所が「さっきこんな人が入院しました!」なんて流すのは相応しくありませんもんね。
だから、救急医療施設のアカウントが個人的な雰囲気で情報発信するのは、あまり好ましくない。だから1人1人のブランドによって、そのビジネスがどう発信すべきかを判断すべきなのです。自分の見込み客を徹底的に分析して「彼らはどんなことを期待しているのか」「彼らが許容できるラインはどこまでなのか」ということを調べましょう。
あなたをフォローしている人や、あなたの成功を見守っている人にとっては、パーソナルブランドの構築が最善の方法かもしれません。ビジネスというよりは私的なブランドを作り、それを少しずつビジネスに導き、最終的にビジネス化していく。これが僕の始め方でした。だから、最初のうち僕はビジネスを始めたわけではありませんでした。
「ジェフウォーカーがリストを集めるべきだと言っている。だから僕はただありのままの僕であるべきなんだ。さあ、やろう」と思って始めただけです。しかしその数年後には、ビジネスアイディアやビジネスモデルを思いつき、成功したのです。
そのどちらでもない場合もあります。たとえば、Dustin(ダスティン)はDustin W.Stout 名義のFacebookアカウントを持っています。しかしブランドについては、別のFacebookページも持っています。Dustin(ダスティン)はこの実験についてポッドキャストの中でこう語っています。
どちらか一方を選ぶ必要はないと思ったのですが、この2つがどうなるか経過観察しました。これは、僕が前職の教会で働いていたときにも当てはまります。僕はTwitterで個人のアカウントを持っていましたし、教会のアカウントもありました。ただ、個人アカウントの方が10倍ほどフォロワーがいましたね。フォロワーというのは、ブランドの裏側にある何かを見たがるものなのです。だから、個人アカウントというのはときに役立ちます。だから、僕もあえて言うのであればパーソナルブランド、個人名義から始めるべきかな、と。
これは僕の勝手な印象ですが、ブランドには一定の嫌悪感があるものです。なぜなら、ブランドというのは大量のプロモーションやマーケティングに下支えされてきたビジネスなのですから。だから、多くの人は人間的な側面を欲するものです。だからようやく近年になって多くの企業やブランドが、そのストーリーを語ろうとしています。人々が期待しているのはそのブランドが何を売るかよりも、ブランドがどんなメッセージを伝えているかなのです。人間というのは人間的なものを好みます。この点に関しては神田昌典さんの全能思考を参考にしてください。自己啓発の分類される本ですが、個人的には優れたマーケティングの本だと考えています。
ソーシャルメディアでリストを集める方法
さて、僕はこれまでメーリングリストを作ることの重要性や作り方について話しました。そして、あなたもメーリングリストの大切さを信じていますよね。
ソーシャルメディアとメーリングリストのバランス、そして、この2つはどのような相関性を持っているかについてお話しします。
ソーシャルメディアとメーリングリストは、とても深い関係性を持っています。もう1度、セールスファネルの話に戻りましょう。ソーシャルメディアというのは、僕たちにとって最も重要な要素です。そして、人々をメーリングリストに登録させることも同じくらい大切です。ただソーシャルメディアというのは、誰かのメールボックスに入り込んで、能動的に情報を取得させるほどパーソナルなものではありません。ソーシャルフィードはタイムラインをスクロールしてる中で、自然に目に入ってくるようなものですから。
そうですよね?
だから、ソーシャルメディアというのは質の高いプレーというよりは、ボリュームに依存したプレーです。アルゴリズムが自分に有利に働くことを祈るのみ。ただメーリングリストはそうじゃありません。受信リストにメールが届けば、受信者はそれらを開く可能性があります。まあ、開かずに消される場合もありますが…。そう、デリートされる可能性もある。しかし、どちらにしても彼らはメールを目にすることにはなります。その一瞬だけは、彼らの心を占領することができるのです。だからメーリングリストに登録してもらうということはとても大切なことです。昨年、いくつかのソーシャルメディアが終了してしまいました。ソーシャルメディアというのは、今ここに存在していても、明日にはなくなってしまうかもしれません。
Blab(ブラブ)が入ってきたとき、それはとても目新しいものでした。infoseek は「加熱する動画ストリーミングアプリ市場、”Blab”が主役に?」という記事を書いているほどです。
しょっぱならからBlabを使いこなし、大成功した友人がいました。彼はBlabを中心としたビジネスモデルを構築しましたが、メーリングリストを作らなかったのです。だから、2016年にBlabが閉鎖した瞬間に彼は何もできなくなってしまいました。
Udemyでも同じことが言えます。Udemyには2つのタイプの講師がいて、いつまでもUdemyに固執する人と、Udemyで実績を出してから離れる人です。ファイナンシャルプランナーの井上遥介さんは、まずUdemyに参入しました。Udemyである程度の成功を収めた後はYouTubeに参入しました。企業案件や広告収入からの売上は、Udemyのコース売上よりはるかに大きな金額になっているそうです。山田どうそんさんも同じです。Udemyで月々50万円ほどのコース売上が入るようになってからは、すぐに見切りをつけてTeachableとClickFunnels でプレミア商品とコンサルティングを販売するようになりました。仮にUdemyが潰れたとしても、山田さんはセルフホスティングによる強固な顧客基盤があるので、継続して月々300万円のキャッシュフローを得ることができます。私事にはなりますが、僕も2015年に3月には、もうUdemyからは撤退しています。
そう、メーリングリストを持っていないと、成功は一晩の夢となることもあるのです。僕はVineの6秒クリップビデオで200万円を稼いだ友人も知っていますが、彼らもメーリングリストを作っていなかったので、大きなビジネスチャンスを逃すことになってしまいました。だから、メーリングリストというのはとても大事な存在です。
ある意味、ソーシャルメディアは目的を達成するための手段のようなものです。そして、メーリングリストを構築するためのものでもあります。僕が過去のビデオで繰り返し伝えているのは、「借りた土地で家を建てるな」ということです。何度この比喩をリピートしたことか。
メーリングリストやWebサイトは、あなたが実際に所有している資産です。しかしソーシャルメディアというのは…一時的なものであり、決して永久に残るものじゃありません。本当に多くの人が過ちを犯しています。ソーシャルメディアの中で資産を持つことは絶対にできないのです。そこで情報を発信するだけというのは、ほぼボランティアのようなものです。Facebookの企業サイドから見れば、頼んでもないのにユーザーは積極的にコンテンツを生成してくれて、しかもそこに別企業からの広告を貼れるんだからラッキーといった具合です。あなたがFacebookに文章を書けば書くほどFacebookは儲かるのです。多くの人は、金銭的な見返りを求めず、ただただ自己の欲求を満たすためだけにFacebookでボランティア活動しています。そこで蓄積したコンテンツを資産と思うのは勘違いです。
すぐに持ち去られてしまうかもしれない。
SNSでリストを集める具体的な方法:リードマグネットを用意しよう
それでは、ソーシャルメディアからメーリングリストへユーザーを誘導させるために使える実践的なテクニックをお伝えします。僕たちはSNSからリストを集めるためにどのようなことができるでしょうか。
ソーシャルメディアというのは、空港のようなものです。空港に行くのはなぜですか?そこで過ごすためじゃありませんよね。空港に行く目的は、何処かへ行くためです。だからメーリングリストを立ち上げたのならば、人々をそこへ案内するためにソーシャルメディアを使ってください。ブログの投稿記事をシェアするのは素晴らしいことですが、リードマグネットを使ってメーリングリストのオプトインがあるランディングページをシェアする方がずっと良いです。
見込み客を知り、彼らが必要としていることを理解し、そこにあるカルチャーを感じましょう。そのチャネルに特化したリードマグネットを作ることがおすすめです。例えばDustin(ダスティン)は、Twitterのフォロワーをメーリングリストに呼び込むため、Twitterリードカードというものを使っていました。これによって実際にTwitterのフォロワーからメールアドレスを集めることに成功したのです。
何はともあれ、Dustin(ダスティン)はTwitterに特化したリードマグネットを作っていたのです。
リードマグネットといえば、一般的に無料の魅力的なコンテンツのことです。たとえば電子書籍やチェックリスト、一連のビデオコンテンツのような…。基本的に無料のもので、メールアドレスと引き換えに提供するもの。
貴重なコンテンツを提供して「無料で差し上げますので、メールアドレスを教えてください。そうすればすぐにそちらのメールアドレス宛に添付してお送りします」といった感じです。メールアドレスと引き換えに何らかの価値を提供することで、こちら側も価値のあるものを手に入れることができます。そうすれば、彼らも「ただメールアドレスを提供するだけ」という感覚がなくなりますよね。
例えばオンラインコースビジネスで大成功されている山田どうそんさん。
Adobe Premiere Pro の使い方を教えるブログ記事を書いています。そこでオファーするリードマグネットはなんと Adobe Premiere Pro のオンライン講座です。そりゃ、リスト落ちますわ。だって、普通、ブログ全体で同じオファーを出す人がほとんどなのに、山田さんはカテゴリー単位、あるいは記事単位で出す文章やオファーの内容を変えているのです。あなたも使用するソーシャルメディアに合わせて、可能であればポストごとにリードマグネットを変えてみてください。それほどアクセスがなくても、リストがどんどん落ちてくるようになります。
これはとても重要です。なぜなら、多くの人が「Facebookは機能しない。」「Facebookで自分の製品を売ろうとしていたが、何も売れなかった。」と言うからです。十分な関係を持っていないにもかかわらず、何かを売ろうとしてはいけません。先ほどあなたが話していたように、セールスファネルがあれば彼らと深い関係を築くきっかけを作ることができます。そしてメーリングリストの中で、その関係を徐々に深めていけるのです。
まさに恋人とのデートのようなプロセスです。ソーシャルメディアは初めてのデートのようなもので、もしフォロワーがあなたのことを1年間フォローしていたとしても…表面的なレベルでしかあなたのことを理解していません。140文字や280文字では、どんなソーシャルメディアを使っても親密になることなどできないのです。見込み客とより深いレベルで仲良くなるためには、セールスファネルが必須ですね。
ソーシャルメディアに応じて戦略を変える
リードマグネットで無料のコンテンツを提供するというのは、とてもオーソドックスな戦略だと思います。この戦略は、あなたが知っているソーシャルメディアのほとんどで役立つと思いますか?全てが同じような戦略で通用するでしょうか。あなたはどう思いますか?
答えは「いいえ」です。ソーシャルメディアによって、異なる戦略である必要があります。たとえばInstagram。このソーシャルメディアはとても人気がありますが、一般ユーザーがリンクを共有することはほぼ不可能です。Instagramは、できるだけユーザーをそのSNS内に留めたいと思っています。Gary Vee のような認証済みアカウントであれば、投稿した記事の中にリンクを追加したり、ストーリーにリンクを追加することができます。ほかにもプロフィールに特別な機能を加えることも。
つまり、全員ができるわけではないと。もしかしたらSNSの初心者は、すべてのアカウントでリンクを貼れるのかと思っていたかもしれません。しかし、それは少数のインフルエンサーだけが持っている特権です。
Dustin(ダスティン)はこう説明します。
Instagramに要求を送ったこともありますが、彼らは何度もその要望を却下してきました。だから一般人にとってInstagramというのはとても難しいのです。自分のプロフィールにリンクを貼って「やあ、すごいものがあるよ」「僕のプロフィールのリンクをクリックしてね」と言わないといけないのですから。ユーザーはわざわざ僕のアカウントページに行って、リンクを探して、リンク先へアクセスしないといけません。こんなに面倒なことがあるでしょうか。
かなり厄介ですよね?さらにDustin(ダスティン)はこう続けます。
現段階においてInstagramはとても面倒なソーシャルメディアなのです。もしInstagramのビジネスアカウントを持っているのであれば、かなり幅広くビジネス展開をする必要があります。しかしTwitterはとても簡単です。リンクをクリックするのも簡単なので。Pinterestはクリックするためのリンクを見つけることが目的のソーシャルメディアです。だから、こちらも扱いは簡単だといえます。Facebookはアルゴリズムがややこしい。なので、ちょっと難しいかもしれませんね。
まとめると、ソーシャルメディアごとに異なる機能・課題があるため、戦略もソーシャルメディアごとに変えていかなければなりません。
ソーシャルメディア集客でやってはいけないミス
さて最後に、ソーシャルメディア戦略の面において人々がやってしまいがちなミスをまとめます。
僕が最も多いと感じるミスは、ソーシャルメディアごとのカルチャーの違いを理解せずにメッセージを発信してしまうことです。わかりやすいのは、Qiitaのようなテック系のソーシャルメディアで自分のポエムを披露しても無視されるだけでしょう。優しいプログラマーは、投稿する場所を間違っていますよと教えてくれるかもしれません。Udemyはビデオのマーケットプレイスだけど、エロ動画を投稿する場所ではありません。アメブロには意識高い系のスタートアップ創業者はいません。彼らはNewsPicksや、Medium にいます。まあこんな感じで、それぞれのコンテキストをしっかりと読む必要がある分けです。ソーシャルメディアにあったコンテンツの投稿をしましょう。
ミスを犯す人は、どのチャネルでも同じようなメッセージを送ってしまうのです。
そう。多くの人ができるだけ多くのソーシャルメディアで発信しようと考えてしまいます。まずは、それが1番の間違いですね。そもそもブログの記事をTwitterやFacebookに自動通知したところで、フォロワーの数がわずかであれば、何の波及効果もありません。
そして2つ目に、先ほども言いましたが、すべてのチャネルで同じメッセージを発信すること。Buffer、Hootsuite(フートスイート)、Sprout Socialなどを使って複数のソーシャルメディアに同時投稿することができます。これは最悪の過ちです。
これは、英語が通じない、しかもGoogle翻訳がない国にむけて、英語で情報を発信するようなものです。ソーシャルメディアのカルチャーは、それぞれに大きく異なります。これは、どれだけ強調しても足りないくらいです。Redditのカルチャーは、Facebookのカルチャーとは驚くほどに違っています。
Facebookのユーザーたちはポジティブな投稿が見たい傾向にある。一方でRedditは一日中「荒らし」をしている人が多い。ですから全く同じメッセージを投稿したとしても、同じように伝わることはありません。すべてのプラットフォームに対して同じ投稿をする、つまりすべてのユーザーを同じように扱うというのは、好ましくありません。
予約投稿をするとアルゴリズムに悪影響を与える?
次です。自動化についてお話しします。投稿については定期投稿をしやすくするために、自動化されたソリューションを使っても良いのでしょうか?
Dustin(ダスティン)はこう答えます。
もちろんです。僕もスケジューリングツールを使うことを強くおすすめしています。このソリューションはとても素晴らしい。僕はスケジュールを立てるのが好きどころか、コンテンツカレンダーを計画したりすることに対してちょっとした強迫観念があるくらいです。それくらいに重要なものです。
最近規模の大きいリサーチがおこなわれたことはご存知ですか?ソーシャルメディアの世界で語られている神話があります。それは「スケジューリングツールを使うと、FacebookやInstagramのアルゴリズムに悪影響を与える」というものです。
しかしそれらのリサーチによって、この定説が間違いであるということがわかりました。つまり、これらの自動化されたソリューションを使用しても大きな影響はないというわけです。
では、パーソナル・プラットフォームを作り始めたばかりの初心者におすすめのツールは何でしょうか?
僕のおすすめは、Bufferです。無料プランがあります。これは本当に偉大なツールで、僕は彼らから何かを学ぶためにサポートメッセージを書くこともあるくらいです。
返事をもらうためだけです。迷惑かもしれませんが、反応を見るためにメールを送ります。僕もコンテンツ販売の会社を経営していますが、ユーザーサポートはかなり大変です。だから、Bufferのように最高の会社から学べることがたくさんあります。「こういった場合、どのように対処されていますか?」と聞くために、サポートメッセージを書くのです。
では初心者ではなく、中級者から上級者で中規模から大規模のパーソナル・プラットフォームを持っている人におすすめのツールは?
上級者向けの素晴らしいツールといえば、CoScheduleです。これはドラッグ・アンド・ドロップ・カレンダーなので、感覚的に操作をすることができます。Bufferもこの方向に向かっているようです。本格的なマーケティングプランやコンテンツカレンダーを視覚的にチームで計画したいのであれば、CoScheduleがいいでしょう。視覚的にスケジューリングをしたい人にとっては、とても素晴らしいツールです。
では、他によくある間違いを最後に指摘します。
画像などのビジュアルコンテンツを使わないことですね。これは最近に限ったことではなく、ビジュアルというのは人々を引きつけるツールの1つです。人間の脳は視覚的なものに引き寄せられ、テキストの何倍もの速さで処理することができます。画像のトーンやムード、感情など、テキストでは表現できないことを表現できるので、画像を使わないというのは大きな間違いですね。
ビデオの重要性についてもアドバイスします。10がマックスに重要で、0が必要ないというメーターで表すとすれば、どれくらいのレベルになると思いますか?
見込み客にもよりますが、レベル8くらいでしょう。ソーシャルメディアにおいては、ビデオコンテンツがとても人気です。コーラよりもビデオコンテンツの方が消費されていると言っても過言ではありません。
ソーシャルネットワークは、ビデオコンテンツに傾いているように思います。Facebookはこれまでとは違う方向に向かっていますが、ビデオコンテンツの需要はかつてないほど高まっています。
まとめ:失敗を恐れずに最初の投稿を始めよう
最後にお伝えしたいことが1つだけあります。もしかしたらソーシャルメディアにちょっとばかり圧倒されてしまっている人もいるかもしれません…。そういった人たちに何か声をかけたいのです。
何度も言いますが、「Just Do It(とにかくやってみる)」が大事です。「失敗するのではないか」とか「正しいことではないのではないか」とか、そういった感情で恐れを持っている人も多い。しかし、僕はそういった人を励ましたいのです。僕はこれまで数え切れないくらいの失敗をしてきました。見込み客と適切にコミュニケーションを取るために、いろいろとクレイジーなこともしてきました。でも、失敗することを恐れないで。
日本には「悪い結果を出すと恥ずかしいから、ミスをしないために挑戦しない」といったつまらない文化が根付いています。僕はついさっきもスケートボードパークで豪快にこけてきました。左足から少しだけ血を流しながらこのレクチャーを作っているとは誰も想像しないでしょう。子供を遊ばせにきていたお母さんがたがキャッと短い悲鳴をあげていました。もしかしたら「いい歳こいてスケボなんてするものじゃないわ」と思っているお母さんもいるだろうし、子供に対して昼間から仕事もせずにぶらぶらしているあんな大人になってはダメよと教えていたかもしれません。
でもそれがいったいなんだっていうんでしょうか?僕は人に見せるためにスケボをしているわけでもないし、誰かの評価を期待してバンクに飛び込んだわけでもありません。自分の幸せのためにやっているし、何なら、平日の昼間から忙しく働いているであろうあなたがたの夫よりも遥かに稼いでいるよと伝えたい。彼らの働く1/10の時間で。やることやった上で、スケボして、こけて、流血しているだけです。不格好で何が悪いんでしょう。こけた回数だけ上達するのは、スケボに限らず、スノボやサーフィンなどのバランススポーツに共通しています。だから僕はPro-Tech のプロテクターを体につけて、明日もこけるわけです。
ミスを恐れる、そんなあなたに良いニュースです。まあ誰だってこけて、流血したくないでしょう。
ソーシャルメディアは、あなたに成績をつけるものではありません。永遠に失敗が残るわけでもありません。
それに失敗することがメリットとなることもあります。常軌を逸したことや失敗、何か奇妙な行動。こういったアクションが見込み客たちの共感を生むきっかけにもなり得るのです。キムタクが主演を演じる月9のようにパーフェクトなヒーローの時代はもう終わりました。僕たちは、共感できる身近な存在、それも不完全な人間を見たいのです。そして人々は「彼は僕と同じなんだ」と感じたいのです。
不完全でないということが、完全であるということです。不完全でなければ、面白くない。
さあ、次はあなたの番です。Dustin(ダスティン)のアドバイスはとても役立ちましたが、何も行動しなければ意味がありません。このレクチャーを始めるにあたり、ぜひ「Just Do It」を肝に銘じてください。もし何かソーシャルメディアについて質問があれば、以下のコメントに書き込んでくださいね。どこから始めればいいのか、どんなことをすればいいのか、どうやったらグロースできるのか。なんでも構いません。それではまたお会いしましょう。