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顧客が会員制サイトをやめるたった1つの理由
お客さんが会員制サイトをやめるたった1つの理由についてお話しします。何度も言っているので覚えているとは思いますが” overwhelm “です。「こんなにも沢山、こなせない」と思った瞬間に、お客さんは会員制サイトをキャンセルします。多くの人が間違っているのは、会員制サイトの価値はコンテンツ量で決まると思っています。
何でもかんでも自分の頭の中に入ってきた情報を、とりあえず会員制サイトに投げ込めばいいという発想の人があまりにも多いです。当然リテンションは低いままで、上がっていきません。お客さんはどんどん毎月辞めていきます。なぜかというと、たくさん課題を出した時に、お客さんの頭の中には罪悪感が生まれるからです。「お金を払っているのに、それ以上の価値を得られていない」「彼らの出してくる課題をこなせていない」と思いキャンセルにつながります。
DIRECT出版さんの「月刊ビジネス選書」が悪いというわけではありません。あくまでも例え話です。みなさん「月刊ビジネス選書」を購読していますよね?一時期辞めたこともあると思います。あるいは辞めたまま再開していない方もいるかもしれません。辞めた時の理由はなんですか?本が読めずに、積ん読状態(横に平積み)になった時だと思います。「どうせ、本読まないや」と気づいて辞めてしまうということです。これもやはり” overwhelm “です。
あるいは「teen life ministries」です。 “ teen “だから十代の話です。「自分の子供に神様との繋がりを見出してもらい、成功に導いてもらう」というお父さん、お母さんが申し込みます。彼らは毎週日曜日に教会に行くだけではなく、ボランティアとして平日も教会に献身しています。それは、お父さんとお母さんが「神様と繋がるといい事があるよ」と教えているからです。
「teen life ministries」を作ったPaul Evansさんは、この会員制サイトのキャンセル率がなかなか下がらないので会員の人たちに聞いたらしいです。「このサイトには多くのコンテンツがあります。あなたたちがこの会員制サイトで一番好きなのはなんですか?」「もしこの会員制サイトが無くなった時何が一番心残りとなりますか?」と聞くと、75%の人は「スライド」と答えたらしいです。キーノートやパワーポイントで作ったスライドです。
それが、効率よく神様のことを知れるマテリアルらしいです。そこからPaul Evansさんはスライドにフォーカスし始めました。そうすると、お客さんのリテンションが上がった(キャンセル率が下がった)と言っていました。キーポイントは、あなたが会員制サイトを構築する時に「量で価値を出そうとしない、量でお客さんに訴求してはいけない」です。
「このコンテンツは量があります。量があることであなたは成長します。」と言わないほうがいいということです。何度も言っていますが、3ステップでお客さんが目標を達成できるのであれば、わざわざそれを5ステップ、7ステップにする必要はありません。ステップ数が多くなればなるほどお客さんは量で圧倒されます。「目標達成するために、こんなにもステップ踏まないといけないんだ、辛いな」となり辞めてしまいます。
複数の補足教材を用意して学習効果を高める
補足教材を用意して学習効果を高めるというお話をさせてください。海外では” Multiple Modalities “と呼ばれたりしています。苫米地英人さん、オウム真理教の脱洗脳で有名になった方です。苫米地さんもよく「他人を操る時はモーダルチャンネル(五感)をうまくこっちが記述してあげる」と言います。例えば「あなたは今椅子に座っていますね、お尻の感触どうですか」と言い、相手の感じている世界をこっちが言葉で記述していくことにより、相手を洗脳していくと説明していました。
まさにそのモーダル、モダリティ、僕たちが感じている世界のことです。その感じている世界が” Multiple “です。「複数の五感を使ってください」という意味で” Multiple Modalities “と呼ばれます。シンプルに言うと「補足教材を用意しましょう」ということです。分かりやすい例がDIRECT出版さんの月刊ビジネス選書です。
最新刊が毎月届くということでフィジカルな、触れる本が届くわけです。それと電子書籍読み放題があります。通学、通勤中に重たい本を持たずにiPadとかiPhoneで本を読めます。そしてこのアプリはオーディオブックにも変わるので、イヤフォンを挿せばiPhoneすら開かなくていいのです。だから耳に訴え目に訴えみたいな感じです。
これが” Multiple Modalities ”複数の五感を使いましょうというものです。もしDIRECT出版さんが本だけを送ってくるビジネスだったら、今ほどの会員数はいなかったかもしれません。
もう古くはなりますが、僕は、数年前Anthony Robbinsさんの「The New Money Masters」というサブスクリプションに申し込んでいました。辞めようかなと思う時もありましたが、結局辞めずに最後まで続けました。
もしAnthony Robbinsさんの「The New Money Masters」が1つのmodalityでDVDだけだったら僕は辞めていました。でも、1つのmodalityだけではダメだという点を理解していて、CDで音声を抽出したものや、しっかりとしたフィジカルな本、ワークブックを僕の家に届けてくれました。そのおかげで僕は彼のクラスを効率よく進めることができました。通学、通勤中、どこか移動している間、車を運転している間、電車や新幹線や飛行機に乗っている間も彼のCDを聞いて、学習を進めることができました。
もしあなたが今、ビデオだけ、CDだけ、MP3だけという1つのmodalityだけで会員制サイトを構築している、あるいは構築しようとしているのであれば、複数のものを用意できいないか考えてください。
例えばRussell Brunsonさんの「DOTCOM SECRETS」
彼はデジタルマーケティングのトッププレイヤーです。デジタルマーケティングのリーディングカンパニーと言ってもいいでしょう。そんな彼が、ウェビナー、PDF、ebook、ワークブックとかで済ませれるものを、わざわざ触れる本として用意しています。これは別々のmodalityに訴えかけるためですね。だからこれもやっぱり” Multible Modalities ”の戦略に従っているわけです。
あとはChristina Petersさんの「FOOD PHOTOGRAPHY」
どのように食べ物を美味しく見せるか?というものです。彼女の場合は、ウェビナーをよくしています。そのウェビナーで使ったプレゼンテーションファイルをお客さんに配ったり、お客さんが「私の写真どうですか」と送ってきたものをFacebookライブで批評したりしています。Facebookライブを撮影しておいて後で何度も見られるようにしています。このように1つのものを別々の方法で伝えています。ある時はスライドショー、Facebookライブ、ある時はいつでも見られるダウンロード用のビデオみたいな感じです。
もう少し直接的な内容でいくと「DOLLAR SHAVE CLUB」
男性用のセルフケア用品です。歯ブラシ、歯磨き粉、髭剃り洗顔、保湿系のものなど。これもただ単に「歯ブラシ1本送ればいい」ということではありません。「男性の匂いそのものを消します」「男性の男らしさを際立たせます」と、トータルケア的な意味合いで「歯ブラシ・髭剃り・洗顔」などをパッケージ化して複数のところからアプローチしています。色々なものを用意して複数の感覚を刺激するようにしています。これがボックスモデルで一つ参考になると思います。
「happily」
「あなたのデートネタを差し上げます」みたいなものです。これも手を動かして書く手紙だったり、一緒にコーヒーを挽いたり。フィジカルなものだけではなく、デジタルコンテンツもきちんと加わっていて、これもやはり” Multiple Modalities ”です。
もしあなたがコーチング系、コミュ二ティ系のモデルを選んだのならばSuzi Dafnisさんの「Her Business Membership」が参考になると思います。
どのような商品がもらえるのかが一覧で書いてあります。例えばOnline Learning Library(200のオンライントレーニング)があります。バリューが100万円くらいします。このバリューを書くのも素晴らしいです。あとはプライベートなFacebookグループがあります。あとはHot Seats。「何かセミナーとか開催したら優先席が用意される」とかそういうのがHot Seatsです。
Book ClubではSuziさんが本を選んでくれます。わざわざ本屋に行く必要はないです。あとは「ビジネスツールキットを用意します」とか。FREE Advertising 。3万人の女性にリーチできる12の広告を利用できるそうです。もうただ単に私のコンテンツ見れます、というシンプルなOnline Learning Libraryだけではなくていろんな方向からお客さんの成功をサポートしている感じです。
最後に復習ですが、「Her Business Membership」は” Overwhelm “との兼ね合いが難しいですね。例えばSuziさんの「Her Business Membership」をみて「こんなに貰えるんだ、嬉しい」とは思いますが「果たしてこれ全部使いきれるのかな」という疑問もありますよね。上手な加減、按配(あんばい)が必要になってくるわけです。
そして大事なのは、何を用意しておかなければいけないか?です。どんなモダリティ、どんな補足教材を用意しておかなければいけないか?お客さんが成功するため、お客さんの目標にうまく繋がるのであれば用意してあげたほうがいいし、繋がらないのであれば用意しないほうがいいです。
Anthony Robbinsさんの話に戻ります。もしDVDだけだったら、僕は彼のNew Money Mastersに関するノウハウは得ることができませんでした。DVDを見る時間がなかったからです。ですが、ワークブックやCDがあるおかげで車の運転中も勉強することができました。だからこの場合はプラスαでワークブックやCDがあって良かったです。そのおかげで、僕はより目標達成に近づいたと言えます。
何でもかんでもつければいいというわけではありません。お客さんの成功がより確かなものになるために、お客さんの目標達成に必要であれば補足教材を用意してあげてください。僕がよく使うパターンはビデオレクチャーや、喋った内容をTranscriptに文字で起こしたりしています。だから復習するときにすごく分かりやすいです。
あとはworkbookも用意しています。ただ単に見ておしまいではなく、実際に手を動かしてもらうようなアクションタスクも用意しています。あとはビデオレクチャーから抽出したCDではなく、iPhoneで聞けるような音声もあります。
これが僕たちがやっている” Multiple Modalities “の戦略です。これ以上つけようと思っても、それが本当にお客さんお役に立つのであればつけますし、お客さんの役に立たないのであればつけません。複数のモダリティは、ビデオ、音声、workbook、Transcript。この4つからなっています。
以上が” Multiple Modalities “補足教材を用意しましょうというお話でした。
2つのコンテンツタイプ
次のコンテンツ戦略は2つのコンテンツタイプというお話です。コンテンツには2タイプあります。覚えておいてください。
- コア・コンテンンツ
- マンスリー・コンテンツ
サイトに躍動感というか、「このサイトはアクティブなんだな」ということを理解してもらうために2つの方向性が必要です。例えば「僕が作った過去のコンテンツで300、400レクチャーに永遠にアクセスアクセスできます(僕のコンプリートバンドルにはもっとあります。多分1000レクチャーくらいあります。)」と言われると、お得感があるかもしれません。最初の購入の動機としては、十分なインセンティブになると思います。
ですが、時間が経っても新しいコンテンツが追加されないと「このコンテンツ、サイトって死んでいるのでは」と思いませんか?僕たちがNetflixを楽しみにするのは過去のコンテンツです。『ミッション・インポッシブル2』とか。
クラシックなものにアクセスできるというのもありますが、一方で『ウォーキング・デッド』の1番新しいものがタイムラグで追加されたりとか、あるいはNetflixオリジナルのものとか、上げればきりがないくらいたくさんのコンテンツがあります。新しい動画が追加されるからこそ、僕たちはNetflixを見続けるわけです。
コンテンツタイプ#1:コア・コンテンツ
これはあなたのベースラインで基礎となるコンテンツになります。絶対に押さえておいてください。これは当然サクセスパスに基づいたものではないといけません。だから「サクセスパスを先に進むためにはこれをやってくださいね」というこのコア・コンテンツを必ず用意しておいてください。コア・コンテンツは常にアップデートされるものではなくクラシックな感じです。本質的なものですのでアップデートされません。「必ず見ておいてください」みたいな感じです。
コンテンツタイプ#2:マンスリー・コンテンツ
マンスリー・コンテンツがサイトにアクティブさ、躍動感を出します。「毎週、あるいは毎月コンテンツを出していきます」と。あなたがPublisher Modelを選んだのであれば、コンテンツはMAX週1回出します。週2回コンテンツを出してしまうと、お客さんはOverwhelmでキャンセルしてしまいます。何か自分でサブスクしている場合、週1回ものが届くと、きちんと毎週こなせますか?というところです。それが週2回になったら、まあ無理だと思います。
これは自分たちがコンテンツを作る側としても楽ですよね。2週間に1回でも、マンスリーというくらいですから、月1回でもいいということです。
再び登場していただくのはSuzi Dafnisさんの「Her Business Membership」
彼女のコア・コンテンツは「Online Learning Library」です。”Unlimited access to more than 200 Online Trainings”(200以上のオンライントレーニングにアクセスできる)これがコア・コンテンツです。一方「Monthly Roundup」新しいコンテンツが毎月届くというものです。「Book Club」も新しいものが届くというものです。
このような感じで会員制サイトをアクティブなものにするために、止まったものではなくダイナミックに動くようなサイトにしています。それはコア・コンテンツ+マンスリー・コンテンツから構成されているからです。だから「自分のコア・コンテンツは何か」「自分のマンスリー・コンテンツは何か」というのを常に頭においておいてください。
そしてコア・コンテンツを用意していない場合は、今すぐ用意してください。あるいはコア・コンテンツしか用意していない場合は「何かマンスリー・コンテンツを出せないか」というのを考えてみてください。以上がコンテンツの2タイプです。
コアコンテンツの作り方
コア・コンテンツの作り方を説明します。注意点は必ず前のステップでサクセスパスの宿題を終わらせてください。つまり手元にサクセスパスがないと、このコア・コンテンツを作っても意味がありません。なぜかというと、前回のレクチャーでも説明しましたがコア・コンテンツはサクセスパスに基づきます。サクセスパスをベースにしてコア・コンテンツを作っていきます。
ということで「あなたはサクセスパスを作りました。そしてこのレクチャーを見ている。」という状態にしてください。コア・コンテンツとは何か、もう五感というか文字の響きからわかると思いますが、あなたのメンバーシップサイトの核となるコンテンツのことです。そしてお客さんが、次のモジュール、あるいは次のステップ、次のステージに進む時に、このコアコンテンツをこなしていかなければいけません。
コア・コンテンツの最初、「何を話せばいいか」ですよね。それは外観です。僕の場合コア・コンテンツは全部無料でテキストだけは見れるようになっています。
https://rikiyaishizaki.com/plan
”まずはこのステージにいる方の特徴を書いてみます。あなたが該当するのであれば、ステージ1「PLAN」からスタートしてください。
家族を養うだけの十分な収入はあるけれど、働くのをやめたら収入はストップしてしまう。労働集約型から知識集約型にワークシフトしたい。自分の持っている商品やサービスをデジタル化し再整理することで、もっと洗練された、もっと高収益なビジネスモデルを作れると信じている。”
と、あります。オーバービュー(外観)のレッスンでは全体図を語ります。それを細かく分けて、それ以降のレクチャーに割り当てていくということです。1番最初のレッスンでは、このステージにいる方の特徴を記述、あるいは描写してあげてください。僕の場合はさらに「ステージ1「PLAN」では、あなたのオファーと、その商品を購入するターゲット(見込み客)を明確にします。」と、お客さんがこのステージ1「PLAN」で得られるもの、あるいはどのような状態になれるかを先に提示します。
ステージ1「PLAN」では、あなたの見込み客は誰なのか?マーケットが反応するホットボタンはどこにあるのか?見込み客の問題をどのように解決できるのか?を対処し、これについての詳細を説明することを最初にオーバービューレッスンで語ります。
それ以降は、例えば僕の記事の場合、
1. あなたのニッチは決まっていますか?
- マイルストーンの下にニッチスコアリングシートを使って決定する。
と、YES,NOで答えられる質問をマイルストーンをおいて、アクションアイテムを用意します。これを一つ一つのレクチャーにしていきます。これがコアコンテンツになります。
このコアコンテンツを用意してあげると、お客さんは全てのレクチャーを見る必要がなくなります。目標達成ができるのならば、短い方がいいです。例えば「年収1億円になりたい」と思っている人が、1ヶ月後なれるのか、1年後になれるのか。1ヶ月後に年収1億円になれた方がいいですよね。当然、目標達成は早い方がいいし、やる量は少ない方がいいです。
僕の記事の場合で言うと、1〜6までやる必要はないということです。1〜5が終わっているなら「6. あなたはオファーを決定しましたか?(オファーとは商品とその提案方法のことです)」から数少ないアクションアイテム、あるいはマイルストーンにフォーカスできるということです。
「マイルストーンばかり用意していたらお客さんは全部スキップしてしまうのではないか?」と思う方もいるかもしれませんが、そんなことはないです。お客さんは大事なレクチャーだけに焦点を合わせられ、自分に強く関係するレクチャーだけを見ることができます。だからマイルストーンを細かく刻んであげてください。
最後にコツが一つあります。
上の画像の、一番下の矢印はコアコンテンツのボトムラインを示します。
コアコンテンツは、お客さんのボトムラインに合わせてあげてください。ボトムラインとは「90歳のパソコンができないおばあちゃんでも。」という意味ではありません。あなたが理想としているお客さんのボトムラインです。「誰でもいい。」というビジネスをしているのであれば、小学生にもわかるようなところから始めないといけません。でもそんなことをしていたら、自分のマンパワーが足りなくなり、コンテンツ量も膨大になります。
範囲が広ければ、そのプログラム全体の方向性を見失います。だからターゲットを絞ります。理想のお客さんのボトムに合わせてください。僕の理想のお客さんのボトムラインは「最低年収1000万円」にしています。みなさん年収が1000万円以上だからネットリテラシーもあり、頭もキレます。頭のいい人たち、行動力のある人たちに向けての説明は楽です。ジップファイルの開き方は〜」「インターネットの繋ぎ方は〜」「キーボードのタイピングの仕方は〜」から始める必要がないです。
コアコンテンツはベースラインを作ります。ベースラインはターゲットのベースラインです。もちろんベースラインより上の方は「このスキップは簡単だ。僕は関係ないし、すでに終わっている。」と言って次に進んでいきます。そして自分に関連のある必要なレクチャー2、3個にフォーカスすることができます。そして同時に進捗を感じることができます。