あなたは会員制サイトを作る際に、どんな名前にしたら良いだろうと迷っていませんか?名前の候補を考えるだけでどんどん時間が経ってしまい、結局どれも良いものに思えて決められない。そんな状態になっていませんか?ここでは、会員制サイトのネーミングを決めるための方法を紹介します。
あなたは自分の会員制サイトやオンラインサロンのビジネスモデルや構想が決まり、いざ会員制サイトを始めてみようと考えているかもしれません。一般的な商品やサービスにとってネーミングが大事であるように、会員制サイトにとってもネーミングは重要な要素です。会員制サイトのネーミングを決めるためのルールを3つ紹介します。また後半では、便利な名前のテンプレートも公開します。楽しみにしていてください。
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ネーミング・ルール1:記憶に残る名前にする
まず1つ目のルールは、記憶に残るような名前にすることです。「えーっとあのスノボーのテクニックに関する会員制サイト、なんていう名前だっけ?」とならないように、覚えやすい名前にしないといけません。そのためには難しい言葉や読めない漢字、長すぎる名前、発話しにくい言葉はなるべく避けてください。
そして、もちろんあなたが提供するコンテンツの内容がわかるような名前にできるとベストです。とはいえ、具体的な例を挙げないとイメージしにくいでしょう。ではここから実例を交えながら説明していきましょう。
例:キリスト教の教えから過去を乗り越えるRemade
Beth Kinder(ベス・キンダー)が運営する「Remade」は、キリスト教の教えを参考に過去の経験から傷を負った人をサポートする会員制サイトです。日本人の僕らからはあまり想像がつきませんが、英語圏にはこういった宗教に関する会員制サイトも存在します。このRemadeは最初、Remade Ministriesという名前でした。Ministryとは、聖職者や牧師のことです。
この途中からこの名前を短くしてRemadeだけにしました。Remadeというのは生まれ変わったという意味だそうです。Remadeというのは1つの単語で覚えやすいです。ただ初見の人から見ると、一発で内容が分かるというネーミングではありません。ですが、宗教的な雰囲気とマッチしてなんとなくインパクトもある素晴らしいネーミングだと思います。
例:リーダー向けの選書サービスLeaderbooks
次はMichael Hyattの運営する「Leaderbooks」です。これはいわば会員制の選書サービスです。ビジネスリーダーであるMichaelの厳選した本が毎月デジタルデータとして届きます。これはダイレクト出版がやっている月刊ビジネス選書に似ています。Leaderbooksはビジネスリーダー向けに振り切っているので、名前にはLeaderという文字がハッキリ入っています。
普通ならLeaderとbooksを分けて2語にするところですが、これをくっつけて1つの造語を作っています。すごく覚えやすいですし、意味もわかる良いネーミングです。1語のネーミングが続いたので、もう少し語数の多い会員制サイトの名前も紹介しましょう。
例:若手ライターを支援するThe Young Writer
「The Young Writer」は、作家のBrett Harrisが運営する会員制サイトです。学生のライターや作家志望の子供など若手のライターのためのコミュニティやレクチャー、コーチングを提供しています。はじめこのThe Young Writerという名前を聞いたときに、すごく覚えやすいと感じました。
例えば、Young Writer CommunityやYoung Writer Academyでも良いのですが、それだとなんとなくありがちな名前でインパクトに欠けます。The Young Writerという名前はシンプルでインパクトがあるのと、若手作家の支援という中身もしっかり反映された名前になっています。
例:懸垂のやり方を教えるPull-Up Academy
英語圏にはユニークで面白い会員制サイトもたくさん存在します。
Pull-Up Academyもその1つです。Marianne Kane(マリアンヌ・ケイン)が運営する懸垂のやり方を教える会員制サイトです。ウェブサイトのトップには「初めての懸垂を成功させる準備はできていますか?」というタグラインが付いてます。
僕も筋トレをやっているから分かりますが、懸垂ってちゃんとやろうとするとすごくキツイです。普段からトレーニングしていない人であれば、まずちゃんとしたフォームでは1回もできません。でも懸垂は1回でもできると自信になります。Pull-Up Academyの名前が覚えやすいのは、2語だからです。少ない語数で覚えやすくなっていて、さらに内容が一発でわかるようになっています。
例:メンタリストDaiGoが作った動画配信サービス「Dラボ」
海外を紹介してきたので、日本語の例も紹介しましょう。
Dラボは、メンタリストDaiGoさんが運営する動画配信のサブスクサービスです。ご本人が「知識のNetflix」と言っていることからもわかる通り、人生をより良くするための教育系コンテンツがたくさんあります。DラボのDはDaiGoさんのDですが、Dラボと省略することですごく呼びやすくなっています。
例:副業コミュニティ「人生逃げ切りサロン」
「人生逃げ切りサロン」と聞いてどんなイメージを持ちますか?このネーミングは本当に上手いです。なぜなら人間の射幸心をくすぐるからです。タグラインには「したたかに生きたい人へ」という言葉が使われています。「何か人と違ったことをやって周りと差をつけて人生を逃げ切ろう」というコンセプトが名前からも伝わってきます。
この会員制サイトは、SNSなどで有名なやまもとりゅうけんさんが運営しています。オンラインサロンという部類に入るのかもしれません。テーマは複数の事業と書く方の複業です。プログラミングや動画編集などの技術を学んで年収を増やして人生を逃げ切ろうというものです。サロン内では、具体的にプログラミング、WEBデザインなどのレクチャーやコミュニティがあります。名前から中身までは想像できませんが、覚えやすくインパクトのある良い例です。
ネーミング・ルール2:検索しやすい名前にする
ルールの2つ目は、検索しやすいフレーズや言葉を使うことです。別の言い方をすれば、間違えやすい言葉や長すぎる名前などはダメです。ルール1を使ってせっかく覚えやすいネーミングにしても、検索するときに打ち間違えが起こるようでは意味がありません。
同様に呼びにくい名前も口コミが起こりにくく適切ではありません。また覚えやすい名前でも、検索に埋もれたら意味がありません。あまりにも一般名称に近いような名前は、検索結果に埋もれてしまいます。
例:美容インフルエンサー向けコンテンツBeauty Content Pro
例えば英語圏の会員制サイトに「Beauty Content Pro」というのがあります。これはデジタルマーケティングのスペシャリストであるNicole Marie Melton(ニコル・マリー・メルトン)が運営する会員制サイトです。ここでは美容系のインフルエンサーのためにコンテンツマーケティング用のテンプレートなどを提供しています。
Beauty Content Proという名前は簡単な単語から構成されていて、間違えにくいです。さらに実際に検索したときも、他の検索結果の中に埋もれることはありませんでした。しかも、最初のルールで紹介したコンテンツの中身がわかることというのも満たしています。とても良いネーミングの例です。
例:犬用グッズの定期配送BarkBox
BarkBoxは、犬用グッズの定期配送サービスです。購読すると、犬用のオモチャやおやつが箱に詰められて毎月自宅に届きます。いわゆるサブスクリプション・ボックスというモデルです。毎月テーマが変わります。ハリーポッター、スポンジボブ、ストレンジャーシングス、ハロウィンなど映画や季節のテーマで毎回楽しませてくれます。
BarkBoxの名前の、Barkは英語で吠えるという意味です。犬用グッズの箱詰めなので、名前がBarkBoxです。すごく覚えやすく、しかも検索するとしても間違えにくいです。色々な要件を満たした素晴らしい名前だと思います。
例:オンラインコースビジネスを体系的に学ぶCashLab
続いては僕の持っている会員制サイトです。名前はCashLab(キャッシュラボ)です。オンラインコースビジネスを体系的に学んで、お金を稼ぐための会員制サイトです。オンラインコースビジネスを1から体系的に学べる場所が日本になかったので、自分で作ってしまいました。
CashLabには動画レクチャー、ワークシート、ビジネスインフルエンサーとの対談、そしてコミュニティが付属しています。最終的にはオンラインコースを売ってお金を生み出そうということで、名前にキャッシュつまりお金を入れました。CashLabも覚えやすくて、間違えにくいのでちょっと手前味噌ではありますが良い名前だったなと思っています。
例:スキルやキャリアの向上を目指す仲間ができる「勝間塾」
勝間塾は勝間和代さんの運営する会員制サイトです。僕も大学生の頃勝間さんの本を読んでいました。「年収10倍アップ勉強法」「お金は銀行に預けるな」「自分をGoogle化させる」という本が流行った頃でした。ライフハックみたいなのが流行っていた時期で、彼女の登場はセンセーショナルでした。カツマーと呼ばれる熱狂的なファンもいましたね。
そんな勝間さんがやっている勝間塾は、スキルアップやキャリアアップ、起業をするための会員制サイトです。月1回のライブ配信で勝間さんのマインドセットを吸収することもできます。またコミュニティをベースとしている側面もあります。コミュニティ内の仲間同士でノウハウを教え合ったり、報告しあったりしてお互いを高め合うようです。
勝間塾というネーミングですが、やはり勝間さんのネームバリューが大きいです。勝間と聞いたら勝間和代さんくらいしか思い浮かばない、それほどの有名人です。なので勝間塾というネーミングでも問題なくやっていけてます。これが石崎塾とか斎藤塾みたいな感じだったら、石崎だれ?斎藤だれ?となるかもしれません。
ネーミング・ルール3:アイデンティティを感じられる名前にする
最後のルールを紹介しましょう。最後は会員が自分たちのアイデンティティを感じられるような名前にすることです。どういうことかというと、自分たちはこのサイトのメンバーなんだという自負や誇りを感じられるようにするということです。所属しているだけで自尊心が高まったり、自分たちのことを素敵だと思えるようなものです。ちょっと例を出しましょう。
例:失恋後の傷を癒やして成長するLoving Me After We
Loving Me After Weは臨床心理士のGinger Deanが運営するちょっと変わった会員制サイトです。このサイトのターゲットは女性です。しかも最低の彼氏に傷つけられたり、酷い恋愛で傷ついた人たちが傷を癒やすためのものです。
傷を癒やすだけでなく、自分がなぜ最低な彼氏に依存してしまうのか?そういった根本原因を解消し、自分のことを大切にできるようにするプログラムも入っています。Loving Me After Weの名前を分解すると「Loving Me」と「After We」に分けられます。
「After We」のWeは英語の私たちの意味、つまりカップルとして別れた後という意味です。なので、彼氏と別れた後も自分のことを愛せるようになる、というのがここでの意味合いです。すごくポジティブなイメージのある名前なので、参加している女性の帰属意識もかなり高いと思います。ちなみにこのサイトへの参加人数は1300人もいます。
例:女性起業家のネットワークを提供するHerBusiness
Suzi Dafnisの会員制サイトの名前は、途中ですごく良い方向に変わった一例です。彼女の運営する会員制サイト「HerBusiness」はオーストラリアの女性起業家に向けたものです。女性起業家にビジネスのコーチングを提供したり、女性起業家同士のネットワークを提供しています。
このサイトの以前の名前は「The Australian Businesswomen’s Network」でした。わかりますか?言葉は悪いのですがすごくダサいです。長すぎるし、説明的すぎてパッとせずつまらないです。新しい名前はHerBusiness。これは文字通り彼女のビジネスという意味です。
起業家といえば、やはりまだまだ男性というイメージが英語圏にもあるのかもしれません。ですが、HerBusinessという名前には「私たちは女性の起業家なのよ」という誇りを持てそうなイメージがあります。シンプルで短いながらも、クールなイメージを見事に体現しています。きっと彼女たちの帰属意識も高いはずです。
会員制サイト・オンラインサロンのネーミングテンプレート11選
色々な事例を聞いて、具体的なイメージが湧いてきたでしょうか?それでもいざ名前を付けようとすると必ず迷うはずです。そこで単語やフレーズと組み合わせるだけで、すぐに使えるネーミングテンプレートを11個用意しました。迷ったら次の言葉を使って名前を決めてください。
- ラボ
- ハブ
- 道場
- ギルド
- クラブ
- サロン
- ラウンジ
- スタジオ
- ガレージ
- キャンパス
- アカデミー
使い方は、◯◯ラボのように単語やフレーズの後ろに当てはめて使ってください。例えばアートフュージョンスタジオとか、マネーリテラシーギルドみたいな具合です。もちろんご自身で発想できる場合は、このテンプレートに縛られる必要はありません。
まとめ:覚えやすく検索でき帰属意識が高まる名前にする
さてここまで会員制サイトの名前を上手につけるためのルールとその実例を見てきました。最後に要点を4つにまとめました。
- ルール1:記憶に残る覚えやすい名前にする。可能なら名前から内容が推測できると尚良し。
- ルール2:検索しやすい名前にする。間違えやすい言葉や長すぎるフレーズは避ける。検索時に埋もれないよう他と識別できる名前にする。
- ルール3:アイデンティティを感じられる名前にする。会員が自分の所属するサイトのことを誇りに思えたり、自尊心が高めるような名前にする。
- ネーミングに迷う場合はここで紹介したテンプレートに当てはめる。