TOEIC、TOEFL、英検、留学審査、奨学金審査にはじまり、単語の暗記、白人コンプレックスの克服、シャドーイング、音読とかれこれ「真剣に」英語を6,7年勉強してきた過去がある。
その節々で、もし英語が将来役に立たなかったらどうする?なんて不安が僕の脳裏をサラっとよぎる。まぁ本当にサラッとだけどね。
たとえば、ネットで一番稼いでいるTOEIC講師(自称&たぶん事実)になったときですら「この数年間勉強してきた量に比べれば、割にあわないよな」なんて思っていた。
だけど、英語をやる価値、英語の価値、英語をやった価値なんてのは、一瞬で訪れる。その瞬間は、本当にアタマがパーンと弾ける感じで、過去の苦労数年分を一瞬にして相殺してくれるような感覚。
たとえば、僕は国際結婚なんだけど、今の奥さんに英語でプロポーズした。成就した時は、本気で英語をやっていてよかったと思った。ちなみに、その台詞はエロ過ぎるので、たぶんR40指定くらい入るからここで紹介できない。
他にもここに紹介するUber Case Study(最初の1分でUberの例ではないことが分かる)のYouTube動画を見つけて、26分後には、涙が止まらなかったりする瞬間。26分間の英語を理解するために、過去7年の英語学習に費やした過去犠牲はペイできるものとなる。
[youtube]https://www.youtube.com/watch?v=2QrX5jsiico#t=200[/youtube]
これは英語に限ったことじゃない。今更な感じではあるけど、やっぱりスティーブジョブスの「”振り返って”点と点が繋がる」は正しい。
僕らは前を見て点と点を繋げようとする。5年後にはMBAを取りたいから、まず社内留学制度のある会社に入ろう、そのためにはまず履歴書にハクをつけなきゃいけないし、じゃあ簿記1級とTOEIC900くらいとっておこうか・・・みたいな感じで。
でもいくら前を見ても点は繋がらない。なぜなら点は過去にプロットされた結果でしかないから。結果は過去のもの。だから未来をどれだけ妄想して点をプロットしようとも、できない。
そう考えると「なんで俺こんなことやってんだろう・・・」と疑問に思ったときは「Just For Fun(楽しいからいいじゃん!)」で十分だと思えてくる。
僕らがあてもなく旅を続けている最中は、とにかく心の中の Just For Fun だけに忠実に生きていた。もちろんそれをどうやって未来に繋げようとかすら思っていない。(中には旅ブログを書いてそれを書籍化しようと旅前に目論んでいる人たちがいるけど、それだと旅が書籍目的にならない?)
「あてもなく旅を続けている最中は・・・」なんて書いたけど、事実は今も旅の途中。booking.comやairbnb、カウチサーフィン、などで宿泊先を見つけては、20kgの重たいバッグを抱えて僕たちは移動している。同級生たちが、バリバリでキャリアを築いているなか、僕はベットに横になりKindleで進撃の巨人を1日で14巻読み終えるような生活をしている。
奥さんはもともとキャリア出身なので「ねぇ、大丈夫かな、私たちこんなんで?」と不安がっている様子をたまに見せる。おそらく内心は「部屋で2人っきりなのに、一言も発さず20時間以上、漫画を読み続けるコイツでいいのか?」と思っているに違いない。
そんな時はこれしかない。
I love you more than anything in the world.(君を世界の何よりも愛している)
24のシーズン2でジャックバウアーが娘のキムにヘリコプターの中から放った言葉だ。運がいいことに僕の奥さんはこの言葉を聞くだけで安心して眠れるらしい。進撃の巨人を14巻ぶっ通しで読んだ罪をたった一言で償えるなんて、英語って本当に便利だと思う。あぁ、よかった英語を勉強していて。
英語を勉強する価値、英語のために犠牲にした時間なんてのは、本当に一瞬で訪れるんだな。世の中の英語本は、わかっちゃいないなー。世の中の「英語いらない論者」もわかっちゃいないなー。
石崎力也
PS:このYouTube動画の再生回数が6000回だって?わかっちゃいないなー。