あなたはオンラインコースを作りたいと考えている個人起業家やフリーランスで、どんなテーマを選べば売れるのか悩んでいませんか?せっかく時間をかけてコースを作るなら、需要があって売れるものを作りたいはずです。ここでは、オンラインコースで成功するために欠かせない「売れるコースアイデア」の4つの条件について解説します。アイデア選びで悩んでいる方が、明確な判断基準を持てるようになります。
オンラインコースを作りたいと僕の商品を買ってくれる方が最初に発する質問があります。それは「どんなコースを作れば良いですか?」「こういうコースって売れますか?」です。このような悩みを持つ方は多く、アイデア選びが最初の大きな関門となっています。売れるコースを作るための4つの条件を知ることで、自分のアイデアが市場で通用するかどうかを事前に判断できるようになるはずです。
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なぜコースのテーマ選びが最初の大きな関門なのか
オンラインコースのテーマ選びにしっかり時間をかけるべき理由は明確です。不人気なアイデアやニーズが薄いテーマでコースを作ってしまうと、販売後に「思ったより反応がない…」となるリスクがあります。確かにオンラインコースというのは「1度作れば後は何もしなくてもいい」みたいな夢の商品として紹介されることがあります。
ですが、実際には売れないコースも存在します。扱っているトピックが悪い、切り口がターゲットとズレている、そもそも参入ジャンルにお客さんがいないなど、売れない理由は様々です。逆に、適切なアイデアを選べば最小限の労力で最大の成果を得られる可能性が高まります。
なぜなら、良いアイデアは集客からコンテンツ設計、価格設定まで、すべての工程に影響を与える「軸」になるからです。最初にブレていると後から修正が難しくなります。早くオンラインコースを作ってみたいという気持ちはよくわかりますが、最初の検討を怠ると後で大変な思いをすることになります。
オンラインコースは比較的参入障壁が低く始めやすいビジネスですが、その分競合も多い市場です。誰でも「作れる」けれど、「売れる」とは限らないのが現実です。だからこそ戦略的なアイデア選定が不可欠なのです。では、具体的にどのような条件を満たせば「売れるコースアイデア」と言えるのでしょうか。
良いコースアイデアの4つの条件
オンラインコースが売れるかどうかを左右する条件は主に4つあります。これから紹介する基準に照らし合わせて、あなたのアイデアを評価してみてください。
条件1:オーディエンスが存在すること
どれだけ素晴らしい内容のコースでも、そもそもそれを学びたい人がいなければ売れません。需要があるかどうかは、コースアイデアを評価する最も基本的な条件です。ダイエットや語学学習、転職支援などは大きな需要があるジャンルですが、その分競合も多いという特徴があります。一方で「保護犬のしつけ方」「高齢者向け筋トレ」などはニッチな市場ですが、競合が少なく一定の需要が存在する可能性があります。
需要を確認するには具体的な方法がいくつかあります。note、X、InstagramなどのSNSで該当トピックを検索し、投稿の活発度をチェックしてみましょう。関連ハッシュタグの投稿数や、特定のアカウントのフォロワー数などから需要の大きさを推測できます。また、Google検索のサジェスト機能やキーワードプランナーを使えば、関連キーワードの検索ボリュームを調べることができます。
条件2:テーマが十分に絞られている
広すぎるテーマだと情報量が膨大になり、結果的に受講者の具体的なニーズに刺さらなくなります。「究極の総合コース」よりも「特定の人の特定の悩みを解決するコース」のほうが、明らかに売れやすいのです。例えば「犬のしつけ」という広いテーマよりも、「成犬」→「保護犬」→「保護犬の散歩しつけ」というように段階的に掘り下げていくと、非常に具体的なニーズに応えるコースになります。
このようにテーマを絞り込むことを「ニッチ化」と呼びますが、ニッチ化の大きなメリットは「これは自分のための商品だ」と顧客に感じてもらいやすくなることです。具体性が高いほど、潜在顧客は「自分の悩みを解決してくれそう」と思いやすくなります。その結果、購入率が高まるのです。
条件3:講師自身が専門性を持っている
オンラインコースを作る上で、多くの人が「自分には教えられるほどの専門性がない」と考えてしまいがちです。しかし、ここで重要なのは「相対的」な専門性の概念です。「世界トップのプロフェッショナル」である必要はないのです。受講者よりも少しでも先を行っていれば、十分に教える価値はあります。
例えば、あなたが過去に体重を20kg減らすことに成功したなら、それはダイエットに悩む人にとって非常に価値のある経験です。あるいは、職場で特定のスキルを身につけて評価された経験があれば、同じ道を歩みたい人に教えることができます。専門性は必ずしも肩書きや資格だけではなく、実践的な経験や成功体験も含まれるのです。
自分の専門性を客観的に見るために、次のような項目を整理してみましょう。過去の成功体験、仕事上の経歴、誰かを指導した実績などをリストにしてみてください。友人や同僚へのアドバイスでも良いです。印象的なエピソードなどをリストアップすることで、自分の強みが明確になるはずです。
条件4:バリデーションで実際の市場テストに通っている
これが一番大事な条件です。ビジネスの世界では、MVPと呼ばれる最小限の製品をリリースし、テストの売れ行きから市場での需要を判断します。この考え方がオンラインコースでも重要です。実際に英語圏の多くのマーケターがベータ版やTrialという形で商品をテストマーケティングしています。
バリデーション、つまり検証の具体的な方法はいくつかあります。一つはプレセールです。コースのアイデアだけを提示して、先行購入者を募ります。この時点ではコンテンツは作らず、一定数の申し込みがあってから本制作を開始します。もちろんお客さんにもその旨を事前に説明しておきます。
もう一つはミニオファーです。小さなプロダクトでテストマーケティングする方法で、有料PDFや短期ワークショップを先行販売して反応を見ます。テストマーケティングでは実際にお金を払ってくれるかどうかを重視すべきです。なぜなら、友人に「こういうコースがあったらどう思う」と聞いた場合、多くの人は「良さそう」と答えますが、実際の購入判断はもっと慎重になるからです。お金を払うという行動は、真剣な購入意欲の表れと言えます。
実際に僕たちも電子書籍の作り方を解説したコースをテストマーケティングしました。コースのタイトルは7 days eBook「わずか7日間で自分のKindle書籍を作り出版する方法」です。事前のテストマーケティングで自分たちが設定した基準を上回ったので、本編の制作に入りました。そのコースは今でも僕らの主力コースとして売れ続けています。
もしテストマーケティングの結果が芳しくない場合は、迅速に方向転換することが重要です。テーマの変更やニッチの再設定、価格の見直しなどを行いましょう。テスト段階でお客様に返金対応をすれば、大きなクレームになることはありません。
まとめ:4つの条件で売れるコースアイデアを見極める
ここまでオンラインコースのアイデア選びについて解説してきました。最後に要点を4つにまとめました。
- オンラインコースが売れるためには、そのテーマに対する明確なオーディエンスが存在することが前提条件である。
- テーマは十分に絞り込まれていて、特定の悩みに対する具体的な解決策を提供できるコースの方が売れやすい。
- 講師は世界的な専門家である必要はなく、受講者より少し先を行く程度の相対的な専門性があれば十分である。
- コースを完成させる前にバリデーションを行い、実際に売れるかどうかを確認することが最も確実な判断基準となる。