あなたはオンラインコースを作ってみたいと思っている起業家やフリーランスで、具体的に何から手をつければいいか悩んでいませんか?「アイデアはあるけど実際どうやって進めていくの?」「全体の流れが見えないから一歩が踏み出せない」という方も多いはずです。ここではオンラインコース制作から販売までの全体像を5つのステップに分けて解説します。
オンラインコースは知識をパッケージ化して収益化できる素晴らしい手段です。しかし実際に取り組んでみると、企画からマーケティング、制作、販売まで様々なプロセスがあり、どこから手をつければいいのか迷ってしまうことがあります。全体像を把握せずに取り組むと、途中で挫折したり余計な遠回りをしたりする危険性があります。明確なロードマップを持つことで、効率的にコース作りを進められるようになります。
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なぜコース制作の全体像を把握することが大切なのか
オンラインコース制作は複数のプロセスの集合体です。各工程に集中していると全体が見えなくなり、現在地がわからなくなることがあります。これは作業意欲の低下につながります。よく僕のお客さんでも「プロセスの途中で別のことを始めてしまった」「せっかく決めたコースのアイデアが魅力的に思えなくなって一から考え直した」というケースがあります。
そうした時間の無駄を防ぐためにも全体像の把握は重要です。また流れを把握せずに闇雲に動くと、必要以上に時間やコストがかかってしまいます。大きな作業を5つのフェーズに区切ることで優先順位がつけやすくなり、効率的に進められます。全体像が見えると同時並行で進めるべきタスクも把握しやすくなります。
さらに各ステップでやるべきことが明確になれば手戻りを最小限に抑えられ、クオリティとスピードを両立しやすくなります。それではオンラインコース制作から販売までの5ステップを順に見ていきましょう。
ステップ1:コースアイデアのリサーチを行う
最初のステップは「自分が教えられるテーマ」と「受講者が実際に欲しがっているテーマ」をすり合わせる段階です。自分のスキルや知識を棚卸しするとともに、市場のニーズを探ります。自分が所属しているコミュニティやSNSでのリサーチ、キーワード調査、アンケートなどを通じて、あなたの情報がどれくらいの人に需要があるか調べることが重要です。
このステップでは大まかなアイデアだけでなく、「ニーズ」「競合」「市場規模」をチェックする必要があります。ここで十分な調査を行わないと、後々苦労する可能性が高いです。具体的には、noteやX、インスタグラムなどのSNSで同じテーマを扱っている人の投稿に対する反応を見たり、Yahoo!知恵袋で繰り返し質問されているテーマを探したり、Googleキーワードプランナーで検索ボリュームを確認したりするといいでしょう。
ステップ2:バリデーションとプリセルで需要を確認する
次のステップでは、実際にコースの概要や簡単なセールスページを用意して、市場の反応を見ます。ニーズの有無や価格帯の適正などをテストする「バリデーション」の段階です。無駄なコース制作を防ぐためにも、先に需要を確認するのが大切です。
先行予約(プリセル)をして購買意欲があるかを確かめるのが効果的です。メールリストやSNSで先行購入やベータ版参加者を募集する方法があります。低価格のミニコースやPDF、有料のnote記事などを用意し、有料でどれくらい売れるか試すのもいいでしょう。実際にお金を払ってくれる人がいるかどうかが、最も正確な需要の指標になります。
ステップ3:コースコンテンツを設計して制作する
バリデーションで需要が確認できたら、いよいよコンテンツの設計・制作に入ります。まずはゴール設定(どんな変化や成果を受講者にもたらすか)をし、カリキュラムを作成します。その後、教材(動画・テキスト・音声・ワークシートなど)を制作していきます。
動画だけでなく、ワークシートなどを付けると実践しやすくコースの価値も高まります。僕も過去に他人のオンラインコースを購入して動画を見ただけで終わってしまうことがよくありました。あなたもそんな経験があるはずです。だからこそ、実践用のワークシートがあるといいのです。僕も自分で販売しているオンラインコースの多くにGoogle Docsで作成した書き込み式のワークシートを付けています。
カリキュラムは、本でいう「章」にあたるモジュールと、「節」にあたるレクチャーという入れ子構造で作成するのをオススメします。また一つ一つのレクチャーが大きすぎたり、紹介されているアクションが重たすぎたりすると実践しにくくなります。受講者のことを考えて、レクチャーを細かめにしつつアクショナブルなものにするといいです。
僕がコースカリキュラム作成時に必ず作るのが「サクセスパス」です。
これはお客さんが現在の状態から理想の状態に到達するまでの流れを、いくつかのステップに刻み、それに沿ってカリキュラムを構成するためのシートです。このパスを通してカリキュラムができたら、レクチャーの撮影に移ります。顔出し動画でもスライド動画でも、画面録画でも構いません。TeachableなどのLMS(Learning Management System)と呼ばれるツールを使って管理するといいでしょう。
ステップ4:告知とセールスマテリアルを作ってローンチに向けて準備する
コンテンツができたら、販売のための仕組みづくりをします。セールスページの作成、価格設定、特典の用意、決済システムの設定などを行います。SNSやメールリストでの告知プランも決めます。
受講者が「なぜこのコースを買う必要があるのか」を明確に伝えるコピーライティングが重要です。価格設定は「ペルソナが買える価格帯」「競合コースの相場」「提供価値」などから慎重に検討してください。
SNSライブ配信やウェビナー、無料体験レッスンなどを開催して興味を引きつける方法も効果的です。Eメールリストがあれば、リストにメールを送信して告知していく方法もあります。
僕も過去に自社のリストに対して、新商品の予告メールをシリーズ形式で何通も流しました。制作中の商品や中身を撮影日ごとに「今日はこういうのを撮影しました」と紹介する形式を取りましたが、これはとても効果的でした。この予告方法でローンチ前にお客さんをかなり温めることができました。
ステップ5:ローンチと販売後の運用
最後のステップは、実際にコースを販売開始し、購入者がスムーズに学習をスタートできるようサポートする段階です。受講者の声や質問を集めて改善につなげていきます。
購入したはいいが途中で挫折しないよう、商品にサポートコミュニティやグループセッションを付けることも良い選択です。継続的なサポート体制が「受講者の満足度」「口コミ拡散」を大きく押し上げてくれます。
購入者専用コミュニティで進捗報告や質問を投稿してもらったり、受講者アンケートを定期的に実施して要望をアップデートに反映させたりするといいでしょう。コースを作った当初は独りよがりになっている可能性もありますが、実際のお客さんのフィードバックを得ることでどんどん改善できます。それが満足度向上につながるのです。
まとめ:オンラインコース制作は全体像を把握して進めよう
ここまでオンラインコース制作から販売までの5ステップを解説してきました。最後に要点を4つにまとめました。
- オンラインコース制作は「アイデアリサーチ」「バリデーション」「コンテンツ制作」「ローンチ準備」「ローンチ&運用」の5ステップで進める。
- 全体像を把握することで挫折を防ぎ、効率的にコース作りを進められる。
- 各ステップでやるべきことを明確にして、手戻りを最小限に抑えながら作業を進めることが重要。
- お客さんのフィードバックを取り入れながら継続的に改善していくことでコースの価値を高められる。