あなたはオンラインコース作成者として「自分のコースアイデアは本当にニーズがあるのか」「理想的なペルソナはどう作ればいいのか」と悩んでいませんか?多くの人が漠然としたアイデアから始めてしまい、実際のユーザーニーズとのミスマッチに苦しむことになります。ここではコースアイデアの精度を上げ、具体的なペルソナ像を作るためのリサーチ方法をご紹介します。
オンラインコースの成功には、実際のユーザーが何を求めているかを知ることが不可欠です。ただ「英語を教えたい」「ダイエット法を教えたい」と考えるだけでは、刺さるコースは作れません。実際のユーザーの悩みや言葉、行動パターンを知ることで、より魅力的で実践的なコースを作ることができるのです。日本人になじみのあるプラットフォームを活用したリサーチ方法を1つずつ見ていきましょう。
今回お届けするノウハウはこちら
なぜ事前のリサーチが重要なのか
リサーチは単なる下準備ではなく、オンラインコース作成の成功を左右する重要なステップです。漠然としたアイデアは、リサーチによって具体的なニーズに落とし込むことができます。例えば「英語学習」というテーマから、「忙しい30代のビジネスパーソンが3ヶ月で海外プレゼンができるようになる英語コース」というように、具体的で刺さるコースに発展させることができるのです。
英語圏には「Copy Stalking」という言葉があります。これは見込み客がどんな言葉を使い、どんなフレーズで悩みを表現しているかをネット上で追跡することです。もちろん実際にストーカー行為をするわけではなく、オンライン上でユーザーの発言をくまなくチェックして情報収集することの比喩表現です。この深いリサーチにより、見込み客が反応するコースアイデアだけでなく、響くキーワードや言葉まで見つけられます。
また、リアルなペルソナを構築するためにも、リサーチは欠かせません。年齢や職業などの基本情報だけでなく、「どんな言葉で悩みを語っているか」「どんな価値観を持っているか」といった生きた情報が、マーケティングやコミュニケーションの精度を格段に上げてくれます。こうした本音をコースの紹介文やセールスページやメルマガ、SNS発信に活かすことで、見込み客の心に響くメッセージを作れるようになるのです。
具体的なリサーチ先を7つ紹介します
それでは、具体的なリサーチ先と、そこから得られる貴重な情報を見ていきましょう。各プラットフォームの特性を理解し、効率的にリサーチを進めることが重要です。
リサーチ先1:note
noteはブログ感覚で使えるプラットフォームで、有料記事も販売されているため「お金を払ってでも読みたい」ユーザー層の傾向が見えます。ブログよりもフォーマットが自由で、見込み客の生の声を見ることができる特徴があります。また、リアルタイム性も高いため、最新のトレンドやニーズを把握するのに適しています。
リサーチ方法としては、関連キーワード(例えば「英語勉強法」「副業」「栄養学」など)で検索し、よく読まれている記事を発見します。その文章内で読者が抱えている悩みや、筆者が提示する解決策、そして読者コメントを丁寧にチェックしましょう。記事についたコメントからは「このジャンルの読者はどんな背景を持ち、何を求めているか」という情報が得られ、記事を書いている人のプロフィールからは、そのジャンルで活躍する「先生」像も把握できます。
リサーチ先2:X(旧Twitter)
Xはリアルタイム性が高く、短い文章で思いや意見が交換されるプラットフォームです。勢いのある話題や時事性の強いトピックが多く、ユーザーの生の声を直接聞くことができます。特にXでは、ユーザーが日常的に使う言葉や悩みをそのまま取って来られる点が強みです。
リサーチ方法としては、調べたいキーワードでの検索に加え、ハッシュタグ検索が有効です。ターゲットが使いそうなハッシュタグ(例:「#英語勉強」「#ダイエット初心者」「#プログラミング独学」)で検索し、多くのいいねやリプライがついている投稿を観察します。リプライのやり取りからは、どんな疑問が多いか、どんな情報に反応しやすいかが見えてきて、コースの説明文やマーケティングメッセージを考える際の貴重な素材になります。
リサーチ先3:Instagram
Instagramはビジュアル重視のプラットフォームで、写真やリール動画を中心に情報が共有されています。特にライフスタイル、美容、健康などの分野が盛んで、視覚的に魅力的なコンテンツが求められる領域の動向を探るのに最適です。
リサーチ方法としては、ハッシュタグ検索(例:「#宅トレ」「#英会話勉強中」「#子育て悩み」)で人気投稿を確認します。どのような投稿が多くのいいねやコメントを集めているかを分析することで、ビジュアル重視のユーザーが何を求めているかが見えてきます。またストーリーズを見ることで、よりリアルなユーザーの声や日常的な悩み、疑問を知ることができるはずです。
リサーチ先4:YouTube
YouTubeは動画ベースのプラットフォームで、チャンネル登録者数や再生回数、コメント数が多い動画ほど需要が高いことを示しています。実際の講義形式に近い形の動画もあるため、オンラインコースの構成を考える上でも参考になります。
リサーチ方法としては、「英会話 初心者」「宅トレ 女性」「Webデザイン ポートフォリオ」などのキーワードで検索し、人気動画を探します。コメント欄で視聴者の疑問点や感想を収集すると、「もっと詳しく知りたい」「ここが理解できない」といった声から、コースの内容や難易度を調整するヒントが得られます。また、動画のサムネイルやタイトルからは、視聴者の興味を引くポイントも学べるため、コースの訴求ポイントを考える際に役立ちます。
リサーチ先5:Peatix(ピーティックス)
Peatixは勉強会やセミナーなどのイベント情報が集まっているプラットフォームです。オンライン・オフライン両方のイベント情報が多く見つかります。
無料・有料を問わず様々なイベントが掲載されているため、実際に人がお金や時間を使っている市場の動向をリアルタイムに把握できます。リサーチ方法としては、自分が扱いたいジャンル(例:「英会話」「副業セミナー」「子育て」)で検索し、似た趣旨のイベントをチェックします。
イベントの詳細、参加費や開催頻度、対象者の層などを見ることで、市場の動向が見えてきます。また、イベント主催者が書いたキャッチコピーや概要文からは、「お金を払ってでも学びたい」と思わせる切り口のヒントが得られるため、コースの価値訴求に応用できます。
リサーチ先6:Quora
QuoraはQ&Aサイトで、専門性の高い議論も多いプラットフォームです。英語圏の印象が強いですが、日本語版も存在し、Yahoo知恵袋よりも専門的な内容が多い傾向があります。質問者も回答者も比較的知識レベルが高いため、Yahoo知恵袋よりもリテラシーの高い層に届けるコースの参考になります。
リサーチ方法としては、自分の専門領域に近いトピックを検索し、繰り返される質問内容をピックアップします。Quoraの質問は背景が詳しく書かれているケースが多く、ユーザーが抱える状況をリアルに想像しやすいという特徴があります。書き込みの内容を分析することで、コースで解決できる具体的な課題が見えてくるでしょう。また、回答者のプロフィールからは、そのジャンルでの専門家像も把握できます。
リサーチ先7:Yahoo知恵袋
Yahoo知恵袋は日本最大級のQ&Aサイトで、初歩的な疑問から専門的な悩みまで幅広く扱われています。あなたも検索をしていて、一度は訪れたことがあるはずです。匿名で気軽に質問できる環境のため、特に初心者が「恥ずかしくて人に聞けない」と思っているような素朴な疑問が多く集まるのが特徴です。
リサーチ方法としては、カテゴリ検索やキーワードで「どんな質問が多いのか」をチェックします。回答数が多い・ベストアンサーが付いている質問は特に注目度が高いものとして参考にしましょう。質問者の年代や背景が書かれている場合もあるので、ペルソナの属性設定に役立ちます。特に初心者向けのコースを作る際には、「何がわからないのかもわからない」段階の人が持つ疑問を知る貴重な情報源となります。
まとめ:オンラインコース作成の成功はリサーチにあり
ここまでオンラインコースのアイデアとペルソナをリサーチする方法をお伝えしてきました。最後に要点を5つにまとめました。
- リサーチによって漠然としたコースアイデアを具体的なニーズに落とし込み、ターゲットに刺さるコースを作ることができる。
- 「Copy Stalking」のようなリサーチ手法で見込み客の言葉や悩みを収集することで、響くコースコンテンツや訴求ポイントが見えてくる。
- リアルなペルソナを構築するには、年齢や職業などの基本情報だけでなく、ユーザーの価値観や使用する言葉も把握する必要がある。
- 効果的なリサーチ先として、note、X、Instagram、YouTube、Peatix、Quora、Yahoo知恵袋などの7つのプラットフォームが活用できる。
- 各プラットフォームの特性を理解し、キーワード検索やハッシュタグ検索、人気コンテンツの分析を通じてユーザーの本音を探ることが重要である。