あなたは副業を探している会社員で、どのようにオンラインコースを作れば良いのか?と悩んでいるかもしれません。オンラインコースの作り方を検索しても、なかなか答えが見つからないと嘆いているはずです。僕はオンラインコースを1億円以上販売し、ClickFunnelsという販売ツールの会社から表彰を受けました。そこで僕がオンラインコース作りをスタートさせるための方法を2ステップに分けて解説します。
自分の持っている知識やノウハウをパッケージ化して売りたいと考える人は年々多くなっています。日本でもUdemyという外資系のオンラインコース販売プラットフォームがテレビCMを打つほどになりました。ですがいざオンラインコースの作り方と検索しても詳しく教えてくれる記事はなかなかありません。日本でオンラインコースを作る人口がまだ少ないからです。僕はオンラインコース先進国の英語圏で勉強をして、実際に日本でコースを販売し続けてきました。その経験から具体的なオンラインコースの作成手順をお話していきます。
今回お届けするノウハウはこちら
ステップ1:あなた独自のノウハウや実体験をリストアップする
まず最初はあなたのオンラインコースの核となるテーマを選んでいきます。ではどこからテーマを持ってきたら良いかというと、自分が持っているオリジナルの知識やノウハウです。あなた自身が何かを通して変化した経験でも良いでしょう。ただし完全にオリジナルかどうかを気にする必要はありません。「クリエイティブの授業」という本で有名になった作家のオースティン・クレオンはこう言っています。
「すべての新しいアイデアは、過去のアイデアのマッシュアップやリミックスにすぎない。(Every new idea is just a mashup or a remix of one or more previous ideas.)」
これはその「クリエイティブの授業」という本の中で、”Nothing is original”と前置きした上で彼が言っていることです。つまりすべてに元ネタがあり、それらが新しいアイデアに少なからず影響を与えているということです。これは確かにその通りだなと思います。ヒップホップなんかは互いの曲をサンプリングし合ってます。かくいう僕だって、何かアウトプットするときには過去に読んだ本とか他人が作ったYouTube動画なんかの影響を受けています。
それでも独自のノウハウには価値があります。イーロン・マスクと同じペイパルマフィアの1人で、投資家のピーター・ティールが面白いことを言っています。彼はPayPalやOpenAIの共同創業者としても有名です。そんな彼が採用試験の面接で決まって聞く質問があります。それは「賛成する人がほとんどいない、大切な真実はなんだろう?」です。
僕はこの言葉が好きです。ですが、僕は多くの人が知らない自分だけの知識ほどオンラインコースに最適だと考えています。もちろん彼の会社に入ろうとする人は世界を変えるような仕事をする人たちなので、規模が違うかもしれません。ですが根本的なコンセプトは同じです。
僕もビジネスの試行錯誤の中から生まれたあまり知られていない知識やノウハウをオンラインコースにして販売してきました。その結果、それらのコースは少なくない受講者に受け入れられてきたのです。結果的にClickFunnelsという販売ツールの会社から1ミリオン・ダラーつまり1億円以上の売上を挙げた最初の日本人として表彰を受けることができました。
オリジナルのノウハウや経験というのは何でも構いません。ヨガのやり方、ダイエットの経験、子育ての極意、ちょっと変わったタスク管理方法、自分だけのオンラインツールの使い方など色々なアイデアがあるはずです。もしアイデアが出しにくいという場合は、Udemyというオンラインコースの販売プラットフォームを覗いてみてください。個人でコースを作っている人たちの例をたくさん見ることができます。
ステップ2:顧客が遭遇する障害を克服するコンテンツを作る
オンラインコースのテーマが選べたら、次はコースの中身となるコンテンツ制作のことを考えていきましょう。オンラインコースの中身のほとんどは動画です。たまにPDFなどの資料なども収録します。といってもいきなりコンテンツを作らないでください。見込み客に受け入れてもらいやすく、受講者が確実に成果を出したり効果を得られるようなオンラインコースにするためにひと工夫しましょう。
コースの中身に収録するコンテンツをあらかじめしっかりと計画してください。どんな内容をどんな順番で伝えるのかを表にまとめましょう。これによって適当に思いつきでバラバラな内容を収録するのを避けることができます。またオンラインコースを通じて受講者が1つのことを学ぶための最適な道筋を用意することができます。これをカリキュラムと呼びます。学校教育のカリキュラムと同じ発想です。
物事には順番というのがありますよね。例えば僕はサーフィンをやります。普段はオランダでサーフィンをしていますが、休暇にはポルトガルやモロッコでサーフィンをするほどのサーフィン好きです。そんな僕がサーフィンを習っていく過程にももちろん順番がありました。最初はまず水の中に入る前に海や波の特徴なんかのレクチャーを受けます。波の各部分の名前とか特徴を教えてもらいます。
それから離岸流といって沖に流される危険な波の種類なんかも学びます。さらに満潮や干潮といった潮の満ち引きのメカニズムもサーフィンには重要な知識です。海に入る上でサーファー同士が守るべきマナーなども大事です。毎日変わる波の情報をチェックする方法も教えてもらいました。こういうレクチャーを受けてはじめて、さあサーフボードに乗ってみようという感じの流れをたどります。
これがもし、最初からいきなり海に出て水をかいて泳ぐパドリングしてみようという感じだったらどうでしょうか?順を追って学ぶ必要のある知識などがないため、なかなかサーフィンが上手にならないはずです。これと同じようにあなたのオンラインコースにもあらかじめカリキュラムを用意してください。
カリキュラムに悩んだらハードル・ベース・アウトラインを考える
1からカリキュラムを作りましょうと言っても、途中で手が止まってしまう場合があります。その場合に便利なアイデア発想法をお伝えします。それがハードル・ベース・アウトラインというアプローチです。これは何かを学んだり問題を解決していく際に、顧客が遭遇するハードル(障害)を克服するという観点からカリキュラムを作る方法です。アウトラインとは輪郭とか骨子という意味でカリキュラムと同じと考えてください。
顧客がAという地点からBという地点に行くまでに、問題となるであろう関門がいくつかあるはずです。ハードル・ベース・アウトラインとは、その関門となるようなものを克服できるようにカリキュラムを考えるというアプローチです。B地点にいくためには、こういう問題があってこういう知識が必要ですよという感じです。またこんなことも実践していかないとダメですねという風に考えていきます。
例:ギターを学ぶコースのカリキュラムを書き出す
わかりやすくするために僕の別の趣味であるギターを例に取ってみましょう。僕の目標がジョン・メイヤーの曲を1曲弾くことだとしましょう。そのためにはまず何が必要になるでしょうか。もし僕が初心者ならば、まずはギターがなければいけません。ですが、ギターを買うためにもアコースティックギターとかエレキギターというギターの種類の知識が必要になります。これが最初のハードル(障害)です。
なので、ギターの種類についてのレクチャーをカリキュラムに追加します。さて、欲しいギターの種類が見つかりあなたはギターを手に入れました。でもいざギターを弾こうとしても楽譜がなければいけません。これが次のハードルです。楽譜にも種類があって、どのくらいの難しさのものを買うかという知識が求められます。だからそのレクチャーもカリキュラムに入れましょう。
この先に続くものとして、楽譜が読めないとダメですよとか、コードの抑え方を知らないと弾けないですよ、弾く前にはチューニングが必要ですよといった様々なハードルが存在します。ハードル・ベース・アウトラインが素晴らしいのは、それらを1つ1つ頭の中でシミュレーションしていくだけでコースのコンテンツを思いつくことができる点です。ゴール地点に到達するために顧客には何が必要になるのか?その観点でカリキュラムを作成できればとても実践的で価値の高いコースを作ることが可能になります。
ちなみにコースの中身が大きくなる場合は、本のように章と節のような構造にするとカリキュラムが整理しやすくなります。僕はこれらをモジュールとレクチャーと呼んでいます。つまりモジュールという大きなブロックがあり、その中にレクチャーが入るという入れ子構造です。ギターの例だと次のように分けることができます。
- モジュール1:ギターの基礎知識を理解する
- モジュール2:様々なコードを弾いてみる
- モジュール3:最初の曲を練習する
- モジュール4:複雑な演奏方法に挑戦する
- モジュール5:高度な音楽理論を演奏に取り入れる
そして、この1つ1つのモジュールに複数のレクチャーが入っているというイメージです。ピックの持ち方はこうですよとか、メジャーコードを覚えましょうとか、アルペジアはこうやるんですよといった細かいレクチャーはモジュールの中にひとまとめにしていくと良いです。このようにハードル・ベース・アウトラインを使えば、顧客に何が必要かが明確になりオンラインコースのカリキュラムを作るのに苦労しなくなります。
カリキュラムが完成したら、オンラインコースを作る上で必要な作業のかなりの部分が終わったと思ってください。あとはそれに沿って順番に動画やPDFなどを使ってコンテンツを作成していくだけ。実際に僕もカリキュラムが出来上がるとホッとします。あとはそのカリキュラムを見ながら順番にコンテンツを作っていけば良いからです。このようにして、実践的で価値のあるオンラインコースを作っていってください。
まとめ:自分のノウハウを選び最適なカリキュラムに起こす
ここまであなたのノウハウや体験を元にオンラインコースを作るための手順についてお話してきました。最後に要点を5つにまとめました。
- オンラインコースを作成するにはコースのテーマを決定してコンテンツを作成すれば良い。
- オンラインコースのテーマにはあなたの独自のノウハウや経験を選ぶと良い。
- どんな新しいアイデアも過去のアイデアのリミックスなので、完全にオリジナルかどうかを気にしすぎる必要はない。
- オンラインコースを作成する際にはいきなり作り始めるのではなく、受講者にとって有益になるようにあらかじめ章と節に分かれたカリキュラムを作ると良い。
- カリキュラム出しに迷った場合には受講者が目標達成までに遭遇するであろう障害を思い浮かべ、それを乗り越えるために必要な内容を考えると良い。