あなたは個人事業主やフリーランスとしてローンチを重ねているのに、なぜか毎回似たような問題に直面していませんか?ローンチが終わった後、その解放感から、良かった、悪かったという漠然とした感覚だけで終わってしまっていないでしょうか。
成長しないビジネスには、共通した特徴があります。それはローンチの結果を感覚でしか捉えられないことです。「なんとなく前より良かった気がする」「思ったより売れなかった」といった曖昧な評価では、次のローンチで何を改善すればいいのか分かりません。ここでは、客観的な数字と顧客の声を使って、ビジネスを確実に成長させるプロのローンチの振り返り術を解説します。
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ローンチを解剖するための8つの重要KPI
感覚は嘘をつきます。しかし数字は真実を語ります。ビジネスの改善は、客観的な数字、つまりKPIに基づいてのみ行われるべきです。KPIとは重要業績評価指標のことで、あなたのビジネスの健康状態を測る血圧計のようなものです。
ローンチを集客、教育、販売というファネルで捉えると、それぞれの段階で計測すべき数値が見えてきます。

まず集客段階では、オプトイン率とリスト獲得単価を計測します。オプトイン率とは、あなたのランディングページを訪れた人のうち、何パーセントがメールアドレスを登録してくれたかを示す数値です。たとえば100人が訪問して20人が登録したなら、オプトイン率は20%になります。リスト獲得単価は、1件のメールアドレスを獲得するのにいくらかかったかを示します。
次に教育段階では、メール開封率とメールクリック率を見ます。メール開封率は、送ったメールのうち何パーセントが開封されたかを示す数値です。クリック率は、メール内のリンクを何パーセントの人がクリックしたかを表します。この2つの数値が低いと、どんなに素晴らしい商品を用意しても、見込み客に届いていないことになります。
販売段階では、セールスページ成約率、決済完了率、ウェビナー関連数値を計測します。セールスページ成約率は、セールスページを訪問した人のうち何パーセントが購入したかを示します。決済完了率は、カートに商品を入れた人のうち何パーセントが実際に決済を完了したかを示します。意外と見落とされがちですが、決済プロセスが複雑だと、ここで多くの顧客を失うことがあります。
ウェビナーを実施した場合は、ウェビナー参加率や、ウェビナー中の離脱率、ウェビナー後の成約率なども重要なKPIになります。登録した人のうち何パーセントが実際に参加したか、最後まで視聴した人は何パーセントか、そしてその中から何パーセントが購入に至ったか。これらの数字を追うことで、ウェビナーのどの部分に問題があるのかが分かります。
また、平均顧客単価も忘れてはいけません。アップセルやクロスセルが機能していれば、この数値は高くなります。10人の顧客から100万円の売上があったなら、平均顧客単価は10万円です。
これら8つのKPIを計測することで、あなたのファネルのどこに改善の余地があるのかが明確になります。数字を見れば、感覚では分からなかった真実が浮き彫りになるのです。
3つの比較分析法でローンチの改善点を見つける
KPIの数字は、それ単体では意味を持ちません。数字は比較することで初めて意味を持ちます。ここでは、プロが使っている3つの比較分析法を紹介します。
時系列分析
過去と比較することを時系列分析と呼びます。前回のローンチの数値と比較することで、改善された点と悪化された点を客観的に把握できます。たとえば前回のメール開封率が25%で、今回が30%なら、件名や送信タイミングの改善が功を奏したと分かります。

逆に前回のセールスページの成約率が5%だったのに、今回は3%に下がっていたら、何か問題が起きたことになります。
時系列分析の良いところは、自分自身の成長を可視化できることです。数ヶ月前、1年前のデータと比較することで、あなたのマーケティングスキルがどれだけ向上したかが一目で分かります。
ベンチマーク分析
2つ目の分析法は、業界標準との比較です。これをベンチマーク分析と呼びます。業界の平均値と比較することで、あなたのファネルにおける致命的な弱点が浮き彫りになります。たとえばメールマーケティングの業界平均開封率は約20%から25%と言われています。もしあなたの開封率が10%しかないなら、改善の余地があることになります。
ベンチマークを知ることで、自分の立ち位置が分かります。すべてのKPIが業界平均を上回っていれば、あなたのマーケティングは非常に優秀です。逆に特定のKPIだけが極端に低ければ、そこがボトルネックになっている可能性が高いのです。業界標準のデータは、マーケティング関連のブログや調査レポートで見つけることができます。
セグメント分析
3つ目の分析法は、顧客セグメントとの比較です。これをセグメント分析と呼びます。顧客を流入経路別に分類し、それぞれの成約率を比較するのです。たとえばFacebook広告経由の顧客とブログ記事経由の顧客を分けて分析します。もしFacebook広告経由の成約率が1%なのに、ブログ経由が10%だったとしたら、広告のターゲティングに問題があると分かります。
セグメント分析は非常に強力です。どの流入経路が最も質の高い顧客を連れてくるのかが分かれば、そこに広告予算を集中させることができます。僕の経験では、同じ広告費でも流入経路によって成約率が5倍以上違うことがありました。質の悪い広告をやめて、質の高い広告に予算を振り向けただけで、売上が大きく伸びたのです。
この3つの比較分析を組み合わせることで、あなたのファネルにおける真犯人、つまりボトルネックを特定できます。感覚ではなく、データに基づいた判断ができるようになるのです。
ローンチの最高のコンサルタントは顧客である
メール開封率の低さ、セールスページでの離脱。その答えを知っているのは、実際に行動した顧客だけです。特に買わなかった顧客の声は、何よりも価値があります。
ここでプロが実践しているのが、購入者と非購入者への戦略的インタビューです。それぞれに聞くべき質問は異なります。
購入者の声を聞くと、自分では気づいていなかった商品の魅力が分かることがあります。

一方、非購入者には「もしよろしければ、購入に至らなかった理由を教えていただけませんか?」と聞きます。この質問は非常に重要です。なぜなら、あなたが気づいていない商品の弱点や、セールスプロセスの問題点を教えてくれるからです。最も価値のある改善のヒントが、ここから手に入ります。
非購入者からのフィードバックは、時に厳しい内容かもしれません。でもそれこそが、あなたのビジネスを成長させる宝物なのです。価格が高すぎた、商品の内容が分かりにくかった、決済方法が限られていた。こうした具体的な理由が分かれば、次のローンチで改善できます。
顧客の声を集める最も簡単な方法は、アンケートです。Googleフォームなどの無料ツールを使えば、簡単にアンケートを作成できます。購入直後や、ローンチ終了後にメールでアンケートのリンクを送るのです。協力してくれた方には、Amazonギフト券などのインセンティブを用意すると、回答率が上がります。僕は、Udemyのコースを無料でプレゼントしています。
アンケートでは、選択式の質問と自由記述の質問を組み合わせるといいでしょう。選択式で定量的なデータを集めつつ、自由記述で定性的な深い洞察を得るのです。
顧客インタビューやアンケートから得られた声は、必ず記録しておきましょう。スプレッドシートにまとめておけば、後から見返すことができます。
振り返りは反省会ではなく未来への投資である
振り返りを習慣化することで、あなたのビジネスは確実に成長していきます。毎回のローンチで少しずつ改善を重ねれば、1年後には別人のようなマーケティング力が身につきます。僕自身、最初のローンチと最新のローンチを比べると、すべてのKPIが2倍から3倍に改善されています。それは才能ではなく、地道な振り返りと改善の積み重ねの結果なのです。
振り返りのための時間を確保することも大切です。ローンチが終わったら、最低でも2時間から3時間は振り返りのための時間を取りましょう。データを整理し、分析し、顧客の声に耳を傾ける。この時間こそが、次のローンチを成功させるための投資になります。疲れているからと後回しにすると、記憶が薄れ、データも散逸してしまいます。
振り返りで見つけた改善点は、必ず次のローンチで実行しましょう。分析しただけで満足してはいけません。実際に行動に移してこそ、意味があります。改善点をリスト化し、優先順位をつけて、1つずつ実装していくのです。すべてを一度に変えようとせず、最もインパクトの大きそうなものから手をつけるのが効果的です。
まとめ:数字と顧客の声でローンチを振り返る
ここまで、ローンチを振り返る方法について解説してきました。最後に要点を3つにまとめました。
- ビジネスの改善は感覚ではなく、8つの重要KPIという客観的な数字に基づいて行うべきである。
- 過去との比較、業界標準との比較、顧客セグメントとの比較という3つの分析法で、ボトルネックを特定できる。
- 数字だけでなく、購入者と非購入者への戦略的インタビューやアンケートを行うことが重要である。
