今日お話しする内容はUSPです。Unique Selling Propositionです。USPとはあなたの商品のユニークなポイントのことです。ユニークなポイントがあると、その独自性が見込み客の記憶に残りあなたの商品が選ばれやすくなります。
これまで一連のビデオコンテンツを通して、僕は、競合他社との競争は良いことだというコンセプトについてお話をしてきました。競争なんてしたくないかもしれませんし、このコンセプトはあなたの直感には反することかもしれませんね。しかし、競争はあなたのコンテンツが成功するために役立ちます。なぜなら人々があなたの専門的な情報や商品に喜んでお金を使うことにつながるからです。
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YouTubeでは競合は多ければ多い方がいい理由
わかりやすいのはYouTubeの関連動画の仕組みです。例えば今僕たちはClickFunnels の使い方に関するノウハウをYouTubeで提供しています。かつては僕たちだけが唯一のClickFunnels に関するノウハウの提供者でした。僕たちが唯一のビデオの供給者だったからアクセスは僕たちのチャンネルに集中するだろうと見込んでいました。しかし現実は違いました。再生回数はちょぼちょぼ。思っていたよりもはるかに少なかったです。でも今はどうでしょうか?僕らと同じようにClickFunnels についてノウハウ提供するビデオやチャンネルが増えてきました。
それに伴い、僕のClickFunnelsに関するビデオの再生回数も増えてきました。ライバルもそれぞれがClickFunnels について宣伝することとなり、市場が広がったからです。さらにライバルのビデオに僕のClickFunnels に関するビデオが関連動画として表示されたからです。YouTubeのアルゴリズムは、関連する動画を優先的にサイドバーに表示しますから、ライバルが同様なビデオを作れば作るほど僕たちのチャンネル全体の再生回数は伸びていったというカラクリです。ライバルがいてくれたおかげで、僕たちはますますビジネスをするのが楽になりました。ライバル、万歳です。
競争をポジティブに捉えてください。シンプルに言えば、競争があったとしてもライバルに勝てばいいのです。
もしあなたの作ったコンテンツやノウハウが真似されても、イライラしてはいけません。真似をする人間が作るコンテンツはただの劣化コピーにすぎません。彼らができることは、ターゲットをずらしてより安い商品を売ることだけです。つまり厳密な意味で、あなたの競合になることは有り得ないのです。むしろあなたの商品を売るための肥やしになってれます。劣化コピーを作る人がせっせと肥料となり、あなたの商品がもっと売れるための土壌を作っているのです。
繰り返しますが、仮に市場に競争があったとしても、競争に勝てばいいだけの話です。
競争に勝つために、あなたのコンテンツと競合のコンテンツを差別化するために、特別な一歩を踏み出さなければなりません。ただ一方で、ライバルコンテンツと差別化を図ることが売上をアップさせることの唯一の要素というわけでもありません。差別化を図らなくても収益を上げることはできるのです。
しかし、ここではあえて競合他社に対する優位性を見つけることによって売上を伸ばしていこうではありませんか。これは、あなたのコンテンツについて、どのようにオファーをするか、どうしてあなたのコンテンツが見込み客の心に響くのかについて、何かしらのアイディアを考えることと同じくらいシンプルな話です。
独自の売りであるUSPを見つけるとライバルとの競争が楽になる
実際のところ、あなたが作成したランディングページを見た人は、すでに類似コンテンツのランディングページを見ている可能性が高いです。もしかしたら、ライバルコンテンツを買ったのにうまくいかなかったのかもしれません。要するに、その見込み客にとって、多くの類似コンテンツの中であなたのコンテンツが最良の選択肢であるかのように見せればいいのです。
僕がこのデジタルコンテンツの市場でポジションを決めるとき、周りを眺めてみました。するとあることに気づいたのです。それは皆が「簡単さ」を強調している点です。
- 簡単にネットビジネスで成功する方法
- 猿でもできるプロダクトローンチ
- 英語が読めなくても大丈夫
- 実力、才能がなくても誰でもできる方法
- ダサい映像コンテンツでもお金は稼げる
僕は意図的にこれら簡単さとは逆のポジションを取ることに決めました。それが僕の性格にもあっていました。
僕が教える方法は簡単ではありません。ウェブ周りの知識がない人は理解すらできません。もちろん猿は理解できないし、猿並みの知能しか持たない人も無理です。毎日ブログを書くことをビジネスだと信じている人や、昨日読んだ本の内容をあたかも前から知っていたかのようにYouTubeで話すことを「ウェブマーケティング」と呼ぶ人たちはいつまでも初心者です。TOEICは900、TOEFLはibt で100、英検1級くらいの英語力がないと、ローカライズされていない英語圏のデジタルマーケティングツールを使いこなすことはできません。
可能であれば、努力や作業時間でなく、才能や運を上手に使って成功した方がいいと僕は思っています。僕の周りを見ていても、成功されている人はみなさん、好き嫌いとセンスだけで仕事をしています。映像コンテンツは、それが集客コンテンツで有料コンテンツであれ、YouTubeの動画であれ、プロモーションビデオであれ、全て突き抜けたクオリティを出した方がいいに決まっています。僕はOSB2.0のローンチビデオを撮影するために、8ヶ月かけて家族と世界中を回りながらドローンパイロットを雇い映像を作り上げました。ビデオの制作に8か月かかったとしても、それが成約率を高めるためならやる価値はあると判断したからです。本音はただ単に旅行したかっただけですが。
とにかく僕は自分のコンテンツが他とは違うということを示したいのです。僕の商品こそが市場でベストな選択肢であるということを見込み客に伝えたいのです。
では、自分のコンテンツが最良の選択肢であるかのように見せるにはどうすればいいのでしょう?簡単です。 “Unique Selling Proposition(USP)” 、つまり独自の販売提案を作ればいいのです。USPは他のすべての商品と差別化するための重要な要素の1つです。ライバルコンテンツよりも優れている1つの大きな理由となるものがUSPです。ここで注意したいのは「1つの大きな理由」という言葉です。USPには複数の要素はいりません。最も重視されるべき大きな差別化の要素を1つだけUSPとして選ぶべきなのです。だからUSPは、明確かつ簡潔に説明できるものが好ましいですね。
USPの例としてよく使われるものを羅列してみます。ドミノピザの30分以内にアツアツのピザをお届けします。間に合わなかったらお代はいただきません。出社前の身だしなみで有名なQBハウス。モスバーガーにはこう書いてあります。注文を受けてからお作りしますからお時間がかかります、と。時間がかかることをあえて強調し、ファストフードのマクドナルドと別のポジションを取ろうとしています。
あなたが飛び抜けた実績を持っていればそれがUSPになる
僕らがよく例として引く、Viral Academyを事例にUSPを説明しましょう。別にViral Academyを使わなくても、30秒間あればYouTubeチャンネルを成功させるためのコースなんて見つかりますよね?たとえばUdemyやLynda、Skillshareなど、多くの充実したコンテンツがあるはずです。では、彼らのViral Academyとそれらのコースでは何が違うのでしょうか?答えは簡単です。ライバルコンテンツのインストラクターが大物YouTuberではなかったということです。
いわば、全くバズっていない人たちがバズる方法を教えているような状況でした。日本でもよくあるパターンです。初心者向けのウェブマーケティングの専門家を自称しているけど、実際は実家暮らしをしながらコタツでブログを書いているだけの人。デジタルマーケティングを駆使して自分のビジネスを軌道に乗せればいいのに、現実は実力不足とキャラの弱さが原因でちっとも儲かっていない人。セールスレターのトップで、かつて怪しい情報商材で見たことのある腕組みポーズを決めているから笑えちゃいます。YouTubeで動画を公開するものの、自信のなさが露骨に映像に反映それており、声が震えている。成功していない人が成功する方法を教えるという滑稽さに本人は気付いていないのです。
しかしViral Academyのインストラクターは全員が成功したYouTuberでした。合計1,000万人の登録者と30億回以上の視聴数を誇る8人のソーシャルメディア・インフルエンサーたちがViral Academyのインストラクターだったのです。これは、YouTubeチャンネルを成功させるためのコースの中でも唯一の強みでした。ただ、これは少し極端すぎる例だったかもしれませんね。
飛び抜けた実績はそれだけでUSPになりえます。ゾゾタウンの前澤社長がYouTubeに参加しました。おそらく世界で一番資産を持っているYouTuberでしょう。彼が参入したことで、これまでお金持ちアピールで再生回数を稼いでいたYouTuberたちのユニークさは一気に死んでしまいました。1億円を記帳しますという動画を出せば、前澤社長が100億円を記帳しますという動画を出すからです。飛び抜けた実績は強力なユニークさを生むのです。
次にSimple 30という彼らの別商品を例に使い、もう少し身近なUSPの例をお話ししましょう。このコンテンツは自信のなさを克服するためのものでしたが、そのようなテーマのコンテンツは他にもたくさんあるはずですよね?ではSimple 30とそれら類似コンテンツの違いはなんだったのでしょうか。彼らが差別化について考えているときに行き着いた答えはこうでした。「社会不安をテーマにしたコンテンツの中には、30日間で大きな結果を保証するステップ・バイ・ステップのプログラムを提供するものがない」と。
そうです。話している内容は全く同じでもいいんです。ただ順番を並び替えて、それをステップバイステップで提供するだけで、十分に市場で目立った存在になれます。それがあなたの商品のユニークさであり、USPになります。
リサーチによって導き出した答えがSimple 30のUSPになりました。Jumpcut の2人は30日間の段階的なチャレンジを通して大きな成果を保証する唯一の自助的なプログラムを作り出したのです。
石崎力也が8ヶ月かけてプリローンチ動画を作った理由
ちなみに僕らの場合であれば、映像技術を使って訴求するマーケティングを使っています。会議室のダサい背景でローンチ動画を撮影する人たちを仮想敵とみなし、彼らの演技ぽいセリフを馬鹿にし、英語圏で使われているデジタルマーケティングからビハインドしていることを指摘します。
一方で僕たちは、千葉県のいすみ市でプライベートキッチンを営むアメリカ人のお家をお借りして、ローンチ動画を撮影します。そういった映像技術を使った、クールなプロモーションをUSPとしています。サブスクリプションのやり方を教えるOnline School Building 2.0という商品のローンチ動画は、僕が家族と8ヶ月かけてアジアとヨーロッパを旅行した時に集められたフッテージが使われています。どこの誰が、たかだかローンチ動画のために8か月を費やし世界中を回るでしょうか?そうです、誰もやらないからこそそれがUSPとなるのです。僕たちは週4時間だけ働くを地で行く人間なので、こんなふうに8ヶ月も仕事をほったらかして家族と世界中を回ることができるのです。
今日の課題
さて、本レッスンの課題は「あなたのコンテンツのUSPについてブレーンストーミングを行う」というものです。ここで必要なのは、ライバル・コンテンツと差別化を図ることができる鍵を見つけることです。次の質問に対する答えを考え、USPを見つけるための出発点としてください。
「どのようにすればオリジナリティのある商品を作ることができますか?」
例えば僕たちのチャレンジプログラムであるOne Funnel Impact と他の類似コンテンツとの違いは、僕たちが30日間のステップ・バイ・ステッププログラムを作ったことと、ライバル・コンテンツと異なるような商品を絞り込んだことです。たとえば世界中には何百万にものぼる料理コンテンツがありますよね。しかし「安価なレンジクッキング」についてのビデオの料理コンテンツを作るのはあなたが初めてかもしれません。このように差別化できる要素を見つけるのです。
そして次の質問は
「他のコンテンツではなく、あなたのコンテンツを選ぶ理由はなんですか?」
というものです。これらの質問に対する答えをブレーンストーミングし、USPについて深く考えていきましょう。
僕がドミノピザを選ぶ理由ですか?シンプルです。30分以内にアツアツのピザを食べたいからです。