あなたはポルトガルD8ビザの申請でエージェントを探しているフリーランスや起業家で、どのエージェントを選べば良いか具体的な判断基準を知りたいと思っていませんか?料金の安さだけで決めてしまうと、後から追加費用が発生したり、思ったようなサポートが受けられない可能性もあります。
僕自身、エージェント選びで失敗したことがあります。初回ミーティングの段階で何となく違和感を感じていたものの、深く考えず契約を進めてしまい、後から後悔する結果となりました。このような失敗を防ぐためにも、初回ミーティング時に確認しておくべきポイントや料金体系、信頼性の見極め方、そしてサービスを段階的に依頼することの重要性について解説します。
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初回ミーティングは有料でも必ず設定する
初回ミーティングでは、どんな点を確認すべきか事前に把握しておくことが重要です。たとえ有料であっても、このミーティングは必ず設定しましょう。僕自身は2社とも初回ミーティングが有料でしたが、最近ではAnchorlessのように無料相談を提供しているエージェントも出てきました。無料か有料かは時期や各エージェントによって異なるため、あらかじめ確認しておくと安心です。
ミーティングの際には、まず自分の収入がD8ビザの申請条件を確実に満たしているかをエージェントに確認しましょう。また、「この書類を用意していますが、この内容で問題ないでしょうか?」など、より具体的な質問をすることも重要です。エージェントから「その内容で大丈夫です」といった前向きな回答がもらえれば、本契約まで安心して進むことができます。
実際のところ、D8やD7ビザの要件を満たしていれば、経験豊富なエージェントの中には「承認率99%以上」と公表するところも多いです。これは、エージェント自身がきちんと審査し、「この方ならビザが通る」と判断した場合だけ、申請を進めているためです。つまり、初回ミーティングで「大丈夫です」とエージェントから太鼓判を押された場合、その時点でビザ審査に通る見込みが高いと考えてよいでしょう。この確認が取れれば、安心して次の手続きに進むことができます。
AIMAのアポイントメント状況も初回で確認する
AIMA(旧SEF)のアポイントメント状況も必ず確認しておきましょう。D8ビザの取得がゴールだと思われがちですが、実際はその後にポルトガルで滞在するためには在留カードに切り替える必要があり、その手続きのためにAIMAとの面接予約が必須です。
D8ビザは有効期間が約6ヶ月と短いため、ポルトガル入国後はできるだけ早く在留カードへの切り替え手続きを進める必要があります。しかし、AIMAでの面接予約は非常に取得困難で、予約枠がすぐ埋まりやすいため、手続きがスムーズに進まないことが少なくありません。
エージェントによっては、AIMA面接の最新のアポイントメント状況や、実際にどれほど待ち時間が発生しているかなど、現場のリアルな情報を把握している場合もあります。初回ミーティングの際には、こうした情報をしっかりと確認し、今どのくらい面接予約が取りにくいのか、具体的な目安を質問しておくことが大切です。
家族でD8ビザを申請する場合は、計画的に進めることが何よりも重要です。例えば、主申請者となるご自身が先に申請して後から配偶者やお子さんを呼び寄せるのか、ご夫婦がそれぞれ個別に主申請者として同時申請するのか、複数のパターンがあります。特にお子さんを後から合流させる場合は、「ファミリーリユニフィケーション(家族統合)」という制度を利用することになります。こういった点も事前にエージェントへ質問できるようリストアップしておくと安心です。
D8却下時にD7への切り替えが可能か聞いておく
他にも確認しておくべき重要な質問のひとつが、「もしD8ビザが却下された場合、D7ビザへの切り替えや再申請が可能かどうか」です。僕もこの点について質問しましたが、その時は「D8ビザで問題なく通るはずです」といったやや楽観的な答えしか返ってきませんでした。こうした部分も、しっかり納得がいくまで確認しておくことが大切です。
また、どの国のポルトガル大使館で申請できるかも事前に確認しておくべき重要なポイントです。例えば、僕の場合は日本のパスポートを持ちながらオランダに居住していたため、申請先が日本なのかオランダなのか迷い、実際にエージェントに相談しました。こうした居住地や国籍によって申請できる大使館が異なるケースもあるので、不明点や疑問に思うことは些細なことでも遠慮せず、必ず事前に質問してクリアにしておきましょう。

僕が2社目に利用したAnchorlessでは、初回の相談が無料で受けられます。無料相談を利用することで、気軽に疑問点を何でも聞くことができ、納得できるまで時間をかけて質問できます。また、その場で契約や料金の支払いを急かされることもないので、相手の信頼性や自分に合うかどうかをじっくりチェックすることができます。エージェント選びでは、このように無料相談を賢く活用し、慎重に見極めることが大切です。
1社目の不審な発言:妻も別々に申請するよう言われた
1社目のエージェントとのやり取りで引っかかった点についてお話しします。そのエージェントからは「家族全員で同時申請するより、ご本人と奥様それぞれがメイン申請者として個別に申請した方が良い。家族の呼び寄せには時間がかかる」と提案されました。
ただ、子どもたちはどちらの場合も後から呼び寄せる手続きが必要ですし、妻を別のメイン申請者にしてまで手続きを分ける合理的な理由が見当たりませんでした。やり取り全体も「子どもがいない場合」を前提に話を進められている印象で、「もしかしてパッケージを2件分売るための営業トークなのでは」と疑念を持ちました。
結局のところ、どのエージェントを選んでもD7ビザやD8ビザの申請では家族それぞれの手続きが必要です。僕自身はファミリーリユニフィケーション制度は利用しませんでしたが、自分の書類を集めていく過程で自然と家族分のものも揃い、特に困ったことはありませんでした。


実際に1社目に送った問い合わせメールがあります。フォームから質問したところ、「In this consultation we can determine the right type of the visa for you(このコンサルテーションで最適なビザが判断できます)」と返信がありました。コンサルテーション費用は123ユーロで、30分〜1時間程度です。
ここで改めて「家族ごとに分けて申請した方がいい」と説明され、メールでも詳しくその理由が述べられていました。最初は「It’s always up to you(最終的にはあなた次第)」と柔らかい表現でしたが、最終的には僕が個人で申請し家族の呼び寄せを勧めない理由が長々と記載されていました。
当時はちょうどコロナ禍が明けた頃で、「またパンデミックが発生した場合にはファミリーリユニフィケーション(家族再統合)が遅れる可能性があり、国境が開くまで家族が合流できなくなる」とエージェントから強調されました。そのため、「あなた一人でポルトガルへ渡航し、家族はしばらく日本やオランダで待機することになるかもしれない。実際にそうしたケースも見られた」と説明されました。
さらに、手続きが非常に長引く可能性や、今後のスケジュールが予測しづらい点も指摘されました。SEF(現AIMA)の面接予約はいつ取れるかわからず、僕が申請手続きを進めていた2022年当時も、すでに3年以上にわたって予約が困難な状態が続いていました。
現在もなお混雑が解消されていないと聞き驚きましたが、エージェントからは「必要書類が複雑な上、有効期限も短い。D7やD8ビザはパスポートにステッカーが貼られてから有効期間はわずか6ヶ月。AIMAの面接が遅れるとビザを再取得しなければいけないかもしれない」と、不安を強調する説明がありました。
実際にはこうした事態は非常に稀で、過度に心配する必要はなかったのですが、まるで大きなリスクがあるかのように案内されたのです。このように、「より安全で確実な方法」として僕と妻それぞれが個別に申請することを強く提案されました。今思えば、パッケージを2件分契約させて売上を増やすための営業戦略だったのではないかと感じています。
公証と翻訳のサービス範囲を明確に確認する
料金プランを確認する際は、基本料金にどこまでサービスが含まれているのかを明確にしておきましょう。特に注意したいのが、ノータリゼーション(公証)や翻訳の対応範囲です。例えば翻訳についても、どの書類まで翻訳してくれるのかを具体的に確認しておくことが重要です。
僕の場合、保険のポリシーがオランダ語だったので、そのままGoogle翻訳でざっと内容を訳し、あとは弁護士が簡単に公証してくれるのだろうと思っていました。実際には、「保険の契約書をまるごと全部翻訳してほしい」と言われ、そのボリュームの多さゆえ2~3社からは「すべて翻訳するには費用がかかり過ぎる」と断られてしまいました。全ての書類を無制限に翻訳してくれるわけではなく、サービスごとに明確な範囲があるのが実情です。
また、サービス内容がD8ビザの取得までなのか、それともポルトガル到着後の在留カード取得までカバーしているのかも要確認です。僕の場合、AnchorlessにはD8ビザ取得までのみ依頼し、その後は自分で別途1200ユーロ払って現地の弁護士に在留カードの取得をお願いしました。今振り返ると、最初から一括して依頼できた方が効率的だったかもしれません。ビザ取得後の手続きが意外と大変だったので、どこまでサポートが含まれるのか細かく確認することを強くおすすめします。
後出しで150ユーロ請求された追加費用の実例
もうひとつ注意しておきたいのが、追加費用が発生するケースです。僕がポルトガルに来てから雇った弁護士のリータさんとの実例を紹介します。僕たちは2025年2月にAIMAでセカンドインタビューを受け、必要書類もすべて提出したのに、一向に在留カードが届きませんでした。
周りからは「早ければ2週間で届く」と聞いていたものの、3ヶ月経っても連絡なし。そこでリータさんに確認を依頼したところ、「AIMAに電話連絡するなら追加で150ユーロが必要」と言われてしまいました。もともとの説明では「最初に1200ユーロを払えば、在留カードが届くまで全面的にサポートする。あとは何も心配せずに待っていて大丈夫」と言われていたので、正直ショックでした。こうした後出しの追加請求や、サポートが途中で終わったような扱いをされることはポルトガルでは珍しくありません。
このような経験からも、どこまでがサービス範囲なのか、追加費用が発生するタイミングや内容を、事前にしっかりと確認しておくことが大切です。やり取りは口頭だけで済ませず、必ずメールや書面で証拠を残してください。また、支払いの総額や上限、どの段階でいくら払うのか、分割払いができるかどうかなども事前に質問しておくと安心です。費用と支払いタイミングを明確にしておくことが重要です。
初期対応で専門性と英語力を確認する
信頼できるエージェントかどうかを見極めるには、初期対応をチェックすることが重要です。コンサルテーションの時点で、必要以上に多くのサービスを薦めてこないか、こちらが用意した質問に的確に答えてくれるかを確認しましょう。
専門知識の有無はもちろんですが、そもそも英語でのコミュニケーション能力にも注目してください。僕がやりとりしたポルトガル人の弁護士の英語力はかなり低く、うまく意思疎通ができませんでした。専門性以前に言語力の壁が存在する場合もあるので、そこも最初に見ておきたいポイントです。
まずは銀行口座開設やNIF取得、書類の部分的な翻訳といった比較的小規模な業務をエージェントに依頼し、その際のやり取りの頻度やスムーズさをじっくりチェックしてみてください。特に注目すべきは、メールにどれくらい早く返信が来るか、コミュニケーションの分かりやすさ、そして何よりこちらからの質問に対してどれだけ正確かつ明確に答えてくれるかという点です。
ポルトガル人は遠回しに本質を避ける傾向がある
ポルトガル人は特に、要点をはっきり伝えるのではなく、まわりくどい表現を使いがちな傾向があります。こういった対応の仕方はやり取りを重ねる中で見えてくるので、「大事な点を端的に答えてくれるか、それとも要点をぼかして曖昧な答え方をするか」という視点で相手を観察すると良いでしょう。
また、担当者の専門知識も見極めるポイントです。知識がなければ、こちらの質問にきちんと答えてもらえません。例えば、弁護士や弁護士事務所でも「D8ビザも対応しています」と案内することはありますが、彼らが本業としてD8ビザ案件を多く扱っているとは限りません。
一方で、移住エージェントはD8ビザに特化して実績とノウハウを積んでいることが多いため、やはり移住専門のエージェントに依頼するのが安心です。弁護士事務所の副業的なサービスよりも、移住を専門にしているエージェントの方が経験豊富で、的確なサポートが期待できます。
NIFや銀行口座開設の小さな依頼から始める
いきなり全ての業務を一社に丸投げするのではなく、サービスを段階的に依頼することをおすすめします。最初はNIF取得や銀行口座開設など、規模が小さく手続きが比較的シンプルな作業から依頼することで、エージェントの対応力や信頼性を見極めることができます。
NIF取得は特に手軽でお願いしやすいですが、銀行口座開設はやや難易度が高い分、実際のサポート力をチェックするのにぴったりです。すでにNIFを自力で取得している場合は、次のステップとして銀行口座開設だけをエージェントにお願いしてみるのも良い方法です。
このような小規模な依頼を利用して、エージェントの対応の速さや、連絡の丁寧さ、進捗管理など基本的な部分をしっかりチェックしましょう。段階的に依頼を進めることで、高額な契約や大きな支払いをする前に、そのエージェントが信頼できるか、実力があるかを確認できるのが大きな利点です。実際に、小さな依頼にきちんと対応できないようなエージェントであれば、それ以上の契約は見送った方が安心です。
まとめ:エージェント選びが成功の8割を決める
ここまでエージェント選びの具体的なチェックリストについて解説してきました。最後に要点を4つにまとめました。
- 初回ミーティングは有料でも実施し、収入基準・AIMA予約・家族申請・不許可対応など重要事項を必ず確認する。
- 料金プランの中身、公証や翻訳の範囲、ビザ取得後のサポート有無、追加費用の有無をしっかり把握する。
- 専門性・英語力・質問への回答の的確さを確認する。
- まずはNIF取得や口座開設など小さな依頼から始めて、対応・進捗管理に問題ないか確認して本契約へ進む。
