あなたはポルトガルへの移住を決意した個人事業主やフリーランスで、具体的に何から始めればいいか迷っていませんか?ビザ申請は準備から完了まで長い道のりですが、正しいステップを踏めば必ず成功できます。ここでは実際にD8ビザを取得した経験から、申請開始の準備方法と継続的な情報収集の重要性について紹介します。
この一連の記事で学んだこと、大事なことを復習しながら、実際に申請を始めるための具体的なステップをお話ししていきます。エージェント選びから書類準備、そしてよくある質問への回答まで、これから申請する人が知っておくべきことを全て網羅します。
申請開始の準備はエージェント選びから
D8ビザ申請の最初のステップは、信頼できるエージェントを選ぶことです。このとき、「料金が分かりやすいか」「レスポンスが早く誠実か」などをしっかり確認しましょう。エージェント選びは、このプロセスの中でも特に大切なポイントなので、何度でも強調したいと思います。
特に最初から高額なパッケージ契約には注意が必要です。もしエージェントが自分に合わなかった場合でも、パッケージ契約だと返金対応が難しいケースがあります。ですので、まずは小さなタスク(例:NIFの取得、銀行口座開設など)を個別に依頼し、対応がスムーズか実際に試してみるのがおすすめです。たとえばNIFの取得なら99ユーロ、フルパッケージだと1,200ユーロくらいが目安です。仮にNIFだけ先に依頼した後、フルパッケージに切り替えたい場合は、交渉次第で割引を受けられる可能性もあります。そのため、一度に大きな契約をするのではなく段階的に進めましょう。
エージェント選びの際には、ネット上の口コミやGoogleレビューの評価だけを鵜呑みにしないようにしましょう。僕もかつて、評判が良さそうに見えたエージェントを利用して苦労した経験があります。特に、口コミが極端に高評価で内容が不自然な場合は、サクラや自作自演の可能性も考えて、慎重に見極めることが大切です。
また、ポルトガルの銀行口座を開設すると、毎月手数料が発生します。例えば僕の場合「プレステージ」という上位プランで毎月約20ユーロ、日本円で約4,000円弱の費用がかかりました。最初は口座の種類を指定できないことも多いので、その点も想定しておくと良いでしょう。一番安いプランを指定しても対応してもらえないこともあるので、まずはエージェントのアドバイスに従うとスムーズです。もし渡航後にプランを変更したければ、現地で手続きすることも可能です。
必要な書類のリストアップと準備スケジュール
必要書類のリストやチェックリストは、多くの場合エージェントから提供されますし、公式のe-Visaポータルにも揃っています。しかし、これらのリストが必ずしも全ての書類を網羅しているとは限りません。実際に必要となる書類は、申請する国や場所、時期によって変動することがしばしばあります。
僕がオランダから申請した際も、同じ在オランダポルトガル大使館で、わずか2週間の間にチェックリストや必要書類が変更される経験をしました。このように、申請条件や必要書類は頻繁に変わることがあるため、計画には十分な余裕を持たせることが大切です。すべてが順調に進む場合もまれにはありますが、追加資料の提出要請などで予想外に時間を取られることを想定しておくほうが安心です。予備書類も含めてしっかりと計画的に準備を進めましょう。そして、思い通りに進まないのがごく普通だと心づもりしておくことも大切です。

さらに、エージェントとのやり取りの具体例を挙げると、僕は以前フランス人コンサルタントのルーベンさんに契約書について相談したことがあります。日本語の契約書を提出したところ、「このケースでは翻訳やノータライズ(公証)、認証が必要です」と案内されました。その作業がパッケージに含まれているか確認したところ、「はい」と返答がありましたが、今も同じかどうかは分かりません。
サービスごとにどこまで対応してくれるか、翻訳や認証が必要かどうかなどは必ず自分で確認してください。特に日本語書類の場合、翻訳や認証を求められることが多いです。また、こういった公証や手続きは、日本人・ポルトガル人・オランダ人いずれの弁護士や専門家にも依頼できることも知っておくと安心です。
継続的な情報収集の重要性
僕はRedditでの情報収集をおすすめしています。なぜかというと、公式サイトには載っていないリアルな体験談や、最近のルール変更など最新情報を手に入れられるからです。僕自身、エージェントの案内通りに書類を準備していたにも関わらず、途中で「e-Visaポータルからの提出が必須になった」といった直前の変更がありました。
実際、エージェントのルーベンさんに確認したところ、「本当にごく最近の変更で、自分も知らなかった」と言われた経験があります。このように弁護士やエージェントに任せていたとしても、状況がどんどん変わっていくため、自分でも常に情報を集めることが重要だと感じています。ただ、全てを自分だけで調べるのは大変なので、専門家の力もうまく活用しつつ、自分でもRedditなどで最新情報を確認する、というバランスの取り方が一番おすすめです。
Redditには、公式サイトやエージェント、弁護士ではなかなか得られないリアルな現場の情報が集まっています。なぜRedditの情報が新鮮で役立つかというと、そこに書き込んでいるのは実際に申請をしている僕たち当事者だからです。エージェントや弁護士はあくまで仕事として対応しているので、移民局へ頻繁に電話するようなことはあまりありませんが、僕たち申請者は自分ごとなので本気で動きます。実際にどんな自動音声案内が流れるのか、電話をどうやったら繋げられるのかといった現場の細かい工夫や知恵が、Redditにはどんどん蓄積されています。
Redditのポルトガルのエキスパット系スレッドは本当に面白いし役立ちます。ただ有益なだけでなく、現実の厳しさに絶望することもあると思います。たとえば、「アルジェリア出身でD8ビザや学生ビザでポルトガルに来た人が、在留カードの発行を待っているうちに滞在期間をオーバーしてしまった」「冬休みに母国へ帰りたいけど在留カードがないから再入国できない」といった本当に大変なケースがたくさん投稿されています。ぜひ一度Redditをのぞいてみてください。
弁護士とのやり取りで学んだこと
ポルトガルへ渡航後、弁護士のリタさんと契約し、疑問点をひとつひとつ相談しました。その際、特に印象的だったのが「妻の出生証明書は必要か」という質問に対して、「奥様の分は不要で、お子様のものだけで構いません」との回答をもらったことです。

しかし、仮に必要だと言われた場合はフィリピンから取り寄せることになり、実際に2~3ヵ月もかかる可能性があります。そのため、書類の要不要についてはできるだけ早く教えて欲しいと、何度も念押しで確認していました。ただ、重要な連絡ほど返事がギリギリになることが多く、「これがポルトガル流なのかも…」と不安に思う場面もありました。この体験から、「必要になりそう」と感じた書類は最終的に使わない場合でも早めに準備しておくほうが安心だと強く実感しました。
さらに、「全員分のNISS(社会保障番号)は必要ですか?」と尋ねたところ、「不要です」との回答をもらいました。子どもの在学証明書についても確認したところ、これは「子どもが現地の学校に通っていることを証明するための書類」であり、学校に発行を依頼する形になると教わりました。

実際の申請では、このような細かな疑問や追加確認が頻繁に発生します。そのため、僕は書類や情報を効率よく管理するために、iCloudや1Passwordなどのパスワード管理サービスを活用しています。家族6人分のアカウント情報や必要データを一元管理できたことで、手続きの際にとても助かりました。
よくある質問への回答
申請期間の目安ですが、まずファーストステージ(ビザ申請から大使館でD8ビザ取得まで)はおよそ半年かかります。その後、実際に渡航し、在留カード(residence card)が手元に届くまでのセカンドステージはさらに約1年程度を見ておくと安心です。
ただし、このセカンドステージにかかる期間は、どの都市の移民局(SEF/DIMIC)で手続きをするかによってかなり違ってきます。リスボンやポルトなど都市部の移民局は非常に混雑しやすく、僕もリスボンの大きな移民局で手続きを行ったため、在留カードを受け取るまでにほぼ1年を要しました。一方で、地方都市や山間部、スペイン国境近くの移民局で申請した人は2週間程度で在留カードを受け取れたケースもRedditなどでよく見かけます。
エージェントについては、料金が分かりやすく信頼できるところなら利用する価値は十分あると思います。特に移民局の予約がなかなか取れない場合などには、弁護士のサポートも有効です。多くの場合、エージェントと弁護士がセットでサービスを提供していることが多く、エージェントが一連の手続きをすべて代行してくれるケースもあります。僕のおすすめは、まずNIF取得や銀行口座開設など小さいタスクからエージェントに依頼し、その対応を見て納得できればパッケージ契約へ移るという段階的な進め方です。
家族分の申請については、家族それぞれのメールアドレスとアカウント登録が必要です。僕も以前、「自分だけ先に渡航し、家族を後から呼び寄せる」という方法をエージェントに提案されたことがありましたが、実際に大使館に確認すると「家族全員が同時に申請する必要がある」と言われました。
このように、エージェントからのアドバイスと大使館の案内が異なることがあるため、最終的には必ず自分自身で直接大使館に問い合わせて確認することがとても大事です。特に日本人の場合、D7ビザやD8ビザでの移住事例がまだ少なく、エージェント側にも十分なノウハウが蓄積されていないことが多いと感じます。
書類の準備時期については、「必要そうだな」と思った時点で、できる限り早めに、そして念のため全てを事前に揃えておくことが本当に大切です。
まとめ
ここまでポルトガルD8ビザ申請の次のステップと実践ガイドについて解説してきました。最後に要点を5つにまとめました。
- エージェント選びは小さいタスクから始める。いきなり大きいパッケージを買わず、質を確かめてから進む。
- 書類準備は必要そうなものは全て準備する。
- Redditで継続的に情報収集する。公式ページやエージェントの情報だけでは不十分。
- 申請期間はファーストステージ半年、セカンドステージ1年の合計1年半を想定する。
- エージェントや弁護士の言うことと大使館の言うことは違うことがある。自分で確認することが重要。
