あなたはECサイトを運営している個人起業家として、売上をもっと伸ばしたいと考えていませんか?ここではカートファネルという手法を活用して、あなたの物販ビジネスの売上を最大化する方法をご紹介します。カートファネルは1回の購入で複数の商品を販売できる、画期的な仕組みです。ここでは実際にカートファネルを作るための方法を5つのステップで紹介します。
今や多くの企業がECサイトを運営していますが、その多くは商品を1つ売って終わりになってしまいます。これはすごくもったいない状態です。デジタルコンテンツの販売では、セールスファネルを使って1回の購入から複数の商品を販売するケースがほとんどです。このデジタルコンテンツ販売の知見を、物販にも活かしてみましょう。そのためにはCart Funnelというセールスファネルを導入するのがおすすめです。そこで、実際にCart Funnelで成功した事例から、Cart Funnelを作るときのポイントだけを抽出してきました。これを学べば、何に注意をしてCart Funnelを作れば良いのかを徹底的に理解することができます。
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物販で成功するカートファネル構築の5ステップ
カートファネルは1回の決済につき、複数の商品をオファーすることで、顧客単価を向上させる仕組みです。例えば、商品を購入しようとしているタイミングで関連商品を提案したり、購入直後に特別価格で追加商品を提案したりします。これにより、顧客の「まとめ買い」や「ついで買い」を促進し、1回の購入での売上を最大化することができます。
カートファネルが物販で特に効果を発揮する理由は、顧客の購買意欲が高まっているタイミングを逃さずアプローチできることにあります。商品を購入しようとしている瞬間や、購入直後の満足度が高い瞬間は、追加購入の提案を受け入れやすい絶好のタイミングなのです。さらに、物販の場合は関連商品や消耗品など、提案しやすい商品が豊富にあることも大きな強みです。では実際にカートファネルを作るための5つのステップを紹介していきましょう。
ステップ1:売れ筋商品を「フロントエンド商品」に設定する
カートファネルを構築する上で、最も重要なのが最初に購入される「フロントエンド商品」の選定です。これは顧客が最初に購入する「入口」となる商品で、カートファネル全体の成否を左右する重要な要素となります。フロントエンド商品の選定を誤ると、その後のアップセルやクロスセルも機能しなくなってしまいます。
フロントエンド商品には、既存の売れ筋商品を選ぶことをおすすめします。なぜなら、既に需要があることが証明されており、顧客の購入ハードルが低いからです。新商品や実績のない商品をフロントエンド商品にすると、そもそも購入されないリスクがあります。フロントエンド商品は入り口なので、まずは確実に購入されることが重要です。
売れ筋商品は、自社ECサイトの販売データを分析することで見つけることができます。また、Amazonや楽天などの大手モールでの売れ筋商品をリサーチするのも効果的です。具体的な商品としては、トイレットペーパーや洗剤などの消耗品、化粧品やサプリメントのお試しセット、アクセサリーや小物などの低価格商品が適しています。
ステップ2:顧客の「欲しい!」を引き出す「キラーオファー」を作る
次に重要なのが、顧客の心を動かす「キラーオファー」の作成です。ここで覚えておきたい言葉が「商品を売るな、オファーを売れ」です。顧客は商品そのものではなく、「商品を手に入れることで得られる価値」にお金を払います。そのため、商品の特徴や機能を並べるだけでなく、顧客が得られるメリットや解決できる悩みを具体的に伝える必要があります。
魅力的なオファーには4つの要素が必要です。1つ目は「バリュー(価値)」です。その商品を使うことで顧客の生活がどのように良くなるのか、具体的にイメージできるように説明することが大切です。2つ目は「緊急性・希少性」です。期間限定割引や数量限定販売、先着特典などを用いて、「今すぐ買わなければ!」と思わせる限定感を演出します。
3つ目は「社会的証明」です。お客様の声や販売実績、メディア掲載実績などを示すことで、他の多くの顧客が既に購入し満足していることを伝えます。4つ目は「リスクリバーサル」です。返金保証や無料お試し期間などを設けることで、顧客の購入に対する不安を軽減することができます。
ステップ3:まとめ買いを促す「商品選択オプション」を設置する
カートファネルで重要な要素の1つが「商品選択オプション」です。これは商品の数量を選択肢として提示して、お客さんに選んでもらう仕組みです。例えば1個買うと1000円、2個買うと1800円、3個買うと2500円といった具合にあらかじめ数量別の選択肢を用意しておくのです。
従来のECサイトでは数量を手入力する形式が一般的でしたが、この方法では顧客がまとめ買いを検討するきっかけがありませんでした。商品選択オプションを導入することで、自然な形で「まとめ買い」を促進し、客単価を向上させることができます。
商品選択オプションを設置する際の重要なポイントは、最も売りたい数量を目立たせることです。例えば、その選択肢を最初から選択されたデフォルト状態にするのも有効です。その選択肢を複数の選択肢の中の真ん中に置いたり、「おすすめ」と記載しても良いでしょう。
また、まとめ買いのメリットを分かりやすく説明することも大切です。具体的な割引率を表示したり、1個あたりの単価がお得になることを強調したりすると、より効果的です。デジタルコンテンツの場合は、このまとめ買いオファーというのはあまりできませんでした。
デジタルコンテンツの場合は、同じ商品をいくつも買う必要がないためです。このまとめ買いオファーは、物販ではすごく効果的に使うことが出来ます。商品選択オプションは特に消耗品や日用品で高い効果を発揮します。例えば、洗剤や化粧品、サプリメントなどは、まとめ買いすることで保管場所さえあれば無駄になることはありません。むしろ、「なくなった時にまた買いに行く手間」を省くことができるし、1つあたりの単価も安く買える。顧客にとってもメリットがあるのです。
ステップ4:購入直前の「オーダーバンプ」で客単価アップする
注文確認画面など、購入手続きの最後に追加商品の購入を促す「オーダーバンプ(Order Bump)」も、カートファネルの重要な要素です。このタイミングは顧客が購入を決断している段階です。この段階まで来ると「財布の紐が緩んでいる」状態になります。コンビニに入って商品を買うと決めて列に並んでいると、並んでいる間に追加でガムをカゴの中にしまうようなものです。追加購入のハードルが最も低い瞬間とも言えます。この機会を逃さず、適切な商品を提案することで、効果的に客単価を向上させることができます。
オーダーバンプで成功するためのポイントは、「ついで買い」しやすい、安価で関連性の高い商品を選ぶことです。例えば、カメラを購入する顧客に予備バッテリーやメモリーカードを、プリンターを購入する顧客にインクカートリッジを提案するといった具合です。また、フロントエンド商品の購入を躊躇させないように、オファーは簡潔でわかりやすくする必要があります。
さらに、緊急性や希少性を演出することも効果的です。「このページ限定の割引」「このタイミングだけの特別価格」といった文言を使うことで、顧客の購買意欲を刺激します。ただし、あまりに強引な表現は逆効果になる可能性があるため、適度な押し出し方を心がけましょう。また、ギフトラッピングや保証延長、お急ぎ便といった少額のオプションもオーダーバンプとして効果的です。
ステップ5:購入直後の高揚感を「アップセル」につなげる
カートファネルで商品を購入してもらったお客さんには、必ずサンキューページでアップセル商品をオファーしてください。フロントエンド商品を売って終わりにしてしまうのはあまりにも、もったいないです。アップセルで、さらに別の商品や上位商品、または同じ商品の追加購入を促してください。物販の場合、情報商材とは異なり、いきなり別の高額商品を提案しても購入障壁が高くなってしまいます。そのため、同じ商品や購入した商品と関連性が非常に高い商品をオファーすることが重要です。
オファーの種類は2つあります。まず同じ商品を「お得なセット」でオファーする方法です。これは同じ商品を追加で購入してもらうパターンです。例えば「もう1セットいかがですか?今なら20%OFF!」でオファーします。特に商品が消耗品の場合は、「安くなるならもっと買いたい」という心理が働きます。そのため、同じ商品をセットにして追加オファーするのは、とてもシンプルかつ強力なアップセルオファーの作り方です。
また、関連商品をオファーする方法も効果的です。例えば質の高いシャンプーを購入した方には同じシリーズのヘアトリートメントやヘアケアセットをオファーするアイデアがあります。スニーカーを購入した方には、そのスニーカーの手入れに使うためのグッズ、防水スプレー、替え紐、消臭剤、シューキーパーをオファーしても良いでしょう。コーヒーメーカーを購入した人には、プレミアムなコーヒー豆やコーヒー豆の焙煎器具をオファーしても良いです。こんな風にフロントエンド商品と一緒に使うことで効果を高めてくれる関連商品をオファーすると、オファーの強度は強くなります。
最後に忘れてはならないのが、アップセル購入後のサンキューページです。ここには追加で複数の関連商品を並べる「オファーウォール(Offer Wall)」の設置を設置してください。商品購入直後の顧客は満足度が高く、「良い買い物をした」という気持ちが高まっています。サンキューページに関連商品や人気商品へのリンクを設置することで、さらなる購入を促進することができます。ただし、商品数を多くしすぎると顧客が迷ってしまうため、商品は厳選して分かりやすく配置することが重要です。
このようにカートファネルの中には、たくさんのオファーを設置してキャッシュポイントを増やすことができます。またオファーの強度を高めるための工夫もいくらでもあります。ここで紹介した様々なオファーのアイデアを参考に、あなたのサイトにカートファネルを導入してみてください。
まとめ:カートファネルで物販ビジネスの売上を最大化しよう
ここまでカートファネルの構築方法について詳しく解説してきました。最後に要点を5つにまとめました。
- カートファネルは1回の決済で複数の商品を販売し、顧客単価を向上させる効果的な仕組みである。
- フロントエンド商品には既存の売れ筋商品を選び、確実に購入されるようにする。
- 商品選択オプションやオーダーバンプを活用して、自然な形でまとめ買いや合わせ買いを促すと良い。
- アップセルでは同じ商品や関連性の高い商品を提案し、追加の売上を狙う。
- サンキューページにもオファーを設置し、購入直後の高揚感を活かして追加購入を促す。