あなたは個人事業主やひとり社長として、素晴らしい高額商品やサービスを提供しているのに、なかなか売上に結びつかずに悩んでいませんか?従来の営業手法では時間と労力ばかりかかり、思うような成果が出ないと感じているかもしれません。ここでは、そんなあなたに向けて、高額商品の販売を効率的に行える「Phone Funnel(電話ファネル)」という新しい営業手法をご紹介します。
高額商品の販売は、1本のセールスレターやウェビナーだけでは難しいものです。顧客は慎重に検討し、簡単には購入を決断してくれません。特に、年間数百万円規模の取引になると、なおさらです。そこで注目されているのが、顧客との信頼関係を築きながら、ニーズを深く理解し、高額商品への抵抗感を軽減する「Phone Funnel」という手法です。このPhone Funnelを使いこなせれば、商品を売るためにムダなZoom商談を1日中やる必要もなくなります。では詳しく見ていきましょう。
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高額商品販売の常識を変える!「Phone Funnel」とは?
多くのビジネスオーナーは、商品やサービスの価値を上げていくことで売上を伸ばそうとしています。これは「バリューラダー」と呼ばれる考え方で、顧客に提供する価値を、低価格・低価値の商品から高価格・高価値の商品へと段階的に引き上げていく戦略です。そしてPhone Funnelは、このバリューラダーの最上位、つまり高額商品の販売に用いられる手法なのです。
とはいえ、僕も高額商品には電話などでの商談が必要ということに、途中で気づいたうちのひとりです。僕も以前は、年間数百万円の個別コンサルティングをセールスレターだけで販売していました。確かに売れてはいたのですが、ある日「石崎さん、その金額だと電話で商談するのが普通ですよ。でもレターで売れているのはすごいですね」と言われて気づきました。高額になればなるほど、Zoomや通話によるセールスが必要不可欠なのです。
昔ネットで、ある中国語のスクールを売っている方がいました。その方はネット上でウェビナーをやっていたのですが、最後は「アドバイザーとの無料通話に来てください」というオファーをしていました。そして実際にそのZoom通話では、見込み客の中国語学習の悩みや課題などをヒアリングしていました。そしてそれぞれの状況に合わせて、別のプランがオファーされていました。このスクールは30万円前後の商品でした。ものにもよりますが、このくらいの金額になってくると電話でのセールスが有効になってきます。
なぜ高額商品の販売に「電話」が有効なのでしょうか。それは、高額商品を購入する際の顧客心理と深く関係しています。誰でも高額な買い物をする時は「失敗したくない」という不安を抱えています。特に高額なコンサルティング契約などは、顧客の課題や状況によって提案内容をカスタマイズする必要があります。そのため、一方通行のセールスレターやウェビナーだけでは、顧客の不安を払拭し、納得感を得てもらうことが難しいのです。
電話で直接会話することには、大きな価値があります。まず、顧客の不安や疑問をリアルタイムで解消し、安心感を与えることができます。また、顧客の状況や課題を詳しくヒアリングし、商品・サービスの価値を十分に理解してもらうことも可能です。さらに、顧客の反応を見ながら、柔軟に提案内容を調整できるため、成約率も自然と高まっていきます。
この電話によるセールスとセールスファネルを組み合わせて、セールスを半自動化しようというのがPhone Funnelです。ただ単に電話でセールスするだけでなく、購入に意欲的な見込み客だけをフィルタリングする機能を持っています。これによって、意欲の低い見込み客に対するムダなセールスの時間を削減することができます。また見込み客を効率的に教育して、見込み客のコミットメントを高めることができます。
あえて「売らない」ことで売る!「テイクアウェイ・セリング」の技術
Phone Funnelで特に重要になってくるのが「テイクアウェイ・セリング」という手法です。「Take Away」とは「取り去る」「持ち去る」という意味です。営業の場で商品の説明をした後に「でも、僕たちは別にあなたに売らなくてもいいんですよ」と、あえて商品・サービスを顧客から遠ざけるようなアプローチを取ります。
そして代わりに「こちらが審査させていただくので、あなたがこのサービスを購入するのにふさわしい理由を教えてください」と見込み客に伝えます。売り込む側を販売者ではなく、見込み客にして、通常とは逆転させるのです。一見すると非常識に思えるかもしれませんが、これは人間の心理に深く根ざした、非常に効果的な販売手法なのです。
なぜ「引く」ことが「売る」につながるのでしょうか。それには3つの心理的要因が関係しています。1つ目は「希少性の原理」です。手に入りにくいものほど価値が高く見えるという心理を利用して、商品価値を高め、顧客の「欲しい」という欲求を刺激します。2つ目は「損失回避の法則」です。人は何かを得る喜びよりも、失う痛みを強く感じます。「手に入らないかもしれない」と感じさせることで、購入意欲が高まるのです。そして3つ目は「自主性の尊重」です。一方的に売り込むのではなく、顧客の意思決定を尊重する姿勢を見せることで、信頼関係を築きやすくなります。
「申込み」でテイクアウェイ・セリングを加速!「プル型」商談を実現するPhone Funnelの仕組み
Phone Funnelでは、「申込み」という形でテイクアウェイ・セリングを取り入れ、顧客の購買意欲を高めていきます。「誰でも購入できる」のではなく、「申込み」をして、「あなたにふさわしいか審査させてほしい」というメッセージを伝えるのです。申込みフォームでは、「なぜ自分がこのサービスを受けるべきなのか」を顧客自身に説明してもらいます。
このプロセスには深い意味があります。顧客は申込みフォームに記入する過程で、自分のニーズや課題、そしてなぜあなたの商品・サービスが必要なのかを、改めて考えることになります。その結果、自然と購入意欲が高まっていくのです。
僕も個別コンサルティングを販売する際に、このテイクアウェイ・セリングを実践しています。アプリケーションファネルと呼ばれる手法を用いて、コンサルティングの申込書を書いてもらい、審査させてもらうというアプローチを取っています。例えば僕の場合、申し込みフォームでは次のような質問をしています。
- ビジネスの現在の収益はいくらですか?
- あなたのビジネスを簡単に説明してください。
- どのくらいのEメールリストを持っていますか?
- ビジネスを自動化して何を達成したいですか?
この方法により、本気で成果を出したい見込み客だけを選別し、ムダにセールスをする機会を減らすことができています。このように、Phone Funnelは顧客から「話を聞きたい」と手を挙げてもらう「プル型」の営業スタイルを実現します。審査に通過した人だけに電話でセールスを行います。
これにより販売者は「売り込む」必要がなくなり、見込み客は「売り込まれている」と感じることがなくなります。双方にとってストレスフリーな商談が可能になるのです。高額商品の販売でお悩みの方は、ぜひPhone Funnelの導入を検討してみてください。
まとめ:Phone Funnelとテイクアウェイ・セリングで高額商品の販売を効率化する
ここまでPhone Funnelとテイクアウェイ・セリングについて解説してきました。最後に要点を5つにまとめました。
- 高額商品の販売には、セールスレターやウェビナーだけでなく、電話での商談が必要不可欠である。
- Phone Funnelは、バリューラダーの最上位に位置する高額商品の販売に適した手法である。
- 電話での商談では、顧客の不安や疑問をリアルタイムで解消し、状況に応じた柔軟な提案が可能になる。
- テイクアウェイ・セリングは、あえて商品を遠ざけることで顧客の購買意欲を高める効果的な販売手法である。
- 申込みフォームを活用することで、本気で成果を出したい見込み客だけを選別し、効率的な営業活動が可能になる。