あなたはプロダクトローンチをやりたいと考えているネット経営者で、4本のビデオで何を話せばいいのか、イメージが湧かずに悩んでいませんか?実は多くの方がこれらのビデオのテーマ設定に悩み、プロダクトローンチをなかなか実行に移せていません。ここではプロダクトローンチファネルの「心臓部」とも言える「4つのビデオ」で語るべき内容と、その目的を、具体的な事例を交えながら徹底解説します。
プロダクトローンチで使う4つのビデオには、それぞれに明確な役割があります。見込み客の心を掴み、商品購入へと導くためのストーリーテリングが重要なのです。実はこの4本には、それぞれのビデオで話すべき型があります。その型をこれから紹介します。この型を使うことで「この人から学びたい」「この人の商品が欲しい」と思ってもらえるようになります。一度これらの型を知ってしまえば、「4本の動画で何を話すべきなのか?」という悩みは解消されるはずです。
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プリローンチコンテンツは信頼の土台作り
プロダクトローンチファネルにおいて、最初の3本のビデオを「プリローンチコンテンツ(PLC)」と呼びます。このプリローンチコンテンツは、見込み客の関心を引き付け、あなたへの信頼を醸成するための「土台作り」として非常に重要な役割を果たします。信頼関係の構築なしに商品を売り込んでも、見込み客は警戒してしまい、購入には至らないのです。
例えばプログラミングスクールの場合であれば、いきなり「プログラミングスクールに申し込んでください」と言われても、見込み客は警戒して購入を躊躇するでしょう。一方で、プリローンチコンテンツを通じて「プログラミングを学ぶメリット」や「効率的な学習方法」などの価値ある情報を提供することで、見込み客はあなたに好意を持ち、あなたの発信する情報に耳を傾けてくれるようになります。
まずはプリローンチコンテンツで価値提供に徹することが重要です。見込み客の役に立つ情報を提供し続けることで、見込み客は「この人は信頼できる」「この人は自分のためになる情報を提供してくれる」と感じてくれます。プリローンチコンテンツで専門的な情報を提供することで、あなたの権威性を高めることもできます。そして「無料でこんなに質の高い情報をくれるのだから、有料ならもっとすごいサービスを受けられる」と思ってもらえるようになります。
顧客の心を掴む!「PSメソッド」と「アジテーション」
後半でプリローンチコンテンツの型を紹介しますが、その前に抑えておいて欲しいテクニックがあります。それはPSメソッドという手法です。PSメソッドとは、Problem(問題提起)、Solution(解決策の提示)をセットで話を進めるということです。各ビデオにこのテクニックを使うことで、見込み客に価値提供をしつつ、次のビデオへの期待感を高めることができます。
PSメソッドでは、問題提起と解決策を1つのセットとして話を進めます。まず問題提起をして視聴者を惹きつけます。その後に解決策を提示して、視聴者に「これなら問題を解決できる」と満足を感じてもらいます。この話の「型」を理解することで、誰でも簡単に、わかりやすく、説得力のあるコンテンツを作ることができます。
しかもこれを行うことで、見込み客に対してノウハウや知識を提供することができます。PSメソッドでは問題に対する解決策を提示します。解決策を提示することで、見込み客は役立つ情報を得ることができます。また各動画の最後では、次の動画の問題提起を見せてください。こうすることで、まるでドラマのように次を楽しみにしてもらうことができます。
またPSメソッドを使う際に、アジテーション(Agitation)という手法も合わせて使ってください。アジテーションとは、顧客が抱える問題や不安を「煽る」ことです。問題意識や危機感を高め、解決策への欲求を強める手法です。例えば起業支援サービスであれば「このまま会社員を続けていたら、あなたの夢は永遠に実現しないかもしれません」といった形で煽ることで、起業への意欲を高めることができます。アジテーションはPSメソッドと組み合わせて使うことで、あなたの話はより刺激的になります。
4本のビデオの構成と具体例
プロダクトローンチで使用する4本のビデオは、それぞれが独立したコンテンツではありません。4本のビデオ全体で1つのストーリーを構成し、見込み客を商品購入へと導いていきます。各ビデオの最後では必ず新しい問題や課題を提起することで、次のビデオへの期待感を高めることが重要です。ここでは各ビデオのテーマと、その目的を具体例を交えながら解説します。例として、オンライン英会話スクールと婚活サポートサービスの2つのシナリオを用いて解説していきます。
ビデオ1:Opportunity(機会の提示)
1本目のビデオのテーマは機会の提示です。見込み客が抱える問題を明確化し、同時に解決策の存在を提示することで、見込み客に「解決の機会がある」と感じてもらいます。「チャンスがある」ことを知ってもらう、と言い換えても良いでしょう。単に問題を指摘するだけでなく、「自分にもできるかもしれない」「変われるかもしれない」という希望を持たせることが重要なのです。
例えばオンライン英会話スクールの場合、次のような展開になります。まず「英語を話せるようになりたいのに、学習が続かない」という問題を提起します。「仕事が忙しくて、勉強する時間がない」「教材を買っても、三日坊主で終わってしまう」といった悩みに共感を示します。そして「英語を話せないままだと、海外旅行も楽しめませんし、仕事でも昇進や海外勤務などの機会を逃してしまうかもしれません」と軽く煽ります。
その上で、解決策として「忙しいあなたでも、挫折せずに英語学習を続けられる方法があります。それは、毎日の生活の中に、英語学習を習慣化してしまうことです」と提示します。「例えば、通勤時間に英語の音声を聞いたり、寝る前に英語で日記をつけたりすることから始めてみましょう」と具体的な方法を説明します。
また婚活サポートサービスの場合であれば、「婚活をしているけど、なかなか良い出会いがない」という問題を提起します。「婚活パーティーに参加しても、理想の相手と出会えない」「マッチングアプリでは、メッセージのやり取りが続かない」といった悩みに共感を示します。そして「このまま出会いがない状態が続くと、理想の結婚がどんどん遠のいてしまいます」と軽く煽り、解決策の必要性を感じさせます。
その上で、解決策として「良い出会いを引き寄せるためには、まず自分自身の魅力を高めることが重要です。その方法として、自分磨きを始めることをおすすめします」と提示します。「例えば、ファッションやヘアスタイルを少し変えてみるだけでも、印象は大きく変わりますし、外見を磨くことで自信にも繋がります」と具体的な方法を説明します。解決策まで伝えたら、次のビデオで扱う問題提起の内容を伝えて、次のビデオへの期待感を高めてください。
ビデオ2:Transformation(あなたにもできると思わせる)
2本目のビデオでは、ビデオ1で提示した解決策を実践することで、見込み客自身にも変化が起こり得ることを理解させます。その変化が自分にもたらすメリットを具体的にイメージさせ、「自分にもできる」「自分も変わりたい」と思わせることが重要です。
例えばオンライン英会話スクールの場合、「英語学習を習慣化できたとしても、本当に英語が話せるようになるか不安」という問題を提起します。そして「オンライン英会話で、外国人と英会話の練習をすることをおすすめします」と具体的な解決策を示します。「最初は緊張するかもしれませんが、場数を踏むことで、徐々に自信を持って話せるようになりますよ」と、効果を説明します。
一方で婚活サポートサービスの場合は、「外見を磨いたとしても、内面に自信が持てないと、積極的に行動できない」という問題を提起します。そこでおすすめなのが、自己分析を行い、自分の長所を明確にすることです」と解決策を提示します。そして「自分の魅力を理解することで、自信を持って相手に接することができるようになります」と、具体的な効果を説明していきます。
ビデオ3:Ownership Experience(商品の所有体験をさせる)
3本目のビデオでは、これまで紹介したノウハウを実践することで、顧客がどのような未来を実現できるか、その具体的なビジョンを提示します。見込み客に商品・サービスを所有し、実際に体験しているかのような感覚を疑似体験させることで、商品・サービスへの共感と愛着を深めていきます。
例えばオンライン英会話スクールの場合、「オンライン英会話で会話を練習をしても、良い先生に出会えなければ、なかなか効果を実感できない」という問題を提起します。そして「質の高いレッスンを受けるためには、経験豊富で、教え方の上手な講師から学ぶことが重要です」と解決策を示し、「講師歴5年以上のベテラン講師から英会話を学んだ場合、最初は緊張していた生徒さんも3か月後には海外旅行先で現地の人とスムーズに会話を弾ませられるようになり、自分に自信が持てるようになりました」といった具体例を示します。
婚活サポートサービスの場合は、「自分の魅力を理解し、それを相手に伝えたとしても、交際に発展させることが難しい」という問題を提起します。そして「これまでに当社のサポートを受けた女性で、自分から積極的に結婚観について切り出せるようになった方がいます。その結果、意中の男性との結婚に向けた具体的な計画がスムーズに進み、理想の結婚式を挙げるという長年の夢を実現しました」といった成功事例を紹介します。
ビデオ4:カートオープン(購入への最後の一押し)
最後の4本目のビデオでは、これまでの3本のビデオで高まった購買意欲を、実際の購入行動へと繋げていきます。見込み客が抱える最大の問題を改めて提起し、その問題を解決する「最終兵器」として、商品・サービスをオファーします。
例えばオンライン英会話スクールの場合、「あなたに最適な学習プランを立てたり、それを継続的にサポートしてくれるサービスを見つけるのが難しい」という最大の問題を提起します。そしてその解決策として「あなた専用の学習プラン、外国人講師とのマンツーマンレッスン、日本人カウンセラーによる学習サポート」を提供する商品をオファーします。
婚活サポートサービスの場合は、「自分一人で婚活を続けていても、理想のパートナーと出会い、成婚に至るまでの道のりは容易ではない」という最大の問題を提起します。そしてその解決策として「プロのカウンセラーによるマンツーマン婚活サポート」を提供する商品をオファーします。自分の魅力を最大限に引き出すプロのカウンセリング、理想のパートナーとの出会いのセッティング、お見合いから交際、そして成婚までの徹底サポートなどを約束します。
このように4本のビデオは、見込み客の問題意識を徐々に高め、あなたへの信頼関係を構築しながら、最後の一歩を後押しする役割を果たします。各ビデオで提供する価値の質と量を十分に確保し、見込み客に「このサービスなら自分の問題が解決できそうだ」と感じてもらうことが重要です。特に最後のビデオでは、これまでの価値提供の集大成として、見込み客の不安や悩みをすべて解決する手段として商品やサービスをオファーしてください。
まとめ:4つのビデオで見込み客との信頼関係を構築する
ここまで4つのビデオの構成と具体例について解説してきました。最後に要点を5つにまとめました。
- 最初の3本のプリローンチコンテンツは、見込み客との信頼関係を構築するための重要な土台となる。
- ビデオでは問題提起と解決策をセットにしたPSメソッドと、その問題を煽るアジテーションを活用すると効果的である。
- 4本のビデオは独立したコンテンツではなく、1つのストーリーとして構成することが重要である。
- 各ビデオの最後では、次のビデオで扱う問題提起を伝えることで、4本目のビデオまで視聴してもらえる確率が高まる。
- 商品・サービスの提案は最後のビデオで行い、それまでは価値提供に徹することで、成約率を高めることができる。