あなたはオンラインでビジネスやコンサルティングをしている起業家として、見込み客の注目を集めるのに苦労していませんか?優れた商品やサービスを持っているのに、なかなか見込み客の心を掴めないという悩みを抱えているかもしれません。そもそもセールスファネルを持っているのに、そこに見込み客を連れてくるのに苦労をしているのではないでしょうか。ここでは、セールスファネルに人を連れてくるための効果的なフックを作るための具体的なテクニックをご紹介します。
マーケティングの世界では「フック」と呼ばれる要素が非常に重要です。フックとは見込み客の興味を引き、行動を促すための仕掛けのことです。例えばセールスファネルの入り口には、人の興味を引くような心のとっかかりとなる部分が必要です。これがフックです。しかし、多くの起業家やマーケターが「どうすれば効果的なフックが作れるのか」と悩んでいます。特にオンラインビジネスでは、競合が多く、見込み客の注意を引くことが年々難しくなっています。僕自身、10年以上のオンラインビジネス経験の中で、効果的なフックの重要性を痛感してきました。そこでここでは、フックの作り方を10個のテクニックに分けて、具体的な事例を交えてお伝えします。
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セールスファネルにはフックが必要
フックは見込み客をセールスファネルに導く入り口として機能します。いくら素晴らしい商品やサービスを持っていても、最初の一歩で見込み客の興味を引けなければ、その価値を伝えることはできません。僕が初めてオンラインコースを作った時、コースの内容は良かったものの、見込み客の心を掴むフックが弱かったため、なかなか売上につながりませんでした。ですが海外式マーケティングとか、セールスファネルとか、マーケティングオートメーションとかいう言葉を使ってフックを作ったら、そこに人が集まってきたんです。
フックの重要性は、実際のビジネスの現場でも顕著に表れます。例えば、同じような広告を出している2つのビジネスがあったとします。その時に、より効果的なフックを持っている方が、圧倒的に多くの見込み客を獲得できます。これは人間の注意力には限界があるためです。人間の注意力が向いたときに、最初の数秒で興味を引けなければ、その後の詳しい説明まで興味を持ってもらえる可能性が大きく下がるためです。
フックは、見込み客の「もっと知りたい」という欲求を刺激する必要があります。そのためには、見込み客が抱える問題や悩みに共感を示しつつ、解決への期待を持たせることが重要です。例えば、「月収100万円を突破した主婦が明かす、在宅ワークの秘密」というフックは、在宅で働きたい主婦層の興味を強く引くことができます。こんな風に魅力的なフックを作ることで、見込み客の興味を引き、自分のセールスファネルに見込み客を引き入れることができるようになります。
見込み客の心を一瞬で掴む10のフックテクニック
効果的なフックを作るには、いくつかの定番パターンを押さえておく必要があります。これから紹介する10のテクニックは、僕自身が長年のマーケティング経験から学んだものや、業界のトップランナーから学んだものです。これらのテクニックを知っておくだけで、まるで引き出しを増やしたかのように、フックの幅が広がります。
例えば、僕はオンラインコースビジネスをやっています。ビジネスが軌道に乗ったので、家族でヨーロッパに移住しました。そういった経験をフックとして活用する場合、これから説明する10のテクニックを組み合わせることで、より強力なフックを作ることができます。では10個のテクニックを順番に説明していきます。僕の事例を交えて、それぞれのテクニックの具体例をお伝えします。
1. 問題提起型のフック
問題提起型のフックは、見込み客が現在直面している課題や悩みを明確に言語化するアプローチです。このタイプのフックが効果的なのは、人間には「自分の問題を理解してくれている人の話を聞きたい」という心理があるためです。見込み客が「この人は私の悩みを分かっている」と感じることで、その後の提案にも耳を傾けやすくなります。
例えば「毎日3時間の残業に疲れ果てていませんか?」というフックは、長時間労働に悩むサラリーマンの心に強く響きます。また僕の例であれば「オンラインビジネスを始めたいけど、どこから手をつければいいかわからない」「海外移住に興味はあるけど、生活費が心配で踏み出せない」といったフックになります。このように具体的な悩みを代弁することで共感を得られます。
2. 質問型のフック
質問型のフックは、見込み客に具体的な問いかけをすることで、能動的に考えてもらうためのテクニックです。単なる情報提供と違い、質問は見込み客の脳を活性化させ、自分自身の状況や願望について深く考えるきっかけを作ります。特に「はい」か「いいえ」で答えられる質問は、見込み客を対話に引き込む効果があります。
例えば「あなたは、オンラインコースビジネスで月20万円の収入を得られたら、何がしたいですか?」という質問は、見込み客に具体的な未来像を想像させます。「世界中どこでも生活できる自由を手に入れたいと思いませんか?」といった質問は、誰もが思っていたような願望を呼び覚まします。
3. 数字型のフック
数字型のフックは、具体的な数値を使って成果や可能性を示すアプローチです。人間の脳は、具体的な数字に対して強く反応する特徴があります。「成功できる」という抽象的な表現よりも、「30日で10kg減量」という具体的な数字の方が、はるかに強い印象を与えることができます。ネットビジネスをやっている多くの人が、抽象的な表現を好みます。ですが「数億円の売上」といった、ぼかした表現よりももっと明確な数字を使った方が人は反応します。
例えば僕の場合「たった7日間でKindle本を出版し、印税収入を得る方法」という言葉を軸にセールスファネルを作りました。このファネルで「7 days eBook」というKindle出版に関するコースを売ったところ、ものすごい売れました。売れすぎてちょっと販売個数を覚えていません。他にも「1日たった10分で英語が話せるようになる方法」といったフックも良いかもしれません。これらは具体的な時間や成果を示すことで、見込み客に「自分にもできるかもしれない」という期待を持たせることができます。
4. 権威性のフック
権威性のフックは、発信者の実績や専門性を示すことで、見込み客の信頼を高めるテクニックです。人間には「実績のある人の話を信頼したい」という本能があります。適切な権威性の提示は、その後の提案や主張の説得力を大きく高めてくれます。ただし、虚偽や誇張は厳禁です。
例えば、僕の場合「のべ17万人に教えてきたUdemyトップインストラクターが明かす」というフックを使うことがあります。また「オンライン講座ビジネスでポルトガルに移住した僕が教える、海外移住のための収入の作り方」「世界中を旅しながら生活してきた僕が伝える、どこでも生きていけるサバイバル術」といったフックも効果的です。これらのフックは、具体的な実績と経験に基づいた信頼性を示しています。資格や受賞歴、メディア掲載実績なども、権威性を示す有効な要素となります。
5. 緊急性のフック
緊急性のフックは、時間や数量の制限を設けることで、見込み客の即断即決を促すテクニックです。人間には「限られたものを手に入れたい」「チャンスを逃したくない」という心理があります。この「損失回避」の本能に働きかけることで、行動を促進することができます。
例えば「先着100名様限定!オンラインビジネス構築マニュアルプレゼント」「今週末まで!海外移住相談会無料参加券」といったフックは、見込み客に「今すぐ行動しないと機会を逃してしまう」という感覚を与えます。緊急性のフックは他のテクニックと組み合わせることで、より強力になります。
6. 好奇心を刺激するフック
好奇心型のフックは、見込み客の知的探求心を刺激し、「もっと知りたい」という欲求を引き出すテクニックです。人間には生まれながらにして「新しいことを知りたい」「秘密を知りたい」という欲求があります。この本能的な欲求に働きかけることで、強力な注目を集めることができます。
例えば僕の場合なら「誰も教えてくれない、オンラインビジネス成功の秘密を公開!」「この方法を使えば、誰でも簡単に海外移住できる!」といったフックになります。こういうフックは、見込み客の好奇心を刺激します。特に「秘密」「知られざる」といったキーワードは、この種のフックで効果を発揮します。
7. 意外性のあるフック
意外性のフックは、見込み客の既存の認識や常識を覆すことで、強い印象を残すテクニックです。人間の脳は、予想外の情報に対して特に強く反応する特徴があります。「意外な事実」や「常識を覆す発見」は、通常の情報よりも記憶に残りやすく、シェアされやすい特徴があります。
例えば僕の場合なら「実は、オンラインビジネス成功の秘訣は、〇〇だった!」「海外移住で失敗する人の共通点は、実は〇〇!?」といったフックになります。こういったフックは、見込み客の「えっ、本当?」という反応を引き出します。常識を覆されたことで、見込み客はもっと詳しく知りたいと考えてくれるようになります。
8. ユーモアを使ったフック
ユーモア型のフックは、適度な面白さや軽さを取り入れることで、見込み客との心理的な距離を縮めるテクニックです。深刻な話題や専門的な内容であっても、ユーモアを効果的に使うことで、親しみやすく、記憶に残りやすいメッセージを作ることができます。
僕はネット上で少しユーモアがあるキャラを作っているので、このユーモアを使ったフックが大好きです。例えば「オンラインビジネスを始めたら、パジャマが新しい制服になりました」「海外移住したら、日本食の作り方が急にプロ級になりました」といった感じのフックは、自分のキャラにぴったりだと思います。クスっと笑えるような要素を含むことで、堅苦しさを和らげています。
9. ストーリー型のフック
ストーリー型のフックは、物語性のある展開で見込み客を引き込むテクニックです。人間の脳は、データや事実の羅列よりも、ストーリー形式の情報を好む傾向があります。なぜなら、ストーリーには感情を動かし、共感を生む力があるからです。そのため、ストーリーを凝縮して短くまとめたものをフックとして使うと効果的です。
例えば僕は小さい頃、おじいちゃんの影響で金沢の競馬場によく出入りしていました。そこで「競馬場通いから脱却し、オンラインビジネスで成功した僕の物語」というフックが作れます。また片道航空券で海外移住したので「片道航空券とスーツケース1個で始めた、オランダ移住の冒険」といったフックも作れます。ストーリーを使うことで、読者の感情を刺激することができます。特に「困難→克服→成功」という展開は、多くの人の心に響きます。
10. ビジュアル型のフック
ビジュアル型のフックは、画像や映像など視覚的なインパクトを活用して注目を集めるテクニックです。人間の脳は、文字情報よりも視覚情報を素早く処理する特徴があります。適切な視覚要素は、たくさんの言葉よりも強力なメッセージを伝えることができます。
例えばフィットネスコーチのDrew Manningの事例は、ビジュアル型フックの良い例です。当初、彼は引き締まった体型を維持したまま顧客にトレーニング指導を行っていました。しかし、顧客から「あなたは太ったことがないから、太っている人の気持ちがわからない」と言われてしまいます。
そこでDrew Manningは大胆な決断をします。実際に体重を増やし、その後再び減量するという挑戦を行い、その過程を”Fit2Fat2Fit”というコンセプトにまとめたのです。Fitというのは体型が引き締まっていることを表し、Fatは太っているという意味です。だからFit2Fat2Fitは、一回太ってもう一度痩せるという挑戦を表しています。彼の商品ページにはそのBefore/Afterの写真が載っていて、すごくインパクトのあるフックになっています。
僕自身も視覚的なフックを活用しています。例えば、赤ちゃんをおんぶしながらパソコンで作業している写真を使ったり、家族と一緒に海外旅行している写真を使ったりします。具体的には、長男が生まれた2015年12月、家でコンテンツを集中的に作成していた時期の写真です。子供が寝ている時間にオンラインコースを作り、起きれば抱っこ紐であやすという生活をしていました。その時に作ったUdemyのコンテンツが、のべ17万人の手に届くことになりました。
この写真は「家族との時間を大切にしながらオンラインビジネスで自由に生きる」というメッセージを強く印象づけることができました。視覚的には、赤ちゃんをおんぶしながらパソコンで作業している姿や、17万人の受講生数を示すグラフなどが効果的でした。このように、リアルな体験や成果を視覚的に見せることで、より説得力のあるフックを作ることができます。
フック作成のポイント:ターゲットを明確にしてメッセージを作る
効果的なフックを作るには、いくつかの重要なポイントを押さえる必要があります。まず最も重要なのが、ターゲット顧客を明確にすることです。「誰に」向けたメッセージなのかが曖昧だと、フックの効果は大きく低下してしまいます。例えば「30代の共働き主婦で、在宅ワークに興味がある人」というように、具体的なペルソナを設定することが重要です。
また、フックは必ず具体的な表現を心がける必要があります。「短期間で結果を出す」という抽象的な表現より、「30日で確実に結果を出す」という具体的な表現の方が、見込み客の心により強く響きます。僕の場合、「3ヶ月で月収100万円」「1日30分の作業で達成」など、できるだけ具体的な数字を使うようにしています。
さらに、フックは簡潔にまとめることが重要です。どんなに素晴らしい内容でも、長々と説明されては見込み客の興味は薄れてしまいます。理想的なフックの長さは、1行から3行程度です。例えば「たった30日で、初心者でも月収50万円を達成できるブログ運営術」というように、短く要点を押さえた表現を心がけましょう。
最後に忘れてはならないのが、継続的なテストの実施です。どんなに理論的に優れたフックでも、実際の市場で効果を発揮するとは限りません。僕の場合、同じ商品やサービスに対して、複数のフックを用意し、A/Bテストを行うようにしています。データに基づいて継続的に改善を重ねることで、より効果的なフックを見つけることができます。
まとめ:フックで見込み客の心を掴もう
ここまで、効果的なフックを作るためのテクニックとポイントを紹介してきました。最後に要点を5つにまとめました。
- フックとは見込み客の興味を引き、行動を促すための仕掛けであり、セールスファネルの入り口として重要な役割を果たす。
- 効果的なフックには10種類のテクニックがあり、問題提起型、質問型、数字型、権威性、緊急性、好奇心、意外性、ユーモア、ストーリー型、ビジュアル型がある。
- フックを作る際は、ターゲットを明確にし、具体的な数字や表現を使って簡潔にまとめることが重要である。