あなたは個人事業主として、高額なデジタルコンテンツやコンサルティングをオンラインで販売することに難しさを感じていませんか?高額商品を売るには、見込み客との信頼関係を築き、価値を実感してもらい、「この人から買いたい」と思ってもらうことが不可欠です。しかし、対面販売とは異なり、オンラインではそれが難しいと感じている方も多いはず。そこでその悩みを解決する手段として「プロダクトローンチファネル」を紹介しようと思います。
プロダクトローンチファネルは、見込み客の心理に寄り添い、段階的に購買意欲を高める効果的な販売手法です。プロダクトローンチのことを聞いたことはあっても実際によく分かっていないという場合も少なくありません。ここではオンラインで高額商品を販売する個人事業主のための、プロダクトローンチファネルの実践的な活用法を解説していきます。あなたのセールスのレパートリーに、新しい手札を加えることができるはずです。
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プロダクトローンチファネルとは長いレターを横倒ししたものである
プロダクトローンチファネルは、ジェフ・ウォーカー氏によって開発されたセールスの方法です。特に、信頼関係の構築と価値の実感が重要な「高額商品販売」に最適な販売手法と言えます。従来の縦長セールスレターは、一方的に情報を押し付けるため、見込み客に「売り込み感」を与えてしまうという問題がありました。長くダラダラと続く「売り込み」文章に、うんざりしてしまう見込み客も多かったのです。
特に高額商品の場合、見込み客は「本当にこの価格に見合う価値があるのか?」「本当に効果があるのか?」と、購入をためらってしまいます。いきなり高額な商品を提示されても、「そんな大金は出せない…」と及び腰になってしまうものです。これらの結果、せっかく興味を持ってくれた見込み客を逃してしまうことになります。
この問題を解決するのが「サイドウェイセールスレター」という考え方です。これは、縦長のセールスレターを小分けにするという発想から来ています。従来のセールスレターで語っていた内容を複数の動画に分けて、横に並べる。そして一番左から順番に見込み客に見せて教育するというものです。セールスレターを横方向に倒す(サイドウェイ)というイメージから、サイドウェイセールスレターと名付けられました。
例えば、長いセールスレターを4分割し、それぞれを別のビデオコンテンツとして提供するとします。そうすると見込み客は、一度に大量の情報を受け取るのではなく、価値ある情報を少しずつ、段階的に見せられていくようになります。「次はどんな話題だろう?」と期待感を持ちながら、次の動画を見てもらうことができます。そして全部のビデオを見終わる頃には、見込み客に対する教育が済んでいる。商品が欲しい状態に導いていくことができます。
高額商品の場合、お客さんは購入前により慎重に検討しますよね。本当に自分の役に立つのかを吟味するために時間を掛けて考えたりします。また「この人から買っても本当に大丈夫なのか?」と販売者のことを疑うこともあります。プロダクトローンチファネルを使うことで、段階的にビデオを見せながら、見込み客の疑念を解消していくことができます。
サイドウェイセールスレターは、主に4つのビデオコンテンツで構成されます。各ビデオは複数の日に渡って公開されます。各ビデオの最後で次回の予告をすることで、次のビデオへの期待感を演出することもできます。ドラマでいうクリフハンガーと同じですね。こうして複数の動画を見てもらうことで、一気に売り込むのではなく、見込み客の心を徐々に開いていくイメージを持つと良いと思います。
高額商品を確実に売る!プロダクトローンチファネルの全体構造
プロダクトローンチファネルは、見込み客を「その気にさせる」ための一連の導線です。プリローンチコンテンツ(PLC)と呼ばれるビデオを見せていくことで、見込み客が商品を購入する心の準備をさせます。プロダクトローンチファネルは全体として、次のページで構成されています。
- オプトインページ
- PLC1の視聴ページ
- PLC2の視聴ページ
- PLC3の視聴ページ
- PLC4の視聴ページ
- サンキューページ
まず、オプトインページでは高額商品に興味を持つであろう見込み客を選別します。そのための餌として、「無料ワークショップ」などの文言でオプトインをしてもらいます。この無料ワークショップが先ほどのプリローンチコンテンツの内容になります。無料ワークショップの内容は、見込み客が抱える問題の解決に役立つ、価値ある情報に設定します。
例えば、「高額商品をオンラインで販売するための秘訣」といったテーマが考えられます。参加者には、名前やメールアドレスを登録してもらい、オプトインをしてもらいます。そうすると、1本目のプリローンチコンテンツの視聴ページに飛びます。ほとんどのプリローンチコンテンツは動画です。3本の動画を通して、見込み客の信頼を獲得し、高額商品の価値を理解してもらうことを目指します。動画ごとにページを作成し、ページには各動画を埋め込んでください。
そして、3本のビデオで高まった購買意欲を実際の購入へと繋げる「最後の一押し」を行います。それが4本目のビデオの視聴ページです。4本目のビデオでカートをオープンさせます。つまり商品を販売を開始して、商品が購入可能になります。ここまでの間に、商品の購買意欲は高まっています。買いたいと思っていた見込み客が、このビデオで購入を開始するのです。
ビデオの中では販売開始する旨を伝え、商品・サービスの具体的な内容を、詳細に説明します。ページ上には、ビデオと購入ボタンなどを配置しましょう。クレジットカード番号などを入力する実際の決済ページは別途用意しても良いですし、このページに埋め込んでも問題ありません。
プリローンチコンテンツの段階で見込み客の欲しいという気持ちは既に高まっています。あとはその気持ちを逃さないように「今すぐ購入しなければ!」と、見込み客に決断を促すことが重要です。数日間の販売期限を設けて、これ以降は期限に向けてカウントダウンを行いましょう。ここで期限を作らないとなかなか購入されないので注意が必要です。
最後に、商品を購入してくれた見込み客に、感謝の気持ちを伝えるサンキューページを設置しておきましょう。セールスファネルにおいては、このサンキューページでよくアップセルオファーを行います。例えば、購入した商品の上位版や関連商品を紹介することで、追加の売上を狙うことができます。商品を購入した勢いを使って、さらに商品を買ってもらうためにもサンキューページは重要です。
メールシーケンスを使ってスケジュールをコントロールする
これらの数日間の流れをコントロールするためにメールシーケンスを使います。このプロダクトローンチファネルは数日間に及ぶキャンペーンです。そのため、メールを使ってビデオの公開や販売開始のタイミングをコントロールしていきます。
例えば、PLC1のビデオを公開した際には、メールでその旨を告知し、視聴ページへのリンクを記載します。同様に、PLC2、PLC3、そして4本目のビデオの公開時にも、メールで見込み客にリンクを渡します。メールを通して新しいビデオを公開したり、期限へのカウントダウンやリマインドを行えます。例えば、「4本目のビデオが公開されました!」「販売終了まで残り24時間です!」といった具合に、メールで見込み客の背中を押すのです。
これによって、見込み客の購買意欲を維持し、最終的な購入へと繋げることができます。メールは購入者へのアップセルオファーに使うこともできます。例えば、商品の購入者に対して、より高額な上位版商品や、関連商品の購入を促すメールを送ることで、さらなる売上アップを狙うことができます。
プロダクトローンチファネルが高額商品販売に効果的な理由
ではなぜこのプロダクトローンチファネルが高額商品販売に効果的なのでしょうか。その理由を見ていきましょう。高額商品を購入する際、見込み客は「本当にこの価格に見合う価値があるのか?」「本当に効果があるのか?」といった不安や疑念を抱きがちです。プロダクトローンチファネルでは、4つのビデオを通して、一方的な売り込みではなく「価値提供」を段階的に行うことで、これらの不安を解消していきます。
見込み客は「自分のために、価値ある情報を教えてくれる」と感じることで、抵抗感を持つことなく商品やサービスへの理解を自然に深めていきます。段階的な情報提供により、見込み客は高額商品の価値を十分に理解し、納得して購入を決断することができるのです。時間をかけて商品やサービスについて学ぶプロセスを通じて、見込み客は自然とその価値を深く理解し、愛着を持つようになっていきます。
さらに、このアプローチの大きな特徴は、各ステップで見込み客とのコミュニケーションを重視し、強固な信頼関係を構築できる点にあります。特にビデオコンテンツは、見込み客との距離を縮め、親近感や共感を生み出す効果があります。見込み客は、売り手の人柄や考え方に直接触れることで、共感し、「この人から買いたい」という自然な購買意欲が醸成されていくのです。
このように、プロダクトローンチファネルは、見込み客の不安や疑念に丁寧に応えながら、信頼関係を築き、商品への理解と愛着を深めていく販売手法です。一方的な売り込みではなく、見込み客の心理に寄り添いながら自然な形で購買へと導くことで、高額商品販売において高い成約率を実現することができるのです。
まとめ:プロダクトローンチファネルで高額商品を効果的に販売する
ここまでプロダクトローンチファネルの仕組みと効果について解説してきました。最後に要点を5つにまとめました。
- プロダクトローンチファネルは、4つのビデオコンテンツを使って段階的に見込み客の購買意欲を高めていく販売手法である。
- オプトインページで見込み客を集め、3本のプリローンチコンテンツ(PLC)で価値提供と信頼構築を行い、4本目のビデオで販売を開始する。
- メールシーケンスを活用して、ビデオの公開タイミングや販売期限のカウントダウンなど、全体の流れをコントロールする。
- 一方的な売り込みではなく段階的な価値提供により、見込み客の不安や疑念を解消しながら自然な形で購買へと導く。
- 高額商品販売に効果的な理由は、ビデオコンテンツを通じて見込み客との信頼関係を構築し、商品の価値を十分に理解してもらえるため。