Location : 17
この本で紹介するのは、「庶民」から脱するための読書術である。 高所得階級の人間になるか、低所得階級の人間になるか――その境目となるのは本を読んでいるか、読んでいないかの違いである。そもそも二極化の話も、本を読んでいない人にとっては「はあ? 何のこと?」という話だろう。そういう人から「庶民」以下の暮らしへと転落していくのだ。
Location : 30
「今すぐ役に立つ」ということは、「すぐに役に立たなくなる」ということだ。
Location : 41
他人と差別化できるところは衣食住のみならず生活のあらゆる場面にあるが、中でももっとも生き方に差がつくのが読書の仕方である。
Location : 208
今、あなたは何歳だろうか? 40代までに「庶民」から抜け出せないのなら、一生「庶民」だと考えたほうがいい。
Location : 283
騙される人は、自分にとって都合のいい情報しか受け入れられない頭になっているのだろう。知ろうとしなければ情報は集まってこない。情報をシャットアウトしてしまっているのは、自分自身なのだ。
Location : 310
「超並列」読書術とは、速読術であると同時に多読術でもあり、「速く・深く・多く」読めるという一石三鳥の読書術なのである。
Location : 323
ただし、地頭は残念ながら鍛えられない。親や生まれた環境でほぼ決まってしまうのだ。「三つ子の魂百まで」ということわざがあるように、3歳までの生育環境がその後の自分の生き方を決定しているのである。もし自分の地頭が悪ければ、親を恨むしかないだろう。
Location : 354
日本では「いい人」はほめ言葉だが、中国では「自分にとって都合のいい人」を指す。中国人に「あなた、いい人ね」といわれているようでは、なめられたも同然である。
Location : 418
イソップ童話では、遊び暮らしたキリギリスよりも勤勉なアリが正しかったというオチがある。だが、人が遊んでいるときもせっせと働く人生の何が面白いのだろう。せっかく生まれてきたのに、楽しみをまったく知らないまま死んでいくのでは、誰のための人生なのかわからない。
Location : 459
日本の成果主義はアメリカと違って成果を挙げれば青天井の給料がもらえるというものではなく、他の社員よりほんの少し待遇がよくなるだけだ。
Location : 514
仕事とは、金儲けをするためだけにするものではないし、人生の目的も金儲けではない。すでに誰かがやっているのと同じビジネスで多額の金を稼いだところで、私にとってはそれほど意味がないのだ。
Location : 535
そういう意味では、今のベンチャーの経営者で革新的な人はほとんどいない。 井の中の蛙の成功者たちの話を聞いても、たいして得るものはないだろう。その手の成功者の話に感動して憧れているようでは、「庶民」から脱することはできない。
Location : 606
なかには、100円ショップで買ってきた材料でオリジナルの収納グッズをつくり、家中のあきスペースを有効活用していると自慢している主婦もいる。こういう女性が未来を担う子どもを育てているのだと思うと、ぞっとする。 そんなくだらない情報で頭を使っていれば、将来は確実に「庶民」以下の道を歩むことになるだろう。狭い家のどこに収納スペースをつくろうかと考えるより、なぜ狭い家に住まなければならないのかを考えるべきである。
Location : 643
そんなお金のために40年をムダにするぐらいなら、今もらっている給料の半分を本代に費やすべきである。 頭の中に知識を貯金しておけば、いずれ億単位のお金を稼げるようになる。毎年1億円ずつ貯金するのも夢ではない。知識や教養があれば、5億円や10億円を稼ぐのはそれほどむずかしくないのである。