(ホテル6階にあるカフェより)
小さい額の取引をいちいち交渉していても節約にならないので、やるとしたら額の大きいものが対象になります。旅行するにあたって大きな経費といえば3つ挙げられます。
- 移動費(主に飛行機チケット)
- 滞在費
- 食費
移動費は節約できません。交渉の余地がありません。各航空会社のサイトをRSS登録してセール商品が出たらすぐに購入すると運が良ければ移動費を節約できますが、これはもう交渉というよりかは情報力です。しかも運の要素がかなり強いので、移動費を節約するのは現実的ではありません。
食費の場合は、一回一回のトランザクションが小さいので、これも交渉の余地がありません。自炊をしたり、毎日マックで済ませたり?うーん、旅行しているのに自炊するってなんか微妙だし、毎日マック食うのもねー。
となると、滞在費のみが節約できる対象になります。僕らが滞在費を節約するときに切るカードは2つあります。
- 長期滞在
- 一括前払い
一番ダメなパターンはホテルを転々とするパターン。ホテル業界の利益構造を調べると、利益率が5%くらいなんですって。3万円の宿泊費でも1,500円の利益しか出ないそうです。そのほとんどが初期費用(施設施工費)や人件費に消えるそうです。チェックイン・チェックアウトをハンドルするフロントのお兄さん、お姉さんに対して給料を支払い、リネンを交換するおばさんに対して給料を支払い、清掃するおばさんに対しても給料を支払います。長期滞在をしてもホテル側の初期費用は変わりませんが、人件費は圧縮されます。ホテル側も長期滞在のお客さんは利益の源泉になるんですね。そこを交渉の種とするわけです。
Airbnbで僕らが長期滞在を選ぶのは、とんでもない大きな家が格安で借りれるからです。一泊3万円〜5万円する物件が、月単位で借りると10万円〜20万円くらいまでディスカウントされるんですから驚きです。実際にAirbnbには週割引・月割引の表示があります。ホストもやはり長期滞在を好むようです。ホストの自己紹介欄に「長期滞在を望む」の文言が頻繁に見受けられますもんね。
今回、カタンドアネス島で、長期滞在を切り札にして僕らがホテル・インのオーナーから引き出した条件を幾つか紹介します。
繁華街にあるホテルM:
一泊1800円の所、週割引で一泊20%OFF(1440円)、月割引で一泊50%OFF(900円)
繁華街にあるホテルR:
一泊2000円の所、週割引、月割引ともに一泊10%OFF(1800円)
Airbnbにリスティングされている一軒家A:
一泊1800円の所、週割引で一泊18%OFF(1476円)
海辺のリゾートT:
一泊2000円の所、週割引で一泊10%OFF(1800円)
物価の低い所にいるのでもともと宿泊費が安く、10%〜20%のディスカウントを受けた所でそれほどインパクトがあるわけではありませんが、これが欧米圏になると結構インパクトのある額になります。僕らが毎年2月のオフシーズンに訪れるサウスカロライナ州のリタイヤ層物件は、シーズン中1泊3万円で貸し出されているのに、OFFシーズン(2月〜6月)は一ヶ月11万円と破格です。
さらに宿泊費を下げるために、一括前払いを提示すると効果的です。ホテルに限らず、どのビジネスも現金主義ですから、クレジットよりもキャッシュ、後払いよりも前払いを好みます。ほらクレジットカードだったらポイントつかない家電量販店ありますよね。あれ、クレジットカード会社に2%〜天引きされるからですよね。キャッシュで一括前払いすることを相手に伝えると、さらにディスカウントしてくれるところはたくさんあります。カナダのバンクーバーに住む友人は、いつもこの一括前払いで大幅な割引を受けています。
彼は大のテニス好きで、スタンレーパークのテニスコートで弟子を数人抱えるほどです。わけあって、どっさりとキャッシュが入ったので、スタンレーパークの目の前にあるフルファニチャー(電気代・水道代込み、家具家電フル装備)の物件1年分を一括払いしてまるまる借りるそうです。1年分を前もってキャッシュで払うと、三か月分をフリーレントでつけてくれるそうです。実質9ヶ月分の家賃を払うことで、12か月住んでいることになりますね。キャッシュに余裕のある人は、長期滞在のオファー + 一括キャッシュでの前払いを提示してみてください。かなりの割引を受けられるはずです。