今回は、セールス動画の手法であるVideo Sales Letter(VSL)について取り上げます。VSLがセールスレターよりも優れている理由についてお伝えしていきます。僕らが実際にVSLを使ったセールスを経験した上で感じた、VSLのメリットをお伝えします。
Video Sales Letter(VSL)とはセールスに使うための、5分から15分ほどの短いビデオのことです。VSLでは、動画を使って短い時間で、見込客に商品を売り込みます。英語圏ではこのVideo Sales Letterという言葉が既にマーケターの間で浸透しています。それは、このVSLを使うメリットが沢山存在するからです。今回は、そんなVSLがセールスレターよりも優れている理由をお伝えしていきます。
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理由#1:見込客が受動的に受け取りやすい
まず1つ目は、VSLは受動的なセールスの方法であるという点です。どういうことかと言うと、セールスレターの場合は、自分から文字を読みに行かなければなりません。ですが、ビデオの場合は見込客は一生懸命に文字を読む必要はなく、ただビデオを見ていれば良いのです。
文字を読むという能動的な作業の代わりに、ビデオが説明してくれるので見込客に取ってもすごく楽です。レターにしたら長くなるような内容も、動画としてまとめるとすごくコンパクトにまとめることが出来ます。
また実際にスライドを読み上げた音声が、見込客の耳に届くので声のトーンや抑揚など情報量が増えます。情報量が増えると、その分見ている人の感情を動かしやすくなります。ちょっとしたストーリーを語るのにも、文字にするのと声で伝えるのでは、やはり声の方が感情が動きやすいんです。感情が動けばそれだけ、購買意欲が刺激できるので、成約率につながりやすいということになります。
理由#2:短いので集中力が続きやすい
VSLは短い尺の動画なので、見込客の集中力が続きやすいのも特徴です。いくら動画が受動的なコンテンツであるとはいえ、長いコンテンツはなかなか見てもらえない場合もあります。ウェビナーの場合は、1時間から2時間ほどを割いてゆっくりとピッチ部分に到達しますが、その分視聴維持してもらうためにストーリーなどを多様する必要があります。なんとか、集中力を継続してもらうためです。
VSLの場合は、5分から15分ほどの動画を推奨しています。そのため、YouTube動画1本分くらいの感覚で視聴してもらうことが可能です。また動画のテンポも早めに作られています。スライドがテンポよく切り替わっていくので、見ていても飽きないようになっています。これも短いビデオだからこそ出来ることです。
スライドがテンポよく切り替わるのは、見ていて気持ち良いけれども、それが1時間も続くと疲れてしまいます。なので、VSLの持つテンポとビデオの尺というのは、集中力が続くちょうど良いポイントでバランスが取れているのです。
理由#3:製作者側が作りやすい
3つ目の理由は、 製作者側がビデオを作りやすいと言う点です。これは先程の尺が短いと言うことにも関係があります。VSLでは、1時間や2時間のウェビナーを凝縮したようなものを作ります。視聴維持のためのストーリーを省くことができ、ポイントだけを端的に表現することが可能です。
尺が短くなった分だけ、ウェビナーなどよりも用意するスライドの枚数が大幅に少なくて済みます。例えば僕らの商品で、Online Course Creationという商品があります。
これは、自分のフラッグシップとなるようなオンラインコースを作るためのコースです。このウェビナーで用意したスライドは465枚でした。ウェビナーでは、顔出しの冒頭部分や別途Q&Aなどスライド以外の部分もあります。なのでスライド以外にも用意すべきものがあります。
一方で、同じコースを売るために作る動画をVSLに変えると、スライドの枚数は104枚にまで減りました。Online School Building 2.0という別の商品を売るためのVSLは、その半分の52枚でした。このスライド枚数が減るというのは、色々なところに効いてきます。
というのもまず最初に作るスクリプトの量は減ります。そして、スクリプトからスライドに流し込む作業量も減ります。撮影時間も当然短くなるわけです。スライドが短くなるだけで、全体の作業量が一気に減るのが分かりますか?スライド枚数が半分になると、作業時間が4分の1、8分の1みたいに大幅に短くなり、作業負荷が軽くなります。VSLは視聴者として見るのが楽なだけでなく、製作者側としても作るのが楽になるというメリットが存在します。
理由#4:ポイントを絞ってセールスできる
ここまで、見込客が楽に視聴できたり、製作者の作業負荷が低いという話をしてきました。最後は、VSLの持つセールス力の強さについて紹介しておきます。4つ目の理由は、ポイントを絞ってセールスが出来るという点です。VSLでは、長々とした説明を入れることが出来ません。
説明を削って削って、極限まで削ぎ落として、大事な部分だけを残していきます。そうすることで、論理構造が明確になります。つまり「あなたはAという問題に困ってますよね。それにはBという理由もあるはずです。だからCが必要になります。そのために僕らはDという商品を作りました。だからこの商品を買ってください。」というロジックがより明確になるんです。
見込客にとって商品が必要となる理由を説明するロジックが、ストーリーによって邪魔されないため、より話しの流れがシンプルでわかりやすくなります。当然、どんなものがもらえるのか?というオファーも明確になってきますから、成約率は上がります。このようにあえて短い時間のビデオのため、ポイントを抑えてセールスすることが可能になり、結果的に高い成約率を実現することが可能になります。
まとめ:VSLは短いことによるメリットが大きい
今回は、Video Sales Letter(VSL)が持つメリットについて解説しました。それは主に4つでした。1つ目は、レターのようなテキストよりも動画の方が楽に視聴できる点です。見込客は、より受動的にセールスを受けることが可能になります。2つ目は、VSL自体が短い動画なので集中力が維持しやすいことでした。そして3つ目は、その短い尺ゆえに製作が格段に楽になることを解説しました。4つ目としては、大事なポイントだけを押さえて、シンプルな話題展開が出来ることを挙げました。それにより話がスッキリと分かりやすくなるため、成約率が高く保つことが可能です。
いかがでしたか?VSLは、まだあまり日本では馴染みがありません。ですが、VSLのメリットを理解してもらえたのではないでしょうか?この回のレクチャーでは、それが分かって頂ければ十分です。では、今回はここまで。また次回のレクチャーでお会いしましょう。