僕はデジタルコンテンツの販売をしています。 情報商材を販売している、と表現する人もいます。 情報を商品にして販売し、それでお金を稼いでいるので異論はありません。 さて。その情報商材の販売でも特に儲かるのがジョイントベンチャーです。ジャンルの似通ったパートナーを見つけて、一緒にコースを作りプロモーションします。ジョイントベンチャーは「これです!」みたいに決まりきった仕事の方法ではなく、いろんな実行方法があります。僕もいろんなパターンを試し、失敗したり成功したり(おそらく失敗が8割ほど)しました。 例えば、収益配分に関しては、70%と30%でやっているものもあれば(僕が70%です)、60%と40%や50%と50%の組み合わせでやっているものもあります(僕が60%、50%です)。そういえば僕の取り分が50%を下回る契約でジョイントベンチャーはしたことがないかもしれません。とはいえ、これは僕が強欲なのではなく(もちろんそれもありますが)、それなりの負担を背負っているからそういう配分になります。この点については後で説明します。 早速ですが、まずはどんなパターンのジョイントベンチャーがあるか説明させてください。ちなみに僕が説明するのは、石崎力也が経験したことのあるパターンだけなので、網羅的ではありません。世の中にはもっともっとジョイントベンチャーのバリエーションがあるはずです。とりあえず、前置きはここまで。
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ジョイントベンチャーの種類
僕がこれまで経験したのはこの2パターンです。
- マーケットプレイスを利用する
- セルフホスティングサービスを利用する
マーケットプレイスを使ってのジョイントベンチャーは成功確率が高いけどそれほど儲かりません。セルフホスティングサービスのジョイントベンチャーはほとんどのケースで失敗するけどうまくいった時には驚くくらいの収入になります。
ジョイントベンチャーの契約方法
以前、Udemyのスタッフに、海外の人とジョイントベンチャーするときはXXを使ったらいいですよ、と薦められたWebサイトがありました。確かに会ったこともない人と契約を結ぶのは怖いです。でも僕の場合、すでに信頼関係のできている人としかジョイントベンチャーの契約を結ばないし、仮に喧嘩別れしてサイトをまるごと持ってかれたとしてもそれでいいやと思っている面もあります。ちなみに僕はこれまでジョイントベンチャーでオンラインコースや商材を20ほど作ってきましたが、喧嘩別れは確かにあれど、商品まるごと持ってかれるみたいなことは一度はありませんでした。となると、ジョイントベンチャーで僕たちが決めなきゃいけないのは次の4つです。
- 収益配分
- 費用の負担
- どのウェブサービスを使うか
- ビジネスモデルの選択
- 作業の割り当て
- 仕事の進め方
契約をしなかった人とはうまくいっているけど、契約した人とはうまくいきませんでした。具体的な契約書の内容もお見せします。
ジョイントベンチャーの収益配分
この収益配分の肝は半々にするということです。40%60%であれば、40%の方はいずれ不満を持ち始めます。とはいえ、パートナーとのパワーバランスや作業量の違い、さらに費用の負担などによって収益の配分が折半にならないこともあるでしょう。そういう場合はあなたが折れて、50%50%に漕ぎ着けることをお勧めします。 例えば僕の場合であれば、ウェブサービスの費用は全て僕が持ちます。さらに一緒に撮影する場合の会場費や、機材の費用、さらには接待するときの諸経費も全部僕が持ちます。継続的に発生する費用は僕の負担の方が確実に大きくなります。それでも収益配分は50%50%です。ペイフォワードの原理ではありませんが、先に持ち出しして自分が負担をすることによって、長期的に友好な関係を築けていると信じているからです。 もう1つ収益配分には肝があります。それは収益配分と支払いを自動化するということです。毎月の売上を確認して精算するのは面倒です。今はPayPalやStripeがあるじゃないかと思われるかもしれませんが、それでも毎月特定の作業が発生するのは避けたいものです。仮に相手方に精算の作業をお願いしたら、もしかしたら売上を誤魔化すかもしれませんし、その逆だってありえます。だから絶対に自動化してください。僕は、UdemyかTeachableを使うことをお勧めします。両方とも、収益の配分と支払いを自動でやってくれます。
収益折半にすることのメリットデメリットを僕の経験を踏まえて書きました。
ジョイントベンチャーの費用の負担
基本はあなたが全て持つようにしてください。次にどのウェブサービスを使うかをお話ししますが、例えばClickFunnelを使えば月々3万円の出費があるし、Teachableを使えば月々3980円〜5万円の出費があります。少なくない出費です。 でも考えてみてください。仮に費用の負担を半々にした場合、どうやって半分の費用を受け取るのでしょうか(相手方に支払うのでしょうか)?まさか毎月精算するなんて面倒なことは絶対に避けたいです。これは収益配分でも話した通りです。
なぜあなたが全額費用負担すべきか、その理由を書きました。
ジョイントベンチャーでどのウェブサービスを使うか?
これはビジネスモデルによって規定されます。例えばマーケットプレイスのUdemyを使うのであれば、Udemyはオールインワンのウェブサービスですから追加で何かを申し込むことはありません。 一方、セルフホスティングサービスを利用する場合は、いろいろとウェブサービスを有料で申し込む必要があります。僕がジョイントベンチャーパートナーと使っているウェブサービスを一覧にしてみると・・・
- Teachable
- Thinkific
- MailChimp
- Squarespace
- ConvertKit
- PayPal
- Stripe
- Deadline Funnel
- Epidemic Sound
- Canva
- Sumo
- Envato Elements
- Adobe CC
- Google Drive
- G Suite
- ClickFunnel
わお!たくさんありますね。この中で一番、高額なものはTeachable の エンタープライズプラン($499/m)です。それ以外は月々5万円を超えることはありません。
morefree.me で使っているウェブサービスを記事にまとめて詳しく説明しました。
ジョイントベンチャーのビジネスモデルの選択
わかりやすく、かつ具体的に端的に説明すると、ビジネスモデルは2つしかありません。
- Udemyを使うモデル
- Teachableを使うモデル
これは最初に説明したのを言い換えただけです。Udemyを使うモデルはつまり、マーケットプレイスを利用するということだし、Teachableを使うモデルはつまり、セルフホスティングサービスを利用するということです。 Udemyを使えば、1コースがだいたい1200円〜1800円でほどで販売され、かつUdemyに手数料を払わなければいけません。1コース売れた時の手取りは300〜500円ほどです。これをさらに収益配分の比率に従って分けるわけですから、一人当たりの手取りはもっと小さくなります。 一方、Teachableを使えばコースの値段を自由に決定できます。例えば僕と竹岡さんが販売しているFast Launchという商品は99800円です。僕と根本さんが販売している「最初の見込み客1000人を集める方法」は59700円です。
Udemyを使うモデルとTeachable を使うモデルの比較はこちら。
ジョイントベンチャーの仕事の割り当て
誰が何を担当するかを決めるということです。Udemyで1コースをリリースするだけであれば「じゃあ山田さんはセクション1〜3を担当してください。僕はセクション4〜7を担当します。」といった具体に誰がどのセクションを撮影して編集するかを決めるだけでいいですね。あるいは「鈴木さんはコースを作ってください。僕はプロモーションを担当します。」といった風にコンテンツメーカーとプロモーターを分けるパターンもあるかもしれません。佐藤さんと石川さんと三人で作った「メルカリで不用品販売をはじめたい方の メルカリ初級完全ガイド1.0」はUdemyでベストセラーのタグがついているコースです。僕はメルカリの知識は全く持っていませんが、Udemyにおける販売力はあるので、プロモーターとして参加させていただいています。
僕がどのくらい働いたかを知りたいですか?こちらを参考にしてください。
ジョイントベンチャーの仕事の進め方
主にリモートで仕事をします。リモートに仕事をして一度も会わずに完成したコースもあれば、一緒に空間を共有して撮影したりミーティングしたりランディングページを作ったりしたコースもあります。それでもやはり、基本的にはお互いがそれぞれの場所で仕事をするのがベースになります。 あるひとはコンテンツを作るだろうし、あるひとは集客をするかもしれません。あるひとは動画を撮影し、あるひとは動画を編集するかもしれません。あるひとは企画から実装までを担当し、あるひとはカスタマーサポートをするかもしれません。契約に従って各々の強みを生かした仕事の進め方ができるといいですね。 ジョイントベンチャーを成功させるための秘訣は、まず第1に収益配分があります。これは半々にすることで解決します。第2に売上の問題があります。いくら素敵な商品を完成させても売れなければ問題無用にそのジョイントベンチャーは失敗です。そして第3にコミュニケーションがあります。コミュニケーションは頻度と深度の両方が必要です。 チャットワークや、Hangoutを使ってテキストベースでコミュニケーションをし、ノウハウの共有や技術的な知識の共有にはSkypeなどを使うといいですね。これで頻度を出すことができます。一方、深度を出すにはやっぱり会うのが一番です。素敵な場所で、美味しいものを食べて、盃を差したり受けたりすることで一気に深度は深まります。
とは言え、会いすぎるのもダメなんですよね。なぜか?その前に日本人に欠如している「生産性」の概念から説明させてください。