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石崎力也のコンサルティング「いしこん」

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【需要と継続性が重要】サブスクの離脱率を下げ継続収入を得るための4つの要素

Last updated on 2023年8月30日 By 石崎力也(編集者)

あなたは会員制ビジネスを立ち上げるにあたって、より多くの会員が長く継続してくれるトピックをどう選んだら良いか迷っていませんか?その選び方を4つの要素に分解して解説します。この4つの要素を把握すれば、メンバーがより長くお金を払い続けてくれる会員制ビジネスを作ることができるようになります。

https://youtu.be/JX2p41XkoIc

定期課金の会員制ビジネスを立ち上げる際に、誰もが悩むことがあります。それは「会員がすぐに辞めてしまわないか?」という悩みです。せっかくサブスクリプション・ビジネスを作り、コンテンツを用意したとしてもお客さんがすぐに辞めてしまってはビジネスとしての旨味はありません。なぜなら、サブスクビジネスは毎月毎月お客さんがお金を払ってくれることで、収益が安定するビジネスモデルだからです。お客さんに継続してもらうために、どんなことを考えたら良いのか?それを明らかにしていきます。

顧客に継続課金を促す4つの要素

お客さんにできるだけ長く会員制サイトに居続けてもらうには、まずそこで扱うテーマが大事です。悩みが深いけれど、解決策が分かったら一瞬で解決してしまっては定期課金は長続きしません。逆に解決まで時間が掛かるけど、お金を払うまでもないと判断されてしまえば収益を上げることはできません。

これらを一気に考えようとすると大変です。そこで4つの要素に分解して考えてみることにします。その要素とは次の4つになります。

  • 要素1:多くの人が頭を悩ませている問題
  • 要素2:すでにマーケットが存在するトピック
  • 要素3:継続的に身に着けたいと思える習慣
  • 要素4:時間が掛かっても身につけたい技術

これらすべてを満たすというのは難しいかもしれません。ですが、出来るだけ多くの要素を満たすことであなたの会員制サイトは継続的に収益を上げ続けることができるはずです。それでは、これら4つの要素を詳しく見ていくことにしましょう。

要素1:多くの人が頭を悩ませている問題

まずは悩んでいる人が多いという部分が大事になります。ビジネスの基本は見込み客の悩みの解決です。この悩みが深ければ深いほど、人々はお金を払う傾向が強くなります。コピーライティングの分野にHARMの法則というのがあります。これは人間の悩みを4つに分解したモデルです。

  • Health:健康
  • Ambition:夢、キャリア
  • Relation:人間関係、恋愛
  • Money:お金

人間の悩みというのは一見するとたくさんの種類があるように見えます。ですがこのようにある程度、タイプごとに分かれています。例えば健康は美容と言い換えることもでき、どの年齢の人でも大きな悩みを抱えやすい分野です。

Membership lauryn bryght

Lauryn Bryght(ローリン・ブライト)のケースを紹介しましょう。彼女は栄養士で、栄養関連の会員制サイトを運営しています。彼女は糖尿病を防ぐための低炭水化物レシピを教えています。彼女がこのビジネスを始めたのは、自身の過去の経験がきっかけでした。栄養士として忙しい毎日を送っていましたが、一方で自分の栄養や運動などの健康に気を配る余裕がありませんでした。

そして医師から高血圧と診断され、一生薬を飲み続けるよう指導されました。ショックを受けた彼女は必死な思いで食事を変え、43キロもの減量に成功しました。その経験を活かし、今では米国CDC疾病管理センター公認の糖尿病予防コーチとして活動しています。これは健康に関する人々の悩みに根ざしたものです。

Membership tanel jappinen

人間関係も深い悩みの種です。エストニア人のTanel Jäppinen(タネル・ヤピネン)は人間関係の悩みを会員制ビジネスにしています。Tanelが扱っているのは育児の方法です。幼い子どもを持つ親たちに対して、イライラせずに穏やかに子育てする方法を教えています。つまり子供が感情的になったときに、親が感情的にならずに彼らを見守れるか?ということを教えています。

例えば参加者は子供の脳の発達を理解し、子供の感情を爆発させるときに子供の脳内で何が起こっているのかを学びます。子供についての理解が深まるにつれて、親がどういう立ち位置で子供と接すれば良いかがわかるようになっています。また、親自身にも個々人によって別の行動パターンが存在するので、それを理解することでさらに子供との関係性がよくなるようです。

ちなみに彼は忙しい子育て世代のために、「読書クラブ」という本の要約サービスも展開しています。これは子育てや仕事に忙しくても、親としての自己啓発を欠かしたくない人のためのサービスです。月額15ユーロで毎月新刊本の要約と、実践用ワークシートがPDFで手に入ります。また会員専用のPodcastや会員同士のチャットコミュニティも付属しています。子育て世帯にターゲットを絞ったとてもユニークなサービスです。

このように悩みが深い、または悩んでいる人が多いトピックに対してお金が支払われます。悩みを解決するという側面から会員制サイトのトピックを選ぶ方法も1つです。

要素2:すでにマーケットが存在するトピック

2つ目の要素は、すでにマーケットが存在しているトピックを選ぶことです。これは単に需要が存在するというだけでなく、実際に商品やサービスにお金が支払われていることが重要です。

例えば毎日着る洋服をどう選んで購入するか?という悩みを抱えている人は少なくないはずです。ファッション雑誌だってずっと昔からあります。ただし、洋服の選び方に関するサブスクや会員制サイトは英語圏を含めあまり見たことがありません。こういった商品やサービスがほとんど無いトピックは収益化が難しい可能性があります。すでにある程度実績があるトピックを選ぶ方が失敗の確率は低くなります。

Membership aircloset

ファッションであっても、例えばエアークローゼットのようなサービスは上手くいっています。エアークローゼットは、日本の洋服の月額レンタルサービスです。月額1万円ほどで借り放題のプランがあります。毎回プロのスタイリストがコーディネートした服を送ってもらえるので、服を選ぶ手間が省けます。

こういったプロがセレクトしてくれた商品が毎月届く仕組みをサブスクリプションボックスと呼びます。サブスクリプションボックスは特に英語圏で人気のあるサービスです。毎月異なる商品が届きます。

Membership altas coffee club

例えばコーヒーのサブスクであるAtlas Coffee Clubがあります。これは毎月違う地域で生産されたコーヒーが届きます。厳選されたコーヒー豆が焙煎されたばかりの新鮮な状態で届くものです。英語圏にはこういったサブスクリプションボックスという仕組みのサブスクが無数に存在します。

言語学習も月額課金のサービスがたくさんある人気のあるトピックです。例えばオンライン英会話、これは世界中の英語講師とオンラインで英会話を学べるものです。日本でもレアジョブやDMM英会話など月額制で英会話レッスンができるサービスがたくさん存在します。

Membership duolingo

また言語学習のアプリもたくさんあります。僕はよくDuolingoを使って外国語を勉強します。無料版と有料版があり、スキマ時間に言語習得できるのですごく便利です。僕はトイレの中、子供のお迎えの待ち時間、サウナの中など暇を見つけてはDuolingoで言語を学ぶ習慣が出来上がっています。このようにすでに他社が参入して、お金が流通している分野を選ぶこともギャンブルを避けるために重要です。

要素3:継続的に身に着けたいと思える習慣

3つ目の要素は、人が「いつかは習慣化したい」と思っていることです。運動などがその典型例です。多くの人が「運動しなきゃ」と頭の中で唱えていますが、実際に習慣化できていません。習慣化するには、やり方のガイダンスや継続しやすい環境が重要だからです。

習慣化が必要な会員制サイトが有利な理由の1つは、習慣化までに時間が掛かることです。習慣はすぐに変えられません。変えるには一定の時間が必要になってきます。ユーザーは習慣化までの間に毎月課金し、習慣化しようと取り組みます。これがすぐ解決してしまうものであれば、1ヶ月の課金で終わってしまいます。

また習慣化できたとしても飽きるのを防止したり、継続するのに工夫が必要な場合も同様です。例えば瞑想を例にとりましょう。瞑想を習慣化できたとしても、ずっと瞑想を続けているとどこかで飽きてしまったりします。人はそういう時のために、サブスクを利用します。

Membership headspace

例えば瞑想アプリのHeadspaceを使うと、ガイド音声つきの瞑想プログラムをたくさん見つけることができます。朝起きたときにやるプログラム、集中したいときにやるプログラムなどです。また寝る前にやるプログラムや、夜中に起きて眠れないときのプログラムまであります。こういったサービスの助けを借りて習慣が継続できる場合、ユーザーは喜んでお金を払い続けてくれます。

これは筋トレ、ヨガなどのアクティビティと似ています。習慣にしたいけどなかなか続かない。筋トレならば、種目のバリエーションを増やすためにいちいち調べる必要があるのは面倒です。こういった面倒を回避しつつ、スムーズに習慣をサポートできるようなコンテンツが提供できると会員制サイトとして利用されやすくなります。

要素4:時間が掛かっても身につけたい技術

最後の要素は、時間が掛かっても習得したいと思えるようなスキルや技術です。例えば楽器演奏や、プログラミング、写真撮影のスキルというものです。これらは時間が掛かるという点では、先程の身につけたい習慣に似ています。ですがこちらは、楽器が弾けるようになるとか、プログラミングでWEBツールが作れるようになるといったスキルの習得を指しています。

スキルは、少しずつ上達したり改善されていきます。そのため時間が掛かります。スキルがすぐに習得できてしまうものは、サブスクを解約されてしまうのでよくありません。そのため上達にある程度の時間が掛かることは、ビジネスという観点から重要なことです。ですが、習得してしまえばずっと使えるので頑張って習得したいと思ってもらえるわけです。

Membership kasey hope2

Kasey Hopeの会員制サイトを紹介します。Kasey Hopeは実店舗のアートスタジオを経営する元教師です。パンデミックで一時的にアートスタジオを閉鎖しましたが、運良くオンラインに会員制サイトを持っていました。彼女の主催する会員制サイト「レタリングクラブ」はパンデミックの中でも会員を400人から1000人に増やすことができました。レタリングとはカリグラフィーの一種で、文字をキレイに装飾するようなアートのことです。

Membership kasey hope kids2

またパンデミックの最中にリリースした子供向けの会員制サイトでは会員数を500人集めることに成功しています。「キッズクラブ」と呼ばれるこのサブスクは5歳〜13歳の子供向けのものです。毎週新しいアートレッスンが公開され、毎月有名な画家の作品を研究するためのレポートも届きます。また毎月自宅に物理的なステッカーやポスターなども届くので、飽きずに継続することができるようになっています。

このように文字をきれいにデコレーションしたい、絵が上手になりたいというのも強いニーズの1つです。このように時間が掛かっても習得に値するようなスキルは、会員制サイトのトピックとして非常に強いわけです。

まとめ:サブスクの特性に適したトピックを選ぶ

ここまで、会員に価値を提供しながらいかに会員の離脱を防ぐべきか?それをトピック選びという観点から見てきました。最後に要点を5つにまとめます。

  • 悩みの多いトピックにはお金が流れやすい。
  • すでに他社がサービスを展開して成果につながっているなど、実際にお金が流通しているトピックは課金されやすい。
  • 瞑想や運動など習慣化したいと思われているトピックは、継続的な課金が見込める。
  • 時間が掛かっても習得したいと思えるスキルも、継続的に課金される確率が高い。
  • 会員制サイトビジネスにおいて継続的に課金されることは、ビジネスの成功に重要な要素である。

少ない労力で会員制サイトをスケールさせる3つの方法

Last updated on 2021年12月29日 By 石崎力也(編集者)

今回は、会員制サイトをどのようにして大きくするべきか。どうすれば小さな労力であなたの会員制サイトを大きく成長させられるかについて、具体的な3つの戦略を紹介します。

あなたがサクセスパスに基づいて会員の離脱を防ぐような会員制サイトを作り、効率的なサイト運営をしていたとしても、会員制サイトをスケールさせる際に非効率なやり方をしていてはスマートな運営とは言えません。それでは、3つの戦略について解説します。

戦略#1:有料広告を活用する

3つの戦略のうち、最初の1つ目は有料広告です。僕は、有料広告は新規顧客を獲得する最高の方法だと思っています。そして、有料広告の中でもGoogle広告は、効果的に人々をターゲティングできる最も簡単なものです。Facebookのアルゴリズムは前例のないレベルの高さにあります。だからこそ、規模の大きい会員制サイトのオーナーの多くがGoogle広告を使っているのです。

多くの人が僕に「Google広告を使うべきでしょうか?」「Google広告の予算はどれくらいにすべきですか?」と質問します。僕はその質問に、こう答えます。

「ラスベガスのカジノを想像してみてください。100円を入れるたびに、200円になって返ってくる壊れたスロットマシンが目の前にあります。その時、あなたは『ここにいくら入れるべきか』と考えませんよね?マシンが2対1の比率を吐かなくなるまで、100円を入れ続けるはずです」

Google広告についても、同じように考えてください。見込み客にどのくらいの価値があるかを理解することで、見込み客獲得のためにいくら費やすべきかがわかってきます。

さらに、僕たちの場合はGoogle広告のプロに運用を依頼しています。Google広告についての実績を積んだ広告代理店に対して「何月何日までに、見込み客1人の獲得を何円以内に抑えつつ、何人の見込み客が欲しい」と伝えます。見込み客の価値であるLTVがわかっていれば、予算を決めるのは簡単なことです。なぜなら、例えばもし見込み客1人に2,500円の価値があるとわかっていれば、「見込み客を獲得するためのコストCPAはあと400円を費やるかな」という風に考えることが出来ます。これらの数字を広告代理店に伝えて運用することで、会員制サイトが拡大していきます。

Google-Ads-Video

この画像は僕たちが広告に使った動画の一部です。実際に僕たちは、広告でこの100円が200円になるのを目の当たりにしました。Online School Building 2.0という会員制サイトの作り方を解説した商品の広告を、代理店に運用してもらいました。運用して1ヶ月間にGoogleに支払った広告費が354万円、そこから得られた売上が694万円になりました。まさに広告費の2倍近くの売上が出たんです。100円入れたら200円が出てきました。

多くの人が自分の会員制サイトの拡大や成長のために、自分の労力を使っています。しかし、僕たちの時間、エネルギー、アウトプットには限りがあります。ただし、収益はそうではありません。広告への投資も限界はありません。だから、もっとお金をかけてもいいし、もっとメンバーが増えてもいいのです。僕たちに必要なのは、どれだけお金を使うべきかを考えることだけです。

戦略#2:他人の影響力を借りる

2つ目の戦略は、他人の影響力を借りることです。あなたの市場ですでに影響力を持っている人と関係を持って、影響力を借りるのです。例えば、あなたの市場においてFacebookやInstagram、Eメールリスト、ブログ、ポッドキャスト、YouTubeなどでの大きな視聴者を抱えているインフルエンサーがいるとします。そのような相手と関係を築き、彼らの目の前で自分の顧客を獲得するのです。すでに影響力のある誰かと関係を築くことはとても効果的です。あなたのことをその人たちに紹介してもらえれば、それはとても大きなチャンスとなります。

ただし気をつけたいのは、人間関係は時間をかけて構築されていくということです。僕のビジネスにおける人間関係を見ても、それは何十年にもわたって築かれてきています。何か一つの出来事や会話だけで、人間関係が築かれるわけではありません。ClickFunnelsの創設者ラッセル・ブランソンは、自身のトップ100のクライアントリストを作っています。そして彼はその中から、関係を深めたいと思う人々を探します。彼が参入したい市場に既に影響を与えている人々を見つけ出すのです。彼は最初にそのような人を特定してから、積極的に関係を構築していきます。つまり、チャンスに任せるのではなく、積極的に関係性を育てているのです。人間関係の価値を過小評価してはいけません。ここではさらに、2つの大切なことを紹介します。

競合相手とコラボレーションする

1つ目は「競争よりもコラボレーション」ということです。僕にもかつて、同じ市場で最大のライバルになりそうな人がいました。僕たちは2人とも、同じ視聴者に対してデジタルコンテンツの売り方を教えていました。2人とも僕と同じようなテーマでコースを出していました。しかし今では、彼は僕の隣にいる最も親しい友人の1人です。

僕たちはお互いを倒して、どちらか1人だけがトップを目指すのではなく、力を合わせてコラボレーションすることに決めたのです。僕たちは共同でコースを作り、その後もお互いの商品の中で対談したりと協力できる関係が続いています。競合よりもコラボレーション。「ああ、この人に勝たなければならない」と考えてしまうことが多いかもしれませんが、そのような関係性の中でも、チャンスを見つけることが大切です。

別のビジネスモデルを持つ人と協力する

もう1つ僕が皆さんに勧めたいのは、枠にとらわれずに考えることです。僕の教え子の1人はペットについての会員制サイトを運営しています。彼女はペット商品を扱う業者とコラボレーションしており、それは信じられないほど完璧な相乗効果を生んでいます。彼女のコラボレーション相手は、会員制サイトのオーナーではありません。同じ市場でも、全く違うビジネスモデルを持っている人とコラボレーションをしているので、手を取り合って上手くやれるのです。

このような関係をさらに発展させて、一緒に協力していくこともできます。あなたの会員制サイトで相手の商品を宣伝をすることができます。一緒にコンテンツを作ることもできます。YouTubeの世界でも、InstagramやFacebookのようなSNSの世界でも、大物アカウントが一緒に協力して、1つのアカウントを作ることはよく見られますね。

これらは同じコンセプトですが、僕たちは基本的には借用影響力と呼んでいます。 参入したい市場ですでにサービスを提供している人と関係を持ち、彼らの顧客の前に出るのです。それを意図的に行うことで、あなたの見込み客が増えていくのです。

長期的に関係を築く

もう一度言いますが、このような関係性は一朝一夕に起こるものではありませんし、一朝一夕に報われるとは限りません。僕がおすすめするのは第1に、誰かと関係を築こうと手を差し伸べた時に「すぐに何かの利益を得たい」という期待や執着を捨てることです。誰かとつながることを、純粋に大切にしてください。影響力のある人は、たくさんの人からアプローチされているでしょう。だから、「ねえ、助けてくれる?ねえ、僕を宣伝して」と訴えても、それは決してうまくいきません。常に「どうすれば彼らの役に立てるか」を考えるのです。

第2に、関係を築いた後に助けを求めることを恐れないことです。僕の周囲にも「俺はこれをやりたいんだ。応援してくれないか」ということを素直に言えない人が多くいます。もし頼ってもらえたら、僕は絶対に助けます。しかし、それをしない人が多くいます。僕たちは、自分のやっていることが何であるかを人々に知ってもらう必要があります。そして、協力してもらうことを恐れてはいけません。

戦略#3:メンバーに見込み客を紹介してもらう

3つ目の戦略は、 コミュニティのメンバーに新しいメンバーを紹介してもらうことです。これは非常に重要なことです。

既存のメンバーは、あなたの会員制サイトを拡大させ続けるための大きな資源です。僕は、経験豊富な会員制サイトのオーナーの多くが、既存のコミュニティを利用して紹介をしたり、創造的なキャンペーンを行ったりしているのを見てきました。例えば、1ヶ月間の会員権を誰かにプレゼントし、その人が最初の1ヶ月間のトライアル後に入会すると、紹介者の1ヶ月間の会費が無料になるというキャンペーンができます。人は、すでに支払っているものを無料で手に入れることができるというキャンペーンが大好きです。

このほかにも、様々なクリエイティブなキャンペーンがありますが、重要なのは既存のコミュニティを利用して紹介してもらうことです。友達や家族に見たばかりの映画やおいしかったレストランを絶賛した時のことを思い出してください。あなたは、「絶対に君も行くべきだ。試してみて」と言うでしょう。あなたの会員制サイトに対しても、同じことをしてもらいましょう。あなたのメンバーが、本当に会員制サイトを気に入っているなら、その価値を広めたいと思うはずです。そして、あなたはその行動に対して報酬を与えるのです。

5bullet-friday-refferal

僕は紹介キャンペーンを行う際は、次のようなシンプルな文言を使っています。この画像は僕が毎週金曜に送っている5-Bullet Fridayにつけている紹介文です。「僕らのコンテンツに価値があると思ったら、ぜひお知り合いにもメールを転送してご紹介ください」とメンバーに紹介をお願いしています。たったこれだけでもいいのです。一言伝えるだけで、メンバーにコミュニティに合った人を紹介しようという意識が生まれます。そしてメンバーがメンバーを呼び、コミュニティは巨大な雪だるま式にどんどん大きくなっていくのです。

まとめ:3つの戦略に集中する

会員制サイトを大きくする戦略は、大きく3つあります。1つ目は、有料広告。広告を出すにあたっては、1人あたりの見込み客から生み出す収益(EPL)などの数値を明確にしてください。数字を把握していない限り、いくら広告にお金を投入すべきかがわかりません。2つ目は、影響力を借りることです。すでにあなたの市場で顧客を抱える人を見つけ、意図的に彼らとの関係を作ってください。3つ目は、コミュニティの紹介です。あなたの会員制サイトのメンバーに、新しいメンバーを紹介してもらいましょう。メンバー増えるごとに、さらに多くのメンバーが増える可能性が上がります。 

これら3つの戦略は複利効果をもたらし、会員の長期的な利益にもつながります。なので、あなたは時間とエネルギーの80%を収益を生み出す活動に集中して投下してください。僕たちにとって「収益を生み出す活動」のほとんどは、これら3つ活動です。そして、この3つの戦略を実践するためには、会員制サイトの運営に必要な他の役割や責任を誰かに委任したり、自動化したりすることが必須となります。適切な人材に適切な役割を与え、適切なローンチをする。そうすることで、あなたは有料広告への投資を行うことや、影響力を借りる機会を増やすこと、メンバーにコミュニティを紹介してもらうことに時間を使えるようになります。

会員制サイトの拡大に関しては、プロセスを作って終わりではありません。運営チーム作り、現在行っている作業や役割をゆっくりと確実に削ぎ落とすことで、僕たちオーナーは3つの戦略の実践に集中できるようになります。そのことを意識しながら、あなたの会員制サイトを拡大していってください。それでは、またお会いしましょう。

会員制サイトにおける重要な数字:エンゲージメント

Last updated on 2021年12月22日 By 石崎力也(編集者)

今回のレクチャーでは、もうひとつの大切な数字についてお話しします。それはエンゲージメントです。エンゲージメントとは何か、そしてそれをどのようにトラッキングすべきか。今回はそれらのことについて解説します。早速見ていきましょう。

エンゲージメントが向上すると会員維持率も向上する

エンゲージメントとは、簡単に言うと会員制サイトに対する思い入れや帰属意識のことです。エンゲージメントが高まると、メンバーは「自分はこの会員制サイトの一員だ」という意識が強まり、サイトに居続ける確率も高まります。

それでは「エンゲージメントのトラッキング」とは具体的に何を指すのでしょうか。それは、第1にメンバーがサイトのコンテンツをどれだけ消費しているか、第2にメンバーがコミュニティにどれだけ深く参加しているかを確認することです。会員制サイトにおいて、メンバーはコンテンツを消費しない限り、会員制サイトから価値を得られません。価値を得られないと、彼らは次第に会員制サイトにいる意味がないと感じるでしょう。その結果、離脱してしまう可能性が高くなるのです。

エンゲージメントを測定するための3つの項目

メンバーの会員制サイトに対するエンゲージメントを測るためには、次の3つの項目を追跡して測定してください。

  1. ログイン頻度
  2. コンテンツ消費量
  3. コミュニティでの活動量

1つ目は、メンバーがどれくらいの頻度で会員制サイトにログインしているかです。2つ目は、人々がどれだけ一貫してコンテンツを消費しているか。どれくらいコンテンツをダウンロードしているか、視聴しているか。これは重要な指標です。そして3つ目は、会員制サイト内のコミュニティにどれくらいの頻度で発言や交流しているかです。1日に1回、1週間に1回、それとも1ヶ月に1回?コメントを何度残しているのか?これらの数字を知る必要があります。

会員のエンゲージメントを測定する方法

それでは、具体的にエンゲージメントをどのように測定すれば良いのでしょうか。

例えば会員制サイトの中に動画があるとしたら、それが何回視聴されているかを確認してください。会員制サイトの中にダウンロードして使ってもらうコンテンツがあれば、何回ダウンロードされているかを確認しましょう。文字を読んだり動画を見たりと視聴ベースのコンテンツがあれば、メンバーからコメントが残されているかを見てください。コミュニティがある場合、メンバーが投稿したり、お互いに交流したりしているか、会話に参加しているかをチェックします。ChatworkやFacebookのグループがあるならば、参加しているメンバーのうちどのくらいの人数が実際にグループ内で発言したり、交流しているかを見てください。このような方法でエンゲージメントを測定するのです。

コンテンツ消費量のデータを取る

僕の経験から言うと、メンバーが退会する理由の第1位は、会員制サイトを活用できていないからです。特にコンテンツベースの会員制サイトは、膨大なコンテンツに圧倒されてしまうことがあります。だから、僕は彼らに利用してもらえるような工夫をするのです。ただコンテンツを作るだけでなく、それをきちんと消費してもらえるように構成しなければいけません。

先述の通り、コンテンツが消費されているかを追跡することが大切です。あるコンテンツを公開したときに、会員の中から何人がログインして、そのコンテンツを実際に利用したのかを知る必要があります。例えば1000人の会員がいるとして、そのうちの何%が毎週、あるいは毎月ログインしているか。その数字を知ってください。もし、閲覧されていない、利用されていないコンテンツがあれば、調整が必要かもしれません。

実際に僕らが使っているオンラインスクールのプラットフォームであるTeachableを例にレクチャーのエンゲージメントを調べてみましょう。Teachableの管理画面からコースの中に入ってください。左側のReportsという所をクリックし、Select a reportからVideo Statsを選んでください。

Teachable-Report

そうすると、このような画面が出てきます。ここでは、ビデオレクチャーごとのエンゲージメントを調べることが出来ます。左から57%となっているengagementが、1つのビデオの中のどのくらいの割合が視聴されたかを表しています。もしこれが10%だったら、動画全編が60分だとすると6分しか視聴されていないことになります。その右の99%となっているplay rateは、レクチャーを開いた人のうち何人が再生ボタンをクリックしたかを表しています。これは100%近くになっています。その後のloadsはレクチャーが表示された回数、visitorsはレクチャーを見た人数、playsはビデオが再生された回数を表しています。

このようなデータを取り続けましょう。時間の経過とともにデータが蓄積され、エンゲージメントを増やすためのユニークで巧妙な方法を考え出せるようになります。会員制サイトのコンテンツについて考えるとき、僕はポール・エバンスを思い出します。彼は英語圏でTeen Life Ministriesというサイトを運営しています。そして、彼はメンバーがどのコンテンツを見ているのかをしっかりと追跡していました。

彼は会員に「もし、会員制サイトのコンテンツが1つなくなるとしたら、どれがなくなるのが一番寂しいですか」というアンケートを行ったこともあります。その結果と実際のコンテンツ視聴率のデータとを照らし合わせたところ、両者は一致していることが分かりました。つまりここで支持されなかったコンテンツは、視聴率も低かったのです。彼は、メンバーが興味を持っていないコンテンツが明らかになり、最終的にはそのコンテンツを完全に削除しました。そのおかげで、メンバーが最も必要としているコンテンツを見極めることができて、消費率や会員維持率が向上しました。

まとめ:数字を追跡して客観的に考える

今回は、会員維持率を保つための指標として、お客さんがあなたの会員制サイトにどのくらい関わっているかを示すエンゲージメントを紹介しました。こういった数字は、出来るだけ早い段階で見る習慣をつけて、肌感覚を磨いていってください。

数字に誤りはありません。僕たちは何か上手くいかないことがあると、その理由について、自分がどう感じているかや、思い込みや何かの理論に頼ってしまいがちです。しかし、数字は決して嘘をつきません。僕たちがこういった数字をマスターして理解すれば、僕たちが頭の中で考えているものよりもずっと正確な解決策が示されます。

会員制サイトの拡大に関しても同じことが言えます。どこにお金を投資してどう拡大していくかを考える際には、数字が最も重要です。なぜなら、感覚だけではそれはできないからです。それでは、次回のレッスンでお会いしましょう。

【会員維持率を死守せよ】会員の離脱ポイントを把握する方法

Last updated on 2021年12月22日 By 石崎力也(編集者)

今回のレクチャーでは、会員制サイト運営でとても重要な数字である会員維持率についてお話しします。この会員維持率は、会員を長期的に幸せできるかどうかに関係しています。

あなたの会員制サイトを長期的に成功させるために、 会員の離脱しやすい場所を見つけて、離脱を防ぐ対策をしましょう。 今回はその方法をお話しします。

会員維持率を理解する

会員維持率とは、一度会員になった人がどのくらいの期間会員になっているかを示すものです。初月に1,000人の会員が入会してくれたとしましょう。2ヶ月目に入ると、1ヶ月目の会員数1,000人のうち、2ヶ月目も継続して会費を払い続けている人は何人いるでしょうか。900人が2ヶ月目も継続していたとすると、会員維持率は90%となります。

3ヶ月目に入ってから、再度維持率を計算してみましょう。1,000人の初期メンバーのうち、2ヶ月目も900人が継続してくれたとして、3ヶ月目には800人になったとします。これで、1ヶ月目から2ヶ月目、2ヶ月目から3ヶ月目までの会員維持率がわかります。

これらの数字を知ることで各月の平均維持率を計算できます。ここで重要なのは、毎月の会員の人数だけを記録するのではなく、いつ誰が入会して、いつ誰が退会したかを記録することです。これを分けることは本当に重要です。

2ヶ月目に前月1,000人のうち900人が継続してくれたとしましょう。そして2ヶ月目には、100人の新しいメンバーが加入しました。すると、メンバーの数は同じく1,000人になりますね。しかし、このような会員の全体数だけを把握しているだけでは、維持率を知ることはできません。ここで重要なのは、いつ誰が入ってきたのかを理解し、その人たちを横断的に追跡することです。いつ誰が入ってきたのか、その人はいつ会員になったのか、月ごとに何%の会員が滞在しているのかを把握するのです。

ドロップオフ・ポイントを把握する

会員維持率を把握することと同じくらい大切なのは、ドロップオフ・ポイント、つまり会員が離脱しやすくなるタイミングを把握することです。会員制サイトの立ち上げから一定期間が経過すると、会員数を追跡できるようになり、どこかのタイミングで多くの会員が抜けることが見えてくるはずです。それがドロップオフ・ポイントです。これを特定してください。ドロップオフ・ポイントは入会してから8ヶ月目かもしれませんし、10ヶ月目かもしれません。それがわかれば、コースを修正するなどの対策ができます。

会員維持率の反対は、離脱率と呼ばれます。つまり何人の会員を失ったか、あるいは会員の何%を失ったかということです。僕は、1ヵ月単位で会員維持率と離脱率を明確にすることをお勧めしています。なぜなら、月ごとに詳細を把握することで、ドロップオフ・ポイントなどの傾向に気づけるようになるからです。ドロップオフ・ポイントを知り、メンバーが退会を決める原因を見極めることができれば、修正することができます。それが、会員維持率を高めることに繋がるのです。

さてあなたは、受講者がある一定の月数会員制サイトに滞在すると、その月を超えて長く会員であり続ける傾向にあることを知っていますか。その月数は、3ヶ月と言われています。最初の3ヶ月を乗り切れば、その人が長く会員になってくれる可能性が高まるのです。時間をかけてメンバーを追跡すると、このような傾向が見られるでしょう。しかし、多くの会員制サイトのオーナーはこれらの数字を追跡していません。 

自分の会員制サイトの会員維持率とドロップオフ・ポイントがわからないと、それを修正するための対策もできません。バケツに穴が空いていても、どこに穴があるのかわからないので、修正できないのと同じですね。

ドロップオフを防ぐためにカリキュラムを工夫する

ドロップオフを防ぐ方法を見てみましょう。ドロップオフ・ポイントが把握できたら、ドロップオフを防ぐためにドロップオフ・ポイント近くに魅力的なコンテンツを配置しましょう。僕たちのCashLabというサブスク商品では、1つのモジュールを1ヶ月ごとに公開しています。なので、もし3ヶ月めにドロップオフが多ければ、3ヶ月目のコンテンツをテコ入れします。

具体的には、3ヶ月目でeBookやワークシートを多めに配布したり、スペシャルゲストとの対談動画を撮影しても良いでしょう。2ヶ月目までに出してこなかったような、それまでとは違うコンテンツを出すと良いでしょう。この先のモジュールでカバーする内容を予告編として撮影するのも良いでしょう。

この段階で今後のロードマップになるサクセスパスをもう一度渡しても良いです。そうすることで、メンバーは自分のこの後の成長をイメージでき、サイトを続けるモチベーションが上がります。ポイントは、その際に会員が手を動かせて自分の成長を感じられたり、会員が見てそれ自体が面白かったり、この先の続きが気になるような内容にしてあげることです。

また別の戦略として、毎月増えるマンスリーコンテンツを渡しても良いでしょう。これは本編であるコアコンテンツに加えて、サイドの補助的な内容をマンスリーコンテンツという形で毎月追加するものです。コアコンテンツだけでは飽きが来てしまうようなお客さんでも、毎月新しいマンスリーコンテンツが入ることで継続しやすくなります。

Monthly-Contents

僕らもCashLabという月額の商品の中で、自分たちの月初ミーティングを公開するマンスリーコンテンツを出しています。毎月、月の初めに小川さんとZoomミーティングでその月の方向性とタスクを確認するのですが、そのミーティングを録画して会員向けに公開しています。 毎月話し合う内容が異なり、その月起きていることにフォーカスしているので情報の鮮度も高く、マンスリーコンテンツの内容としてすごく適しています。 同時に、ミーティング内で出てきたタスクリストも会員向けに公開しています。

あなたも自分のサイトのメンバーが気に入ってくれそうなコンテンツを用意して、 ドロップオフを防ぐ戦略を考えてみてください。 大事なのはドロップオフ・ポイントの近辺にそのコンテンツを配置することです。

まとめ:会員を追跡して維持率を把握する

会員維持率を上げるためにできることはたくさんあります。しかし、一度にすべてを試すことはお勧めできません。僕たちが最初にある会員制サイトを始めたとき、会員維持率は約90%でした。これは、初期の会員制サイトの維持率としては、かなり良い数字です。 しかし、少しずつ異なる会員維持率戦略を導入していくうちに、それは90%から91%、94%、95%へと変化していきました。実際、僕たちのグループの他のメンバーからは、97%以上、98%以上の維持率があるという驚くような話を聞くこともあります。

会員維持率は、絶対に追跡しておきたい数字です。会員維持率を知ることで、少しずつサービスを改善していくことができます。会員維持率とドロップオフポイントは本当に重要だということを覚えておいてください。それでは、また次回お会いしましょう。

会員制サイトにおける重要な数字 EPL:1回のローンチあたりの利益

Last updated on 2021年12月22日 By 石崎力也(編集者)

今回のレクチャーでは、会員数を増やすために、どのくらいの予算を使うべきかを知る方法をお話しします。前回、顧客生涯価値の話をしましたが、これは会員制サイトを開始してから時間をかけて確認する指標です。しかし今回は「すぐに新しい会員を1,000人増やしたい。どうやって予算を計算したらいいのか?」といった疑問に答える指標を紹介します。 

効果的に会員制サイト規模を拡大するためには、新規メンバー獲得のために費やすことができる予算を知っておく必要があります。僕は、前回紹介した顧客生涯価値を会員制サイトの成功度合いの指標として見ていますが、今回解説する数字は、ローンチやプロモーションの成功を測る指標として考えています。今回紹介する数字はEPL (Earnings per Lead)と言って1つのプロジェクトやキャンペーンに対して、1人のお客さんが払う価格のことです。LTVとの違いは、LTVがあなたの複数のプロモーションを横断して最終的にあなたのビジネス全体に落ちる金額なのに対して、EPLは1つのプロジェクトに限定している点です。

見込み客1人からの利益EPLの計算方法

僕は自分の会員制サイトにおいて、クリックやコンバージョン、成約率などの膨大なデータを把握しています。しかしその中でも特に重要な数字は、1キャンペーン中で見込み客1人あたりから得られる利益つまりEPLです。この数字は本質的には、1人の見込み客が僕たちにとってどれくらいの価値があるかを意味するからです。僕はこの時にEPLの数字を見ることで、ローンチやプロモーションの成果を測定しています。

ちなみにこの数字は電卓で出せるくらい簡単な計算でわかるので、数学の勉強は必要ありません。それでは、具体的にEPLの計算方法を見ていきましょう。あるプロジェクトをローンチした時の例を解説しながら、計算していきます。

それぞれの集客ソースから何人が登録したかを集計する

僕たちがあるプロジェクトをローンチする際に、ある程度の見込み客リストを持っていたとしましょう。そして、そのリストから実際に5,000人が購入してくれたとします。多くのビジネスオーナーは購入者数つまり5,000人という数字だけを見てローンチの成功度合いを測ろうとします。しかし僕たちは、全ての見込み客リストから、何人がプロジェクトに参加してくれたのかを調べます。Eメールリストから、Google広告から、あるいは他の動画広告から、それぞれ何人が登録してくれたのかを数えるのです。

僕たちの見込み客リストには、もともと10,000人がいたかもしれません。するとその中から、5,000人が参加したに過ぎないのです。最初から最後までのローンチ全体の中で、どのプラットフォームから何人が参加を選んだかという数字を探してください。

EPLは、1回のローンチで得た収益を見込み客の数で割れ

次に僕たちが見るべきは、1回あたりのローンチから得られた収益です。例えば、1回のローンチで5,000人から200万円の収益を得たとします。この場合、1回のローンチにおいて、1人あたりから得られた収益であるEPLは200万円を5,000人で割ったもの、つまり400円です。

こう言うと、多くの人は疑問に持ちます。「それは良い数字なのか?悪いのか?どう判断したらいいのだろう?」 その答えは場合により異なります。なぜなら、全ては相対的なものだからです。1ヶ月後、2ヶ月後に別のプロモーションをした時に、400円以上の収益が出たとしましょう。すると、初回の400円という数字は良いものではなかったと分かるわけです。

しかし、これはあくまで「1ヶ月目だけで200万円」だということを覚えておいてください。加えて2ヶ月目以降の定期課金が入ってきますから、実際の顧客1人あたりから得られる最終的な収益であるLTVは、もっと高いはずです。

見込み客1人から得られる利益をCPAの指標にせよ

気をつけたいのは、ここまでの計算で得た数字EPLは、1ヶ月目の見込み客1人あたりの収益に過ぎないということです。1人の会員が2ヶ月以上滞在すれば、1人の見込み客あたりの収益も上昇します。そして、ほとんどの会員は2ヶ月以上滞在するでしょう。もちろん、メンバーの平均的な滞在期間がわかれば、新しいメンバーに対して平均的な見込み客あたりの全体的な収益を計算できます。

今回の例では、平均的な会員の滞在期間が5ヶ月だとします。このとき僕たちは、EPL400円に5をかけて2,000円と計算することができます。そして、見込み客あたりの収益が2,000円だとわかったとき、それが次のプロモーションにおけるウェビナーや動画、または次回のローンチにかけるべき予算となります。

1人の見込み客を獲得するのに必要なコストをCPA(Cost Per Acquisition)と呼びます。広告で消化した総額を、獲得人数で割ればこのCPAを計算できます。今回はこのCPAが2000円以下であれば、利益が出るということになります。新たに見込み客を得るためにどれだけの投資ができるかの指標となるので、これは非常に重要です。

僕たちは、Google広告のような有料広告を使用しています。それは新しい見込み客を得るための最も効果的な方法のひとつです。会員制サイトのオーナーから「どのくらい広告費に費やす必要があるか?予算はいくらに設定すべきか?Google広告に費やすべき総額は?」という質問をよくもらいます。その数字は、以前に行ったローンチやプロモーションの効果によって変わります。

2,000円の見込み客を獲得するために、どれくらいの予算をかけてもいいのかを知っておく必要があります。それぞれの見込み客がどれだけの価値があるかを理解するのです。最終的にこの数字が分かれば、今後、新規会員数を獲得するために、どれくらいの予算を投資したら成果を上がるかを想定することができます。

初めて会員制サイトを立ち上げる場合の予算の出し方

「初めて会員制サイトを立ち上げる場合、どれくらいの費用を掛けたらいいのでしょうか?」。これは本当に良い質問です。初めての場合の予算は、推測によって決定するしかありません。もしあなたが初めて会員制サイト立ち上げようとしているのであれば、僕からの一番のアドバイスは「Googleの広告にあまり多くのお金をかけないように」ということです。

広告経由のトラフィックは、オーガニックのお客さんに比べるとびっくりするぐらいコールドです。 やっぱり反応率はオーガニックには勝てませんし、何より不安定です。いつ広告がBANされるのか、どんな客層に広告が露出するのか?なかなか把握できないところがあるからです。予算もすごい速さで消化されていきますから、会員制サイトの立ち上げ初期には広告はオススメできません。

代わりにもしあなたが、既存のコミュニティやトラフィックソースを持っているなら、たとえそれが小さくても、そこから始めるのが良いでしょう。無料で使えるメールリストやソーシャルメディア、コミュニティやプラットフォームなどから始めてみてください。 そして、2回目以降にローンチをするときには、初回で測定された数字を用いて、有料広告を追加していきます。

プラットフォームによる違いを理解する

もうひとつ言えることは、見込み客を集めるプラットフォームが異なれば、見込み客から得られる収益も異なるということです。

これは会員制サイトのオーナーとして本当に重要なことです。例を挙げてみましょう。先日、ある会員制サイトオーナーと話していました。彼女は全国各地で講演会をしている女性です。彼女はサイトを立ち上げたばかりで、様々なイベントで講演を行い、そこで見込み客を集めています。そして、彼女はどの見込み客がどの講演をきっかけに彼女のサイトに登録をしたのかを追跡しています。そうすることで、簡単に1人の見込み客を獲得するためにかけた費用を計算できます。そして年末には、どのイベントでどのような収益を上げたかが分かります。

その数字を用いて、翌年はどのイベントで講演すれば一番効果が出るのかがすぐにわかります。1人の見込み客あたりの収益が最も高いイベントに参加すれば良いのです。それは必ずしも最も多くの人が参加するイベントではないかもしれません。しかし、1人の見込み客あたりの収益が最も高かったイベントであり、つまり、最も多くの彼女の会員制サイトメンバーを生み出したイベントなのです。これは、とても理にかなっていますね。

彼女は講演会ごとの獲得メンバー数を測定しましたが、僕たちも同じことができます。例えば新規メンバーがGoogle広告から来たのか、Udemyからなのか、あるいはYouTubeや他のソーシャルメディアから来たのかを数えるのです。プラットフォームごとに、1人あたりから得られる収益が違うのがわかると思います。ここで重要なのは、あなたが見込み客あたりの収益の計算方法を理解していることです。 基本的な考え方を知るだけで、細かい計算をせずとも、どうすれば効率的に1人あたりの収益を増やすことができるのかを知れます。そしてこれが、プロモーションに投資する金額の指標となるのです。

まとめ:1回のローンチから発生する利益を知る

今回は、1回のローンチで見込み客1人から得られる利益であるEPLについて、考え方や計算方法を解説しました。この数字は、あなたのビジネスを拡大するためにますます重要になります。なぜなら、あなたは様々な戦略を取り入れる上で掛けられる予算の指標になるからです。こうやって、数字にも段々強くなりながら、スマートな会員制サイト運営を目指してください。

もし、今回のレクチャーが少し難しいと感じたら、もう一度見直してみてください。このレクチャーを理解することで、1回のローンチに掛けられるコストを見積もることができます。すごく大事な数字であることを改めて強調しておきます。それでは、次のレクチャーでお会いしましょう。

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