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Emigration

オランダの生活費は日本より高いのか?【全世界対応の物価比較サイトも紹介】

Last updated on 2023年11月29日 By 石崎力也(編集者)

オランダの移住を検討する際に現地での生活費のことが気になっていませんか?オランダの物価が高いと聞くけれど、実際に日本と比べてどのくらい高いのか?そういった細かい情報が無くて困っているかもしれません。オランダ在住者の視点を交えて、オランダの生活費について解説していきます。

オランダは周りのEUの国と比べても比較的賃金が高い国です。そのため実際に生活するとなるとやはり物価が気になるはずです。オランダに移住してしまってから困らないように、ここであらかじめ生活費のイメージを作っておきましょう。また仮に物価に変動があったとしても最新の物価データをネット上で調べる方法についてもお伝えします。

結論:オランダの生活費は高いです

まずは気になっている方もいると思うので、結論から先にお伝えします。オランダの物価は高いです。僕はオランダに住んでいますが、便利過去に子供2人がいる家族4人の生活費を合計したところ約54万円ほどでした。それは次のような構成で成り立っていました。

  • 賃貸:20万円(全体の37%)
  • 光熱費:3万円(6%)
  • 健康保険:4万円(1人2万円、子供は0円)(7%)
  • 食費:10万円(18%)
  • 外食費:0円(0%)
  • 習い事:8.5万円(16%)
  • 移動費:1万円(2%)
  • 教育費・保育費・幼稚園の費用:3万6000円(7%)
  • 娯楽費:1万円(2%)
  • 通信費:1.3万円(2%)
  • 雑費:2万円(4%)
  • ——————–
  • 合計:54.4万円

ちなみにこれはオランダ移住当初の生活費で、今は下の子供2人が週4で保育園に行っているので、保育費だけで毎月4000ユーロの出費になります。賃貸や光熱費も上がり、生活費は2倍ほどに膨らんでいます。

オランダでのだいたいの生活費の感覚を掴んでもらえたと思います。それではもう少し細かい部分について見ていくことにしましょう。

Cost of living funda

まずは家賃について見ていきましょう。僕はよくオランダの不動産サイトのfunda.nlを見ています。ここにはマンション、戸建て、賃貸、売買を含む様々なオランダの不動産情報がまとめられています。写真もたくさんあるので見ていて楽しいです。

アムステルダムの家賃の高いエリアだとだいたい85平米で月2500ユーロ(40万円)ほどの家賃が必要になります。45平米のワンルームだとだいたい月1600ユーロ(25万円)です。

同じアムステルダムでも比較的落ち着いた場所であれば、85平米の部屋で月2000ユーロ(31万円)ほどです。45平米のワンルームなら月1400ユーロ(21万円)です。家賃に関しては総合的に東京に比べると50%以上も高く、ずいぶん高く感じます。ちなみにオランダの物件はすべてFull Furnishedなので家具が最初から付いています。ソファやテーブルなどを買い揃える必要がなく便利です。

Cost of living uniqlo eu ultra light down jacket

輸入品は値段が高いです。日本人になじみのあるところで言うと、ユニクロがすごく高いです。ウルトラライトダウンを例に取ると、日本では7000円くらいで買うことができます。それがオランダでは80ユーロもします。日本の1.5倍ほどの値段が付いていて、ウルトラライトダウンなのに1万円を超えてきます。

Uniqlo airlism steteco

ちなみに僕はステテコの大ファンです。どのくらいファンかというとステテコを365日履いています。はい、雪のチラつくオランダの冬でも長ズボンの下はステテコです。東南アジアを旅行していた頃も毎日ステテコで過ごしていました。オランダに来てからはさすがに冬はステテコの上にズボンを履くようになりました。でもステテコの習慣は今も深く僕の生活に刻まれています。

オランダに移住する際にイオンで買った激安のステテコを何枚か持っていきました。いずれも穴が空くくらい履き倒しました。それでいざオランダでステテコを探してもなかなか見つかりません。日本のユニクロではステテコも扱っていますが、EUのユニクロではステテコの扱いは無し。毎回、日本に一時帰国する度にステテコを大量に買って帰ります。

食料品はそこまで高くない

オランダでは外食は高いのですが、食料品自体はそこまで高くありません。もっと正確に言うと、日本より少し高いものもありますが、逆に安いものもあります。高いものと安いものが混在しており、それでバランスが取れています。

Cost of living cheese

例えば500グラムのチーズが1000円、1リッターの牛乳が200円、鶏胸肉が100gで150円くらい。このあたりは日本とほとんど変わりません。逆にフルーツや野菜などは日本よりも安いです。例えば1キロで換算するとトマトが450円、リンゴが340円、ジャガイモが230円です。

外食をするとオフィス街のランチがだいたい2700円です。東京のオフィス街であっても1000円くらいで何か食べられると思います。オランダでは外食になると一気に日本の倍以上に価格が跳ね上がります。だいたいビッグマックのセットで1600円くらいします。

人的サービスは高い

オランダは人的サービスが高いです。これは働いている人の賃金の高さを考えれば当然のことかもしれません。外食が高額になる理由もこの人件費の高さだと思います。先日家族全員で日本とフィリピンに帰るために、保険適用外のワクチンを3人分打ちました。その3人分で800ユーロ(12万円)ほど掛かりました。

ですが、そのワクチン接種の前に医師の診察があります。その費用だけでも220ユーロ(3.5万円)でした。予め打つワクチンの種類も決まっているのですが、ただドクターと話すだけでそのくらいの金額を取られます。ものすごい高額です。

あとはオランダに移住する際に移民弁護士に色々な手続きをお願いしました。移民弁護士から請求書が来たのですが、1時間の労働に対して最低でも150ユーロ(2.3万円)ほどの報酬が発生します。移民弁護士は専門性を持った知的な職種ですから、そのくらいの報酬が発生するのは当然です。インターネットビジネスで個別コンサルティングが高額であるのと同じ理由です。

起業家ビザでオランダに来ると最初の更新は移住から2年後になります。もちろん自分でやっても良いのですが、ここでも移民弁護士に更新手続きをお願いします。書類にサインしたものをスキャンしてメールで添付するだけであとは全て処理してくれるので楽です。

オランダの滞在ビザの取得方法に関する記事はたくさんあります。ですが、ビザの更新に関する情報を検索すると途端に記事が少なくなります。そのため更新に関する情報は少なめです。情報の数が圧倒的に少ないものは専門家に任せておいた方が心労は軽減されます。

我が身を振り返ってみて、いざエネルギーが必要になったときにそれが枯渇していることが多かったです。それは自分で全部やろうとしてきたからです。そのため自分以外の人ができることを生命時間削ってまでやる必要はないという考えに自然と行きつきました。ちなみに更新の際の移民弁護士の費用は1時間あたり900ユーロ(12万円)掛かりました。ですが手続きが圧倒的に楽でした。

世界中の生活費を調べられるサイト

オランダの生活費を片っ端からお伝えしていっても良いのですが、時期によっても生活費は変動します。そのため中々最新の情報を手に入れられなくて困る場合もあるでしょう。そこでご自身でオランダの生活費を調べることのできるサイトを紹介します。このサイトを知っていれば、必要なタイミングで最新の物価データを調べることもできます。全世界の物価に対応しているので、オランダに限らず世界各地の物価を調べる事が可能です。

サイト1:Expatistan

1つ目のサイトはExpatistan.com(エクスパティスタン)です。元々国外移住者のことを英語でexpatriate(エクスペイトリエイト)、略してexpatsと呼びます。そこから文字ってサイト名がつけられています。国同士の生活費の差を比較表示してくれる便利なサイトです。

Cost of living expatistan

使い方はトップページで今住んでいる都市と移住先の都市を入力してください。そうすると両者の差がパーセントで表示されます。下の方に生活費の差を次のような項目ごとに詳しく表示してくれます。

  • Food:食費
  • Housing:住居
  • Clothes:衣料品
  • Transportation:移動手段
  • Personal Care:医療やパーソナルケア
  • Entertainment:娯楽

Cost of living expatistan 36percent

試しにアムステルダムと東京を比較してみます。そうするとTOTALではアムステルダムの生活費の方が36%高いと表示されています。さらにFoodならFoodの項目をクリックすると、具体的に何がどのくらいという数値を見ることができます。1つ1つクリックしてみると詳しい情報を知ることができるのでとても参考になります。

Cost of living expatistan 2percent

数年前に僕がオランダに移住した頃にもこのサイトを見たことがありましたが、その時は両者に2%の差しかありませんでした。各地の物価、また為替によってそれぞれの生活費が変動するということは覚えておいてください。

サイト2:Numbeo

もう1つのサイトはNumbeo.com(ナンベオ)です。このサイトも便利です。生活費の他にもQuality of Lifeを比較できるページもあり、統計情報も細かく載っています。

Cost of living numbeo

使い方は、トップページでお目当ての都市名を入力してください。そうすると次のような項目が出てきます。

  • Restaurants:レストラン
  • Markets:スーパー
  • Transportation:移動手段
  • Utilities (Monthly):光熱費、通信費
  • Sports And Leisure:レジャー
  • Childcare:子育て
  • Clothing And Shoes:衣料品
  • Rent Per Month:家賃
  • Buy Apartment Price:マンション価格
  • Salaries And Financing:平均年収や金利

Cost of living numbeo summary

それとサマリーとして「家族4人で移住した場合の家賃以外の生活費が3300ユーロ」みたいな情報まで載っています。その国での生活費をパッと調べるのにはすごく便利です。

Cost of living numbeo menu

また生活費の他にも次のような統計情報を見ることができます。

  • Quality of Life:全般的な生活の質
  • Crime:犯罪
  • Health Care:医療
  • Pollution:汚染や公衆衛生
  • Traffic:交通事情

Quality of life comparison tokyo amsterdam

例えば総合的な生活の質はアムステルダムと東京でどっちが上か?とか、犯罪ならどういう種類の犯罪が多いのか?過去3年で犯罪は増えているのか?といったデータを見ることができます。あとはオランダであれば通勤に半分の人が自転車を使っていると知ることもできます。東京の場合は半分が電車通勤です。東京の通勤時間がオランダの1.5〜2倍ということもデータでわかります。

ぜひ海外移住する場合は、これらの統計データを色々な角度から眺めてみてください。もちろん実際に住んでみてからの自分の肌感覚が大事にはなりますが、オンライン上でもある程度のイメージを付けることはできると思います。

まとめ:オランダの生活費は日本より高い

ここまでオランダの生活費を解説してきました。最後に要点を5つにまとめました。

  • アムステルダムを例に取ると家賃が東京よりも50%以上も高い。
  • 輸入製品は高額でユニクロは日本の1.5倍ほどの価格である。
  • 食料品は高いものと安いものが混在しており日本と同等レベルである。ただし外食は日本の2倍以上である。
  • オランダは賃金が高いため自然と人的サービスも高額になる。
  • ネット上で最新の物価データを調べるにはExpatistanとNumbeoがオススメである。

【失敗が怖い?】オランダ移住前に知っておくべき仕事や生活のリアルを解説

Last updated on 2023年11月22日 By 石崎力也(編集者)

オランダに移住した日本人のリアルな感想が知りたい。あなたはそう思っていませんか?僕は実際に日蘭通商航海条約を使って、日本からオランダに移住しました。これから移住を検討している段階で知っておきたかったオランダ生活のリアルをお伝えしていきます。これからお伝えする内容はすべて僕の実体験に基づいています。

ネットを検索しているとオランダへの移住の方法を紹介しているブログ記事は沢山あります。その一部はオランダへの移住支援を仕事にしている人たちが書いています。ですが、オランダに住んでみて感じた現実的な話に関してはまだまだ情報が少ないと思います。そこでオランダ移住を検討している方が考えている疑問を解消していきます。オランダで起業は可能なのか?オランダは税金が高くないのか?オランダの教育は実際どうなのか?オランダの医療はどうなっているのか?このような疑問に在住者目線でお答えしていきます。

生活のリアル1:オランダ移住には収入の良い仕事が必要

オランダに来るのであれば、あらかじめしっかりした稼ぎのある仕事が必要です。オランダは物価が高いからです。確かに日本人がオランダに住むためのビザを取ろうと思ったら起業家ビザというものを発給してもらうこともできます。なので、オランダに来てからビジネスをやろうという発想が浮かんでくるのは理解できます。でもよく考えてみてください。

仮にオランダ語ができない人が日本からオランダに来ていきなりビジネスを立ち上げて生活できるでしょうか?こう考えると分かりやすいかもしれません。日本語ができない外国人が日本に来て自分でビジネスをやる。かなり厳しいと思いませんか?もちろん既に顧客基盤などがあるならば無理ではないかもしれません。でもあなたの友達がそんなことを言い始めたら、やはり止めると思います。

僕は実際にオランダで起業したという日本人のブログなどを読みますが、みなさん大変そうです。現地の日本人向けのサービスだったり、オランダ移住を希望する日本人のサポートと言った仕事がほとんどです。そもそもオランダに住もうとする日本人の数が圧倒的に少ないので、正直なところビジネスとしてはなかなか厳しそうです。

かといってオランダに住む日本人以外の人向けのサービスも大変です。いくら日本文化が海外で人気があるといっても、例えば日本から盆栽を持ってきてオランダで外国人に売ろうと考えるかもしれません。僕が見る限りそれは難しいと思います。オランダのマーケットは閉鎖的なので、なかなか僕ら日本人が入り込む余地がない。これがオランダに住んでいる僕の感想です。

なのでオランダに移住する場合には、ビジネスをやっていてご自身がオランダに移住しても問題ないというのが良いでしょう。または起業家ビザではなく、オランダ企業に雇われて移住するというパターンが良いと思います。いずれにしても物価が高いので、オランダに来る時点で良い仕事を見つけておくというのが必要だと思います。

生活のリアル2:オランダの税金は高いがうまく使われている

オランダは北欧に位置しています。北欧といえば、スウェーデンやノルウェーのような国を思い浮かべると思います。そして北欧は高福祉国家という印象を持っている日本人が多いはずです。オランダも同じです。オランダも税金が高いですが、やはり福祉が充実しています。税金が高いだけでなくそれらが上手に使われ、市民である僕らがその恩恵を感じられています。

Bike lane

まず、街のインフラが整備されています。例えば自転車専用レーンです。これは車道とは別になっている自転車専用の道路で、オランダの特徴といっても良いでしょう。自転車専用レーンがあるおかげで、自転車でも長距離の移動が苦になりません。渋滞なしで素早く移動できるようになっています。

Japanese road bikelane

久々に日本に帰るとやはり日本では自転車用の道がうまく整備されていないことに気づきます。日本の場合、自転車の走るスペースがあまりありません。歩行者用道路では減速しろとなっている一方で、車道に無理やり線を引いて自転車用スペースを作ったりしています。僕はオランダで時速35キロほどで電動自転車を漕いでいるので、片道10キロは余裕で自転車移動の圏内に入ってきます。ですが日本ではその速度での移動はとても難しいと感じました。

Japanese road bump

また日本の道路は一見綺麗に見えますが、ツギハギ部分も意外と多くベビーカーを押すのも大変な部分がありました。こういった道路などのインフラは毎日使うので、きちんと整備されているかどうかは人々の生産性と生活の質に影響してくると思っています。そういう意味でも、オランダは財源をうまく生産性と生活の質を向上させてくれる部分に割り当てていると感じています。

また高い税金は子供の学費にも有効に利用されています。お子さんのいる家庭はさらに高福祉国家の恩恵を受けられるはずです。オランダでは義務教育が公立、私立に関わらず無料です。オランダの義務教育は4歳〜18歳なので、その間ずっと学費を払わなくて良い。すごく手厚いです。

ただし義務教育が始まる前に保育園などを利用する場合は費用は高額になります。ですが収入や資産状況に応じて、政府から手当が出たりします。僕は子供が4人いるのでわかりますが、子供が多い家庭ほど支払った税金に対して得られるベネフィットが大きいと感じています。

生活のリアル3:オランダの学校制度は子供の主体性を尊重している

オランダの義務教育は学費が無料というだけで終わりません。その内容も素晴らしいです。よく北欧の教育制度が素晴らしいと日本でも紹介されます。僕は実際に子供を現地の学校に通わせている親としても、オランダの学校制度に満足しています。

オランダの学校では、子供の積極性を引き出すような授業になっています。子どもたちは、学校に行くと今日は何を勉強するかということを朝一番に自分たちで決めます。自分たちでポストイットなどを使って「今日はこれ」というように自主的に自分の時間をマネジメントしていきます。それから毎日図工のような授業があり、よく制作物を家に持って帰ってきます。

そういった図工のような活動は子供たちも喜びます。オランダの学校ではいかに教育を楽しくするか?という視点でカリキュラムが組まれていると感じます。それが社会システムの中に組み込まれていると感じています。この学校制度は素直に、オランダに移住して良かった点だと胸を張って言うことができます。

そのおかげでうちの子供たちは、毎日学校に行くのを楽しみにしています。学校に通い始めて何年か経ちますが、未だに学校に行きたくないと言われたことは一度もありません。親であれば子供が楽しく学校に行けるのであればいくらでもお金を掛けても惜しくないと思うはずです。これは親としては本当に喜ばしいことです。

生活のリアル4:移住したら病院に行く機会はほとんど無い

オランダに移住したら、ほとんど病院に行く機会がないと考えておいてください。それは病院に行く前にホームドクターという名のかかりつけ医のところに行くことになるからです。オランダでは医療システムとしてこのホームドクター制度を採用しています。病気になったらまず自分のかかりつけ医のところに行き、それでも治らない場合だけ紹介状をもらって病院に行きます。

ただし、ホームドクターに予約を入れてもそれが2週間先になったりすることもあります。冗談のような話なのですが、その間に大体の軽い病気は治ってしまうんです。風邪とか腰痛といったものも2週間もすれば治ってしまいます。

Nl hospital ambulance

じゃあ緊急の場合はどうするの?と思うかもしれません。大丈夫です、安心してください。緊急の場合は病院も受け入れてくれます。実は僕はオランダで一度救急車で病院に搬送されたことがあります。スケボーの練習中に体を強く打って、気づいたときには救急車で病院に運ばれていました。

腎臓、肺、脇腹を強く打ち、転倒直後は呼吸がゴロゴロ言っていたので内出血及び内蔵器官の破裂が疑われたようです。最後の記憶は高い天井に仰向けに浮き、スケボがとんでもなく高く空に向かって飛んでいくものでした。病院に着いてからは一通り検査をしてくれて、最終的にはトラウマ専用のセラピストまでつけてケアしてくれました。

生活のリアル5:天気が悪いので外出が億劫になる

オランダは天気が悪いです。これは色々なところで伝えられている通りです。ですがここでは僕が生活レベルでもう少し具体的なことまで踏み込んでお話してみようと思います。天気が悪いということは、自然と外に出る回数が減って家の中に引きこもりがちになるということです。雨がよく降るので外に出るのが億劫になります。

また子供がいるとこの天気の悪さは外出にさらに影響を与えます。外は風が強いので実際の気温よりも寒いことが多いです。そのため厚着が必要になります。ですが家の中は暖房が効いていてTシャツで過ごせるくらい暖かい。そのため、子供と一緒に外出するときに服を着せて脱がせるのがかなり大変です。これだけで外出する意欲を失いそうになります。

Netherlands inside house

僕の住んでいるデン・ハーグは都市なので人口はある程度密集しています。ですが、それに対して外に出ている人の数が少ないんです。天気が悪いせいか分かりませんが、みなさんお家にいる人が多い。オランダに来て最初の1年でこのことを強く感じました。オランダ人は家の中を快適に整えるという国民性があります。卵が先が鶏が先かわかりませんが、天気のせいで家の中を快適に整える文化になったのかもしれません。

とにかくオランダに来ると家から出る機会が減ります。僕は子供たちがいるので、学校や習い事の送迎などまだ外出の機会がある方です。フリーランスの方はオランダに移住されたら、通勤の必要がなければ確実に家から出なくなります。それが嫌であれば趣味や習い事、ジムなど外出するための予定を自分のスケジュールに組み込むことをオススメします。

まとめ:実際に移住するとブログだけでは分からないことが見えてくる

ここまでオランダ移住を検討する方に知っておいて頂きたいことについてお伝えしてきました。最後に要点を5つにまとめました。

  • 移住後にオランダで起業し安定した収入を得るのは難しい。物価の高いオランダで移住するならばあらかじめ収入の良い仕事を得ることが重要である。
  • オランダは税金が高いが高福祉国家のため税金が上手に国民生活のために分配されている。子供がいる家庭は税額に対して得られるベネフィットがさらに増加する。
  • オランダの学校教育は子供の主体性を重視しており素晴らしい。子供が積極的に学校で学びたくなる仕組みが整っている。
  • オランダにはホームドクター制度があるため、滅多なことでは病院に行かなくなる。
  • オランダは天気が悪いため外出が億劫になる。フリーランスで通勤が無い場合はさらに外出の機会が減るため、趣味や習い事など積極的に外出する機会を作ることを推奨する

【移住者が解説】オランダ人はコーヒーが大好きは本当か?

Last updated on 2024年9月3日 By 石崎力也(編集者)

オランダ人でポピュラーな飲み物は何だろうと疑問に思ったことはありますか?実はオランダではコーヒーがとても好まれています。でもなぜコーヒーが好まれるのか?なぜ彼らはコーヒーを飲むのか?オランダのデン・ハーグに家族で移住した日本人の視点から、それについて語ってみようと思います。

https://youtu.be/fn1BL586FZw

オランダは酪農のイメージが強いためか、ミルクやチーズが美味しいとイメージする日本人が多いようです。確かにミルクやチーズは新鮮ですが、フランスほどの美味しさはありませんでした。オランダではみんなコーヒーを飲みます。現地の人はどんなタイミングでコーヒーを飲むのか?そして僕自身がオランダで生活していて実際に見聞きした情報をもとにお伝えしていきます。

オランダ人はコーヒーをよく飲む

質問投稿サイトのQuoraでは「オランダの国民的な飲み物は何ですか?」という質問に対して、コーヒーや紅茶という回答がなされています。しかも紅茶を飲む人よりコーヒーを飲む人の方が多いと注釈がついています。またQuoraには、オランダ人がコーヒーを飲むのは気候が影響していると書いている人もいます。

「曇りや雨が多いと眠りに落ちやすくなり、オランダ人はコーヒーを飲むと目覚めやすくなります。」なるほど、確かに天気の悪いオランダでは太陽の光で目を覚ますという機会が少ないです。その代わりにコーヒーの助けを借りるというのはすごく納得のいく理由だなと思いました。

またオランダ人は、Gezellig(ゲゼリグ)という言葉をよく使います。これは心地良いとか、天気の悪いときに友達と楽しい時間を過ごすこと、という意味があります。オランダではこのGezelligに象徴されるように、コーヒーを飲んで友達とカフェで語り合うみたいなのが文化として定着しています。

至るところに無料のコーヒーマシンがある

実際に街中の至るところにコーヒーマシンが置いてあり、それが無料で提供されています。例えば習い事の教室。スケボーやスノボーのクラスにもコーヒーマシンがあったし、オランダ語の学習クラスにもコーヒーマシンが置いてあり、横に紙コップが置いてあります。

Inburgering free coffee

他にも娘のダンススクールの待合室や、Inburgeringと言われるオランダ語のテスト会場の前でも無料のコーヒーが提供されています。娘のレッスンが終わるまでの待ち時間、テストが終わった後の休憩時間などにやっぱりコーヒーを飲みたくなります。

Dutch language class free coffee

本当にあらゆる場所に無料のコーヒーが置いてあるんです。タダでコーヒーが飲めるようになっています。僕のサーフィンのスクールでも海の前にバーがあります。時間があればインストラクターがコーヒーを淹れてくれます。僕は無料のものが大好きなので、ついついそういう場所に立ち寄るとコーヒーを1杯口にしてしまいます。

僕、石崎力也のコーヒー遍歴

僕はこれまでの人生で結構コーヒーを飲んできました。高校生の時にカフェインによる覚醒効果だけを期待して缶コーヒーを飲みはじめ、社会人になってフィリピンの甘すぎる3 in 1 コーヒーにハマりました。

Kopiko 3 in 1 coffee

ちなみにフィリピン人の義理の父さんはただでさえ甘いkopikoというブランドのコーヒーに砂糖を入れて飲んでいたのでたぶん早死にすると思います。僕は2013年からしばらくの間世界旅行していましたが、インスタントコーヒーをブラックで飲むのが習慣になりました。

Brewville espresso machine

仕事が軌道に乗ってからはBrevilleというオーストラリアのエスプレッソマシンを買い自家焙煎するほどコーヒーにさらにハマりました。ちょうど越後湯沢にリゾートマンションを借りて、シーズン中毎日ウィンタースポーツをしていた頃です。たぶん1日5杯くらい飲んでいたと思います。

世界旅行をストップし、オランダに定住してからもDelonghiのコーヒーマシンで毎日3杯くらいはコーヒーを飲んでたと思います。でもある方との出会いをきっかけにコーヒーのがぶ飲みを辞めるようになりました。それは栄養療法の専門家である宮澤賢史さんとの出会いでした。

栄養療法は、薬ではなく食事や栄養で体のパフォーマンスを上げるものです。カフェインは一時的には覚醒状態にしてくれますが、その効果が切れるとガクッとパフォーマンスが落ちるとのことでした。そこからカフェインをなるべく避ける生活をしはじめました。しかもカフェインには中毒性があります。

僕は宮澤さんにカフェインを止めてもらって日々のパフォーマンス上がることに気付きがカフェイン中毒から抜け出しました。今では宮澤さんに内緒で旅行中だけこっそりエスプレッソを飲むか、待合室に置かれたコーヒーを見て「ちょっとだけ」飲むくらいに抑えています。オランダというコーヒー好きの国にいる限り、ある程度は避けられないことなのかもしれません。

まとめ:オランダはコーヒー文化の国である

ここまでオランダのコーヒー文化について見てきました。最後に要点を3つにまとめました。

  • オランダではコーヒーが好んで飲まれるが、これは曇や雨の多い気候への反応だとする意見がある。
  • Gezellig(ゲゼリグ)という言葉は、コーヒーを飲んで友達とカフェで語り合って心地よい時間を過ごすといったオランダ文化を象徴している。
  • オランダでは公共の場所の至るところにコーヒーマシンが置かれ、無料のコーヒーが提供されている。

【移住者必見!】オランダで友達や知り合いを作る3つの方法

Last updated on 2023年11月15日 By 石崎力也(編集者)

オランダに移住して知り合いが出来なかったらどうしよう?そんな風に不安に思っていませんか?実際に家族でオランダに移住し、デン・ハーグで生活をしている僕がオランダでの交友関係についてお伝えします。また友達の作り方もいくつかお伝えするので、移住を考える際の参考になるはずです。

https://youtu.be/MCgutu4gl3U

オランダは日蘭通商航海条約のおかげで、日本人にとって移住ビザの取りやすい国になっています。僕もこの条約を使って、オランダでの居住ビザを獲得した人の1人です。でも実際にオランダで生活を始めてみると、当初はなかなか知り合いができませんでした。ですがいくつかの方法を使って友人を作ることで、移住先の生活を豊かなものにすることができました。その方法についてお伝えしていきます。

オランダで人と仲良くなるのは難しい

オランダで他人と仲良くなったり、友達になるのは難しいとされています。ネットで検索してもオランダ人は威圧的だとか、あまりフレンドリーじゃないと書いてあります。僕も実際にオランダに住んでいますがネット上の意見に同意します。普通に生活しているだけでは友達が出来たりすることはないと思います。

とはいえ、オランダに移住し長く生活していくためにはやはり他人とのつながりは大事になります。僕は人間が生活するには何らかのコミュニティが大事だと思っています。なので孤立してしまうと、長くその場所に居続けるのは困難です。では友達を作ることが難しいオランダでどうやって友達を作れば良いのか?その方法をいくつか紹介します。

友達を作る方法1:子供の学校のつながりを使う

まずお子さんと一緒に移住している場合は、お子さんの学校のつながりが使えます。オランダでは小学校が4歳から始まります。4歳までの間に子供を保育園に入れることもできます。そういった子供の学校で知り合うパパ友ママ友と仲良くなる方法が1つです。学校で知り合う人たちの半数は移民です。

Nl school dadmomfriends

オランダは移民の国なので、色々な国からの移民やハーフの人たちがたくさんいます。一般的にオランダ人はオランダ人同士で仲良くし、移民は移民同士で仲良くなる傾向があります。息子の親友はオーストリア人とメキシコ人のハーフです。他にもセルビア人、イタリアとフランスのハーフの子と仲が良いです。

Nl school dadmomfriends2

このようにして子供経由で僕もよく移民のパパ友ママ友と仲良くなります。どのくらい仲良くなるかというと、休みの日に一緒に電車で美術館に行ったりする。そのくらい仲良くなります。

友達を作る方法2:言語クラスに通う

次に紹介する方法は、オランダ語のクラスに通うことです。オランダでは移民に対して、居住を続ける条件としてオランダ語のテストに合格することを求めています。このテストはInburgeringと呼ばれ、オランダ語の読み書きとスピーキング、リスニング、そしてオランダ文化に関する問題が問われます。

Inburgering mobile

オランダに住み始めてから5年間の間にこのテストに合格しないと、その先オランダに住み続けることができません。なので移民の人たちは必死にオランダ語を勉強するわけです。そのため街にはオランダ語のスクールが沢山あります。僕もそのうちの1つに通っています。当然ですが、来ている人たちは移民です。そのため、みんな移民同士でわかり合える部分がたくさんあります。

オランダの天気が悪い話、オランダの食事が美味しくない話などで一緒に盛り上がったりして仲良くなります。オランダに来て感じること、苦労していることなどを聞くとやはり共感できる部分があるのだと思います。あとは毎回のクラスで定期的に顔を合わせる点も交流を促進してくれる大事な要素です。ぜひ1人で勉強せずにオランダ語のクラスに行くことをオススメします。

友達を作る方法3:趣味や習い事を始める

3つ目の方法は、新しい趣味を始めることです。僕はサーフィン、スケボー、スノボーを趣味として楽しんでいますが、それぞれにクラスがあります。ほとんどがグループレッスンなのでそこで多くの人と知り合うことができます。あとやはり共通の趣味があると、仲良くなるスピードが早いです。みんな競い合ったり教え合ったりして仲良くなっています。

Surfsuit

趣味がないという人でも移住を機に新しい趣味に挑戦することをオススメします。住む環境が変わると、今まで出来なかったアクティビティのチャンスが開けたりするからです。例えば今まで海の近くに住んだことのない人が、海の近くに移住すればサーフィンなどのマリンスポーツをやる機会を得ることができます。

単純に友達作り抜きにしても、環境が変わって今まで手を出してこなかったアクティビティに手を出すというのも楽しい経験になるはずです。マンツーマンのレッスンでも良いですが、やはり友達を作りたいならグループレッスンを選んでください。そうすれば多くの人とすぐに近い関係になれるはずです。

最低限として英語は勉強しておこう

友達を作る方法を紹介してきましたが、ここで抑えておいて欲しい大前提があります。それは英語力です。いくら趣味や性格がマッチしたとしても、コミュニケーションが取れなければ親睦は深まりません。たまに「英語ができずにオランダに来ても大丈夫ですか?」と聞く人がいますが、僕は英語は必須条件だと思っています。

なので、オランダに来てしっかりこの土地に住みたいと思うのであれば最低限英語は話せるようにしておいてください。仮にオランダ語が話せなくても、英語ができればなんとかなります。もちろん、移民だけでなくオランダ人とも仲良くなりたいと思うのであれば、たどたどしくても頑張ってオランダ語を話してやろうくらいの気概が大事です。

英語を勉強する場合、どこから手をつけて良いか迷うでしょう。TEDで有名になった言語学者のクリス・ロンズデールが面白い提案をしています。それは言語学習を始めたその日から、言語を単なるお勉強ではなく実際のコミュニケーションの手段として使うというものです。例えば言語交換のパートナーを探して、英語を教えてもらう。またはオンライン英会話なども有効です。このようにまず友達作りの土台として英語の会話能力を育てることをオススメします。

まとめ:アクティビティに参加して移住先で友達を作る

ここまで移住先で友達を作ったり、コミュニティの一員になる方法をお伝えしました。最後に要点を4つにまとめました。

  • オランダで人と仲良くなるのは難しいので工夫が必要。子供がいる場合は、子供の学校を通じて親御さんと友人になりやすい。
  • オランダ滞在に必要になるテスト対策として、オランダ語の言語クラスに参加すると移民と仲良くなれる。
  • 新しい趣味や習い事を通じて新しい人と仲良くなれる。パーソナルレッスンではなくグループレッスンであれば、より多くの人と知り合うことが可能である。
  • ここで紹介したいずれの方法で友達を作るとしても、土台となる英会話能力は必要である。まずは実際に使うことを想定して人とやりとりをする方法で英語の能力を高めておくことを推奨する。

【移住前に知っておきたい】日本人がオランダ生活を後悔し帰国してしまう理由は?

Last updated on 2023年11月15日 By 石崎力也(編集者)

あなたはオランダ移住をしても続かないのでは?と不安な気持ちになっていませんか?移住の難しさは、実際に生活してみないとその土地での生活のしやすさが掴めない点です。そこで日本人がオランダ生活を辞めたいと思うような理由を、オランダ在住者からの視点で考えてみました。実際に在住者である僕の実生活に基づいてお話していきます。

オランダは日本人が比較的移住しやすい国です。そういったプラスの面だけが強調されているようですが、移住後何年かで続かなくなってしまう人も多いだろうと思います。それはネット上にあるオランダ生活のブログが2、3年くらいで止まったりするのを見ているとなんとなく分かります。良い面もたくさんあるオランダですが、ここからは日本人にとって帰国を考えてしまうような理由に絞って見ていきましょう。

理由1:物価が高い

オランダは物価が高いです。恐らくこれがオランダを離れるメインの理由でしょう。これは何度強調しても強調しきれません。特にフリーランスで日本と取引をして日本円で稼いでいる人は大変です。元々物価が高いのにユーロに両替した途端に一気に1.5倍くらいに感じるからです。日本人だから物価が高いというわけではなく、ヨーロッパの人もオランダの物価の高さには驚くようです。

例えば日本人がイギリスに行くと物価が高いと思う人が多いです。イギリスの物価は日本の1.5倍〜2倍くらいだと言う人が多いです。ですが、そのイギリスの人たちがオランダに来ても物価が高いと思うそうです。家賃も高いですし外食なども高額です。

Nursery school invoice2

特に子供がいる場合は、子供関連のサービスにすごくお金が掛かります。小学校が4歳からなので、それまでに保育園に入れようと思ったら月に3700ユーロとか5000ユーロくらいします。子供1人預けるだけなのにそのくらい掛かるのです。そのため、小学校に入るまでは祖父母や親が家で子供を見ているご家庭が多いです。

正直、オランダで生活するにはお金が掛かります。それでも僕はそれを上回るベネフィットを感じているので、オランダ生活を続けられています。ですが、経済的にキツかったりオランダ生活に価値を見いだせない人にとっては、オランダの物価高は帰国を決断する大きな理由になるはずです。

理由2:天気が悪い

オランダは天気が悪いです。これは物価が高いことに並ぶくらい有名な話です。日本の梅雨みたいなものをイメージしてもらうと良いと思います。ほとんどの日がどんよりと曇っていて、晴れの日は1年の間でもかなり貴重です。

Nl hague bad weather rain

それに雨も多いです。1日中降っている雨もあれば、急に降ってくる雨もあるので厄介です。常に荷物の中にレインコートを入れて生活しています。

冬はさらに日照時間が極端に減ります。オランダはサハリンくらいの高緯度にあります。そのため、夏と冬の日照時間の差が大きくなります。夏は夜10時くらいまで明るいのですが、冬は4時半くらいに真っ暗になります。冬はヨーロッパの人たちも日照時間が少ないせいで冬季うつ病になります。そのため、日照時間の不足によるビタミンDを補うためにみんなビタミンDのサプリメントを飲んでいるくらいです。

理由3:アポイントメント文化が面倒

オランダでは天気が悪いことの他にも、社会システムからのストレスもあります。その1つがアポイントメント文化です。オランダでは市役所に書類をもらいに行くのにも事前のアポが必要です。しかも混んでいるとそれが結構先になります。日本なら住民票が欲しければ市役所でその日に発行してくれます。

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恐らく公務員の仕事量をコントロールして、効率的に運営しようという考えなのだと思います。ですが利用する側からすればすごく使いづらいシステムです。一度ポルトガルへのビザ申請のために無犯罪証明書(VOG)が必要になりました。市役所に証明書をもらうためのアポを入れたのですが、6月上旬に入れてアポが8月の終わりでした。だいたい3ヶ月くらい待たされるのが通例のようです。

ただしアポイントメント文化にも例外がありました。それは出生届です。オランダで子供が生まれたときに出生届を出しましたが、その時だけはアポ無しで市役所に入れました。稀にそういった例外もあります。僕の場合は日本人なのでオランダの出生届を和訳して日本大使館にも提出しました。戸籍を行政書士に頼み取り寄せてもらいオランダにいながら日本のパスポートを作りました。

アポイントメントシステムを取り入れることで、利用者の待ち時間を無くしたりスタッフの仕事を効率化しているのだと思います。ですがそれがあまりにも強すぎて、疲れてしまうのだと思います。少なくとも日本のサービスに慣れた僕からはかなりの違和感がありました。こういうものに耐えられない人は早々にオランダから撤退してしまうのかもしれません。

理由4:医療制度が厳しすぎる

実はオランダは高福祉国家と言われていますが、医療制度に関しては少し扱いが異なると思います。特にホームドクター制度はオランダの医療制度の特徴的な部分です。ホームドクターとはかかりつけ医のことです。英語ではGP(General Practitioner)と呼ばれます。オランダでは病院に行く前に必ずこのホームドクターを通すことになります。

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例えば風邪を引いた場合は、直接病院に行くのではなくまずはホームドクターに連絡します。そしてホームドクターに診てもらい対処できればそこで終了です。ホームドクターでは対処できないとなって初めて病院を紹介してもらえます。なので、日本でよく見る「病院がおばあちゃんのたまり場になってる」みたいなことは起きないようになっています。

ですが、これもアポイントメント文化同様に不便です。さすがに緊急の場合には病院側も受け付けてくれるようです。ちなみに僕はスケボーの練習をしていて、頭を強打し一度救急車で運ばれたことがあります。その場合にはもちろんアポ無しで病院に入って治療を受けることができました。ですがすぐに病院に行けないというのは日本人の感覚からするとかなり不便な感じがします。

理由5:学校に関する決まりが厳しすぎる

オランダの教育システムは素晴らしいです。子どもたちが学ぶことを自発的に決められたり、自立を育む仕組みが組み込まれています。また学校の中だけで学習が完結するよう工夫されており、家に持ち帰るような宿題は一切出ません。教育の内容としては申し分ないと思っています。

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ですが、オランダの学校はその分ルールが厳しくなっています。まず登下校は必ず付き添いの大人が必要です。子供たちだけで学校に入ろうとしても、門のところで止められます。また登校時間も朝8時20分から30分の間のように厳しく制限されています。早すぎてもダメ、遅れると門が閉まるので中に入れてもらえません。この辺はルールがとても厳格です。

また子供が学校を休む際のルールもすごく厳しいです。僕は旅行が好きなのでオフシーズンに子供の学校を休ませて旅行に行きたいと思います。ですがオランダでは子供を正当な理由なく休ませると罰金になります。恐らく子供が教育を受ける権利を保障しているのではないかと思います。

なので子供を休ませて旅行に行ったり、勝手に日本に帰ったりすると休んだ日数に応じて罰金が適用されます。ただしその反面で正式な休み(School Holiday)が結構あります。これが大体年間で16週間ほどあります。日本の学校休暇は合計すると8週間分くらいなので、日本の2倍くらいの休みがあることになります。ですが、日本人から見ると学校のルールがとても厳しいというのは間違いありません。

まとめ:物価が高く天気が悪くルールに厳しい

ここまで日本人がオランダ移住に見切りをつけてしまう理由について見てきました。最後に要点を5つにまとめました。

  • オランダは物価の高い国である。そのため経済的に厳しかったり、物価に見合う価値を見つけられない場合はオランダを去る理由になりうる。
  • オランダの天気の悪さ、冬場の日照時間の短さなどに耐えられない場合もオランダ移住を続けるのは難しくなる。
  • オランダでは市役所での書類取得などを含めたサービスを受ける場合、必ず事前のアポイントメントが必要になる。時間もかかるため日本人からすると不便に感じる。
  • オランダはホームドクター制度を採用しており、緊急時を除いてはすぐに病院に行くことはできないので不便である。
  • 教育制度は良いものの、登校時間に制限があったり無断欠席に罰金が適用されるなど、学校に関するルールが厳しい。
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