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石崎力也のコンサルティング「いしこん」

年収1000万円以上のネットビジネス経営者を対象にデジタルコンテンツの販売方法とマーケティングオートメーションの導入方法に関する情報を発信するブログ。

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Life

EU運転免許試験に合格しました|5-Bullet Friday – 2021年7月16日

Last updated on 2021年7月17日 By 石崎 力也

どうもこんにちは、石崎力也です。オランダで生活する石崎の近況を毎週、5つの項目に分けて紹介する5-Bullet Fridayです。これから毎週お送りしていきます。今回は記念すべき第1回(昔何回か試したことある気がするけど…)

1. 観た映画:Monster

良い映画でした。陪審制の是非や司法制度の欠陥を問う映画はたくさんあります。主人公は陪審員の総意でモンスターにも優秀な学生にも転びうる、その危うさを追いながら観ていました。https://www.netflix.com/title/81121351

Netflix-Monster

2. 達成したこと:EU運転免許試験に合格

eu-drivers-license

EU運転免許パスしました。試験員は中年女性のオランダ人でした。教習で練習したルートは一切使わず、デルフトに行きそこで2つの特殊項目(僕の場合は路上駐車とベンチリバース)をやり、ナビゲーションを使って試験会場まで帰ってくる流れでした。

3. 食べたもの: ベジタリアンパスタと4ユーロの白ワイン

vegepasta-4eurowine

肉食減らして消化の負担を軽減し次の日のパフォーマンスを上げる、、、という建前。でも本音もそれに近くて、肉食生活に疲れたのもあります。こっちに来てベジタリアンフードを週に4食取り入れることで、いろんな種類のチーズをこの歳になって経験しました。

4. 石崎の時間割: 下の画像を見てください

week-timetable

月曜はいしこんとジム。火曜は赤ちゃん見ながらオランダ語とギター。水曜はサーフィン、スノボとジム。木曜はサーフィン、スノボとギター。金曜は赤ちゃん見ながらFX個別レクチャーを受けて、スノボとジムです。家族の習い事を平日に集めたので、土日は旅に出ています。

(以下は理想)
・スノボ週3は多く感じているので、1コマをオランダ語の勉強に割り当てたい
・ビデオグラフィやりたいのでサステナブルな方法で土日にカメラを回せないか
・月曜日の午後4時までにいしこんと動画撮影2本を終わらせたい

【鉄則】仕事はやった時間ではなく、売上に繋がっているかどうかで計測する

5. 聞いてる音楽: Mr.Children「皮膚呼吸」

キーボード小林武史じゃないですね。女性ですね。歌詞もメロディーも素敵です。レンタカーの中で最初に聴く曲はこれに決めました。サビの部分で興奮してアクセル踏みすぎないようにしつつ。

今週はオランダに来て1年でした。これから家族でお祝いしようと思います。

それでは、また来週もお楽しみに!

石崎力也

【家族4人の生活費】オランダで普通に生活をするために月額いくらの収入が必要か?

Last updated on 2020年12月7日 By 石崎 力也

YouTubeのメンバーシップでこんな質問をいただきました。

「ところでオランダで普通に暮らしていくには月額どのくらいのインカムが必要なのですか?」

インカム。収入ですね。たぶん毎月100万円くらいの収入があれば、困ることはないんじゃないかなと思います。

オランダの賃貸

一番高いのが賃貸です。僕たちは今、家賃20万円の場所に住んでいます。もしこれがアムステルダムなら、たぶんくらいするんじゃないかなと思います。アムステルダムでは、一人暮らしで毎月1500ユーロが下限だと不動産屋さんから教えてもらったことがあります。

正直、賃貸以外の生活費については、調べたことはありません。たぶん、僕の妻も毎月どれくらい使っているか把握していないはずです。それはたぶん、お金を無駄に使っているという感覚がないからだと思います。

僕は人生の半分を競馬場と競艇場で過ごしてきましたが、お金を無駄に使っている時ほど出費に敏感になります。これ、ギャンブル中毒の人ならよくわかると思います。例えば、競馬場で1万円スってしまうとします。その後にユニクロに行くと、ああ、1万円もあればウルトラライトダウンと、ヒートテックと、フリースも買えるんだなってことに気づき、後悔し、ギャンブルをやめようと刹那的に思うけど、寝て起きたらまた競馬場にいる自分を発見します。それが中毒というものです。

僕らは小さい子供が二人もいるのでレストランにも行けないし、栄養面を考えてUber Eats を使うこともほとんどありません。1500円くらいでトンカツ定食を食べれる場所が近くにあればいいんですけど、オランダにはそういった価格帯で美味しいレストランは皆無です。ブランド品を買うわけでもないし、お金を貢ぐ相手もいませんし、お酒に溺れているわけでもない。

僕に限らず、あなたも、普通程度の収入を得ていて、普通程度の出費しかしないのであれば、仮にオランダのような生活費が高いと言われている場所でも、それほどお金の心配をすることなく生きていけるんだと思います。僕自身、今よりもお金がなかったときにニューヨークに1ヶ月滞在したこともあります。シドニー、シンガポール、シカゴ、バンクーバー、クアラルンプール、ハノイ、釜山でも長期滞在しました。オランダに来る直前まで、いろんな場所に住んできましたが、どこかが特別高いということは感じたことはありません。地元の人しか知らない安くて美味しいお店があるように、その地域にしばらく住めばお金を節約しつつ効用を高める方法を自然と身につけていくものです。ニューヨークに住んでいる時は、セブンイレブンで$2のピザを食べてましたし、ベトナムではプール付きの大きな家に1ヶ月6万円で住んでいました。無駄遣いをしない限り、インターネット経由からある程度の収入があれば、世界中どこでも生きていける、これが偽りのない感想です。日本人の平均年収くらいもらってて、無駄遣いをしていないのであれば、きっと毎月の出費を勘定することなく、また来月の収入を試算することもなく、世界中どこででも生きていけるはずです。

これから羅列していく光熱費、健康保険、食費、外食費、移動費、教育費、保育費、通信費、娯楽費などもあくまでもただの数字です。厳密に為替を用いて計算したわけでもないし、クレジットカードや銀行の明細を確認して数字を確認したわけでもありません。だいたいこのくらいという丼勘定で試算しました。

オランダの賃貸に限らず、全ての生活費は、人生の優先順位に照らし合わせて、いかようにも変化させることができる値です。食に強いこだわりがあれば僕ら以上の出費になるだろうし、習い事に興味がなければ娯楽費などはゼロにできます。あくまでも人それぞれだという点を理解した上で続きをご覧ください。

オランダの光熱費

実は知らないんです。毎月€200を大家さんに支払っていて、1年経ってから帳尻合わせをする仕組みなので、毎月のガス代とか電気代とか全くわかりません。でもたぶん、うちは追加でお金を払うことになります。サーフィンに来ている友達に聞いても、大体の人が追徴されているようです。Expatistanという世界の都市ごとの生活費を算出しているサイトによると、85平方メートルのおうちに二人で住んだ場合、平均で1ヶ月€166かかるそうです。うちの場合は、4人家族なので単純計算2倍にはならなくとも、1.5倍くらいにはなるんじゃないでしょうか。そう考えると、毎月請求されている€200は妥当な数字です。いきなり1年分を支払えと言われて、その金額の大きさにびっくりするよりかは、毎月€200払っておいて、後でちょっとだけ追徴される方が、なんとなく合理的に思えてきます。毎月3万円くらいと考えておきましょう。

オランダの健康保険

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健康保険の比較サイトにいくと、一覧で金額が見れます。そうです、オランダの健康保険は、複数の選択肢の中から自分たちで選ぶシステムです。デフォルトで表示されている€110は、最低限のものです。この中に歯の治療費は含まれていないので、年に2回のクリーニングを追加したり、あるいは虫歯になることを見込んでオプションをつける人がほとんどです。オプションをつける時も、来年子供を産むつもりはあるか、とか海外旅行保険も含めるかとか、代替治療を希望するか、決められた病院にいくかそれとも全ての病院で使えるものにするかなど、たくさんの質問事項に答えていきます。もちろんこれら質問に対して「子供を産むつもり」「歯も虫歯になる予定」「海外旅行もガンガン行く」し「代替治療を受けたい」と答えていくと、保険費用は上がっていきます。だいたい一人当たり€200と見込んでおきましょう。

18歳以下の子供は無料です。親の保険に自動的に組み込まれます。いま、息子と娘が歯医者に行っていますが、これまで請求されたことはありません。それどころか、歯ブラシやら、タイマーやら、おもちゃやらと色々と物をもらってきてました。娘が歯医者に行ってたくさんおもちゃをもらって帰ってきたのを見て、息子さんは「俺も行く」と意気込んでいました。歯医者に行って早速、歯科医に「治療おわったら、僕もおもちゃもらえる?」と聞いてて、妻は赤面していました。

オランダの食費

さてさて。先ほど妻に聞いたら、ネットスーパーで毎週€200くらい使うそうです。じゃあ1ヶ月だと€800くらいですね。これが食費。毎月10万円ほど。日本のネットスーパー「おうちでイオン」を使っている時も同じくらいの金額だったはずです。オランダが特別高いってことはないんだと思います。卵12個で500円ほど。リンゴ1kgで300円。ワインが1000円ほど。パンは1個150円。牛乳は1リットル200円ほど。苺は1パック300円。これは日本よりも安いですね。アジアの食材を販売しているお店で豆腐を買ったら1パック500円ほどしました。これは日本よりも高いですね。

オランダの外食費(レストラン)

外食について見ていきましょう。うちはほとんど外食しません。小さい子供がいるから外で食べてもリラックスできません。吉野家とかガストみたいな、お手頃な値段でまあまあ美味しいお店というのが皆無です。マクドナルドでは1つのセットが1000円ほど。日本の1.5倍から2倍の価格です。以前、イタリア人のガブリエルとロッテルダムでレストランに行きました。€60のコース料理を頼みましたが、前菜以降の料理が出てきません。会計を済まそうとしているガブリエルに聞いたら、今先ほどあなたが食べた鶏肉料理がメインで、その横に乗っている野菜が前菜とのこと。まじ?まあ多少の脚色はあれど、オランダで外食をするというのはそういうことです。

オランダでの習い事にかかる費用

僕は、土曜日を除いてほぼ毎日ビーチでサーフィンをするか、室内スキー場でスノボとスキーをしています。こういった習い事のお金を計算してみましょう。オランダ人は習い事が好きなんだと思います。これまでいろんなジャンルのレッスンに参加してきましたが、何か習い事をするのは彼らの生活の一部なんだなと思う機会が何度もありました。例えば海に行けば、たくさんの人たちがマリンスポーツを楽しんでいます。階下に住むエリックも、よくヨットで航海に出かけます。丁寧に手入れされた赤色のアウディに荷物を詰め込み、無事を祈っててくれと言葉を残し走り去っていきます。

かくいう僕たちも、いろんな習い事をしています。うちの妻はオランダ語のランゲージスクールに通っています。1回のレッスンが3時間で6000円です。毎週通っているので、毎月24000円ですね。うちの息子はキックボクシングジムに週3で通っています。これが毎月1万円ほど。僕は週に3回サーフィンをします。そのうち2回はインストラクターと一緒にやっています。これが毎月2万円。スノボとスキーは、入場料とギアのレンタル込みで毎月1万円。こちらは年間パスを購入していますから、12で割った金額です。さらに毎週木曜日の午後にギターのプライベートレッスンがあります。ギターの先生に1時間€40を支払っています。月額に換算すると、2万円ほどでしょうか。

フィットネスジムに毎月1万円ほど払っています。これまで自重で筋トレしてましたが、子供がキックボクシングを始めたタイミングでフィットネスジムに通い始めました。子供を待っている間にマシンで筋トレしてます。

合計、9万円ほど習い事にかかっています。

いったん定住して、子供が学校に行き始めると、以前みたいにバックパッカーするわけでもないし、旅行に行く回数もグッと減りました。これまで航空券やホテルに払ってきたお金に比べれば、毎月9万円の出費なんて安いもんです。そのために働いているとも言えます。

僕みたいなストレスに弱い人間は、1日8時間以上仕事して、上司に詰められて、家に帰ってYouTubeで猫の癒し系動画だけを見るような生活を送っていると、お金はかからないかもしれませんが、確実に精神を病んでしまいます。

労働市場における自分の価値を高めて、働く時間を減らして、たくさん好きなことをすることで、やっと自分のメンタルを正常に保てているような状態です。

僕の友人に、高給取りの弁護士がいます。仮にAさんとしておきましょう。彼は世間が羨むような報酬を得ています。先日、彼と一緒にクリニックに行って腸内環境を調べてもらいました。検尿したおしっこを凍らせて、FEDEXのメディカル便で検体が腐る前にアメリカのバージニア州まで送りました。血液検査をして、毛髪検査をした結果、僕たちは病人からはほど遠いほどの健康だと言われました。健康診断を受けても問題は検出されないと。ただし、最上級の健康を目指すには、腸内環境を整えたほうがいいとアドバイスをもらいました。僕たちは今、お医者さんと管理栄養士のマンツーマン指導のもと、カゼインフリー、カフェインフリー、グルテンフリーの生活をしています。そしてたくさんのサプリメントを飲んでいます。あくまでも暫定的なもので、腸内環境がよくなればまたパンを食べてもいいし、ヨーグルトも食べてもいいそうです。サプリメントもやめていいそうです。Aさんは僕よりも若干、腸内の環境がよくないようでした。サプリメントの量も僕よりも多いし、食事制限も僕より厳密にやっています。

Aさんはドクターに尋ねました。「なぜ僕の腸内は汚れているのですか?」と

お医者さんはこう答えました。「大抵の病気は、ストレスと食事が原因です。もしAさんが石崎さんのように週4時間しか働かないのであれば、病気になることはないでしょう」と。「そういう意味で、オンラインコースを販売するビジネスモデルは、労働時間が少ない割に収益性が高いので、病気にならない1番の仕事です」と付け加えられたところで、僕ら3人はZoomミーティングで爆笑していました。でも、これって笑い事ではないと思うのです。あなたが日本にいたとしても、仮にオランダに来たとしても、仕事だけの人生だったら病気になってしまいます。それは生活費云々の問題ではありません。あなたが病気になり死んでしまえば、可愛いお子さんにもう会えなくなります。愛する奥さんになんて言葉を残して死んでいくのでしょうか。僕が習い事や趣味にお金を使っているのは、それはただ単に「好きなことだけをして生きていたい」というだけではなく、ストレスフルな人生から脱却して長く楽しく家族で生きていきたいという切実な思いからやってきているものです。アジア人は欧米人に比べて、自殺する確率も高いし、鬱になる割合も高いです。精神疾患を抱えやすい遺伝子のS型が人口の80%を占めるという研究もあります。つまり5人に4人は、ストレスに弱いのが日本人です。自分はストレスに強いと思い込んで過労して遊ばないのも1つの選択ですが、自分はストレスに弱いと認めて、人生からストレスを減らすために生き方を変えるのも1つの選択です。僕はストレスに弱いです。だから習い事にたくさんのお金を使って、人生における好きなことをやっている割合を増やす努力をしています。習い事というとわりとライトな印象を受けますが、僕にとっては生命の存続に関わる事項でもあります。

オランダの移動費

次は移動にかかる費用ですね。僕たちは車ももっていませんから、移動は基本的にトラムとバスと徒歩です。トラムとバスの料金ですが、日本とそれほど変わらないんじゃないかなと思います。少なくとも特別高いとかそういうことはないはずです。大学生の頃、図書館でTOEICの勉強をするためにわざわざ澄川駅から札幌駅まで地下鉄で移動していましたが、片道250円ほどだったと記憶しています。僕の家からビーチとか室内スキー場まで片道€2くらいなので、似たようなもんじゃないでしょうか。

ちなみに交通機関の支払いに、Apple Watch が使えないので、ちょっとだけ不便です。

土曜日を除きほぼ毎日、海かスキー場に行っています。往復で500円ほどです。1ヶ月1万円ほどでしょうか。

オランダの教育費・保育費・幼稚園の費用

次は教育費・保育費・幼稚園の費用ですね。

息子の小学校は無料です。不定期で学校から任意の寄付のような支払いを求められます。それらもたいした金額ではありません。年間10万円を超えることはないと思います。もしこれがインターナショナルスクールであれば、学費が発生するようです。妻が通うランゲージスクールには、子供をインターナショナルスクールに入れているインド人のママがいます。彼女によると、毎年80万円ほどの学費がかかっているそうです。

幼稚園は、無料ではありません。前年度の所得によってかかるお金は変わるようです。うちの娘は2歳の頃から幼稚園に通っています。曜日によって、午前の日と午後の日が変わります。例えば、月曜日は朝8時30分から11時30分まで、というふうに。ACCESSという英語圏のママ友ネットワークには1時間あたり€8、だいたい1000円と考えておけばいいと書いてありました。週に3日、3時間ずつ子供を幼稚園に預けるなら、1ヶ月で合計36時間ですから、3万6000円となります。

もし両親が共働きで、もっと長く見てもらいたいと言うことであれば、デイケアや保育園の選択肢があります。

サーフィン仲間に共働きのママがいます。彼女は朝8時から午後6時まで子供をデイケアに預けており、1日€80発生するそうです。月に20日預けたとしたら、毎月20万円ほどかかる計算になります。そのママも、その夫も比較的、多く給料をもらっていると本人が言っていました。高給ゆえ、政府から税金還付や手当てはほぼないに等しいとのこと。オランダでは、子供が小学校に入るまではお金がかかると言われています。

これは僕の主観的な感想になりますが、オランダは経済がよく回っていると思います。僕はかつて高校生の時、テレアポのバイトをしていました。アポの成約件数に応じてベースアップしていきます。最高で時給1600円まで上がりましたが、きっとオランダでは時給1600円では求人しても人は集まりません。2019年、ビザの申請のためにロッテルダムのお部屋を一ヶ月借りました。ルームメイトのイタリア人・ガブリエルはプログラマーで、週4で月に€5000の給料をもらっていると言っていました。毎月60万円ほどでしょうか。オランダ人の平均所得が世界第6位なのも理解できます。

賃金が高ければ、人的なサービスの値段も上がります。オランダのレストランや飲食は一般的に高額です。それは人が介在するサービスだからであり、彼らの時給が高ければ、当然ながらその分が支払い金額に上乗せされることになります。

まるで鶏と卵の関係のように禅問答にはなるのですが、お客さんに請求する金額が高いから給料も伸びるのか、あるいは給料を高く設定しているからお客さんに請求する金額も高くなるのか、僕にはよくわかりませんが、少なくともそのビジネスが続いている以上、その価格にお金を払う人たちがいることは間違いありません。

僕はオランダに来る前に沖縄県の名護市にいました。家の後ろにほっともっとがあり何度か利用しましたが、どうやって250円で弁当を作っているのかいまだに不明です。アプリで購入してお店に弁当をとりに行くと、手際よくテキパキと弁当を作るおばちゃんたちを発見します。もしかしたら僕らがほっともっとの弁当に1000円でも2000円でも払うようになれば、おばちゃんたちの時給は上がるのかもしれません。そういう意味では、過度な価格競争は働き手にとってあるいは経済にとって不健康なものなのかもしれません。

それは僕が飯の種にしている、インターネットビジネスでも同じです。忙しそうに働いている人たちを見ると、商材の単価が安いことに気づきます。彼らは自らの能力を過小評価して、お客さんは「このくらいしか払ってもらえないだろう」と決め込んでいるように思います。労務を提供する側も、これくらいしかお金をもらっていないのだから、相手に与えるものはそこそこのものでいいと考えてしまいます。そういった悪循環を繰り返していると、労働市場における価値ってずっと低いままなんじゃないでしょうか。だってスキルも伸びないからです。

僕がお勧めするのは、まるでオランダ経済のように一旦、高い金額を自分の商品やサービス設定してみることだと思います。例えば商材に1時間10万円のコーチングセッションを用意してみるとか。1時間で10万円の価値を相手に提供しようと考えたとき、僕たちは真剣に悩みます。何をすればいいか考えます。工夫が生まれます。もしスキルが足りないのであれば、技術を磨くために努力するようになります。そして最初の成約があったときにフリーランスとして大事なことに気付きます。「こんな高い商品にもお金を払う人はいるんだ」ってことに。それもたくさん。

オランダに来て、何かを安いところから買うという発想がなくなりました。そもそも価格競争が存在しないので、どこに行っても商品の値段は同じです。Amazonにある商品がちょっと安いくらいですが、Amazon.nl の品揃えはしょぼいです。仮に欲しい商品が見つかったとしても、フランスやらドイツの倉庫から発送されるので時間がかかります。途中で商品がなくなることもあります。3ヶ月に1回くらいのペースで、商品の未達を経験します。最近、うちの妻がジェイミーオリバーの7 ways という本を買いました。届くまでに1週間かかるそうです。1週間、ワクワクして待ってみても本が届かない。Amazonに連絡してもあと1週間待ってとのこと。さらに1週間待っても本が届かず、ようやくカスタマーサポートが新しい商品を出荷してくれました。それも2週間後に届きました。

まあこういうことがありますから、現地のショップで、彼らが提示する価格で文句を言わずに買うというマインドセットが当たり前になります。

オランダの娯楽費

次。娯楽費。毎日午後8時から10時までNetflixで映画やドラマを見ます。最近ハマっているのは、Undercover、To the lake、Ratched です。YouTube Premiumにもお金を払っています。こういったいくつかのインターネット関連のサブスクにお金を払っています。言語の練習にDualingo。ギターの練習にYousicianとSongsterr。Apple Music にも入っています。Amazonのプレミアム会員です。寝る前に読む黒川博行の小説も、一冊買えば1ヶ月ほど持ちます。1日の終わりにNetflixをカウチで見ているときからすでに半分寝ています。だから寝室でKindleを開いても、数ページで寝てしまいます。なかなかストーリーが先に進まない。毎月1000円ほどのサービスを5つ申し込むとして、毎月5000円になります。さらに小説を1冊買えば1000円。僕はビジネス書や自己啓発書は一切読みません。YouTubeでCasey NeistatとGary Vee、Peter Mckinnon のビデオばっかり見ていますから、割と安上がりです。

もちろん映画館、美術館、劇場に足を運べばもっとお金はかかるでしょう。

パブでお酒を飲めばそれだけお金もかかります。

僕は趣味でビデオグラフィをやっていて、新しいLumixのカメラやレンズが出れば買ってしまいます。でもそれらはイレギュラーな支出ですし、カメラに興味のない人がほとんどだからここでは娯楽費に含めません。

車が好きな人はもっとお金がかかるだろうし、階下に住むエリックのようにヨットを所有していれば船の保管費用がかかります。

オランダでは合法のカジノや、売春、ドラッグにハマれば、それらにお金は使われることになります。

娯楽費に限らず、生活費は、所得やその人の好み、選択、人生の優先順位によって大きく変わることは言うまでもありません。不動産王・ドナルドトランプの生活費や娯楽費は参考にならないということです。

うちの場合、習い事と娯楽費は似たようなもので、習い事にほとんどの金額を計上しているので、娯楽費は毎月1万円ほどにおさまります。

オランダの通信費

次。通信費。携帯の通信料はたぶん日本より安いです。僕自身、日本でキャリアと契約したことがないので詳しくはわかりませんが、僕がかぐらスキー場で一緒に滑っていた人たちは毎月1万5000円くらい払っていると言っていました。もしかしたら割賦払いで iPhone 端末の値段がのっているのかもしれませんが、それでも高いと感じてしまいました。僕がオランダで契約しているプランは、無制限の通話とテキストメッセージと5GBのデータ通信で毎月€11.25です。1500円くらいでしょうか。妻も同じプランに加入しています。2年縛りなどはありません。いつでも解約できます。

インターネットとケーブルテレビがセットになったプラン。こちらは最上位のものと契約しています。動画の編集者さんとフッテージをGoogle Driveで共有するために、上りのスピードが出ていないと永遠に同期されません。だから1番上のプラン。それでも毎月1万円ほどです。NetflixとYouTubeしか見ていないので、ケーブルテレビは要らないのですが、どうやらインターネット単体で契約することはできないようです。テレビでNetflixを起動するまでの間、ディスカバリーチャンネルとナショナルジオグラフィックを1分ほど見て、広大な自然に心を癒してもらっているので、まあよしとしましょう。

オランダのその他・雑費

その他の雑費は、クリスマスと誕生日にプレゼントとしてレゴブロックを買うくらいです。先日、娘の誕生日に1500円ほどのテディベアを近くの雑貨屋さんで買いました。ムッチャ喜んでいました。他にカフェインレスのコーヒー豆を買います。300グラムで1000円ほど。3リットルの洗剤が1000円。洋服はもっぱらH&Mで買います。日本から来るときに、イオンで買ったステテコをのぞき一切洋服を持ってきませんでした。これまでH&Mで15万円ほど使いましたが、それで家族4人分の洋服が揃いました。春夏秋冬、全部。子供の成長は早いので、たぶん買ったもののうちいくつかは来年着れなくなっているかもしれませんが。こっちのユニクロは高いです。ウルトラライトダウンは1万円を超えます。だいたい2万円くらい使っていることにしましょう。

さあここから一気に雑費をリストアップしていきます。

  • ガソリンが1リットル200円
  • 交通機関の定期券が1ヶ月14000円
  • 6日分の風邪薬が500円
  • トイレットペーパー4つで300円
  • 歯磨き粉が1つ200円
  • 映画館のチケットが1500円
  • カプチーノ一杯500円
  • マルボロのタバコが一箱1000円(僕はタバコを吸いません)
  • ハイネケン1本200円

どうでしょう?参考になりましたか?

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Expatistanというサイトに生活費(Cost of living)が一覧で出ています。先ほど東京とアムステルダムを比べてみたら、こんな結果が出ました。食材は東京のほうが5%ほど安いそうです。逆に賃貸はアムステルダムの方が5%高いそうです。トータルの生活費は、東京が2%だけ低い結果になりました。ほぼ一緒ってことですね。

番外編 – サプリメントとプロテイン

さて、最後に。今、僕はお医者さんと管理栄養士さんにマンツーマンでサポートしてもらい、弁護士の友人Aさんと一緒に、最上級の健康を目指しています。カゼインフリー、カフェインフリー、グルテンフリーをしながら、同時にたくさんのサプリメントを飲んでいます。これらサプリメントに加え、毎日20gのプロテインを3回飲んでいます。これらはイレギュラーな出費だし、健康や筋肉に興味のない人には関係のないコストになるので、生活費の中に含めませんでした。なんの参考にはならないと思いますが、今飲んでいるサプリメントを紹介します。

これらのサプリメントは合計で4万円くらいです。僕自身、サプリメントに4万円を払うなんて結構心理的なハードルが高いんですけど、友人の中には19歳の時から毎月10万円のサプリメントを飲み続けている人もいるので、健康マーケットは本当に大きいと実感します。病気の人が健康になるためにお金を使うのは当然ですが、すでに健康な人がそれを維持したりさらに上の健康を目指す時にもまあまあ金がかかるということを今回理解しました。

オランダの生活費とは全く関係ありませんが、僕を担当してくれているお医者さんによると「腸と脳は直接的に関連しているから、腸をよくすると頭がすっきりします」とのことです。これ嘘じゃありません。腸をよくすると、仕事のパフォーマンス上がります。かつての僕のように毎日牛乳1リットル飲んで、パスタとパンとピザを毎週のように食べ、朝からコーヒーをガブガブ飲む人は一旦それらをやめてみると、体の変化に気づくはずです。お医者さんや管理栄養士さんの指示のもとでこういった食生活を改善して、さらに週に3回ジムでパンプアップすると、まず体調が変わります。次に身体も変わります。身体が変わるとマインドも変わっていきます。ビジネス書とか自己啓発書を読んで一時的なモチベーションを得るよりかははるかに、効果の高いマインドの変え方やと僕は信じています。

もし生活が落ち着き、毎日Netflixで映画を見る余裕が生まれてきたら、次はぜひ最上級の健康を目指してみてはいかがでしょうか?たぶんハッピーになれます。

オランダの生活費一覧(大人2人・子供2人)

冒頭で、100万円くらいあれば困ることはないと言いました。最後にもう一度、毎月の生活費を概算してみます。大人二人、子供二人の家族の場合、一ヶ月でいくらかかるか。たぶん100万円もかかってないはずです。

  • 賃貸:20万円(全体の37%)
  • 光熱費:3万円(6%)
  • 健康保険:4万円(1人2万円、子供は0円)(7%)
  • 食費:10万円(18%)
  • 外食費:0円(0%)
  • 習い事:8.5万円(16%)
  • 移動費:1万円(2%)
  • 教育費・保育費・幼稚園の費用:3万6000円(7%)
  • 娯楽費:1万円(2%)
  • 通信費:1.3万円(2%)
  • 雑費:2万円(4%)
  • ——————–
  • 合計:54.4万円

はい、毎月100万円もかかりませんでした。先ほどYouTubeで「家賃」とか「生活費」で検索してみると、青汁王子が家賃240万円の場所に住んでいて、前澤さんが合計9.5億円の車を公開していました。全く名前を聞いたことのない登録者1万人以下のYouTuberでも家賃130万円の場所に住んでいたり、ロンドンの家賃42万円の場所に住んでいたりするビデオも見ました。石川県に住むうちのおかんに毎月の生活費54万円だって言うと絶対に「高い」って言います。僕も高いと思います。いずれお金がなくなったらこういう生活もできなくなるんじゃないかと思いつつも、一方で、生活コストの低いフィリピンやタイ、マレーシアのように暖かい場所に引っ越すのが楽しみでもあります。実際、オランダに来る前は、これら東南アジアの暖かい国に毎年3ヶ月以上は住んでいたので容易にどういう生活になるかシュミレーション可能です。たぶんうまくやっているけるはずです。オケを使って、お尻にパシャパシャ水をかけてトイレするのにも慣れていますので。

僕くらいの年齢になると、生活費をコントロールするより、自分の収入をコントロールする方が楽になってきます。もちろんZOZOタウンの前澤社長のようにすでに大きな金額を稼いでいる人が、さらに収入を2倍にするのは難しいかもしれませんし、サラリーマンのよう会社から給料をもらっている場合も来月の収入を2倍にするというのも簡単ではないでしょう。でもあなたがフリーランサーで、かつ収入が伸びきっていないのであれば、創意工夫次第で来年の収入を2倍にするどころか、5倍、10倍にすることだってできるはずです。特にあなたがインターネットをベースに仕事を作っているなら、その実現可能性はかなり高いと言えるでしょう。まだまだオンラインビジネスの世界はお金じゃぶじゃぶですと、英語圏のビジネスインフルエンサーが言っていましたが、あながち間違っていない表現だと思います。今日の動画で何度か出てきた弁護士のAさんも、舞浜ホテルにある中華のお店ではじめて会ってから1年で月収を3倍くらいにしています。もともと弁護士報酬の高い方でしたが、デジタルマーケティングを積極的に活用して、本当に1年足らずで収入を爆上げさせていました。

もしあなたが働き盛りの年齢であるならば、そしてフリーランスであるならば、生活費をどうこうしようと考えるのをやめて、まずは伸び代のある収入の方を伸ばすことをお勧めします。

仕事を辞められない人の頭の中

Last updated on 2020年10月2日 By 石崎 力也

あるとき、ふと思ったんです。

こんなたくさんレッドブル飲んどったら、本当に翼生えてしまうわって。

長時間労働のせいでたくさんレッドブルを飲まなきゃいけなかったんです。

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長時間労働を辞めようとしない僕の頭の中には、2つの楽観的な仮説がありました。

  1. 自分の人生が時間を経るにつれて良くなっていく
  2. ゆっくりと少しずつ収入が伸びていく

あれは2月のことです。僕は沖縄県の本部町にいました。オフシーズンで安くなっているコテージを1ヶ月借りて、妻と毎日料理していました。目の前には集落に住む人たちが使えるプライベートビーチがありました。ダッチオーブンを使って、パンを焼いたり、シチューを作ったりしました。

雨の日でした。コテージの2階に狭い窓があります。その横にある小さな机で、僕はパソコンを叩きながら考え事をしていました。いつまでこの仕事を続けるんだろうって。

考え事をしながらできる程度の仕事ですから、きっと重要なものでなかったはずです。当時は、1日の大半を成果に繋がらない仕事に費やしていました。仕事をしているだけで安心していました。あの時の自分は、時間の無駄遣いの専門家でした。

部屋の中にいる僕を認めて、外から妻が声をかけてきました。「バーベキューの時間ですよ」って。僕はこう返しました。

この仕事が終わってからね

このゴミみたいなセリフ、何度繰り返したことでしょう。社会人になりたての頃って、まるで中学生がタバコを吸うのがかっこいいと思うように、長時間仕事をしているのがかっこいいと勘違いしてしまいません?

どうせ単調な仕事に飽きてしまうから、すぐに気づくんですけどね。長時間労働なんてクソだって。

この仕事が終わってからねっていうけど、それは暫定的な終わりを意味するだけであって、明日の朝になったらまた仕事は復活します。大抵の場合、仕事は死ぬまで続きます。「この仕事が終わってからね」っていうセリフの中には、私はこの仕事を死ぬまで続けます、私が死んだ時にようやく仕事は終わります・・・という意味も含まれているのではないかってことを、僕は考えていたんです。

そうであれば、このゴミみたいなセリフを繰り返すたびに、自分自身に死ぬまで長時間労働を続けますと宣言しているようなものです。9時5時の労働を次の40年も50年も続ける。500ヶ月連続ギュウギュウ詰め労働を認めるようなものです。

長時間労働に気づいた自分を慰める言い訳は2つ。「人生は良くなっていく」「収入は伸びていく」

ホントかよって、声に出して言いました。誰もいないコテージでひとりごちている僕を見て、妻は何を思ったでしょうか。

本当に人生は良くなっているでしょうか?収入は伸びているでしょうか?それはただの願望ではないか。やりたいことをやらない言い訳ではないか。1週間前より状況は良くなっていない。

もし少しずつ人生が良くなるなら、今の人生は1ヶ月前の人生よりもいいものになっているか。なっていない。

もし少しずつ収入が伸びていくなら、今の収入は1年前の収入よりも伸びているか。なっていない。むしろ不景気のせいで収入は落ちている。

同じことを続けているだけで、自然と何かが良くなっていくことなんてあり得ない。

僕は自分に嘘をつくのをやめました。

500ヶ月連続ギュウギュウ詰め労働にNOを言いました。

https://vimeo.com/186147694

僕は、大好きな島のことを思い出していました。妻の故郷、カタンドアネス島です。マニラにあるニノイアキノ空港から、月水金の3本だけセブパシフィックの飛行機あります。それも午前5時のフライトなので、あの恐怖の空港に午前2時くらいに到着していないといけないです。飛行機を使わないなら、フェリーとバスを乗り継いで18時間です。僕には18時間耐えられる根性はないので、セブパシフィックのチケットを買います。それでも片道3000円ほどです。

ジャングルの中にポッカリとあいた穴。ココナッツの木を伐採した場所に、空港を作ります。もちろん飛行機から歩いて出ます。空港というか、バス停みたいな規模です。外では、義理の父がトライシクルで待ってます。お義父さんが妻を、つまり娘を抱きしめる様子を見て、ああこの人は愛情たっぷりの家庭で育ってきたんだなっていつも思います。サスペンションのない荷台に乗り、地面からの振動をダイレクトにお尻に受けながら40分バイクで走った距離に、妻の実家があります。

本当にこんな原始的な場所で人は生きていけるのだろうかと純真なジャパニーズは思ったのです。

ついこの前、うちのオカンが、オール電化に変えたばかりというのに、カタンドアネス島では、シャワーのお湯を火で沸かすのです。その火も、古くなった茶色いココナッツと庭でかき集めた小枝で、作るんです。とはいえ、数日で冷水シャワーにも慣れました。どのようにトイレをするかはここでは話しません。

寝室から外を眺めると、おかあさん(妻の母)がせわしなく洗濯板で僕のTシャツを洗っています。すぐに外に出て、井戸水をポンプで汲み上げ、自分で洗濯物を洗います。スコールとスコールの合間に差す、強烈な日差しの下で洗濯物を干します。1時間ほどでパリパリになります。文字通り、せんべいみたいな服がパリパリになるんです。

今日はゲストが来たからと、目の前で豚を屠殺(とさつ)します。豚も、死ぬのがわかっているのか、むちゃくちゃ鳴き声をあげるし、超抵抗します。興味あったら「Slaughter Pig」で検索してみてください。慣れた手つきでお義父さんは、豚の血をボールに入れます。僕がなんで血をとっているんですかって聞くと、あとで食べるからって妻は答えます。

僕はカタンドアネス島に行くたびに、お腹を壊します。高熱も出します。1回の滞在で2回、熱を出したこともあります。でも、少しずつ僕のお腹も強くなり、最近ではお腹を壊しても軽症で済むようになりました。

集落ごとのお祭・フィエスタではいつも大歓迎されます。そしてたくさん酒を飲まされた後に、不可解なダンスを踊らされます。日本の歌を歌えと言われて僕はミスチルのイノセントワールドを熱唱します。それほど盛り上がりませんでした。

イオンもないし、Amazonもありません。セブンイレブンはありませんが、サリサリストアはあります。サリサリストアでは、3 in 1 のコーヒー1袋7ペソで買えます。

12ペソ払って、トライシクルに乗って市場にマンゴーを買いに行きます。キロ70ペソです。5個買って、300円くらいでしょうか。新鮮なマンゴーは、頭が弾けるほど美味しいです。

マニラにいる時に、妻が僕にいうんです。「ママのためにオーブン買おう」って。良いアイディアやね、買おう買おうって賛同します。5000ペソ、1万円くらいのオーブンを買いました。移動する時に荷物は嵩張ったけど、義理の母が嬉しそうに料理している姿を見て、全てチャラ。次の日に、そのオーブンでバナナケーキを焼いて、集落全体が停電したのは今でも笑い話です。

1ヶ月、カタンドアネス島で生活しました。無人島で釣りをして、プラランビーチでサーフィンして、ツインロックで魚料理を食べました。1ヶ月で3万円ほど使いました。妻の実家に泊まっていたので、宿泊費はかかりませんでしたが、それでも3万円って安くないですか。オーブンも買ったから4万円ですね。でもやっぱり安い。

旅をすることで自己が相対化されるって誰かが難しいこと言ってました。意味はよくわかりません。

カタンドアネス島に長く住んでわかったことは、僕が思い悩んでいたたいていのことはそれほど深刻ではないってことです。

明日貧乏になるのは嫌だけど、なったとしてもその対処方法はなんとなく理解しているつもりです。

僕が貧乏になることより恐れているのは、家族との特別な時間が、たかだか仕事のために奪われてしまうことです。

僕が恐れているのは、人生の優先順位を忘れてしまうことです。リタイア後の人生を豊かにするため、今の健康な人生を犠牲にしたくはありません。

僕が恐れているのは、26歳からはじめたギターが下手くそなまま死んでしまうことです。今も毎日、10分ずつiPadアプリで練習しています。

自分で自分の時間をコントロールする。人生を取り戻す。500ヶ月ギュウギュウ詰め労働にNOを言う。

今でも僕にとっての大切な思い出は、大好きなカタンドアネス島での日々です。高熱と、冷水シャワーと、記憶が飛ぶほど美味しいマンゴーです。

【僕の人生を変えた】お金持ちに共通する5つの習慣

Last updated on 2020年9月19日 By 石崎 力也

世の中、金じゃないです。

別に億万長者にならなくてもいいと思います。

でも、特別な負担もなく億万長者になれるんならなったほうがいいし、お金もあったほうがいいですよね。

今日は僕の人生を変えた、お金持ちに共通する5つの習慣を紹介します。

#1. 消費しない、生産する

僕が一番気に入っている習慣を一番最初に紹介します。自由な時間があれば何に使っていますか?お金持ちについて調べてみたところ、彼らは何かを消費するよりも何かを生産しているようです。というより、YouTubeの世界を見ればそれは明らかです。ヒカキンはビデオコンテンツの生産者であり、ヒカキンの動画を視聴しているその他大勢の人たちは消費者です。どちらがお金持ちかはいうまでもありません。ほとんどの人は暇な時間をコンテンツの消費に当てます。仕事終わり、あるいは日曜日、寝るまでの隙間時間、ある人は本を読むだろうし、ある人はNetflixでドラマをみます。

誤解して欲しくないのは、こういったコンテンツを一切消費してはいけないと言っているわけではありません。僕も午後8時から午後10時まで毎日リビングで映画をみますし、寝る前にKindleで本を読みます。きっと世界中の億万長者もYouTubeをみているはずです。

ただ傾向としてお金持ちは、何かを消費するだけではなく、何かを生産する時間の方が多いです。あるいは1週間のうち決まった時間を、何かを生産するために割り当てています。世の中に必要とされているウェブサービスを作ったり、ヨガのオンラインコースを作ったり、ミュージシャンは作詞作曲をしたりします。

消費する側でなくて生産する側に回るために、次の2つのポイントを意識してみてください。

  • 特定のマーケットでまだ解決されていない問題を発見する
  • 1週間のうち決まった時間をその問題の解決にあてる

僕の場合であれば、こうなります。

  • 石崎は、年収3000万円以上の経営者はお金ではなく時間が足りないという問題を発見した
  • 毎週土曜日の午前中に、その問題を解決するためのビデオコンテンツをYouTubeやオンラインスクールで配信している

#2. 優秀なビジネスパートナーと仕事をする

iPhoneを作ったのはスティーブ・ジョブズです。Appleではジョブズだけが目立っていますが、スティーブ・ウォズニアックもAppleを語る上で欠かせない存在です。

ウォズニアックは6歳でアマチュア無線の免許を取得し、13歳のときにコンピュータを組み立てた天才です。Apple Ⅱの開発を一人で成し遂げたのもウォズニアックです。Apple Ⅱの商業的成功がなければ、今のスティーブ・ジョブズの名声はなかったはずです。ジョブズにとってウォズニアックというビジネスパートナーの存在は不可欠でした。

ライフネット生命保険の岩瀬大輔さんも「何をやるかより誰と働くか」と語っているし、面白法人カヤックのオフィシャルページにも「何をするかより誰とするか」と書いてあります。

僕と小川さんはオンラインコースを販売するビジネスを運営しています。石崎力也はあくまでも看板であり、こうやって表に出て喋るだけの人ですが、事業の企画、戦略の立案、スクールの運営は小川さんがやっています。

僕たちは週に2本のビデオコンテンツを、YouTubeやオンラインスクールに出し続けています。これを2015年の2月からずっと続けています。小川さんはクラウドワーカーさんたちに仕事を発注してスクリプトの原案を作ってもらいます。それを編集者の方がビデオコンテンツ用に練り直します。ようやく完成したビデオの台本を、僕はただこうやって読み上げているだけです、日本から遠く離れたオランダの片田舎で。

撮影されたデータはGoogle Drive経由で小川さんと動画編集者のフォルダに同期され、今こうやってあなたがみている動画になっています。

小川さんは信頼できる人物です。僕たちはビジネスの収益を折半しています。お互いにどちらかが多くを取ってやろうという発想はありません。自分以外の人が経済的にリッチになって嬉しいのは小川さんが初めてでした。

小川さんには僕とは反対のスキルがあります。僕はこうやってカメラの前で喋るスキルはありますが、このビデオコンテンツをどのようにマネタイズするかは全て小川さんの頭の中にあります。

小川さんは僕と異なる意見を持っています。僕は過激な表現を好み、小川さんはそれを嫌います。僕は過剰にリスクを取りたがりますが、小川さんはもっと保守的なアイディアを採用します。

ビジネスパートナーを選ぶときは「信頼」「反対のスキル」「異なる意見」の3つを軸にして探し、彼らと継続的な関係を構築することで、人生は少しだけ楽になるはずです。

#3. 規則正しい生活を送る

僕は大学を卒業してすぐに、西麻布3丁目で起業をしました。家賃は16万5000円でした。六本木ヒルズの49階にあるアカデミーヒルズまで歩いていける距離にある賃貸物件を友人に探してもらいました。

もう学校もないし、24時間を好きなように使える。お金を稼げることよりも、自由に使える時間が増えたことに喜びを感じていました。でもそんな喜びは一時的なものでした。

生活リズムがぐちゃぐちゃになりました。昼と夜が逆転する生活です。朝起きたら、時間がたっぷりあるように感じてゆっくりと仕事をスタートするのに、寝る前になっても仕事が全然進んでいないことに唖然とする日々を過ごしていました。

でもそんな不規則な生活ができるのも、独身の時だけでした。結婚して、子供ができ、彼らが学校に行くようになると、いつまでもそんな生活をしていられません。何より、不健康です。仕事のパフォーマンスも落ちます。

時間割を作り規則正しい生活を送ることで、日常にメリハリがつきました。1週間だらだらと仕事をすることもなくなりました。短い時間で成果を上げようとするので、成果につながる仕事だけを見極めるようになりました。

僕は土曜日に仕事をまとめました。それ以外の曜日は基本的に遊んでいます。もちろんビジネスパートナーの小川さんにも理解してもらっています。

不思議なことに、働く時間を制限することで、売上は伸びていきました。きっと生産性の高い仕事だけをシビアに選んでやっているからだと信じています。

#4. 趣味を楽しむ

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オランダに来て驚いたことがあります。

オランダ人はみんなリッチです。経済的にも精神的にも。

特にオランダ人はメンタルに余裕があります。羨ましいくらい。

象徴的な出来事を1つ紹介します。トラムに乗ってハーグ中央駅で降りた時、一人の女性が声をかけてきました。50代前半くらいの方です。僕は小さい子供二人と一緒にいました。いくつか典型的な会話を交わしたのち、自分の子供をオランダの公立校に通わせるつもりだということを伝えると彼女はこう言いました。

「じゃあ、お子さんたちに1つだけ伝えてください。Everything’s gonna be okay in the Netherlands」

ニュアンス的には、きっと大丈夫というよりかは、オランダは良い国だから安心してね、という感じだったと思います。

移住したばかりの不安定な日々のなかでかけられた言葉で、あまりにもインパクトが強かったので今でもよく思い出します。そんなことを言える余裕はどこから来るのだろうと。

オランダ人は習い事が好きです。月謝も安いです。国民のほとんどが何らかのスポーツをしたり、趣味を楽しんでいるので、きっとその値段でもペイできるんだと思います。

ついさっきも近所に住むエリックが「今日の夜、ヨットで別の島に渡るから無事を祈っておいてね、バイバイ」と赤色のアウディを飛ばして出かけていきました。

趣味を楽しんでいるから人生に余裕が生まれるのか、それとも人生に余裕があるから趣味を楽しめるのか。

きっとこれに答えはないはずです。あるのは、どっちを信じたいかだけだと思います。

僕は、趣味を楽しんでいるから人生に余裕が生まれると信じています。

お金持ちになってから、あるいは人生に余裕ができてから趣味を楽しもうと24歳くらいまで考えていましたが、いつまで経っても人生に余裕ができなくて馬鹿らしくなったので、もう好きなことを先にしてしまうことにしました。

仕事もほったらかして、バックパック背負って妻と世界一周の旅に出ました。そしたらちょっとずつ仕事が好転していきました。

人間万事塞翁が馬。

人生の禍福(かふく)は転々として予測できません。じゃあ積極的に好きなこと、楽しいことをやらないと損だと思いませんか?

#5. シンプルに考える

シンプルに考える方が良いというよりかは、僕の場合、頭のクオリティがそれほどよくないのでシンプルにしか考えられません。

複数のことを同時に考えると、Windows 95 のように簡単にフリーズしてしまいます。

シンプルに考えるというのは基準を1つに絞るということです。最も大切だと思うことを探り当てて、それ以外のノイズは捨て去る。

賃貸物件を探すときに、家賃もそこそこ、駅から
の距離もそこそこ、日当たりの良さもそこそこな場所を探すと、確実に後悔します。どれにも満足できないからです。選択するときの基準を複数設けると、判断に時間がかかるだけでなく結果にも満足できません。

そうであれば、一点豪華主義を採用しシンプルに選んだ方がいい結果を得られます。駅まで歩いて1分の場所に住んでいる人たちは、仮に家賃が高かったとしてもそれに見合うリターンを得られているからそこに住み続けるという判断ができます。

あの流行のアプリ、LINEの社長をしていた森川さんは、会社にとって一番大切なことは、利益でもなく、社員の幸せでもなく、ブランド戦略でもなく、ビジネスモデルでもないと言います。森川さんはヒット商品を作り続けること、と言います。

僕らのようなフリーランサーであれば、もっと目標は低くてもいいし、実現可能性の高い確実な基準を選ぶことだってできます。

オンラインビジネスをやる人にとって重要なことは何かと問われれば、ある人はトラフィックというでしょう。ある人は成約率というでしょう。そういえばとあるブロガーは「毎日続けること」と言っていました。それぞれがそれぞれの基準を持っています。

僕たちの基準は、もっともっと目標が低いです。そして実現可能性が非常に高いです。僕たちの基準は「定期的に決まった数の集客コンテンツを出し続ける」。ただそれだけ。この基準さえクリアされていれば、他のことはどうだっていいと考えています。

ね、シンプルでしょ?

子供が重荷なんていったい誰が言ったんだ。

Last updated on 2020年8月13日 By 石崎 力也

何かを変えなきゃいけない。

でも何から変えればいいかわからない。

なんでこんなにも一生懸命働いているのに、僕の人生は一向に楽にならないのだろう。

そう思ったことはありませんか?

僕はあります。いつもそう考えていました。

このくらい年齢になると、同級生の何人かは大企業でそれなりのポジションに付きはじめます。知人の一人はジョブインタビューを受け、投資銀行での成功を誇らしそうに語っていました。別の同級生は、友人同士でウェブ決済の会社を立ち上げ、事業登録者が10万社を突破したとプレスリリースを出していました。

それに比べて僕のキャリアはなんて惨めなんだろう。惨めだと感じるけれど、具体的に何をやればいいかわからない。

まるでドアノブのない部屋に閉じ込められ、出たくても出られないような心境でした。紀伊国屋書店に行き、ビジネス書を3冊買って家に帰る。「非常識な成功法則」と「金持ち父さん、貧乏父さん」そして「7つの習慣」。確かに本を読むと一時的にモチベーションを得られる。なんか人生がいい方向に行っている気がする。

もちろん、気がするだけ。

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目立ちたい。褒められたい。他の人よりも優れていたい。

こんな考え方、4歳くらいの頃からしていたような気がします。

どうやったら他の人よりもうまくやれるかずっと考えていました。

小学生の時も中学生の時も。

周りの大人にアドバイスを求めても、彼らは「努力しろ」の一点張り。

友達よりも多くの遊戯王カードを集める。テストでいい点数をとる。空手で黒帯を取る。それ自体が楽しかったわけではないけれど、努力して少しだけ結果が改善されたら、人生における何か大切なものが前に進んだ感じがしていました。

何かをよくしたければ、自分を変えなきゃいけない。ずっとそんな風に思っていました。その考え方は大人になっても続きます。

同い年の人たちが幸せそうな人生を送っている。僕も同じようにハッピーになりたい。自分を啓発するために本を読んでみる。

「あなたに足りないのは行動だ」と言われればそういうような気もするけど、具体的にどんな行動をすればいいのかわからない。だからとりあえず、当たり障りのない、やったら良さそうなことをやってみる。

読書をして、自己啓発系のセミナーに参加し、NewsPicksとグノシーの有料会員になって情報を集める。名言をツイートするアカウントをフォローして、特に気に入ったものはエバーノートにまとめて、定期的にそれを読み直す。YouTubeで「やる気」が出る系の動画を探し、繰り返し視聴する。Udemyで将来役に立つかどうかもわからないプログラミングのコースを受講する。20時間の講義で1200円。超お買い得。マーク・ザッカーバーグだってプログラミングができたら成功したんだもの、と自分に言い聞かせる。

古典的な成功法則も試してみる。目標を紙に書いて壁に貼る。朝起きて、こうなりたいと思う自分を鮮明にビジュアライズする。寝る前にアファメーションを唱えて無意識になりたい自分を刷り込む。

意識の高い人であればやっているであろうことを、いつも真似していたような気がします。

それでも一向に現実は変わらない。

  • 朝4時に起きて、TOEICの勉強をしても現実は変わらなかった。
  • ブログを書いてみたけれど、経済状況は変化しなかった。
  • トイレを綺麗に掃除したけれど…人生は変わらない。

もうこれだけいろんなことをしているのに、人生がいい感じになっているシグナルは1つも出てこない。わかっているのは、この現状が、ずっと続くということだけ。そう、今のこのつまらない毎日がずっと続くのが怖くて仕方なかった。毎朝同じ時間に起きて、同じ場所で、同じ人に会い、同じことをする日常。それが来年も再来年も続く恐怖。

今振り返ると、絶対にやってはダメなことだけど・・・自分がうまくいかない原因を、子供のせいにしたこともあります。

彼らはいつもうるさい。僕に集中する時間を与えてくれない。だから仕事のクオリティが落ちてしまう。

子供は重荷だ。

僕は深い闇の中に落ちました。子供が重荷と感じている自分に嫌気がさしました。

同世代の人たちはうまくいっているっぽい。Facebook上ではそんな風に振る舞っている。それ見て焦る。一方の僕は失敗しているのかどうかもわからない中途半端な状態。ただこの状態を継続すると、メンタルがやられるのは容易に想像がつきました。たくさん本を読んでも変わらない。新しい習慣を身につけても変わらない。他人の成功モデルを真似しても変わらなかった。

さあ、手元に残っている手札は1枚を残して全部切ってしまった。僕はとことんまで追い込まれました。とことんまで追い込まれて、ふとある考えにたどり着きます。

今までは自分自身を責めてきた。人生を変えるような良い習慣を持っていない自分が悪い。スマートな答えを出せない要領の悪い自分がダメ。自分が構築してきた環境を恨み、そこにいる人たち、家族を責めた。だけど、どれだけ自分自身を改善しても、状況は変化しませんでした。

手札に残っている最後の1枚。

「働き方」を変える。

まさか人生がうまくいっていない理由が「働き方」だなんて思いもしないでしょう。

本屋に行けば、自分を改善するノウハウが平積みになっています。早起きする方法、英語を習得する方法、TOEICでハイスコアを取る方法、コミュニケーション能力を上げる方法、途切れなく話す方法、生産性を上げる、思ったことを言語化する、整理整頓、捨てる技術、ビジネス心理、ロジカルシンキング、最高の睡眠を取る方法から、東大式の思考法まで。自分を変えるためのノウハウが隅から隅までびっしりと並んでいます。

だから僕は人生をよりハッピーにするには自分を変えないといけないと考えていました。

変えなきゃいけない自分なんて本当はどこにも存在しないのに。

どうして僕は人生の大半を費やすことになる、仕事に着目しなかったのでしょうか。

僕たちは1日8時間、年間2080時間働きます。それが定年までずっと続く。定年後も働いているかもしれない。

仕事をするために朝起きて、家に帰り家族とNetflixを見ている最中も、iPhoneで仕事のメールを確認している。もしかしたら仕事が忙しすぎて家族と一緒に映画を見る時間すら持てていないかもしれません。

寝ても覚めても僕たちの生活の中心には仕事があり、いつも仕事のことばかり考えている。

僕は最後の切り札を切りました。

変えるべきは「自分」ではなく「仕事」。

どうして気づかんかったんやろう。

僕が変えるべきは「仕事」であり「仕事のやり方」であるという事実に。

僕は机の上に置き手紙を残し、旅に出ました。妻にあてたメッセージです。

「旅に出ます。探さないでください。今日のお昼までには戻ります。石崎力也」

カフェのテラス席で紙を広げ、どんな働き方をしたいか考えました。

今の働き方が原因で、やりたいのにできないことを書き出しました。

やりたいのに、できていないこと・・・

  • 寝る前の子供たちにDr. スースの絵本を読むこと
  • 平日のリフト待ちがないゲレンデでスノボとスキーをすること
  • Lumix S1を使い収益化を目的としないショートフィルムを作ること
  • 新婚旅行で世界一周した時に見た素晴らしい景色を子供たちともう一度見ること
  • 移民弁護士を雇い世界中の居住要件を必要としない長期滞在ビザを取ること
  • 大きなシステムキッチンで好きなだけ奥さんに料理をしてもらうこと
  • 家族でその料理を食べること
  • ピーチの就航記念セールで購入した片道1990円のチケットで釧路に行くこと
  • ユーロスターを使ってロンドンからアムステルダムまで電車で移動すること
  • 沖縄県北部の長浜ビーチの浅瀬で子供たちとシュノーケルをすること
  • 夕日を眺めながらバニラフレーバーの美味しいハワイアンコーヒーを飲むこと
  • 痩せる、筋肉をつける、スケボする、オランダ語を勉強する
  • 何気ない平穏な日々の中にささやかな幸せを見つける
  • もっと子供たちと遊ぶ…

この瞬間にしか味わえない家族との時間を大切にする。

仕事なんていつでもできますが、子供の成長は今しか見れません。息子が4歳で娘が2歳。この瞬間は2度とやってきません。来年、彼らは5歳と3歳です。

どうして僕は、たかだか仕事のために家族を犠牲にしてきたのだろうか。

家族との時間を増やしたいのに、それができない原因を、家族のせいにしていた。

本当に馬鹿げた行為でした。

僕のやるべきことは、自分を変えることでも、家族を変えることもでもありませんでした。「働き方」を変える。ただそれだけでよかったのです。

まず最初にやったこと。

今の働き方の何がダメなのかを書き出しました。

  • 長時間労働
  • 慢性的な時間不足
  • 生産性の概念の欠如
  • 成果に繋がらない仕事を多くしている
  • どの仕事が成果につながっているかを把握していない
  • 平日に仕事をしている
  • 他の人と休日が被ってしまう
  • 他の人と同じ時間帯に仕事をしている
  • ラッシュアワーに巻き込まれる
  • 働く場所が固定されている
  • 自由に移動できない
  • 全ての仕事に納期がある
  • 常に時間に追われている
  • オンとオフの切り替えができていない
  • ずっと仕事のことを考えている
  • プライベートや趣味の領域すらも仕事に侵されている
  • シンプルに時給が低い

これらダメな点を一挙に解決する方法を僕は見つけました。

正確に言えば、働き方を少しずつ改善しながら、3つの結論にたどり着きました。結論にたどり着いてみると、案外、僕の日常をややこしくしていた原因は、それほど複雑ではなく簡単に取り除くことが可能なものばかりでした。

もちろん心理的にたくさんの障壁があり、現状を維持しようとすると強烈なパワーが僕を日常に引き戻そうとしました。もうあのパッとしない日常には戻りたくない。その一心で、新しい現実を作るために行動しました。

変えたことは3つです。

3つのことを「仕事」から切り離すことで、ちょっとずついろんなことが改善されました。

そして、日常にあるささやかな幸せを少しだけ取り戻すことができたような気がします。

変えたことその#1. 「仕事」と「場所」を切り離す。

働く場所が固定されるような仕事のやり方に辟易していました。

2014年9月。僕は奥さんと沖縄県の宜野湾にいました。当時まだ子供はいません。

ラグナガーデンホテルの隣にあるテニスコートで、文字通り1日中ゲームをしていました。ちょうど、錦織圭が活躍を始めた時期で、僕たちはオーディエンスとしてもプレーヤーとしてもテニスにどハマりしていました。確か1時間400円でコートを借りれたはずです。ちょうど、テニスがうまくなりはじめた頃、iPhoneに1通のメールが入りました。セミナーの出席依頼でした。

その頃、僕はJVパートナーに集客を任せて講座ビジネスをやっていました。月に1回のセミナーを約束しているプログラムでした。渋々、僕はゼビオで買ったテニス用具を片付け、片道チケットをインターネットで予約し、東京に戻りました。飛行機の窓からあまりにも綺麗な海を眺めて、悲しく思いました。なんでわざわざ仕事のためだけに東京に戻らなきゃいけないんだって。

確かにリアルのセミナーをやった方が、商品の訴求力は上がります。リアルで会えることに価値を感じる人もいるので、ある程度の付加価値も追加されることでしょう。商品の単価も上がります。売上も伸びます。

でもそれがなんだっていうんでしょう。働く場所を制限して売上が10%20%伸びることと、テニスをした後にトロピカルビーチで海水浴をして帰ってからオリオンビールを飲む生活を天秤にかけて、僕はオリオンビールの選択肢を取りました。

リアルセミナーだけでなく、対面のコンサルティングもやめました。ANAインターコンチネンタルホテル東京の「アトリウムラウンジ」は、確かに上品な場所でした。コンサルティングをやるにはぴったりの場所です。常に誰かがピアノを弾き、ハープを弾いていました。新宿パークハイアットのピークラウンジに向かって上昇するエレベーターの中でうまくいっているコンサルタントの雰囲気を保つので精一杯でした。ユニクロで買ったストレッチパンツが安物に見えないか内心ドキドキしながら。

対面コンサルティングをやめたおかげで、こういった諸々の心配事は無くなりました。「あえなくなるのは残念」と言ってくれた方もいましたが、自分の人生を取り戻すためにリアルで会うことを一切やめました。

不思議なことに、思っていたより売上は落ちません。

むしろ仕事のクオリティやパフォーマンスは上がったと思える機会も増えてきました。

これまでは仕事と仕事の合間に日常を送っていました。朝起きて仕事のメールチェックして、シャワー浴びて朝食とって、仕事して、お昼ご飯食べてまた仕事に戻る。1日の大半を仕事に使うのが当たり前だと思っていました。でも今は、どこでも働けます。日常と日常の合間にできた小さな隙間時間だけを使って仕事をしています。もちろんスムーズに仕事に入れるように、家中にスタンディングテーブルと、MacBook Proが置いてあります。Apple Watch を持って近づけば、勝手に画面が起動してすぐに作業に入れます。Mac同士はクラウドを使って常にデータを同期しておきます。

とはいえ、すぐに子供とインラインスケートの特訓に出かけなきゃいけないし、帰ってきたらシャワーを浴びてごはんを食べますから、仕事をする時間なんてごくわずかです。でも、この働き方が僕にとって最も健康的であり、かつパフォーマンスが最大化されるものであることに気づいたのです。ビジネスパートナーの小川さんは、僕が空き時間だけを使って仕事をしていることを知らず、1日中机に向かっていると今でも思っています。

働く場所が決まっていない。どこでも働ける。だからこそ、仕事を優先しなくても自然と生産性を上げられる。

移動をする必要もないし、電車の中で気持ちを高める必要もない。準備も要らない。仕事をするための道具も全部、そこにある。

僕は2019年と2020年の2シーズンにわたって、越後湯沢のスキー場に篭り、年間100日以上、スノボとスキーをしました。もちろん誰からもセミナーの誘いはないし、対面のコンサルティングもありません。苗場からかぐらに移動するドラゴンドラの中で、YouTubeにアップロードする動画のスクリプトを書いていたなんていうとあなたは驚くでしょうか?2020年1月から2020年10月までに公開した80本の動画スクリプトは、全て、ドラゴンドラの中で書かれました。嘘じゃありせん。

スノボとスノボ、つまり日常と日常の合間でも仕事はできるし、生きていくのに十分なお金は稼げます。

かぐらはシーズンが長いです。ゴールデンウィークを過ぎてもまだ雪は残っています。ひまわり不動産で短期賃貸物件のリゾートマンションを探してみてください。驚くほど安い賃貸費用で温泉付きのマンションに住めます。きっとあなたが今住んでいる場所よりも安いはずです。しかも12月から6月までのウィンターシーズンだけ借りれます。

僕は「仕事」と「場所」を切り離すことで、パウダーまみれの生活を送ることができました。頭が弾けるほど毎日ハッピーでした。こんな生活を続けられるなら、売上が減ったところでなんだって言うんだ。心の底からそう言えるほど素晴らしい毎日でした。

「仕事」と「場所」を切り離す。

それは「パソコン1台あれば世界中どこでも仕事ができる」という安っぽいフレーズとは無関係のものです。

それは「日常の中にあるささやかな幸せを発見できる」という深淵な意味を持つ、働き方、人生への具体的な態度です。

変えたことその#2. 「仕事」と「時間」を切り離す。

先日、ハーグ市役所に行きました。住民登録をするためです。オランダの役所は常に予約をベースに動いています。移民局もそうだし、市役所も予約をしないと中に入ることすらできません。

iPhoneのカレンダーを見ては心臓ドキドキさせていました。市役所に行く日が近づくにつれてソワソワしてきます。この感覚は、幼い頃にも味わったものです。小学生から高校生になるまでの間、僕はずっと朝寝坊と遅刻を繰り返し、親からも教師からも叱られまくりました。中学2年生の時、年間遅刻回数が127回。内申点に影響すると担任に言われたのを思い出します。

特別学校が嫌いだったわけではないけれど、なぜか朝起きれないし、登校するのも面倒だなといつも思っていました。

きっと時間に合わせて動く能力が圧倒的に欠如しているのかなと。

大学生になって真っ先に思ったのが、ああ、もう朝早くに起きなくていいということ。自分が100%時間をコントロールできる感覚は、言葉では形容できないほどの幸せを僕にもたらしてくれました。そんな社会のスケジュールに馴染めない人間が、フリーランスを選ぶのは自然な成り行きでした。というかそれしか選択肢がなかった。

遅刻しても誰にも怒られないし、そもそも怒る相手が存在しません。

仮に「仕事」と「場所」を切り離すことに成功したとしても、自由な時間がなければ、その効用は半減します。ハワイに行けたとしても、海に入る時間がなければ意味がありません。

前夜から雪が降り続いている。明日の天気予報は快晴。しかも平日。リフトはそんなに混まないはず。第5ロマンスリフトでパウダー滑っている自分を想像して眠りにつきます。朝、リゾマンの温泉に入り、ホームベーカリーで焼き立てのパンを食べます。ウェアを着て、さあ、かぐらスキー場に行くぞ、というタイミングで1つのことを思い出します。そういえば、今日は、新しくローンチした商品の締め切り日だからウェビナーセールスをしなきゃいけない。

あるいは、今日中に納品しなきゃいけない仕事がある。あるいは大口の顧客に問題が起きていつでも対応できるように常駐するよう頼まれている、あるいはクライアントが「Zoomでミーティングしたいからお時間いただけませんか?」とお願いをしてきた・・・

どれも同じです。時間的な制約のある仕事は、僕たちの日常を確実に毀損します。きっと僕なら、イライラしながらスキー場がふぶくことを祈るだろうし、Twitterで#かぐらスキー場のハッシュタグを検索し「今日のパウダーは重くて面白くなかった」とか「平日なのにリフト待ちが30分だった」とか、他の人の不幸を探して自らを慰めるかもしれません。

こんな時間的制限の多い仕事は嫌だとぶつくさ文句を垂れながら。

僕は、仕事から時間を解放することに決めました。

いつでも仕事ができるからこそ、いつまでも仕事なんかをやっている場合ではない。

仕事と時間を切り離す1番いい方法は、納期のある仕事は受けないことでした。自分の仕事に締め切りを設けるのもやめました。

9月1日までに夏休みの宿題を提出する。決まった日時に成果物を提出しなきゃいけない学校のような仕事のやり方は、苦手です。その締め切りに向けて、気持ちがソワソワします。ストレスになります。

隙間時間をつなぎ合わせながら、細かく仕事をして、例えばドラゴンドラの中で仕事をして、成果物のできた日が僕にとっての提出日です。締め切りはありません。

毎日何かをするという決め事もしたくありません。例えば、毎日、ブログを書くとか、毎日、メルマガを書くみたいなコミットメントは絶対にしません。365日毎日8時間働き続けたら確実に1億円もらえると神様に約束されたとしても、やるかどうか真剣に迷います。

そもそもそんな期待値の高い仕事は存在しないと考えています。

現実には365日、毎日ブログを書いて毎日YouTubeに動画アップロードしても1億円どころか年間100万円も稼げないのがほとんどではないでしょうか。もらえるかどうかわからない不確実な将来のお金のために、今、確実に存在している生命時間を投下するのは、なかなか受け入れ難いものです。自分の子どもにはそういうことは可能な限りやらせたくありません。

将来のために何かやるという行為は、大抵の場合、リターンに見合わないものです。

それはまるで、健康維持のためにフィットネスジムに行き3時間汗を流し、将来おじいちゃんになってからの寿命を3時間延ばす行為にも似ています。

将来の3時間よりも今の3時間を大切にしたいものです。

もちろん対価としてお金を得るためには、ある程度の時間を投下しなければいけません。

じゃあ時間の投下方法を工夫したい。

できるなら、気持の良いやり方でやりたい。

これまでの人生で、気持ちいい時間の投下方法、気持ちよくない時間の投下方法をいろいろ経験しました。

気持ちいいやり方は、余った時間を仕事に使うことです。

トイレしている時間。バスで移動している時間。役所で順番を待っている時間。子供が昼寝をしている時間。夕日が沈んだ後の時間。普段はポップコーンを食べながらNetflixを見ているけど、今日はそんな気分じゃない時の余った時間。

日常の中に必ず発生する、小さくて細切れの時間帯があります。その時間を使って仕事をやるのは、まあ許容できる。仕事がなければ、Angry Bird 2をやるかYahooのトップニュースを見ている時間です。どうせ無駄に使う予定だった時間を仕事に割り当てる。

気持ちよくないやり方は、大切な時間を使うことです。

朝起きてからの静かな時間。淹れたてのコーヒーをゆっくりと飲む時間。家族全員が揃っている時間。子供たちが幸せな時間。体の調子がいい時間。太陽がたくさん降り注いでいる時間。

新緑の季節に降るしっとりとした雨。それがシトシトと地面を叩く音。「今会いにいきます」を読みながら窓から漏れる雨音に耳を澄ます。

軽いパウダースノーが降った翌日の朝。快晴の日。

はじめて家族でディズニーランドに行った日。

月曜日から金曜日までの平日。混雑していない時間帯。

今日こそは野生のニモをシュノーケルで見つけようと意気込んでいる日。

ハイネケンを飲んで血中アルコール濃度が高まり少しだけ気持ちよくなっている時。

子供が本を読んで欲しいと懇願する午後8時30分。子供が病気している時。妻が育児に疲れている時。家族が父親の役割を求めている時。

日常の中には、大切な時間帯はたくさんあります。

時間にも色がついている。大切な時間と、それほど重要ではない時間。

僕からすれば、仕事なんていつでもできる、それこそおじいちゃんになってからでもできるけど、4歳の息子と瀬底島でシュノーケルできるのは今日だけです。変な表現かもしれませんが、野生のカクレクマノミを父親と一緒に見たことのある人生と、見たことのない人生では、何かが違うと僕は思うのです。仕事のせいで野生のニモが見れないのは悲しい。

ピーチエアラインで片道2000円のチケットを買って沖縄に行き、Airbnbで見つけたちょっとボロい物件を長期滞在割引で予約します。確かにシャワーは弱いし国道58号に面しているから少しだけ騒音がある。でも透き通ったビーチまで徒歩1分。何より海に沈む夕日が超綺麗。名護に住む思春期の子供たちがギターを持ち寄り、夕陽に向かって歌っているのを見た時、ひどく感動しました。

なるほど、だからこの地域にはサンセットの文字列が入ったカフェや宿が多いわけだ。一人で納得する。

ニコニコレンタカーで半日2525円(税抜き)の車を借りて、美ら海水族館まで車を走らせます。

お腹が空いたら瀬底島のピッツェリアで1枚1300円のマルゲリータを2枚食べます。テラス席が空いていたらラッキー。

「このレンタカー、PLUS補償の保険に入っていないから傷とかつけんといて」って子供に注意して、ゆっくりと車をバックさせる。

ガソリンを満タンにして車を返し、帰り道、ぱっと見古い建物で開いているかどうかわからず素通りしてしまいそうなお店で630円のタコライスを3つ買います。

かねひでの前で、妻に交渉します。今日、たくさん運転して疲れたからオリオンビール1本買ってもいいですか?って。少し険しい顔をして「350mlの方ならね」って。

1日にかかった費用を計算するような野暮なことはしません。安いことがわかっているから。僕らはANAやJALを使っているわけじゃない。格安航空券で沖縄に来ている。いつもより1杯多くビール飲むくらいの贅沢したって誰にも怒られないでしょう。

余った時間を使って、少しだけお金を稼ぐ。

少しのお金を上手に使って、幸せを最大化する。

「仕事」と「時間」を切り離したら、それが可能になるかもしれません。

変えたことその#3. 「仕事」と「趣味」を切り離す

好きなことを仕事にするのは辛いこと。

敬愛するコミックライターのヒューマクラウドはそういいます。

The creative person basically has two kinds of jobs: [sex] One is the sexy, creative kind. Second [cash] is the kind that pays the bills.

クリエイティブな人は2つの仕事を持つ。1つはセックス。クリエイティブな仕事。もう1つはキャッシュ。生活費を稼ぐための仕事。

僕は彼のセックス&キャッシュ理論を2013年に知りました。文字通りものの見方が変わった。少なくとも仕事への態度はこの時に固定されました。

多くの小説家志望が、机の前に座って10年をすごし、いよいよ新人賞を取ることもなくその人生を終えようとしています。それはまるで、医者になる夢を諦めきれず、三浪、四浪しても医学部に受からない浪人生のようです。

人とコミュニケーションをするのが苦手だから、家に引きこもっていてもできるビジネスは何かを考えてブロガーになろうと決意する。毎日ブログを書くけれど、1年やり続けてもトラフィックは月間1万PVも集まらない。ビジネス系のYouTuberは毎日ブログを書いて毎日YouTubeに動画を投稿すれば生活費くらいは稼げると言っていたけれど、どうやら自分には当てはまらないようだ。

乗り掛かった船。ここで下船するのも嫌だ。自分にはこれしかないと言い聞かせ、また次の年も、その次の年も、実家のコタツで誰も読まないブログを書き続ける。年金暮らしの両親は、自分の背中を心配そうに見つめている。その視線に気付いていないふりをする・・・

これら問題は「やりたいこと、なりたいもの、楽しめる仕事」と「 生活費を生み出す仕事」を分けて考えれば一瞬で解決します。

僕も長らく、どうやって仕事を楽しめるか、あるいは楽しい仕事をやるか、考え続けていたように思えます。それが実現されないから、無駄に苦しんでいました。

  • 好きなこと。趣味。セックス。
  • お金を稼ぐこと。仕事。キャッシュ。

好きをマネタイズするのは、まるで他人にセックスを見せてお金を稼ぐようなもの。実際には心から楽しむことなんてできないし、いつの間にか好きなことが嫌いになってしまうこともあるかもしれません。

好きなことを仕事にする必要なんてない。

現実的な話、好きなことを仕事にするのは辛いです。

僕たちが一生懸命描いた絵に文句をつける人が出てきます。それが生活費を稼ぐための仕事であり、金銭的な対価を受け取っている以上、顧客の声を聞く必要があります。仮に絵を書くのがどれだけ好きだとしても、それをビジネスにした途端、面白さがきっと半減します。じゃあ、絵描きは趣味のままにしておけばいい。趣味で描いた絵に文句をつけられる筋合いはない。別に顧客のためにやっているわけじゃないし。

好きではないけれど、得意なことを仕事にしてお金を稼げばいい。得意なことがなければ、週に4日バイトをして、残りの3日間、思う存分セックス、趣味に没頭すればいい。ヒューマクラウドはそういいます。

セクシーなこと。絵を書く、ギターを弾く、作曲する、映画を見る、映画を作る、中古のレコードを買う、スノボする、サーフィンする、パイの実食べる、じゃがりこも食べる、ピザを作る、ピザを食べる、釣りをする、スカイダイビングする、旅行に出かける、自転車を漕ぐ、夕日を眺める、フランスの車を法定速度内でかっ飛ばす、有馬記念に有り金全部突っ込む、当たった金で仲間に酒を奢る、トレッキングする、山の頂上でドローンを飛ばす、泳ぐ、走る、寝る…

世の中には数え切れないほど、ハマる対象がたくさんあります。時間を忘れて没頭できること。

どうしてわざわざ好きなことまで、仕事にしなければならないのだろう。

趣味と仕事を明確に分ける。僕は自分自身に宣言しました。

趣味は趣味として独立させ、それを一切ビジネスに繋げない。そこから収益を得ようとしない。そもそも僕はお金のためにスノボをするんじゃなくて、自分の幸せのためにやっている。誰かに見せるためにコブを滑って頭からこけているわけじゃない。

高校の同級生からFacebookで「いいね」をもらうために家族と海に行って夕日を見るんじゃない。自分たちが心の底から「いいね」と思うことをやっているだけ。

家族との空間は他人に見せるものじゃない。僕たちだけのもの。それをマネタイズなんかしない。

稼ぐところではしっかりと稼ぐ。仕事は仕事で完結させる。

得意なことを収益化する。

人よりも少しだけ上手にできることをお金に変える。

家族を養うだけのお金を稼げたらそれ以上は働かない。

お金のためと割り切って仕事をしているので、楽しいも楽しくないも、辛いも辛くないも関係ありません。決まった時間内に効率よく生活費を稼げるやり方を選びたいものです。

適性がないと思っていた今の仕事も天職とまでは思えないけど、やめてしまうほどの不満もありません。たまに嫌なことがあっても、ココイチで手仕込とんかつカレーの辛さ2を食べた後にサウナに入ればすぐに忘れちゃいます。何よりカレーを美味しく食べられるのは、生活費を稼ぐための仕事があるからこそ。

朝起きて、積極的にパソコンに向かうほど面白い仕事ではないけれど、なんやかんや、いやいや言いながらも続けていたら、それなりの仕事にはなりました。少なくとも当分は家族を養うことはできそうです。もうここまで来ると仕事に向いていないとも言えなくなりました。

今の大学生は大変だと聞きました。30社、40社受けても内定出ないのが普通だそうです。毎日、不採用の通知を受ければ僕なら確実にメンタルやられて立ち直れません。

杉村太郎さんの絶対内定を読んで自己分析をして、自分の適性なんかを見極めるなんて高度なことは僕にはできません。当時の視野の狭い僕には、今の仕事以外に選択肢がありませんでした。

「いやいや、そんなことないですよ。世の中にはたくさんの職業があるじゃないか」と思われるかもしれませんが、学歴もない、即戦力になるスキルもない、かといって努力する根性もない、人に自慢できる特技もない。こんな僕を欲しがる企業なんて存在しません。これは謙遜でもなんでもなく、僕の親もそう思っていたし、周りの友達もそう思っていたはずです。何より自分自身が、自らの職業的能力を冷静に判断して、同世代に比べて市場価値が低いことを理解していました。

仕事はこうあるべきだとか、自分の強みを活かすとか、好きなことを仕事にするとか、あまりにも働き方のハードルを上げると、僕は悩み、すぐに詰んでしまいます。良くも悪くも、たぶんこれまでの人生では悪い方ばかりに作用してきたんですけども、僕はどうでも良いことを考えすぎる人間です。考えた挙句、動けなくなるパターンを繰り返してきました。特に、しばらくの間は好きなことを仕事にするというアイディアに取り憑かれ、苦しみながら働いていたような気がします。

それはまるでアジアの極東で僕にだけかられた呪いのようでした。

歳を重ね、旅をして、世界中の人や文化に接すると、いかに自分の考え方が狭量であったかを思い知らされます。僕が今住んでいるオランダの人たちは、金曜日、半ドンで帰って来ます。半ドンって言葉、覚えていますか?彼らは仕事もほどほどにしかやりません。仕事に好きも嫌いもない。決まった時間だけテキパキと働いて、退社時間になるとすぐに切り上げ、チャリで帰り、余暇を家族と家で過ごす。晴れていたらオランダでバーベキューする。それがオランダ 人です。

それでも僕の友人の、イタリア系移民のガブリエルは、月収60万円ほど稼いでいる。彼はプログラマーです。アメリカのダイバーシティプログラムに当選して、ニューヨークで5年働き、母親が恋しくなってイタリアに帰ります。小さい頃からコンピューターを触り、典型的なギークになり、そのまま大学に進みます。彼もまた、コンピューター以外の選択肢がなかったと言います。

ちなみに彼は日本の文化が好きです。名探偵コナンの大ファンです。イタリア語に翻訳された漫画が彼の部屋に山積みになっていました。

ガブリエルの貯金も底をつき、そろそろ働く必要がありそうだ。イタリアは慢性的な不況なので、給料のいいオランダで就活をしたそうです。同じ仕事内容でも、3倍給料が違うと言っていました。Airbnbで安そうなお家を探し、大家と交渉して住民登録の許可を得ました。ソーシャルセキュリティナンバーを市役所で発行し(オランダではBSNと言います)、働く準備は完了した。家から歩いて行ける距離の職場で就活したそうです。こういうシンプルな発想に驚きます。

彼もまた金曜日の午前11時30分に仕事を切り上げ、パーコレーターで作ったコーヒーを飲みながら、部屋で漫画を読みます。120平米あるフラットを、セルビア系オランダ人のティアとシェアしています。場所はロッテルダム。家賃は光熱費込みで€800。社会人になっても半ドンってあるんですね。

僕が高校生の時、本来休日の土曜日までも、Extension Schoolとか意味のわからない名目で、強制的に登校させられ、面白くもない世界史の授業を受けていました。覚えている重要語句はオスマン帝国とブルジョアジーの2つくらいです。

学校だけじゃない。もしかしたら土日を返上して働いている人もいるかもしれません。そんな日本の慣習に馴染みすぎた僕にとって、オランダ 人の働き方はとても新鮮でした。

ガブリエルと会うと、いつも上司の文句を言っています。「オランダ人のボスがうざい」って。でもクッキーを食べるとすぐに忘れるそうです。

仕事をする。たまにむかつく。クッキーを食べる。忘れる。また仕事に戻る。そんな生活をもう15年も続けてきたと彼はいいます。

何か1つのことをじっくりとやってみるのは馬鹿にできません。

僕はインターネットでTOEICスコアアップのオンラインコースを19歳の頃から販売しています。その頃から、同業者に散々悪口を言われてきました。今でも、こういったインターネットの仕事は社会的地位は低いし、大企業に勤めている人からは見下されます。そんなしょぼい職業でも、長く続けているとそれなりに形になるし、たまに嬉しいこともあります。先日、オンラインビジネスが軌道に乗り不眠症を治した方から連絡をいただきました。初めて彼に会った時、ものすごく眠そうな顔をしていました。その不幸そうな顔があまりにも印象的だったから、不眠症が治る、言ってしまえば元いた場所に戻る姿を見て、じわじわと嬉しさがこみ上げてきました。

こういった仕事のやりがいみたいなものは、仕事を始めた時にはわからなかった。どれだけワークシートを使って自己分析をしても、ここに到達することはできなかったはずです。

そう考えると、向いているとか向いていないとか、好きとか嫌いとか判断せずに、目の前の問題に1個ずつ取り組むことが重要なのではないかと思うようになりました。趣味を仕事にする必要もないし、仕事に生きがいを感じなくてもいい。

請求書が来たら払う。お客さんが来なかったら広告を打つ。広告を打つお金がなければ、無料で集客する方法を考える。お客さんからメールが来たら返信をする。何通も来るならQ&Aページにまとめる。人手が足りなくなったらクラウドワークスで探す。単価が高かったら、バルクで発注することを条件に単価交渉をする。定期的にランディングページを改善する。成約率が落ちてきたらクリエイティブを変更する。成約率の高い流入経路にリソースをまとめる・・・。

こんな仕事のやり方、つまり、目の前の問題を1つずつ解決する方法には、例えば「仕事でスキルアップ」のような意識の高い人たちが考える発想もないし、社会に貢献するといった高尚な考え方も存在しません。

次から次に目の前に現れる職業上の課題を、黙々とこなす。ただそれだけ。そこには好きも嫌いもない。もちろん趣味でやっているわけでもない。

面白いことに、仕事と趣味を切り離すことで、少しずつ働く時間は減っていきました。確かに忙しく働いていた時は「これが自分の好きなことだから」と長時間労働を肯定する傾向があったかもしれません。いつの間にかプライベートが仕事に侵食され、旅先でカメラを回し、ブログやインスタグラムにアップしていた頃を思い出します。MacBook Proを買い替えたときに、全てのデータを削除したので、写真も動画も残っていません。残念なことに記憶にすら残っていません。ちゃんと旅行は旅行で独立させておくべきだった。プライベートと仕事を混ぜるべきではなかった。もっと記憶に残る旅をすべきだった。

でも今は、仕事は仕事と割り切っているので、必要以上に働くことはなくなりました。旅先にカメラを持っていきません。SDカードではなく心にデータを保存したいからです。

もう一つ、面白いことが起こりました。これは禅問答のようなのですが、生活費を稼ぐための仕事と割り切っている以上、短い時間で成果を上げようとします。働く時間は減りました。でも収入は少し下がった程度。時給は上がります。時給が上がると、仕事が少しだけ楽しくなりました。成果の出る仕事って、案外楽しいんだなって。予想外の出来事に自分も驚いています。

なるほど、仮に書くことが好きでも1日8時間もブログに向かい何も成果がなければ面白くない。でも書くことが好きでなくとも1日15分ブログに向かうだけで十分なお金を稼げるなら、仕事として書くことが面白くなるのかもしれません。

仕事と趣味を切り離すことで得られた予期せぬ副産物でした。

まさか仕事がちょっとだけ楽しくなるとは想像だにしませんでした。

自分に期待しない。仕事の期待値を下げる

どうもこんにちは、石崎力也です。

もしまだ、僕の話に興味を持っていただけるなら、あと少しだけ耳を傾けてください。

ちょっとだけいい話をします。仕事の秘密を紹介します。ま、聞けば「なんやそんなことかいや」って思う程度のものなんですけど。

仕事との付き合い方って本当に難しいですよね。

あまりにも面白くて仕事との距離がゼロになる。ぴったりくっついてしまうと、周りが見えなくなります。ずーっと接近戦っていうのもしんどいです。

かといって現代人が仕事をしないなんて選択肢はないはずです。距離を取りすぎてしまうのもたぶん駄目。山にこもって自給自足で生活するのは結構むずいです。

この仕事との距離感の掴み方が、僕たちの人生を左右するのではないかと考えています。

例えば、仕事と自分の距離が近すぎる場合。もう働くのが面白くて仕方なくて、ずっと仕事のことを考えている。朝起きていきなり仕事のメールをチェックしたり、平気で土日を返上してブログを書いたり、YouTubeに動画をアップロードしたり。

確かに何か新しい物事、例えばオンラインビジネスをスタートしたばかりの頃は、何をやっても楽しいし、結果が出るのが楽しみでついついオーバーワークしちゃいます。働きすぎるっていうのは、それは反面、仕事に期待しすぎているってことでもあります。こうなると、通常以上の成果を求めてしまいます。こんだけやっとるんやから、結果出て当然やろって。

普通の人の半分の時間で、倍の結果を出そうとします。これは期待値が高すると思うんですよね。

運よく結果が出たとしても、それはたまたま参入タイミングがよかったり、そのサービスのアルゴリズムの乗っかっただけの可能性が高いです。だから実力は伴わないし、何よりやり過ぎが原因で仕事が飽きちゃいます。

でも大抵の場合は短期間で何かを集中的にやっても結果は出ませんよね。そうなると、こんなに頑張っているのにどうして結果が出ないんだろうと思いつめちゃいます。で、途中でやめちゃったり、マーケットから退場したり、何か別の対象に浮気したり。

オンラインビジネスをやっている人の中には、「やりすぎ」パターンの人がたくさんいるように思えます。アメブロ書いて、アロエクリームを売る鼠講ビジネスをやり、アフィリエイトにも挑戦してみて、FXで300万円を儲けて、メルマガ発行して、情報商材も販売してみて、SEOの教材を買い込み、ダイレクト出版の月刊ビジネス選書を購読しつつ、仮想通貨で700万円火傷して、Airbnbが儲かると聞いて本当はダメな賃貸物件の又貸しをして、WordPressでサイトを3つ作り、フォロワーが5人しかいないFacebookとTwitterとPinterestにブログの更新通知出して、YouTubeに松本人志のラジオを違法アップロードして、Udemyにもコースを公開して、狭い会場に4人のお客さん集めて講座ビジネスして、最近はやりのClickFunnelsに登録してみたけど、なんか使い方わからん・・・みたいなパターン。

僕なんかは謙遜でもなんでもなく、芸が1つしかないから、いろんなことできる人を羨ましく思うこともあります。幸か不幸か、器用な人間じゃないので、いろんなことに手を出さずに済みました。そもそも僕には熱中できる才能がないのだと思います。

1つの対象に、距離を詰めすぎると、しんどくなります。過度に期待しちゃうから。たとえとして適切かどうかはわからないけど、一人っ子の場合、親からの期待を一身に受けるから、しんどいんじゃないかなと僕は小さい頃からなんとなく考えていました。僕は三人兄弟だったし、爺ちゃん婆ちゃん子だったので、親からの期待とかプレッシャーはまあまあ上手にかわせていたように思えます。適度に兄弟三人に期待が分散されていた。一人っ子やったら、どうなってたかはわかりません。親との距離感がものすごく近い一人っ子の友達を見てて、あれは自分だったらしんどいなと思うことがよくありました。もうちょっと離れとって、みたいな。

いろんなネットビジネスに手を出して途中で撤退したもののうち、継続していればもしかしたらうまくいってたものがあるかもしれません。というかたぶん、十中八九はうまくいくはずです。なぜなら、それが仕事というものだからです。これは僕が発見した仕事の秘密です。期待せずに、ゆっくりと継続する。

マーケットを考えてみてください。マーケットには毎年、決まったお金が流通しています。そこには一定の需要と供給があります。僕たちはビジネスをやる側だから、供給サイドです。供給者の中には、他の供給者よりも上手に何かやることができて、目立った人がいます。例えばビールの市場では、アサヒ、サッポロ、キリン、という強いプレーヤーがいます。オンラインビジネスの場合、多様な需要がありますから、3つのプレーヤーが寡占するなんてことはありません。その証拠に、たくさんの成功しているYouTuberがいます。

じゃあ、他の人より上手に何かをやるためにはどうしたらいいか。これには「じっくりとやってみる」という戦略がぴったりだと思います。ガーって一気にやらない。たまに休みながら、長くやるのがコツだと考えています。友人のファイナンシャルプランナーは、ついこの前、出版が決まりましたというYouTube のライブをやっていました。広告収入だけじゃなく、企業案件で結構儲けているっぽいです。YouTuberとして成功している今の姿からは信じられませんが、最初の登録者100人が集まるまで7ヶ月かかったそうです。よく心折れなかったですね、と冗談まじりにいうと「本当、そう思います」と本人も言っていました。

彼はきっと、じっくりとYouTubeをやったんだと思います。全部のリソースをそこに一点投下する、みたいなことはしなかった。たぶん今でもしてないと思います。YouTubeでバズらなくても、Udemyからのコース収入があったり、セミナー講師としての収入があったりと、それ1つに頼らなくてもいい状態を作っていました。本人には聞いていませんが、たぶん、YouTubeで成功しなかったとしても、ほっともっとで幕内弁当を買うお金はあったはずです。つまり飢え死にする心配はなかった。

じっくり長くやると、前よりも少しだけ上手にできるようになります。他のプレーヤーよりも、上手に話せたり、上手な文章をかけたり、上手な動画を作れるようになったりします。そうすると、マーケットの中でちょい目立ち始めます。なぜかわかりませんが、資本主義社会では、ちょっと目立つだけでも、その差がものすごく大きく増幅されます。まるでギターの弦を少し弾くと、ケーブルを通して電気信号が伝わり、アンプが大きな音を出すように。オリンピックの銀メダリストと金メダリストの差はそれほど大きくはないはずです。例えば北京オリンピック陸上男子100m決勝では、ウサインボルトが史上最大差をつけて優勝しましたが、2位とのタイム差は0秒20です。陸上の世界で0秒20は大きな差かもしれませんが、それでも他の人の半分のタイムを出したり、あるいは倍の速さで走ったりするわけではありません。

ウサインボルトと0秒20の差をつけられた銀メダリストの知名度や、キャリアの成功度合い、収入などはどれほどのものでしょうか。きっと0秒20以上の差ではないかと思います。少なくとも資本主義の中では倍以上の差が発生しているはずです。ちょっとの差が、ものすごく増幅されているはずです。

そうであれば、僕たちはとんでもない差を作ることを目指すのではなく、ちょっとした差を作るだけでいいのではないかと思うのです。他の大勢のプレーヤーよりも1%うまくできるようになればいい。僕はそう考えています。

僕自身、競合との差は1%でいいと考え始めた途端、肩の荷が降りたというか、ふっと楽になりました。それほど優秀じゃない自分でも、上手にマーケットを選べば1%くらいの差は作れるかもって思ったからです。

じゃあ次です。どうやってライバルと1%の差を作るのか。

これは繰り返しになりますが、じっくりやるのが、いいんじゃないかと思います。

期待値を上げすぎず、適度な距離を保って。

一気にやらない。

村上春樹は毎朝4時に起きて、4〜5時間執筆する生活をずっと続けているそうです。ニューズウィークの特集で、中国の評論家が、彼を偉大な存在にしているのは才能だけではなく、同じ生活リズムを30年も続けていることだと書いていました。

そんな春樹さん。執筆中、もうちょっと書きたいというタイミングでわざとやめるそうです。

そうすると、明日の朝、また書きたいという気持ちが起こるそうです。「昨日の続きやらんなん」みたいな感じなんですかね。

じっくり長くやるためには、気持ちが乗ってきたところでわざとやめるのがポイントなのかもしれません。もっとやりたい、キリのいいところまで終わらせたいという気持ちが発生した時点で、それはもうやりすぎ。

春樹さんが風の歌を聴けで群像新人賞を取ったのは、29歳の時です。1Q84を書いたのは春樹さんが60歳の時です。キャリアは本当に長い。

もちろん春樹さんは最初から文才もあっただろうし、内側から溢れ出る文章のネタも身体中にストックされているはずです。春樹さんには作家として成功する素質はもともとあっただろうけど、それでも、彼のコツコツとやる仕事のスタイルに啓蒙されないわけがありません。

まあ僕の場合は、木曜日の朝4時に起きたとしても・・・

電話の音でもう一度目が覚めると時計は間も無く8時半というところで、いつもより頭は冴えなかったが気にも止めず、鏡に映ったひどい顔を眺め、熱い湯で入念に髭を剃り、いくらかはましになった顔で、コーヒーを飲み、インクがべったり手につきそうな朝刊を隅まで読む

・・・春樹さんの書く朝食シーンって、だいたい直前に熱い湯で入念に髭を剃りますよね。僕も春樹さんの文章をじっくりと、入念に読み込むことで、少しずつ何かが上手になった気がします。

さておき。

30年かけてじっくりと何か小さなことを少しずつ上手になっていく。

ライバルも自然と脱落していくだろうし、同じ時期に参入したマーケットの供給者はどんどん減っていきます。

毎朝4時に起きて5時間執筆する大会があれば、きっと多くの人が最初の1週間で脱落し、1年もすれば春樹さんを含めて片手で数えるくらいの人しか残っていないんじゃないでしょうか。

仕事は、ちょっとずつ上手くなった人と、そこに長くい続けられる人が勝つレースだと信じています。

それはまるで1本の棒に捕まり誰が長く捕まり続けられるかを競争するようなイメージです。

勝者は、特別なことをしたわけでなく、ただそこに捕まり続けていただけ。何も言わなくても、想像していた以上に、ライバルは率先して競争を降りていきます。ある人は「自分に合わない」と考え、ある人は他の儲け話に乗り換え、ある人は家庭の事情や大人の事情(僕にはそれが何かわかりませんが)とかで、自らやめていく。

久しぶりに名前や会社名を検索してみたら、ウェブサイトが消えていた、なんてことはよくあることです。それだけじゃない。Facebookのアカウントも、Twitterのアカウントも、Instagramのアカウントも消しちゃう。もうこの世とは関わりたくない、みたいな態度です。飽きちゃったのかもしれないし、拙い自分のコンテンツを恥ずかしく思ったのかもしれない。あるいは失敗した過去をGoogleのサーバーから消そうとしたのかもしれません。

もうちょっと続ければ、もしかしたら良い感じになっていたかもしれないのに。

子供たちには、なんでも新しいことにチャレンジしてほしいと思います。そしてすぐに結果が出ることを期待せずに、気長に付き合っていこうぜってアドバイスします。お父さんも最初は下手くそやけど、一緒にやるからって言います。実は6年前に始めたギターがいまだに下手くそだってことだけは隠しながら。Snow Patrol のChasing Carsわフィンガースタイルで弾いているんですけど、いまだに通して弾けません。ギター、まじでむずいっす。教えてください。

でも、まあ僕の仕事だって似たようなもんです。最近、ようやく荒削りだけど一曲通して弾けるようになった程度の実力です。ここに来るまで11年かかりました。

僕の仕事のポリシーのせいです。何かを始めるときは、ハマりすぎないように気を付けます。短期間で見栄えの良い結果を求めず、長く付き合っていくことを想定して、ゆっくりと継続します。

そうすると、自分とその仕事との関係性が少しずつよくなっていきました。同じ時期に始めた人たちはいつの間にかいなくなっているし、新しく参入してきた人たちよりも1%くらいは上手にできる。そうすると、ちょっとずつ、本当にちょっとずつ、市場から評価してもらえるようになりました。仕事の期待値をあげない。一気にやらない。ちょっとずつうまくなっていく。

何か1つのことをじっくりとやってみるのは馬鹿にできません。改めてそう思います。

少なくとも僕はそんな態度で仕事に向き合っていこうと思います。

1年経って、なんかうまくいきそうなシグナルが出ていれば超ラッキー。

でもそんなもの期待せずに、できるならやっていることすら忘れてしまうくらいの距離感で、5年、10年と続けていければいいなと考えています。

こんな中途半端な態度で仕事をしているから、人生における仕事の優先順位は年々下降していきます。今は第29位。仕事の優先順位は28位のNetflixを見ることの1個下あたり。

僕のファーストプライオリティは、もちろん家族です。

子供が重荷なんて、いったい、誰が言ったんだ。

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