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石崎力也のコンサルティング「いしこん」

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eBook

電子書籍の執筆方法#2:他人との対談ミーティングで圧倒的に早く執筆する【3日で完成】

Last updated on 2023年4月24日 By 石崎力也(編集者)

今回のレクチャーは、電子書籍作成における原稿の執筆について扱います。僕は全部で4つの執筆方法を紹介する予定ですが、今回はその中の1つ「ミーティング」という方法についてお教えしていきます。今回紹介する方法を使えば、自分で1から書くよりも圧倒的に早い速度で原稿を作ることが出来るようになります。

今回のミーティング形式は、別の呼び方では「72時間メソッド」とも言われます。名前の通り、これはたった72時間で1冊の電子書籍を完成させる方法です。もしあなたに時間がなくて、3日間という本当に短期間で電子書籍を作りたいと思っているなら、この方法が最適でしょう。それでは具体的に3日間のスケジュールをお見せしながらステップバイステップで、やるべきことを紹介します。

ミーティング:友人とテーマに沿って話し合う

信じられないかもしれませんが僕たちは、これから紹介する方法を使って圧倒的な速さでテキストコンテンツを作っています。実際に、僕たちはこの方法を用いて本を作っているのです。ですから、あなたもきっと使えるはずです。

まずはこの72時間で執筆するための方法である「ミーティング形式」の概要についてご紹介しましょう。でも一体、誰と何についてミーティングしたらいいのか。簡単に言えば、あなたが作った電子書籍のアウトラインについて、友人たちとミーティングを開催するのです。

Ebook conference miyazawasan

ミーティングの手段はFaceTimeでもLINEでもZoomでも構いません。重要なのは、話し合う機会を設けることです。Zoomを使えば、ミーティングをしながら内容をワンクリックで簡単に録画することもできます。あなたの友人や同僚、顧客などを招待して、あなたの作ったアウトラインの内容について対談してください。この方法では、一方的に話すだけでなく対話によって内容を広げることが重要です。

この方法の素晴らしいところは、強制的にアウトライン作成の期限を設けられることです。みんなに時間を指定して集まってもらうわけですから、その時間までに何としてでも完成させなければいけません。みんなに「この日に僕の本のアイデアを聞いてほしい」と言っておいて、当日に準備ができていないなんてことは想像したくありませんよね。他人と約束することで「やらなければならない」という社会的プレッシャーが生まれるのです。

中には「ミーティングに参加してくれるような人が周りにいない」という人もいるかもしれませんね。そのような場合は、Zoomを使って1人で会議を開催することもできます。参加者が自分1人でも、しっかりと日時を決めてアウトラインを発表するのです。それを録画して後から見返すことで、アイデアを練り直すこともできます。

しかし、可能であればやはり他の誰かに参加してもらうと良いでしょう。人前に出ることで、エネルギーのレベルが上がると思います。人前でアイデアを話すことで、直観力が増し、創造性も高められます。

他の人が聞いていると意識することで、より集中し、要点を押さえて話せるようにもなるでしょう。さて、ここまでが「ミーティング」の方法の全体像です。ここからは、具体的に72時間で何をするのかについて見ていきましょう。

1日目:ミーティングの準備をする

最初の24時間でやるべきことは、ミーティングの準備です。実際の話し合いは2日目に行います。初日はアウトラインを完全に仕上げること、ミーティングの参加者を集めること、そして当日使うツールなどの対談環境をチェックをしてください。

準備#1:アウトラインを仕上げる

まずは、アウトラインを完成させましょう。アウトラインとはあなたが書籍に書きたい内容の一覧です。目次をイメージしてもらえば分かりやすいでしょう。あなたが電子書籍でカバーしたいポイントや自分の考えなど、すべてを書き出します。

もし、あなたがシリーズものの本を作りたいと考えている場合は、シリーズすべてを通したアイデアを書いてください。複数のアイデアがある場合も同様に、すべてを書き出します。

ただし、ミーティングで話す内容を台本のように一字一句決める必要はありません。本のテーマと盛り込む内容、伝えたいことが明確であればそれで良いです。何を話せば良いかを考える必要がないように、キーワードや補足なども書いておきましょう。

successpath

僕たちはGoogle DocsやGoogleスプレッドシートを作って、アウトラインを作っています。またアウトラインを作る段階で「ああ、これも話そう」といった思いつきを、メモの形で残しています。また「この資料を見せようかな」と思った参考資料のリンクも、シートの中に貼っておきます。

準備#2:参加者を募る

次にあなたと対談してくれる人を探しましょう。僕はよくビジネスパートナーの小川さんと一緒に対談をすることが多いです。もしあなたが既にビジネスをしている場合は、ビジネスパートナーやスタッフ、お客さんに声を掛けてみるのも良いでしょう。

僕らはお客さんとも対談をします。その際にはこんな風にお客さんにオファーしています。「今、こういうコンテンツを作っています。一緒に対談をしてくれたら、このコンテンツを無料で差し上げます。いかがですか?」このように相手にも必ずベネフィットがあるように丁寧にオファーすれば、ほとんどの方が対談に応じてくれます。

Ebook calendly meeting

参加者と日程調整する場合には、Calendlyが便利です。こちら側でいくつか候補日時を出しておいて、参加者に選んでもらい予約してもらうことが出来ます。Zoomと連携しておけば、Zoomのミーティングリンクを自動生成してくれる機能もあり、すごく便利です。

Ebook calendly meeting reminder

Calendlyで予約されたイベントに対して、前日や直前にリマインドメールを送ることも可能です。これによって、お互いに勘違いやスケジュールミスを防止することが出来ます。どんな内容を送るかもカスタマイズ可能です。本当によく出来ています。

準備#3:プラットフォームのセットアップをする

続いては、Zoomなどのミーティングに使うツールをセットアップしてください。Zoom上でミーティングルームを作り、そのURLを参加者に送りましょう。またトラブルなどが起きないように、利用するツールのすべての仕組みを理解しておきましょう。

Zoom self test

Zoomならばミーティングしながら、その内容を録画する機能がついています。この機能は1人でも試すことが出来ます。1人のミーティングを作り、そこで色々と触ってみて操作方法に慣れておいてください。

準備#4:アウトラインの最終チェック

最後にもう一度、ミーティングで話し合う内容について復習しましょう。アウトラインやメモを読み返してください。自分が網羅したいことがすべて書かれているかどうかをもう一度確認し、足りない部分があれば補います。

この作業は黙々とやっても良いですし、声に出して行っても構いません。どちらのやり方でも構いませんが、最終チェックは必ず行ってください。アウトラインを見ながら、どんな話の流れになるかな?ということを漠然とイメージしてみると良いです。対談相手とのやり取りを想像すると、追加で話したい項目なども浮かんでくるはずです。

もしあなたが経験豊富なスピーカーで、僕のように既に何千もの動画撮影や対談を行っているのであれば、この確認作業をスキップしたくなるかもしれません。しかし、あなたがどれだけスピーチに自信があっても、ミーティングの前には必ず2、3回読み返してください。なぜなら、本番が始まってから抜け漏れに気づいてしまった場合は、その場で修正するのに焦ったり、最悪の場合はもう1度ミーティングを開かなければならないからです。

事前にしっかり見直して準備しておけば、ミーティングを2度もやる必要はありません。ですから、最初から1度で終えるために面倒でもこのチェックの時間は作ってください。「僕はミーティングにもスピーチにも慣れているから、面倒なチェックは必要ない」なんて言わずにやってください。

準備#5:ミーティングの成功をイメージする

最後に少なくとも20分間、ミーティングの成功をイメージしてください。これも重要です。自分が自信を持ってアイデアをうまく発表している姿を想像して、その時の高揚感を感じてください。

僕はミーティングの前、いつもこれを行っています。参加者との会話をイメージし、資料についてしっかりと説明できている自分、新たなインスピレーションを得ている自分の姿を想像するのです。

事前にイメージをしておくのとそうでないのとでは、本番の結果に大きな違いをもたらします。実際のミーティングを成功させるために、自分が上手く進行している姿を想像してそれを感じてください。

2日目:ミーティングを開催する

さて2日目に入りました。いよいよミーティング当日です。この日にやるべきことを順番に見てみましょう。

当日やること#1:最終準備

ミーティングをする前の朝一番に、アウトラインやメモを見直してください。加筆修正したい部分が見つかれば直します。それから、Zoomなどの使用するプラットフォームの設定と、インターネットの接続状況を再確認してください。

以前、僕はオンラインミーティングの途中でインターネットが使えなくなったことがありました。海外のネット回線は日本ほど安定していません。その時は別の回線を用意していたので慌てずに処理できましたが、最悪なのはミーティングの時間になって、ネットの故障に気づき何もできなくなってしまうことです。

Ebook zoom paid cloud recording

回線だけではありません。録画機能についても何か問題が発生した場合に備えて、バックアップの機器を用意しておきましょう。Zoomを有料版にアップグレードするとクラウドに録画できるようになります。クラウドに録画すれば、ローカルのマシンがクラッシュしても録画がきちんと残るので安心です。その他にも参加者の1人を共同ホストとして、その人のローカルマシンに録画してもらっても良いでしょう。

もしZoomの録画機能を使わない、または別のソフトでミーティングを行う場合にはCamtasiaやScreenFlowなどの画面収録ソフトを使って録画しても良いです。もし画面収録がうまくいってなくても、音声データだけあれば文字の書き起こしが出来ます。音声データだけでも残せるように、バックアップとしてICレコーダーやスマートフォンのボイスメモを使って、音声を録音しておくと良いでしょう。

当日やること#2:ミーティングの開始

指定した時刻になったら、ミーティングを開始します。まずは対談相手に対して、参加してくれたことへの感謝の気持ちをきちんと伝えましょう。少しアイスブレイクを行いましょう。相手が緊張している場合は、その緊張を解くような雑談をして、リラックスした雰囲気を作ってください。

Ebook conference inouesan

そしてあなたのアウトラインを見せて、本の構想について語ってください。話している途中にインスピレーションが湧いてきたら、それに従って話しましょう。プレゼンをしているうちに、潜在意識が働きアドレナリンが出て、新たなアイデアやインスピレーションを得られるというのは、よくあることです。流れに身を任せることが大切です。

忘れて欲しくないのは、このミーティングは電子書籍を作るためにやっているということです。ですから、自分の話し方や事前に決めた内容にこだわりすぎる必要はありません。話している間にアイデアが浮かんで、話題を掘り下げることが出来ればそれだけ本の内容が増えることを意味します。

話している間に何かを思いついた場合は、自分自身に対してメッセージを残しても構いません。「ここには例を挿入した方が良い」「この部分にはあの画像を加えよう」などですね。実際に僕もいつもそうしています。「小川さん、ここにはセールスページのスクリーンショットを入れましょう」という感じです。

最終的に文章に起こして編集する際に、必ずあなたが目を通すはずです。未来の自分に対するメモとして、メッセージを残すのは編集作業の手助けになります。自分のためのミーティングですから、好きなようにやればいいのです。必要なことは何でもやってください。

当日やること#3:フィクション本の場合の進行方法

さてこのミーティングという執筆方法は、フィクションの物語の本を作るときには、あまりふさわしくないかもしれません。しかし、全く使えないことはありません。大まかなアウトラインを対談相手に話して、適宜質問をもらうのです。

「その時、現場では何が起こってたんですか?」「その場面の状況が曖昧だけど、もっと詳しく聞けますか?」このような質問がいくつも来るでしょう。それに対して、即興で思いつくままにストーリーを作って回答してみてください。

これは、実は僕が子供たちといつもやっている遊びです。僕が物語のナレーションをして、彼らからの質問に答えていくだけで、フィクションの本が半ば自動的にできあがるのです。あなたが一生懸命にならなくても、対談相手からの質問があなたの物語の穴を埋めてくれるのはよくあることです。

当日やること#4:文字起こしサービスへデータを提出

ミーティングが終了したら、来てくれた人たちにお礼を言い録音を切ります。そして、その録画をすぐに文字起こししましょう。ここでは自分で1から文字起こしする以外に、いくつか文字起こしのオプションを紹介します。今はAIが自動で文字起こししてくれるサービスも色々とありますし、他人に依頼しても良いと思います。

Ebook notta

Notta(ノッタ)というサービスは、AIを使った自動の文字起こしサービスです。月額900円で毎月30時間分までの文字起こしが可能です。さらにこのサービスには、Notta Botという会議の自動文字起こしをしてくれる優れた機能があります。Botが自動でZoom会議に出席者として参加してくれて、会議中にバックグラウンドで文字起こしをやっておいてくれるものです。

こういったAIを使った自動文字起こしサービスは、安価で高速ですが最後は人の手による手直しが必要です。ですが、1から文字起こしをするよりも圧倒的に早く文字起こしが可能です。サービスによっては無料のトライアルもあったりするので、まず試してみるのも良いでしょう。

Ebook transcribe crowdworks

2つ目のオプションはクラウドソーシングサイトです。クラウドワークスのようなサイトで文字起こし専門の外注さんを雇うんです。この方法が一番時間が掛かりますが、比較的安価でしかも人の手が入っているので機械よりも正確です。

外注さんを探して、やり取りする時間などを考えると1日で2時間ほどのデータを文字起こしするのは難しいかもしれません。通常、2時間の動画で作業に数日間かかります。単価は動画1分につき50円〜80円ほどです。2時間にすると6000円〜1万円です。確かにAIよりは高価ですが、人の手が入っているので手直しの手間がグッと減ります。

Ebook transcribe tokyohannyaku

3つ目のオプションが一番値段は高いですが、最も正確で納期が短いです。それは文字起こしを専門とする会社に依頼することです。2時間の動画で即日納品にすると約9万円ほど掛かります。納品スピードを5日間などに落としても3万5000円ほどします。クラウドワークスで外注さんを探す手間が面倒な場合や、よりプロフェッショナルな品質を最初から求める場合には選択肢に入るかもしれません。

3つの書き起こし方法を紹介しましたが、一番安くかつ最短で書き起こすならば、AIによる自動書き起こしサービスを使うことをオススメします。ただしこの方法では、自動書き起こしの後にあなた自身で機械が認識できなかった部分を修正する必要があることを忘れないでください。

3日目:ミーティングの内容を編集する

さて、3日目です。この日はミーティングの内容を編集して、原稿として完成させます。

文字起こしの原稿が返ってきたら、早速編集作業に入りましょう。まずは「えーと」や「あー」などの不要な文字を取り除きます。これをケバ取りと呼びます。依頼した方法によっては、このケバ取り作業を既にしてくれているところもあります。

そして、話したことを章や節に分割します。通常、書籍中の1つの節はアウトラインの1項目または1つの質問に対応します。つまり20の質問に答えているのであれば、おそらく20の節に分けて書くことが必要になります。シンプルな構成にすることが大切です。

書き起こしのまま、全く編集されていない文章をそのまま電子書籍にしてはいけません。反対に編集しすぎると、結局全部最初から自分で書いた場合よりも時間がかかってしまうかもしれません。

「適当でいいや」と言うのも良くないし、「きっちり編集しなくちゃ」と言うのも良くありません。その中間で「これでいいんじゃない?筋が通っているし、すんなり読めるし十分だよ」と言えるくらいが適切です。

完璧を求めて終わらないよりも、完璧でなくても終わらせられた方が良いです。あくまで原稿を完成させることを優先させてください。さてこれで3日間の制作プロセスが完了しました。これが「72時間メソッド」です。

まとめ:徹底した話し合いで72時間で本を作る

これが72時間で1つの電子書籍を完成させる、ミーティングという方法です。つまり他人との対談で内容を膨らませることを狙います。その様子を録画し、テキストに書き起こして編集する形で書籍の原稿を作ります。この方法だと圧倒的な速さで原稿が完成します。

しっかりとアウトラインを作成し、人々に自分の頭の中にあることを話し、彼らからの質問に回答していくことで、本を完成させるのです。さて、この方法を知って、電子書籍作成のイメージは少し変わったのではないでしょうか。「これは良い、このやり方なら僕も実際に本を作れそうだ」と思って頂けたかもしれません。電子書籍を作るのは、何も難しいことではないのです。さて、今回のレクチャーはこれで終了です。またお会いしましょう。

電子書籍の執筆方法#1:自分一人で執筆する【スケジュール・ツール・執筆環境】

Last updated on 2023年4月24日 By 石崎力也(編集者)

今回のレクチャーは、電子書籍出版の4つ目のステップ執筆についてです。いよいよ、頭の中にあったコンテンツを文章という具体的な形にする段階です。実は文章を執筆する方法には、4つのやり方があります。今回はその4つのうち、自分1人で書く方法を取り上げます。

簡単に紹介すると、1つ目は「1人で書く」という方法、2つ目は「誰かとミーティングをする」方法、3つ目は「プレゼンをする」方法、そして4つ目は「既存の資料をリライトする」方法です。今回は、1つ目の「1人で書く」という方法について具体的に紹介します。

7日間の執筆スケジュール

今回紹介するのは、本の執筆を7日間で完成させることを想定した方法です。ちなみにですが、別のレクチャーで教えている「ミーティング」「プレゼン」「リライト」の方法では、7日間よりも短期間で完成させることを目指しています。

今回お教えする「1人で書く」方法は、自分1人で本の執筆をしたい場合に適しています。この方法では、頭の中を1人で整理整頓をして、スケジュールをきっちり守る必要があります。

簡単に言えば、キーボードの前に座って、徹底的にタイプし続けることで、本を完成させるというやり方です。頭の中にあるものを、キーボードを通して文章に起こしていくのです。では具体的な7日間のスケジュールを見てみましょう。

1日目:執筆のための準備をする

初日は、執筆のための下準備に使います。7日間で執筆を終えるために、物理的にも精神的にも準備を行っておくことが重要になります。ここでしっかり準備をしておいてください。

#1:仕事環境の用意

まずは、きちんとした仕事場を準備しましょう。ここで大切なことは、執筆に必要な物理的なものをすべて揃えることです。そして、気を散らす可能性のあるものはすべて排除します。

僕が実際に行っている方法は、いつもの場所から離れることです。いつもの場所だと新鮮さが無く、ダレることが多いと誰もが感じているはずです。自宅の空き部屋、カフェ、近くのコワーキングスペースでも良いでしょう。コワーキングスペースなら、普通のカフェよりも集中して作業できるかもしれません。

Ebook space market

スペースマーケットのようにデスクのある部屋や会議室を1時間から借りられるサービスもあります。他人がいるカフェやコワーキングスペースが苦手な人にオススメです。1時間単位で使えるので、月額制のコワーキングスペースを契約するよりも手軽に利用できます。また合宿形式で寝泊まりしながら集中するために、7日間だけAirbnbを借りても良いでしょう。

Ebook academy hills

僕は、2013年に西麻布で会社を作った時に、近くの六本木ヒルズの49階にあったアカデミーヒルズというコワーキングスペースで仕事をしていました。意識高い系と呼ばれるような人たちが沢山集まる場所でした。当時、ベンチャーを使った人や著名人が出入りしていて「これからの『正義』の話をしよう」のマイケル・サンデル教授がウロウロしているのを見たこともあります。

アカデミーヒルズの閉館時間になっても仕事が終わらない時には、Wi-Fiを求めて近くのマクドナルドで打ち合わせとメール返信をやっていました。今で言うパリピたちに紛れて、マクドナルドの隅でMacBook Airをカタカタやっていたのを今でも覚えています。

Ebook okinawa gwave cafe

規模は小さいですが、沖縄の宜野湾にも同じような場所がありました。Gwave Cafe(ジーウェーブカフェ)というんですが、僕はそこでも原稿を書いていました。ここも明らかにアカデミーヒルズをモチーフにしています。別に東京でなくても、同じような作業に適した空間は見つかるはずです。

つまり僕がここで言いたいのはいつものイスや机ではなく、わざと座り心地の悪い椅子に座って、慣れ親しんだ環境から完全に離れるのです。その理由は、徹底的に作業に集中するためです。もちろん、気が散るようなものを持ち込んではいけません。電話もメールもFacebookもTwitterもゲームも、すべてオフにします。スマホの集中モードを使ったり、作業中は電源をオフにしても良いかもしれません。

#2:フォーカス・ステートメントの作成

集中できる環境を整えたら、次にフォーカス・ステートメントを作成し、あなたの心の準備をします。フォーカス・ステートメントとは、自分がなぜ本を執筆するのかを明確にした文章のことです。僕が作ったフォーカスステートメントの例をお見せします。

この本は【 サブスクリプション 】に関するもので、【 オンライン上に新しい収益を作りたい人 】を助けます。【 英語圏の知見・ツール・ノウハウ 】を紹介して、【 毎月100万円の安定収入 】を約束します。

具体的な作り方ついては、別のレクチャーでお話ししているので、そちらをチェックしてみてください。フォーカス・ステートメントができたら、その文章を何度も何度も読んでください。少なくとも10回は読んで暗記してください。

この時、自分自身の心にこう話しかけてください。「僕は成功への下準備をしている。これはきっとすごいことになるぞ。僕は人生を変えようとしているんだ」と。フォーカス・ステートメントを使って自分を鼓舞して、心の準備をするのです。

#3:アウトラインの作成と資料収集

頭の中にフォーカス・ステートメントを叩き込んだら、次は電子書籍のアウトラインを完全に仕上げます。アウトラインの作り方についても、別のレクチャーでお話ししているので、まだ見ていない方は確認してみてくださいね。

同時に、電子書籍を書くために必要な資料も集めておきましょう。執筆に必要となる可能性のある文献や写真、例、ケーススタディなどを全て揃えておきます。僕らの場合であれば、原稿に挿入するための写真やイラストを揃えておきます。

Ebook stockphoto

ストックフォトを使っても良いんですが、既視感があったり明らかにストックフォトだと分かる写真は逆効果になります。セールスページやブログでストックフォトばかり使っているものを見たこと無いですか?あれ明らかに変ですよね。綺麗すぎてリアリティが無いんです。

Ebook prepare images

なので、僕らは出来るだけ実物のスクリーンショットや画像を使うことにしています。もしそれでも足りない場合は、Canvaで簡単なイラストを作って挿入しています。

さて、ここで事前準備についてもう一度、手短に説明しましょう。まずは執筆環境の用意。最も重要なことは、気が散るものを取り除くことです。次に、フォーカス・ステートメントとアウトラインを作成します。どのくらい時間がかかるかは人によって異なりますが、必ず初日のうちに終わらせてください。

#4:執筆を完了している自分をイメージする

仕上げにメンタルの準備です。事前準備としてあなたがすべきことは、少なくとも10分から20分の間あることを想像してください。

Ebook writing book happy

それは椅子に座って、楽しくそして熱心に電子書籍を書いている自分の姿と、目標期限内に書き終えることができた自分の姿を想像することです。具体的に言えば「今週末に、本が完成して喜んでいる自分の姿」です。

ここで重要なことは、それをイメージしている間、既に無事に執筆が完了したときの満足感を感じることです。本が完成した自分の気持ちを先取りして、今、この段階で感じるのです。

自分が執筆をしている姿をしっかりとイメージできたら、最後はリラックスしてください。初日は、準備の日です。今日から実際に書き始めるわけではありません。ここまでの準備を終えたら、必要に迫られて、どうしても待ちきれないとき以外は、電子書籍に関わることは何もしないようにしましょう。

信じられないかもしれませんが、あなたが休んだり眠ったりしている間に潜在意識が働いてくれ、明日からスムーズに書き始めることができます。

初日は執筆のための環境づくりに集中する

初日にやることは、明日以降の執筆をスムーズに進めるための準備です。しかし、準備をするとは、単にキーボードとパソコンを用意することだけではありません。準備とは、完璧な仕事環境とアウトラインを用意することであり、あらゆる写真やケーススタディ、参照図書などの資料を用意することです。

必要なすべてのものを集めて、すべての言い訳を排除します。すべての気晴らしと障害も排除します。つまり執筆作業に入った際に、あなたの集中を妨げる可能性のあるものをすべて排除するのです。

そうしなければ、あなたが執筆に完全に集中しているときに、何かしらの邪魔が入ります。例えばスマホが鳴ったら、どうしても「確認したい」と思ってしまうでしょう。「誰かがツイートしたのかな、誰かがLINEやChatworkでメッセージを送ってきたのかな。」とか「そうだ、昨日調べようとして忘れていたことがあった。もう一度調べてみよう」というように。 一度スマホを触り始めてしまうと、気がついたら2時間も経ってしまっているかもしれません。

事前準備は、次の日から文章を書く際に、何にも邪魔されないために行うのです。この方法での執筆作業は、ジェットコースターのようなものです。一度動き始めたら、もう行くしかないのです。途中で降りることはできません。そのために準備をしているのです。これはとても重要なことです。

あなたも、何かに集中して取り組もうとしたのに、10分もしないうちに邪魔が入り中断し、結局達成できなかったという経験が1度はあるのではないでしょうか。何度か作業を中断されると、気が散って、心の余裕がなくなります。イライラし始めて、突然、「もういいや、明日からやり直そう」と考えてしまうかもしれません。そうなると、二度とその作業に取り掛かることはないでしょう。

ですから、書くことだけに集中する環境作りは非常に重要です。7日間のうち、この日が最も大切だと言えます。

2日目:執筆を行う

2日目からは、いよいよ執筆に入ります。この日は、45分から60分の間隔で区切り、15分の休憩を挟んで書くことにします。目標は、45分の執筆と15分の休憩を1セッションとすると、最低でも3回のセッションを行うことです。

実際の執筆方法は、ペンでもキーボードでも、何でも構いません。できればタイピングの方がスピードが上がるのでおすすめです。しかし、タイプが苦手で1分間に10語しか入力できないような場合は、ペンで書き出して誰かに渡し、お金を払って入力してもらった方が効率的でしょう。

Ebook googledocs dictation

音声入力で執筆するという方法もあります。Google Docsにも音声入力機能が用意されていますし、iPhoneにあるSiriのディクテーション機能はかなり優秀です。音声入力にはコツが必要なので相性は人によって違います。ですが上手にやればキーボード入力よりも早く書けるかもしれません。ただし、音声入力した後も誤字脱字を少し直す必要があることは頭に入れておいてください。

勢いよく書き進める

ここで重要なのは、執筆作業はアウトラインのどの場所から始めても良いということです。本を書くときに、最初のセクションから書き始める必要はありません。なぜなら、大切なことは執筆の勢いをつけることであり、その勢いとは書き始めることで出てくるものだからです。

これは作業興奮という心理学用語でも説明がつきます。ちなみに僕の場合、本の冒頭が一番書きにくいと感じます。ですから最初の部分を書くのは、他の部分をすべて書いた後になることが多いです。

もしも執筆途中で行き詰ったら、アウトラインの別の場所に移動して、そこから再度書き始めてください。もう一度行き詰まったら、また別の章に移動して書き始めます。これを繰り返して、ひたすら書き続けるのです。何があってもキーを押し続け、ペンを動かし続けてください。おかしなやり方に見えるかもしれませんが、実際にこの方法はとても効果的です。

この方法での執筆作業は、体を鍛えることと似ています。例えば、初心者が毎日重いベンチプレスを持ち上げるようなトレーニングをすると決めても、難しくて途中であきらめてしまいます。ですがまずは5分だけウォーキングしてみる、そして腕立て伏せを1回、腹筋を1回と自分にとって取り組みやすいことから始めれば勢いがつきます。運動を毎日継続していくうちに、だんだんと体を鍛えるということが習慣になり、いずれ重いベンチプレスも持ち上げられるようになります。

つまり、始められるところから始めれば良いのです。そして、一度始めたことは継続することです。何があっても勢いを保つことが大切です。精神も肉体も同じで、使えば使うほど力がつきます。

仕事をしながら執筆をする場合

さて、仕事をしながら執筆をする人もいると思います。例えば朝9時に仕事に行くとしましょう。それなら、朝の4時から7時まで原稿を書くことができます。会社までの距離にもよりますが、5時から8時まででも良いでしょう。あるいは、朝に1時間半、帰宅後に1時間半の時間を作ることもできます。

またテレビやNetflix、SNSの時間も大きなポイントでしょう。数日間、こうした時間を使ってしまうものを断ち切れば、あなたが執筆に必要な時間が一気に手に入ることを保証します。数日間だけスマホのアプリを削除して、リモコンの電池を抜いてください。時間は作ろうと思えば作れるものです。

3日目:執筆を行う

さて、3日目に突入しました。この日やることは、「書くこと」です。2日目と同じように、45分の執筆と15分の休憩を、最低でも3セッションは行ってください。

重要なのは、カレンダーに執筆する時間を記入し、それを命懸けで守ることです。僕は24時間の予定をきっちりと立てています。「今日中にこれをやろう」という予定の立て方では、他の用事が入った場合に、実行できなくなってしまう可能性があるからです。

そうではなくて、その日やるべきことは、「何時から何時にこれをやる」とスケジューリングします。本を完成させる必要がある場合は、具体的に執筆する時間をスケジュールに入れます。

これは時間を管理して結果を出す上でとても重要なことです。ちなみに、僕はこの方法を仕事とプライベートの両方に適用しています。

Ebook family weekly schedule

こんな風に時間割で管理しています。仕事は月曜の午前と昼過ぎまで。それ以外は、キックボクシング、オランダ語、テニス、ギター、水泳、柔道、ダンス、サーフィン、絵画、スケボーという風に曜日と時間帯を完全に固定して、家族の習い事を入れています。

Ishizaki face

結婚して子供ができる前、僕は毎日仕事をしていました。それこそ今のように時間割を決めずに仕事をしていたんです。そんな僕の口癖は「この仕事が終わってからね」でした。今思えば、ずっとやりたかったスケボーもサーフィンも、隙間時間でやろうと考えていました。

でも仕事の予定すら決めていない自分にとって、趣味の時間が作れるはずがありませんでした。シビレを切らした妻の「でもハネムーンは今しか出来ないよ」という言葉にハッと目が覚めたのを今でも鮮明に覚えています。

これは、僕がこれまでに受けた時間管理のための最高のアドバイスでした。なぜなら、彼女の言葉を聞いて、スケジュールを自分で管理しなければ、何も起こらないことに気付いたからです。

Ebook google calendar

そして、これとまったく同じことが、本を完成させたいときにも言えます。つまり、自分自身とのアポイントメントを作るのです。そうしないと、何も実行できなくなってしまいます。今すぐにあなたのカレンダーアプリの中に、執筆時間帯をイベントとして登録してください。執筆時間を予約してしまいましょう。

4日目:執筆を行う

さて、4日目です。もう、何をするか想像できますね。そうです、とにかく書くのです。

この日は、できる限り多くの執筆機会を作ってください。最低でも3回、できるならば、4回、5回、6回とやってみてください。空いている隙間時間はすべて使う気持ちで望んでください。ここまでで既に3日間このサイクルで取り組んでいるのですから、集中して作業をするコツ掴んできているはずです。

ちなみに、明日は本のまとめに入ります。5日目は全体を通して抜け漏れを確認する段階です。ですから、できればこの日までに一通りの執筆を終わらせておいてください。

5日目:抜け漏れの確認をする

さて、5日目です。この日に行うのは、今まで執筆したことのまとめです。

これまでに書いたものの全てを、順番に並べていきます。あなたはおそらく、アウトラインに沿って、それぞれの見出しを埋めるように文章を書いてきたでしょう。

Ebook google docs booktext

ここでは、作成したそれぞれの文章を全部読んで、抜けや漏れがないかを確認してください。アウトラインに目を通してから、改めて文章をチェックすると、「ここはもう少し説明が必要だな、ここには例があると良い。これには統計を加えよう」というようなことが客観的に見えてきます。抜け漏れに気づいたら、その部分を全て埋めてください。

この作業で重要なのは、泥沼にはまらないことです。細かい点を気にしすぎてはいけません。ポイントは、本全体の見直しを一気に通してやることです。国語の先生のように「買う」「購入」のどちらの言葉を使うべきかに迷ったり、「この単語を何度も使ってしまった」という理由で書き直したりする必要はありません。

この作業にかける時間は2時間か3時間が適切でしょう。もしもこれが8時間もの作業になったとしたら、それは時間をかけすぎです。あくまで、本を構成するすべてのパーツが揃っていることを確認するためのものです。この確認作業を効率的に終わらせるためには、2つの良い手段があります。

#1:Google Docsのスペルチェッカーでミスを把握する

1つ目は、Google Docsのスペルチェック機能です。

Google docs spellcheck

Google Docsで原稿を書いていない場合でも、Google Docsに原稿を貼り付ければスペルや文法のチェックを自動で行ってくれます。誤字などの単純なスペルミスは赤線、文法や表現の誤りは青線で表示されます。瞬時に見つけることができるので、ぜひ活用してください。

#2:友達に本を読んでもらう

もう1つの方法は、友人に連絡を取って「本を書いたんだけど、試しに読んでみてくれないかな」と頼むことです。

この方法を使うためには、事前準備をしておいた方が良いかもしれません。初日の準備日に、友人たちにこう宣言するのです。「僕は本を書いているんだ。長くない本だから、1週間で完成すると思うんだけれど、出来上がったら今週末に読んでもらってもいいかな?」

この時 「本の編集をしてもらいたい」とは言ってはいけません。なぜなら、編集という言葉を使うと、何か重大な作業がイメージされるからです。「メールを読む時間もないのに、どうやって本を編集するんだ」と思われ、断られてしまう可能性があります。

ですから、あくまで「ちょっと見てもらえない?」と軽く言ってください。簡単なチェックだけを求めるのです。お願いする人数については、できれば5人から10人がいれば良いと思います。

チェックを依頼する相手は、友人でもいいですし、既にビジネスの顧客がいる場合は距離の近い顧客にお願いするのも良いでしょう。作家の村上春樹さんは、奥さんに原稿を読んでもらうと話しています。家族でも同僚でもビジネスパートナーでも、誰でも構いません。人に原稿を読んでもらうだけで、スペルミス以外の内容的な不足についても気づくことが出来ます。

5日目の段階では、彼らにお願いしたり、実際に原稿を送ったりしましょう。

6日目:友人に原稿のチェックを依頼する

さて、6日目に入りました。昨日連絡を取った知人に、まだ原稿を読んでもらえていない場合は実際に友人たちに原稿を読んでもらいます。

あなた自身ももう1度電子書籍を読み直し、見逃しているミスや抜け漏れがないかチェックしてください。そして、まだ昨日チェックを依頼した友人たちに送っていない場合は、書籍の原稿データを送ります。

おそらく、電子書籍の長さは50〜80ページ程度となっているでしょう。1日に3〜4回の執筆作業を行っていたとしたら、本の執筆に時間を充てた3日間の合計で9〜12回のセッションになります。1回のセッションで4〜7枚の執筆と仮定すると、最低でもそれくらいになるでしょう。

Ebook asking friends

合計のページ数が何ページであれ、友人に原稿を送る際は「そんなに大した量じゃない。長くても2、3時間もあれば読み終わるはずだ。君の助けが必要なんだ」と念を押してください。

友人に本を書き直してもらうような労力のかかる作業は依頼してはいけません。あくまで、誰もが気づくようなスペルや文法などの明らかなミスや、ちょっと分かりにくいなという部分を指摘してもらうだけです。

そして、依頼する際には、簡単な作業だということを強調してください。「ちょっと、気になることだけを教えてくれる?」とお願いするだけです。

7日目:最終修正

さて、最終日、7日目です。この日で本を完成させなければなりません。やるべきことは単純です。友人たちから返ってきたフィードバックをもとに、電子書籍を完成させていきます。フィードバックを受け入れるかどうかを決め、最終的な編集を行って、完了です。

ちなみにですが、ここまで行っても、電子書籍は完璧なものにはなりません。しかし、完成です。完璧なものなどないのですから。

Ebook done confident

完璧ではないかもしれませんが、あなたはこの時点で、「いつか本を書こうと思っている」「そのうち、電子書籍で成功したい」と思っている99.9%の人の先を行っていることは間違いありません。つまり、口では本を書きたいと言いつつも、行動に起こせない人が大半です。

でもおめでとうございます。あなたは7日間でそれをやり遂げることが出来たことになります。あなたは既に電子書籍ビジネスを成功させる道を進んでいます。

まとめ:7日間で集中して本を完成させる

さて、今回は自分1人で執筆する場合の方法をお伝えしました。7日間という限られた時間をきちんとスケジューリングして、気合いで机に向かいとにかく書き続けることです。

ちなみにこの方法は、僕が過去に「1日3時間の勉強で90日以内にTOEIC800点を取る具体的な勉強法」というeBookを作るときにも使ったものです。217ページありましたが、1ページずつ自分で書き上げました。

カレンダーアプリに執筆する時間帯をイベントとして登録して、ひたすら書き続けてください。どんなことがあっても書き続けるという気概が大事になります。今回は以上です。また次回のレクチャーでお会いしましょう。

【短期間で作成】電子書籍出版の構成(アウトライン)の作り方

Last updated on 2023年4月24日 By 石崎力也(編集者)

今回のレクチャーでは電子書籍の作り方についてお伝えします。電子書籍作成の3つ目のステップ、アウトラインの具体化についてです。アウトラインを作る目的は実際に執筆作業に入った時に、スムーズに筆を進められるようにすることです。これを見れば、電子書籍の構成を作る際に迷う心配はありません。

売れる電子書籍を作り上げるためには、綿密でバランスの取れたアウトラインを作ることが大切です。アウトラインとは目次をイメージしてもらえば良いです。ちなみにアウトライン作成は、本に盛り込みたいことをブレインストーミングした後に取り組むことをお勧めします。ブレインストーミングの詳しいやり方については、別のレクチャーでお話ししているので、そちらもチェックしてみてくださいね。

アウトライン作成の方法

それでは、アウトラインを具体化するための方法を紹介しましょう。全ての本には冒頭、中盤、終盤の3つの幕があることを忘れないでください。単純なことのように聞こえますが、これを心に留めておく必要があります。

Ebook outline

まずは、ブレインストーミングで書き出したトピックのリストを見てください。トピックを順番に並べる必要がある場合は、並べ替えてみましょう。例えば、何かを行う手順を教えるようなハウツー系の本を書く場合は、1から順に並べ替える必要がありますね。

特にそういった順番付けの必要がない場合は、リストアップしたトピックの中で最も重要なものを先に置いてください。多くの人が犯す間違いは、一番重要なトピックを最後に置いてしまうことです。これはもったいないので、やめてください。

これは、キリスト教の聖書に出てくるワインパーティーの話と同じ原理です。最初に最高のワインを出して、参加者のテンションを上げます。彼らは美味しいワインをたくさん飲んで、くつろいでくれます。その後、それほど美味しくないワインを出しても、彼らはすでに酔っているので、味の違いにそれほど敏感ではなくなっているのです。

電子書籍でも同じように、あなたの書籍の中で一番良いと思われる内容から始めなければなりません。ベストな部分を先出しするんです。そうすれば読者は冒頭からすぐに本に引き込まれます。もし冒頭につまらないものや、それほど重要でない情報を入れてしまうと、読者が途中で読むのを辞めてしまう危険性があるのです。

Ebook kindle2 preview

ここであなたは疑問を持つかもしれません。Kindleでは全体の10%程度を無料で試し読みできるようになっています。「でもKindleでは、本の最初の部分をプレビューできる。冒頭でとっておきの内容を無料で公開してしまうのは、もったいないんじゃないか」って。でも、そう考えるのはちょっと待ってください。

重要な内容を最初に置くことで、それを読んだ人は「無料でこれだけいい情報が手に入るなら、残りの部分も手に入れなければ。これにはお金を払う価値がある」と考えてくれるのです。ですから、優先順位の低い内容を冒頭に置いてはいけません。トピックのリストを作るときは、重要なものから始めましょう。

フィクション本のアウトラインの作り方

フィクションの本を作る場合も同じです。そのストーリーで起きる出来事を順番通りに並べ替えてください。冒頭では、緊張感を演出することも忘れないでくださいね。

もしも、1つのストーリーを作るのが大変だと感じる場合は、いくつかの短編小説を組み合わせていくのも良い方法です。異なる視点から、さまざまな時間軸でさまざまな出来事が描かれ、それが交差するのです。面白いと思える映画やドラマは、たいていこういった手法で作られています。

Ebook kindle heat source

僕が読んだ小説に川越宗一さんの「熱源」という本があります。この本はサハリンを巡る壮大なアイヌ民族の物語を描いた小説で、直木賞を受賞した作品です。1つの物語を複数の人物の視点から、描いていく構成になっています。最初は全員の話が別々に切り替わって展開していくのですが、次第にそれらが互いにクロスオーバーしていくんですね。

自分で読んでいてもどんどん物語に引き込まれていく感じがしたんです。結論から言うと、これだけ重厚なストーリーなのにあっと言う間に読み切ってしまいました。自分が小説を書くなら、たぶんこういうクロスオーバー型の小説を書くだろうと思いました。自分が読みたいと思うような本を書く。この考え方で書き始めると案が浮かびやすいことはよくあります。自分がターゲットにしている人が読みたいと思う本を書こうと考えれば、間違いはないでしょう。

アウトライン作成の4つのポイント

続いては、アウトラインを作る際に気をつけたい3つのポイントについて紹介します。適切な分量、適切なバランス、適切な作業時間についてです。それぞれについて見ていきましょう。

ポイント#1:スムーズに執筆できると感じるまで作り込む

アウトラインをどの程度まで作り込むべきかと悩む人もいるかもしれません。アウトライン製作の大きな目的は、執筆の段階に入った時に、スムーズに書き進められるようにすることです。

そのためには「よし、このアウトラインに沿って、それぞれの項目について書いていけば、自然と本は完成するな」と思えるくらいの内容が必要です。そしてアウトラインには、それを一目見て「自分がカバーしたいポイントがすべて揃っている」とわかるくらいの詳細さが必要です。正直なところ、これは感覚的な部分もあります。

アウトラインをどこまで綿密なものにするかは、あなた次第です。大事なのは、自分が「これなら大丈夫。執筆を最後まで進められる」と思えるところまで仕上げることです。

ポイント#2:バランスを意識して作成する

アウトラインを具体化する際のもうひとつのポイントは、バランスです。僕は電子書籍の各セクションには1つずつ読者が気にするであろう質問を設定して、まるでその質問に対する回答を書くように内容を執筆してくださいと話しています。

Ebook kindle section volume

ですが、その答え方によっては1セクションごとのバランスがおかしくなる場合があります。具体的にはある質問に対しては2通りの回答を用意して、別の質問には50通りの回答を用意するというようなことは避けてください。こういうことをやると、明らかにバランスが崩れますよね。

その場合は50通りの回答が出てきてしまうトピックは除外して、別のものに差し替えた方が良いでしょう。本の各章が0.5ページなのにも関わらず、ある1つの章だけ30ページもあるというのは避けましょう。バランスが大切です。

「それぞれの見出しに対して2つのポイントを設定して、さらにそれぞれのポイントに対して2つずつのサブポイントを設定する」などの大まかなルールを決めても良いですね。

ポイント#3:時間を区切って作業に取り組む

アウトラインを具体化する際には、45分から60分のまとまった時間で行い、作業の間には10分から15分の休憩を挟むやり方がおすすめです。そうすることで、集中力が持続しやすくなります。

人によっては、「45分は長すぎる」と感じるかもしれませんね。その場合は、20分ごとに区切って、10分の休憩を入れれば、1時間ごとに40分の作業ができます。25分の作業と5分の休憩を繰り返すポモドーロメソッドは、集中力と生産性を高められることで知られていますね。自分が集中力を維持できる時間で区切って、細かく休憩を入れることが大切です。

Ebook pomodoro timer app

iPhoneやMacにも、ポモドーロメソッドで25分の作業と5分の休憩を自動で測ってくれるアプリが沢山あります。アプリストアの検索ウィンドウに「ポモドーロ」と打ち込んでみてください。アプリによって細かな挙動の違いがあるので、自分の好みのものを探してみてください。

ポイント#4:集中を邪魔しない心地のよい音楽を掛ける

ちなみに作業する時の音楽も紹介しておきます。僕がこのような創作活動をするときに心がけているのは、歌声の入っていない音楽を静かに流すことです。特にクラシックやアンビエント音楽は、創造性を刺激することで知られています。

Ebook lofi hiphop

僕が実際に作業するときにかけているのは、Lofi Hiphop(ローファイ・ヒップホップ)というジャンルの音楽です。ザラザラとした質感の曲で、これすごく集中できるんです。

試しにYouTubeで「Lofi Hiphop」と検索してみてください。たくさんの曲があり、無料で聴くことができます。24時間ライブ配信しているアカウントもあるので、毎回違う曲を聞きながら新鮮な気持ちで作業することも出来ます。すごくオススメです。

まとめ:アウトラインを具体化して執筆に備える

ここまで、アウトラインを具体化する方法についてご説明してきました。アウトラインは、今後あなたが執筆を進める際に、テーマからブレることなく、また抜け漏れなく本を作り上げるための道標となります。

アウトラインは、実際に執筆作業に入った際に「これに沿って書けば、自然と本は完成する」と思えるくらいの分量が適切です。本の構成バランスや作業時間も意識しつつ、アウトライン作成に取り組んでみてください。また今回紹介した作業のコツも役に立てば嬉しいです。今回は以上です。また次回のレクチャーを楽しみにしていてください。

ブレインストーミングで電子書籍に書く内容を探す方法

Last updated on 2023年4月24日 By 石崎力也(編集者)

今回のレクチャーは、電子書籍の作成について取り上げます。個人で電子書籍を執筆する際の5ステップのうち、2ステップ目である「書籍内容の決め方」です。ブレインストーミングとマインドマップ作成を使って、書籍内容を深堀りしていきましょう。この段階では、頭の中にある電子書籍についての全ての考えを吐き出して、それを整理していきます。

ブレインストーミングと聞くと、「そんなことはいいから早く本を書き始めたい。いつになったら執筆に入るんだ?」と感じる人もいるかもしれませんね。しかし、気づいていないかもしれませんが、僕たちはすでに本の執筆に着手しています。そのことだけは、初めに明確にしておきましょう。

ブレインストーミングに使えるツール

さて、まずはブレインストーミングについて見てみましょう。ブレインストーミングとは、頭の中にある考えを思いつくままに書き出して、それを整理する作業です。ただ頭の中で考えるだけでなく、書き出すということが重要です。

ブレインストーミングに使えるツールはさまざまな種類があります。ペンと紙を使っても良いし、専用のソフトウェアを使っても良いでしょう。フリーソフトウェアとしては、FreeMindがありますね。他に有名なものではMindManagerといった有料ソフトがあり、これらは30日間の無料トライアルが利用できます。ツールは、あなたにとって使いやすいものであれば、何を使ってもいいのです。Googleで「マインドマップソフト」や「ブレインストーミングソフト」と検索してみてください。

ツール#1:紙とペン

デジタルの時代になっても人気のあるのは、紙とペンを使った古典的な方法です。僕はいつもお風呂の中で、防水紙と専用のペンを持ってブレインストーミングをしています。湯船の中で、電子書籍でやりたいことやカバーしたいことを書き出します。お風呂に座っていると、アイデアが紙いっぱいに広がっていき、それが徐々に整理された思考プロセスになっていくのです。

一通り頭の中のアイデアを書き出したら、僕は別の色のペンに持ち替えることにしています。例えば黒色のペンで大まかな本の目的や概要を描いたら、次は赤色のペンで細かい内容について書き出していきます。

ところで、もしあなたも僕と同じように、お風呂で考え事をするタイプなら、耐水紙の用意が必要です。

Ebook water resistant notebook

おすすめはオキナの「プロジェクト耐水ノートB6」のノートです。お風呂の中でもしっかりと書くことが出来ます。お風呂の中でアイデアを出したい人には、必須アイテムのひとつです。

ツール#2:Mindmeister

お風呂で考え事はしたくないという人や、シャワーで済ませるという人もいるでしょう。そういった場合には、専用のソフトウェアを使ってアイデアを練りましょう。もちろん、ブレインストーミングの方法はその他にもたくさんあります。具体的には、マインドマップ専用のアプリを使ったブレインストーミングが挙げられます。

Ebook mindmeister

有名なアプリとしては、Mindmeisterがありますね。無料版がありますが、有料版を使う場合でも月500円程度で使うことが出来て、すごく安いです。Mindmeisterはインターフェースが綺麗で操作性が良いのが特徴です。ブラウザですべて完結するのが、シンプルでオススメです。共同作業も出来るので使い勝手が良いです。

ツール#3:XMind

Xmindも世界的に有名なアプリです。ただダウンロード版に重点が置かれているので、さきほどのMindmeisterよりも少し操作性が劣る感じです。

Ebook xmind

ただ操作が単純なマインドマップ型のブレインストーミングソフトで、無料版も利用できるのでMindmeisterが合わなかったら試してみてください。

ブレインストーミングで大事なことは、頭の中にあるものを全て吐き出して、何らかの形で整理することです。この目的を達成できるのであれば、利用するツールは何でも良いのです。

ツール#4:ポストイット

最後は、デジタルから離れてまたアナログな方法を紹介します。僕は昔、巨大なホワイトボードを用意して、そこにすべてを書き出すということをやっていました。これは紙を使うのとほぼ同じですね。紙に書くか、ホワイトボードに書くかの違いだけです。大学生の頃には、小さなメモ帳にアイデアを書き出すこともしていました。いくつものメモを床に並べて整理していたんです。

メモ帳を使うよりも便利な方法は、ポストイットを用意することです。付箋のような小さなポストイットを用意して、アイデアが浮かんだらすぐに書き込み、壁に貼ったり、キャビネットに貼ったりするのです。いつでもすぐにアイデアをアウトプットできますし、後から好きな場所に移動させることができます。ポストイットが溜まってきたら、壁やホワイトボードにアイデアを整理し直すことも簡単にできるので、おすすめの方法です。

創造性を高めるためにツールは適宜変更する

ここまで紹介してきたように、僕はいくつものブレインストーミング・ツールを使ってきました。僕の場合は、あるツールから次のツールへと次々と変え、そしてまた最初のツールへと戻ってくることが多いです。その理由のひとつは、何か新しいことや、いつもやっていないことをするという目新しさにより、創造性が高まると感じるからです。

「机の前に座るのはやめよう」「ホワイトボードに向かって、すべてを書き出してみよう」「新しく出たソフトウェアを使ってみよう」。このように、さまざまな新しいことに触れることで、脳が活性化し、良いアイデアも出やすくなるように思います。

ブレインストーミングでは、とにかく自分のアイデアを出し続けることが大切です。どんなツールを使うかは重要ではありません。あなたが何を考え出すかが大切です。

マインドマップの3つの型

さて、ここからは、電子書籍を作るためにマインドマップでどうブレインストーミングをしていくのか?その方法について紹介していきます。マインドマップの作り方には、大きく3つの種類があります。

マインドマップ#1:リスト型

1つ目は、リスト型のマインドマップです。これは、ハウツー系の電子書籍を作る際に特に有効です。作り方は簡単です。あなたが電子書籍に盛り込もうと思う内容をリスト化してください。それは質問のリストでも、ポイントのリストでも、ヒント、戦略、ツールのリストでも、何でも構いません。リスト型の特徴は、順番通りになっていない点です。思いつくままに書き出してください。

ひとつ覚えておいてほしいのは、全てのリストが本のメインテーマに沿っているということです。あなたが取り扱うテーマについての「20の事実」「27の間違い」「33のポイント」。このようにトピックをリスト化してください。例えば「電子書籍でお金を稼ぐための34の方法」というリストでも良いですね。

マインドマップ#2:サクセスパス型

次はサクセスパス型のマインドマップです。これは本当にただの地図のようなものです。まずは、電子書籍で教えようと思っていることの全てのステップを、ブレインストーミングで書き出してください。次に、どの順番で教えるかという時系列に並べ、さらに細かいステップについてブレインストーミングします。このようにして、本の最初から最後までの流れを書き出していってください。

ここで思い出して欲しいのは、「人々は電子書籍そのものを求めているのではなく、電子書籍から得られる結果を求めている」ということです。

Ebook success path line

想像してみてください。ここに1本の線があります。あなたの読者は左端にいて、彼が望んでいる結果はもう一方の右端にあります。もちろん、読者は今いる場所に満足していません。彼らはもう一方の崖に行きたいのです。さて、問題はこの線を右に移動していくのはそんなに簡単ではないということです。

そこで僕たちがしなければならないのは、彼が今いる場所から行きたい場所に行くために必要なステップを作ることです。ステップ1、2、3と段階を踏んで結果を出し、右端つまり結果に辿り着けるようにしてあげるのです。これを見込客の成功のための道、という意味で「サクセスパス」と呼びます。

僕たちは電子書籍に限らず、オンラインコースであってもハウツー系のコンテンツを作る場合には、必ずこのようにサクセスパスを作ります。読者に対して、「あなたが今いる場所から、憧れの場所に行くための方法を、ステップごとに正確にお見せします」と約束するためです。

Kindle author page

僕は実際に「海外移住を実現する!オンライン講座・ビジネスの作り方」や「デジタルマーケティング完全ガイド 13コース in 1」という本で同じことを行いました。これらの本では、やるべきことをステップ・バイ・ステップで教えています。わかりやすい道筋があれば、読者は安心してそこを進めば良いと分かります。1つ1つ学び、行動し、課題をクリアすることで着実にスキルが身についていきます。

#3:ストーリー型

3つ目は、ストーリー型のマインドマップです。これは、フィクションの本を作る際に有効です。

初めに、ストーリーというものについて理解しておかなければならないことがあります。それは、多くの人々が「自分には物語なんて思いつかない。作家になんてなれない」と思い込んでいるということです。しかし、僕たちは皆、ストーリーの作り方を知っています。

すべての物語には、始まり、中間、そして終わりがあります。すべての劇や映画は基本的に3つの幕を持っています。序盤には緊張感の漂う演出があり、中盤ではプロットが構築され、さらなる緊張感や解決すべき項目が出てきます。そして結末は、すべての未解決事項がまとめて、解決されます。

ストーリーを作るためには、このような3幕の内容を決めて、登場人物のブレーンストーミングをすれば良いのです。そして、メインイベントに何を設定するのか、その物語の主なターニングポイントは何なのか、どのように問題が解決し、エンディングを迎えるのかを決めるのです。

マインドマップ作成の実例

さて、ここからはブレインストーミングとマインドマップ作成の実例について見てみましょう。ノンフィクション本とフィクション本に分けて、それぞれ紹介していきます。

初めに、ノンフィクション本のマインドマップの具体例についてです。ここでは、「防災パーフェクトガイド」というノンフィクションのハウツー本を作る際のマインドマップをお見せします。

まずは、その本でカバーする事項をいくつかのポイントにまとめましょう。この本の場合は、最初のポイントは「なぜ災害に備えて準備をするのか」です。そして2番目のポイントは、「直面する可能性のある主な災害の種類」としましょう。

2番目のポイント「直面する可能性のある主な災害の種類」には「自然災害」と「人的災害」の2つが考えられます。これらがサブポイントです。さらに掘り下げると、「自然災害」には、水害、ハリケーン、洪水、風や竜巻、地震、火事などがあります。

「人的災害」としては内乱、暴動、経済的崩壊、政治的崩壊などが挙げられますね。人的災害なんて、ちょっと遠いどこかの紛争地域のことに感じるかもしれません。欧州に来てみてわかったことですが、先進国と言われる国にいても意外と他人事ではありませんでした。

Dutch covid riot

2021年11月には僕の住むオランダでも、パンデミックの最中に暴動が起きました。ウィルスに対する政府の規制強化に反対する抗議デモで、市民と警官隊が衝突しました。うちには小さな子どもが3人もいるので、もちろんこんな日には外出すらまともに出来ません。

これらはすべて、本の中で取り上げる必要があるものです。このように本の中でカバーすべきことを、ブレインストーミングしてみてください。

もちろん、先に挙げたものが僕の本の内容の全てではありません。書きたいことはもっとあります。例えば、災害が起きる前に何を準備すべきか、避難バッグには何を入れておくべきか、応急処置の方法、水はどう用意するのか、小さな子供やお年寄りをどのように避難させるべきかなど。これらすべてに対応しなければなりません。頭に浮かぶ数多くのカバーしたいことを整理するために、ここでリスト化してみましょう。

  • 最初の3日間を乗り切るためのルール
  • 緊急時に冷静さを保つ方法
  • 緊急時に生き残るための3つの柱(水、避難場所、食料)
  • 停電が長引いたらどうするか
  • 1週間以上の災害状況への対応
  • 短期的・長期的に家族の安全を確保する方法
  • 誰を信用すべきか、そして誰を信じてはいけないか
  • 災害が悲劇にならないようにするために備えること
  • 用意しておくべき武器と、即席で作れる武器について
  • 助けを待つか、より良い環境を求めて去るべきか(森の中に閉じ込められた人が、車を捨てて事故現場を離れ、迷子になって死ぬという例を盛り込む)
  • 家族間のコミュニケーションのツール
  • ニュースや最新情報の収集方法
  • 信憑性のない悪い情報に惑わされない方法
  • 短期的・長期的な食料と水の確保方法
  • 交通手段や自分の車の燃料の維持について
  • セキュリティ確保の方法
  • 一時的もしくは永続的な転居の検討

一通りのトピックを書き出しましたが、それぞれについてさらにリサーチを進めると、他にも書くべきことを見つけられるでしょう。その場合は、リストに足していってください。リストを作っているうちに、いくつものアイデアが浮かんでくるでしょう。少なくとも、基本的な事項すら知らないことについて、本を書こうとは思わないですからね。

もしも、あまり詳しくないことについて書かなければいけない場合も、リストを作るのは簡単です。「防災」「サバイバル」「災害への備え」といったキーワードに関する本のトップ10を探して、それらの本のセールスコピーと目次を全てまとめてみてください。すると、例えあなたが防災について何も知らなかったとしても、防災についての電子書籍の適切なアウトラインを考えられるでしょう。

もちろん、これは例えです。あなたは防災についての本を書く必要はありません。あなたはおそらく、防災には興味がないでしょうからね。あなたは、あなたが書きたい、共有したいと思うトピックについて書くべきです。

まとめ:ブレインストーミングで頭の中を整理する

今回は電子書籍を作成するために必要なブレインストーミングの方法について紹介しました。まずは頭の中にある「書きたいこと」を、好きなツールを使って書き出してください。そして、それらをリスト化したり、順序立てて並べ替えてください。

あらかじめブレインストーミングやマインドマップ作成をしっかりと行っておくと、抜け漏れなくコンテンツを作ることができます。また、後に執筆作業を開始した際にも「何を書くべきか」と迷ってしまうことを防げます。スムーズな執筆のための重要な下準備と捉え、じっくりと取り組んでみてください。では、またすぐにお会いしましょう。

個人で作る電子書籍のコンセプトを定めるフォーカス・ステートメント

Last updated on 2023年4月24日 By 石崎力也(編集者)

今回のレクチャーでは、電子書籍制作のための具体的な方法をご紹介していきます。電子書籍を制作するプロセスを5つのステップに分けた場合、今回紹介するのはファーストステップとなる「フォーカス・ステートメント」です。電子書籍の執筆中にあなたが脇道に逸れてしまわないために、今回の話が参考になるはずです。

さて、「フォーカス・ステートメント」という言葉を初めて聞く方もいるかもしれません。これは電子書籍の執筆に集中するために非常に重要なものです。具体的にどのようなものなのか。そして、なぜそれが必要なのか?どんな風にあなたの執筆活動を助けてくれるのか?このレクチャーでは、これら全てを知ることが出来ます。早速見ていきましょう。

フォーカス・ステートメントで本来の目的に沿った文章を作る

「フォーカス・ステートメント」とは、一言でいえば、自分がこれから何を作ろうとしているのかを一文で表現する文章のことです。途中で書籍の内容がブレたり、書籍のコンセプトを作家自身が見失わないようにするための「誓いの言葉」と言っても良いかもしれません。

フォーカス・ステートメントの目的は、あなたが何を作っているのかを脳にインプットすることです。これを作ることで、あなたの潜在意識は、電子書籍に何を含めるべきか、あるいは含めるべきでないかに、常に集中することができます。潜在意識にフィルターをかけることで、効率的に、まとまりのある本を完成させることができるのです。

具体的に言えば、フォーカス・ステートメントとは「この電子書籍は〇〇について書かれている」というような文章です。これを用意することで、あなたの脳に「自分が執筆するのは何についての本なのか」をインプットできます。そうすることで、それに関係ないものがすべてカットされるのです。頭の中に「私はこれについて書くんだ」というしっかりとしたアンカー、つまり重りを置くようなイメージです。

多くの人が自分の本を完成させられない理由のひとつは、いわゆる「スコープクリープ」によるものです。スコープクリープとは、プロジェクトが進むにつれ、本来の目的を超えてそれが肥大化してしまうことです。つまり、執筆を進めるにつれ、「あれもこれも」と当初の目的を超えるような内容まで盛り込んでしまうのです。しかし、フォーカスステートメントを用意することで、どんな内容を含めるべきか、そしてどんな内容は除外すべきかがわかるようになります。

フォーカス・ステートメントのテンプレート

では、どのようにフォーカス・ステートメントを作ったら良いのか?と、あなたは疑問に思っているはずです。もしかすると、すごく長い誓いの文章を作らなければならないと思っているかもしれません。

でも安心してください。フォーカス・ステートメントはとても短い4つの文章から成り立っています。もしフォーカス・ステートメントが5ページとかすごく長い文章だったら、読み直すだけでも何十分も掛かってしまいます。それでは、わざわざステートメントを見直すことも無くなってしまいます。

そこで僕らは、このフォーカス・ステートメントを以下のように短い文章のテンプレートにしました。4つの括弧内にそれぞれフレーズを入れるだけで完成します。それは次のようなものです。

  1. この本は【 自分の専門的なスキル・ノウハウ 】に関するもので、
  2. 【 ターゲットとする見込み客 】を助けます。
  3. 【 独自の解決策 】を紹介して、
  4. 【 見込み客に約束する変化 】を約束します。

1つ目は「この本は【 自分の専門的なスキル・ノウハウ 】に関するもので、」というもので、ここには本のメイントピックを入れてください。

2つ目は「【 ターゲットとする見込み客 】を助けます。」で、これは想定読者や見込客となる人のことです。これも結構重要です。書籍を書いているうちに、誰に書いていたのか迷わないようにしっかりと言葉にしておいてください。

3つ目は「【 独自の解決策 】を紹介して、」というもので、あなたが読者に対して提供できる独自の主張であったり、ノウハウなどを指します。

4つ目は「【 見込み客に約束する変化 】を約束します。」ということで、ターゲットとなる見込客がこの本を読む意義についてを説明しています。通常見込客は、本を読む前に何らかの悩みを抱えている状態です。そんな見込客をどこへ連れて行くのか?という方向性をこの文章で定義づけてください。

では、テンプレートを紹介したところで具体的な使い方を見ていきましょう。

フォーカス・ステートメントの具体例

さて、ここからは、フォーカス・ステートメントの具体的な例をいくつか紹介していきます。

Ebook familytrip and disaster drill

「この本は【 自然災害への備え 】に関するもので、【 未就学児を持つ家族 】を助けます。【 僕がスーツケースとバックパックだけで子連れ世界旅行をした経験やノウハウ 】を紹介して、【 小さな子どもが居ても災害時に対する安心感が持てること 】を約束します。」

僕が防災について本を書くなら、このようなフォーカス・ステートメントを用意するでしょう。この文章があることで、本の中でカードマジックのプレイ方法について話したり、休暇の取り方について話したりと、あまり無駄な話をすることはなくなります。

災害が発生した場合に、家族の安全を守るためにどのような準備をしておくべきか、これに焦点を絞って文章を作ることができるのです。執筆を進めるにあたって「これについて書くべきか」と迷った際には、フォーカス・ステートメントに当てはまるかどうかを判断すれば良いのです。

他の例もいくつか見てみましょう。

「この本は【 サブスクリプション 】に関するもので、【 オンライン上に新しい収益を作りたい人 】を助けます。【 英語圏の知見・ツール・ノウハウ 】を紹介して、【 毎月100万円の安定収入 】を約束します。」

これはサブスクとオンラインでのビジネスに関する本の例ですね。

Ebook intestinal environment

「この本は【 腸内環境 】に関するもので、【 メンタルが落ち込みやすく、仕事のパフォーマンスが上がらない 】を助けます。【 グルテンフリーとサプリメントによる副腎疲労の改善方法 】を紹介して、【 あなたの症状が緩和され、また元気に活動できるようになること 】を約束します。」

これは健康本の例です。

Ebook hapiness

「この本は【 幸福 】に関するもので、【 人生に何かが足りないと感じている人 】を助けます。【 最新の研究から明らになった健康、お金、人間関係、精神的な幸福に関する50のコツ 】を紹介して、【 あなたの人生がポジティブなものになること 】を約束します。」

これは自己啓発についての本の例ですね。このようなフォーカス・ステートメントを作ることで、僕の頭はすぐに「これから自分が書きたい内容は、健康、お金、人間関係、精神的な幸福の4分野のいずれかに当てはまるだろうか?」と考え始めます。

たとえ僕が画期的な数学のテクニックを思いついたとしても、この本には含めないでしょう。目的に焦点を合わせるだけで、すぐにその本の内容を作れるようになるし、入れるべきでない内容を排除することができるようになるのです。

Ebook stomach diet「この本は【 ダイエット 】に関するもので、【 お腹まわりがどうしても気になる30代の女性 】を助けます。【 1日10分でテレビを見ながらでもお腹を引き締められる9種類のエクササイズ 】を紹介して、【 毎日鏡の前で自分に自信が持てるようになること 】を約束します。」

実用書についても、その本の目的は何か、その本を読むことで読者に何をもたらすのかということを明確にしてください。重要なのは、あなたが読者にどのような結果をもたらそうとしているかということです。

まとめ:フォーカス・ステートメントで芯のある本を製作する

ここまで、フォーカス・ステートメントの概念と役割についてお話ししてきました。フォーカス・ステートメントを作ることで、本来の目的から外れることなく、筋の通った電子書籍を作ることができます。

ここで挙げたいくつもの例を参考にしながら、あなたも自身の電子書籍の目的について、改めて文章化してみてください。そして、内容にブレのない、芯の通った電子書籍を作りましょう。それでは、またお会いしましょう。

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