このレクチャーでは、ライティング・プロセスについて詳しく説明します。さらに文章を書く工程を高速化させるノウハウについてお話ししていきます。主にブログの基本にフォーカスを当てていきます。どんなことについて書けばいいのか、どれくらいの頻度でブログにコンテンツを公開すればいいのか、そしてこれらの条件を、より大きなプラットフォーム戦略に対して、どう適合させるべきなのかを決めていかなければなりません。さっそく始めましょう。
はじめに考慮したいのは、ブログを実際に立ち上げるということ、ホーム・ベースについて、そして、最初のローンチ時にどれくらいのコンテンツが必要なのかということです。たとえば、コンテンツを1つだけ用意しておくなど、簡単な方法で立ち上げるのが魅力的に思えるかもしれません。しかし、あなたがブログを立ち上げて、家族や友人にWebサイトの存在を知らせたとき、掲載されている記事が1つだけだと、彼らはどのように感じるでしょうか。少し物足りないかもしれませんよね。実際のところ、あなたのWebサイトを家族や友人たちに広める絶好の機会は、ブログの立ち上げ直後の、ローンチ時なのです。
今回お届けするノウハウはこちら
- まずは3つのブログ記事を仕込んでからローンチする
- ブログの更新頻度を一定にしてSEO効果を期待しつつ顧客から信頼を得る
- ネタを頭に放り込んで脳味噌にブログ記事を書かせる裏技
- たった一人の見込み客に向けてブログを書くことで刺さる内容になる
- コンテンツのアイディアを作り出すのに役立つ5つのブレーンストーミング
- あなたの内側からブログのネタを見つける6つのトリガー
- ネタ切れしたときに書きたい8つのブログ・タイプ
- 知っていることをそのままブログ記事にしてもアクセス数は伸びない理由
- ブログのネタが出ない?こんな時はどうすれば良い?
- 見込み客の質問をブログのネタ帳に仕込んでおく
- まとめ:ブログ戦略を構築するのに役立つ5つの質問
まずは3つのブログ記事を仕込んでからローンチする
そのため立ち上げ時には、Webサイトに完成した3つのブログ記事があるというのがベストです。また、コンテンツの種類について考える際には、そこまで充実した内容でなくても構わないということをお伝えしておきます。
あなたのWebサイトが主題とすることがなんであれ、ブログ記事の中に包括的かつ、ブログの基盤となるような肉厚の記事を入れようと思っているかもしれません。僕たちは肉厚の記事をピラーページと呼んでいます。まるで柱(pillar)のように一本の軸を通して、そこから何本もの内部リンクを張り巡らせた記事を書く。
このような記事は、初心者向けのガイドのようなもので、かなり深く掘り下げた内容となるでしょう。こういった記事は、作るのが大変です。ニーズを調査せずに大作に取り掛かっても、それが市場受けしない場合もあるのです。
例えば僕たちのブログであれば、オンラインコースビジネスの作り方、エバーグリーンローンチマスタークラス、会員制サイトの作り方、などが肉厚の記事となります。包括的で、しかもこの1つの記事さえあれば、ビジネスモデルがゼロから立ち上がる程度の情報量がそこには詰め込まれています。
ただ、少なくともブログ記事のうちの1つは、あなたが教えている分野であることはもちろんのこと、30分以内に実践できて、かつ彼らの生活に影響を与えるものでなければなりません。このように、すぐ効果を実感できるような内容のブログ記事がなければ、見込み客たちに、あなたのブログの有用性を感じてもらうことはできないのです。あくまでも数字的な目安ですが、ブログを立ち上げるときには、記事を3つ用意しておくこと。
どんな記事を用意すればいいのか?心配しないでください。このレクチャーで、どのような種類のコンテンツを準備すればいいのかについて、詳しくお話をしていきますから。
さてあなたはこのレクチャーを通して3つのことを決めなければなりません。レクチャーの最後にもう1度質問をしますので、その時にスラスラと答えられるようにしておいてください。
- どれくらいの頻度で記事を書くつもりですか?
- どのようなコンテンツを作成するつもりですか?
- 1つの記事を書くのに、どれくらいの期間を想定していますか?
ブログの更新頻度を一定にしてSEO効果を期待しつつ顧客から信頼を得る
ブログをローンチする際には、どれくらいのスパンで、コンテンツを公開していくのかを決める必要もあります。一貫して定期的に記事を公開することで、見込み客に、あなたの信頼性を示すことができるため、特に公開頻度については意識しておく必要があります。公開スパンが散発的になっては、ブログの信頼度を示すことはできません。
ブログ記事を書くタイミング自体は、散発的であっても構いません。ただ、ここでの重要な違いは、あなたの記事が「出版物か否か」ということです。プロフェッショナルとアマチュアブロガー、そしてパーソナル・プラットフォームを構築するブロガーという3者の大きな違いが分かりますか?アマチュアブロガーは、記事を書き終えた瞬間に公開をします。しかし、あなたがパーソナル・プラットフォームを構築するプロフェッショナルであるならば、記事を公開するタイミングは、戦略的に考えるべきです。そして、もしできるのであれば、いくつかのブログ記事を下書きに入れておくことをおすすめします。
僕たちはだいたい3〜4ヶ月分の記事を公開予約してあります。もし今が6月だとしたら、すでに11月分までのブログ記事が公開予約されているということです。つまりあなたが読んでいる最新記事は少なくとも3〜4ヶ月前に編集が終わっているものであり、石崎力也と編集者は今、別の記事を書いている最中なのです。
少なくとも、週に1度はプラットフォーム上でブログ記事を公開しましょう。僕たちは、これが良いリズムであると考えています。世界の大部分、特に欧米では、毎週の生活リズムを中心に、いろいろなものが展開しています。そのため、毎週月曜日、火曜日といった具合に、あなたもコンテンツを公開することで、既存の生活リズムに参加できるというわけです。毎週、同じ曜日に公開をするのであれば、それが何曜日でも構いません。だから、何曜日か1つを選び、その曜日にこだわり続けましょう。
これまでも何度か紹介しましたが、rikiyaishizaki.com は、週に2回、ブログ記事が更新され、火曜日と金曜日にその通知が読者に届きます。
もちろん週に2〜3回、記事を公開しても構いません。しかし、公開頻度を上げることで、記事のクオリティが下がってしまったり、公開頻度が高すぎて、結果として目標を達成できなくなってしまったり。このような高すぎる基準を設定しないように気をつけましょう。この目標を設定するときには、まずあなた自身の生活状況を考慮することです。コンテンツの制作プランを立てる際には、最初の3つの投稿のあとに、定期的なコンテンツ作成が必要となってくることを念頭に置いておきましょう。常に、見込み客のために課題を解決するというバリュー・プロポジションを意識してください。
ブログに限らず、ネットビジネスはお客さんの問題を解決することができれば、失敗する理由はないのです。絶対に成功すると言い切れます。ニキビを治したい人が目の前にいる。あなたはニキビを治す薬を持っている。彼、または彼女に薬用ニキビケアの商品を売るのは造作もないことです。
アメブロ界隈には「私は成功しているから、一般ピーポーのあなたたちに成功する方法を教えてあげるわよ」的な情報発信をする上から目線の女性がたくさんいます。彼女たちのビジネスが、ちっともサステナブルでない理由はわかりますか?シンプルにいって、何も解決していないからです。彼女たち自身の成功度合いもそこそこで、社会的に見れば中の上くらい収入です。そんな人たちが、一般ピーポーの人間が抱える問題をどのように解決するというのでしょうか?たまたま外国人の伴侶を見つけて、たまたまアメリカに住んでいて、たまたま平均年収が少しだけ高い人間に、切実に悩んでいる人たちの問題を解決することはできないのです。
繰り返します。あなたのブログが、あるいはあなたのパーソナル・プラットフォーム が市場の問題を解決する限り、ネットビジネスは成功しちゃうのです。成功したくなくても、市場があなたを勝手に発見し、お金を払わせてくださいと要求することでしょう。
決まった曜日に、毎度、お客さんの悩みを解決してあげてください。あなたのプラットフォーマーとしての人生は遥かに楽なものとなるはずです。
ネタを頭に放り込んで脳味噌にブログ記事を書かせる裏技
できる限り、事前にプランを立てることができれば、実際に座ってコンテンツを作成する前に、どのようなものを作るのか考えられるようになります。ブログに対する潜在意識を持たせることによって、作成プロセスに良い影響が生まれてきます。この点について、もう少し詳しく説明をしますね。
アイディアを考えたり、紙に書いたり、コンピュータに入力したりすると、まだ何かしらのソリューションが思い浮かんでいないとしても、あなたの脳内のバックグラウンドで解決策を模索する潜在意識が働き始めます。そのため、事前に何かしらのテーマについて準備を進めた後、1日〜3日程度、日数を空けておくことで、そのときには気づくことがなかった「何か」を思い浮かぶことができたり、作業時に思い浮かばなかった言葉がスラスラと出てきたりするものです。
久しぶりに会った人の名前をその時は思い出せなかったのに、シャワーを浴びている時や、トイレをしている時に、ふと思い出すことってありません?あれは潜在意識がバックグラウンドで動いているからです。とはいえ、潜在意識を連呼しすぎると、僕たちの実務的なレクチャーがどことなくスピリチュアルや自己啓発の色合いを帯びてくるので、ああ、そんなもんなんだと理解するだけで結構です。僕らの無意識に手軽な仕事をさせましょうと。
僕らは普段、スケジュールを作りますよね?未来に起こりうることをあらかじめ想定して、計画を立てます。様々なイベントを書き出すことで、頭が動き出します。
例えば仁川空港 → JFK のイベントを書き込む。じゃあ仁川空港には3時間前についていたいから江南を午前11時に出発する。韓国ではGrabもUberも使い物にならないから、今のうちカカオタクシーのアプリをダウンロードして設定しておこうっと…みたいな感じです。
「仁川 → JFK」のイベントを書き込むことで芋づる式にそれにまつわる別のイベントが想起されます。とりあえず頭に「仁川 → JFK」のフライトスケジュールだけを叩き込んでおけば、自然と頭は仕事を始めてくれます。これをスピリチュアル系の人たちは潜在意識とか無意識と呼ぶだけの話。それだけのことです。
テーマに基づいて、毎月、コンテンツを計画することが有効であると考えている人が、最近はとても増えました。先にテーマについて考えておくことは必ずしもやるべきとは言いませんが、おすすめです。rikiyaishizaki.com の事例を紹介しましょう。僕たちは、今年の11月に向けて、事前に「サブスクと会員制サイト」というテーマを立て、脳内のバックグラウンドを働かせ始めました。このようにしておけば、このテーマに合ったコンテンツを考えるのが、ずっと簡単になります。おしっこしている時も、誰かと話している時も、こうやってコンテンツを作っている時も、後ろで脳味噌が「サブスクと会員制サイト」についてネタを集めてくれます。これは僕だけではありません。僕と一緒に仕事をしている、小川さん、小川さんから仕事を受注する編集者の方々、動画の編集を担当する鈴木さんも、11月という特定の日付に向けて情報収集を始めます。
ここまで話してきた通り、事前にコンテンツを計画することはとても役に立ちます。ただし、ここでは計画をかなりおおざっぱにしておくというのがポイントです。大まかなプランにしておくことで、業界の変化や自分の分野に関連するニュース、そして見込み客からのリアクションに対応することができるようになりますから。作成するコンテンツのタイプに関して、次の四半期では、現在よりも高いレベルを設定しておくことがおすすめです。ただし、詳細なプランについては、来月に公開するコンテンツのみにとどめておきましょう。
計画を立てたあとに状況が変わったり、業界内で変化が起きたり、見込み客が反応するコンテンツが変わったりする場合があります。その際には、プランを調整していかなければなりません。計画を立てても、実際に座ってブログ記事を書こうとしたときに、何も表示されていない白紙のままの入力欄を見ると、少しばかり気が引けるような感覚になるかもしれません。僕たちを含めたすべてのライターが、何も表示されておらず、何を書けばいいのかわからない状態で、ただただ画面を見つめてしまうという状況に陥ったことがあるはずです。
たった一人の見込み客に向けてブログを書くことで刺さる内容になる
次回以降のレクチャーでは、アウトラインの空白を埋めて、肉付けするだけでブログ記事を書くことができるというテクニックを紹介していきます。ただ、そのようなテクニックを抜きにして、ブログ記事を書くプロセスというのは、あなたのブログを読んでいる個人とのコミュニケーション手段として考える必要があるということです。この点非常に重要です。ブログには書き手から読み手に流れる一方向しかないと考える人があまりにも多すぎます。ブログは常に双方向性のコミュニケーションです。
あくまでも、あなたにとっての読者は「集団」ではないということを覚えておいてください。1人の読者に対して手紙を書いているというイメージです。だって、ブログを読むときには、誰だって1人になるのですから。
うちの奥さんは、Yoga with Adriene(エイドリアン) のブログを読むのが好きです。彼女はヨガのインフルエンサーです。後ろから奥さんのMacBook Air を覗くと、僕の存在に気づき、乱暴にパタンと閉じてしまいます。別に、見たっていいじゃないかと僕は思うのですが、うちの奥さんにとっては、Adrieneからの個人的な手紙を読んでいるかのような気分になるそうです。まあ確かにプライベートな手紙を覗き見されるのはあまり気分の良いものではありませんね。ブログを読む人たちは、きっとそういう心境なのだと思います。
ブログの読者が自分の会社の同僚や家族、友人に向かって、あなたのブログ記事を音読していない限り、あなたは1人の人に手紙を書いているということになります。だから、ターゲットとする見込み客に対してしっかりと理解することができれば、今、僕があなた1人に話かけているのと同じように、その人とコミュニケーションをとること、手紙を書くことが、もっと簡単になるはずです。
そうです、僕はあなたに1人に向かってこのレクチャーをしているのです。あなたの名前を知っていますよ。あなたの名前は武田浩二。東京に住んでいますよね?38歳なのは知っています。男性。法人を二者経営しています。職業はセミナー講師です。収入は3000万円前後。世間的にはお金持ちの部類だし、本を出版すればだいたい平積みされるくらいの知名度はある。でも、このセミナービジネスは斜陽産業なのは知っている。アメリカでもマーケットは縮小している。コロナショックのせいで、セミナーができなくなった時も直接的なダメージを受けた。そもそも時間的拘束も大きいし、長時間、空調の効きすぎた部屋で喋るのに、もうほとほと疲れた。
かねてからやろうと思っていたオンラインシフトをする良いタイミングだと考えている。そこで石崎力也を見つけた。そうですね?
そうです、武田浩二さん。僕はあなたに向かってこのレクチャーを作っているのです。もしあなたの名前が武田浩二でなかったら、ごめんなさい。ペルソナの設定をミスりました。
コンテンツのアイディアを作り出すのに役立つ5つのブレーンストーミング
さてここからはブログのネタ帳を作っていきましょう。定期的にコンテンツを作り続けるためには、自分の内側にあるネタを上手に調理しつつ、ネタ切れを起こさないように情報をストックし続ける必要があります。あなたの内側から出すコンテンツと、あなたの外側にある情報から刺激を受けて出すコンテンツと、内側の情報と外側の情報をうまく結びつけて作り出す合計で3つのコンテンツ・タイプがあります。
まずは、コンテンツのアイディアを作り出すの役立つブレーンストミングを実行しましょう。次の5つのブレーストーミングを使ってネタ帳にブログのアイディアをリストアップしてみてください。
- 読書 – 最近、何を読みましたか?学んだことを自分なりに工夫して共有してみましょう。Kindleのハイライト機能を使い、読後にハイライトを一覧で確認することでコンテンツのアイディアが膨らみます。石崎は主にこの方法を用いてブログのネタを外部から持ってくるようにしています。最近僕はブランド・アイデンティティに関する本を読みKindleのハイライトから着想を得て「ネットビジネスの初心者はブランドアイデンティを作りなさい」という趣旨のブログ記事を書きました。
- 質問 – あなたのニッチはなんですか?そして、そのトピックに対してあなたの見込み客が持つであろう質問を10個考えてください。石崎のニッチは「デジタルマーケティング」です。この分野に関連する見込み客の一般的な質問は「自分に合っているネットビジネスのタイプは?」「ネットビジネスが失敗する理由は?」「ウェブサイトをブランド化する方法は?」などです。
- 追加 – これまでのブログ記事についたコメントのフォローアップ記事を作りましょう。例えば「WordPressのインストール方法を教えます」というあなたの記事に対して「このノウハウはエックスサーバーでも使えますか?」というコメントがつけば、それに回答する記事(例:【エックスサーバー】10分でWordPressをインストールする方法)を追加できます。
- 検索 – ブログで取り上げたトピックをGoogleで検索してください。そして、どんな記事が表示されるか確認し、その記事に対するレスポンスを書いてみましょう。過去に僕は「WordPress」についての記事を書きました。「WordPress」で検索してみると面白そうな記事がいくつかあるので1つをピックアップする。「アメブロとWordPressは何が違うの?」という比較記事がある。この記事へのアンサー記事として【アメブロに逃げるな】WordPressの始め方を公開しました。ポイントは意見を極端にすることです。アメブロもいいしWordPressもいいよとどっちつかずなことを言うとファンは増えません。
- 問題 – 見込み客が抱えている問題を10個リストアップしてください。(2)の質問は、あなたの頭で考えた想像の質問です。今回は実際に見込み客と話をして、彼らが抱えている悩身・苦痛を聞き出します。そして、それぞれの問題に対するソリューションをブログ記事で紹介しましょう。僕たちはチャットワークでコミュニティを運営しており日々、リアルな問題に回答しています。例えば、自己紹介ページの書き方がわからないと投稿があったので「ブログのAbout me ページを魅力的にする10の秘訣」をソリューションとして提示しました。
創造力を鍛えるために手を動かして文章を書くことをおすすめします。僕は、Googleドキュメントにブレストするのが好きです。それぞれのブレインストーミングに対応するために、10分間継続して何かを書いてみましょう。終わったら、その中から関心のあるコンセプトを取り出し、ブログのネタとして保存しておきましょう。ブログのネタを記事に膨らませる方法は次のビデオで紹介します。
あなたの内側からブログのネタを見つける6つのトリガー
さて、まだまだブログのネタを出す方法はあります。まずは、あなたの内側からネタを見つけましょう。次の6つのトリガーを利用して、頭の中からアイディアを引っ張り出してみましょう。
トリガー#1. 大きな問題を解決した瞬間
これまで何度も言ってきたことです。あなたのネットビジネスが誰かの問題を解決している限り、儲からない理由はありません。腰痛に悩んでいる人の痛みをあなたのスキルで消せるのであれば、多くの腰痛持ちが殺到するはずです。あなたのビジネスが儲かっていないであれば、それは誰も問題も解決していないのが原因です。
「腰痛を治すのが得意です」とTwitterのプロフィールで書いているのに、いざお客さんがきたら何もできない。
「ウェブマーケティングが得意です」と宣言しておきながら、他人の問題だけでなく自分の問題すら解決できていないアラサーのおっさんはたくさんいます。自分の問題、つまりネットでお金を稼ぐという非常に簡単なことすらできずにいる。実家の子供部屋に寄生して、両親からそろそろ公務員試験でも受けたらどう?などと言われている。彼らのビジネス上の欠陥は1つだけです。誰の問題も解決していないのです。あなたが常に市場の問題にフォーカスを当てて、それを解決するようなブログ記事を書き続ける限り、ビジネスが失敗するということはあり得ません。
これまでネットビジネスがうまくいかなかった人は、他人の問題にフォーカスを当てるようにしてください。他人の問題を理解するきっかけとなるのが、自分の問題について考えることです。あなたはどのように自分自身の問題を解決したのでしょうか?
僕の場合、これまで自分自身のビジネス上の大きな問題を3つ解決しました。
1つ目は、収益が安定しない問題をサブスクリプションの導入によって解決しました。
サブスクリプションを売る仕組みを作るのは大変でした。ウェビナーを作り込む。アップセルでライフタイム商品をオファーする。さらに10万円クラスの高額商品をアップセルでオファーする。リテンションを保つために、サクセスパスに基づいたコアコンテンツを作り、毎月のマンスリーコンテンツを提供する。IT関係の法務に詳しい弁護士に利用規約を作ってもらい、サブスクリプションの解約に関する条項を付け加えました。
大変だったけど、いったんローンチしたら後は楽です。嘘偽りなく言います。1年後には毎日必ず誰かの決済がStripeに入金されました。2年後にはサブスク収入が事業収益の軸となり、毎日のメルマガ配信や、ブログ更新あるいはYouTubeのアップロードなど不要になります。この僕自身のサクセスパスをまとめたのが「会員制サイトの作り方とサブスクリプションの導入方法」です。
2つ目は、LTVの低いビジネスモデルをプレミアム商品の導入によって解決しました。
僕は長らくUdemyでオンラインコースを販売していました。1つのオンラインコース が売れて300円ほどの講師収入が計上されます。もちろんUdemyには集客力があるので、毎時毎分のようにオンラインコース が売れていきます。塵も積もれば山となる。300円のチャリンチャリンという小銭が1ヶ月後には50万、60万、70万円になるのですから不思議なものです。
でも、頑張って70万円ほどです。僕のいるビジネスカテゴリーでは。
あまりにも長くUdemyと付き合っていたので、オンラインコースの単価を自然と下げる癖がついてしまいました。安いものばかりを売っていてもLTVは改善されません。そこで僕たちは20万円クラスのプレミアム商品を導入しました。結論を言うと、顧客一人当たりのLTVは大幅に改善され、1つの事業の年間売上が3倍に伸びました。
このストーリーをまとめたのが「オンラインコースビジネスの作り方」です。
3つ目は、お金はあるけれど家族と過ごす時間が少ない問題をEvergreen Funnel(エバーグリーンファネル)の導入で解決しました。
これまではずっとライブローンチに頼っていました。一定期間リストを集めるために、毎日ブログを書いて、毎日YouTubeをアップロードして。Facebook広告とGoogle広告も回し続けます。ある程度のリストが集まると、今度はリストを教育するためにメルマガを毎日書きます。北欧のクルーズに出ていても電波の弱いWifiを拾いMacBook Proを叩く。タイのチェンマイにあるホテルで演舞を見ながら今日はメルマガで何について書こうか考える。
いったんローンチすれば毎日のように説明会を開いて、東京、大阪、福岡をまわりセミナーセールスを仕掛ける。夜はZoomでまた同じことを喋る。またセールスをする。売りつけるのは半年で120万円ほどの講座。1つの成約で120万円の売上になるから、ある程度まとまったお金が入ってくる。だけどとにかく忙しかった。こんな忙しい人生を送るためにネットビジネスをしているわけではないんだと、僕は強く思いました。
ある日、ベンチマークしていたNeil Patelがエバーグリーンローンチについてのブログ記事を公開しました。それを読んで、実行したところ思ったよりも簡単にできてしまった。確かに売り上げは下がりました。でも働く時間はびっくりするほど減りました。少しだけ贅沢をしながら生きていくだけの十分な収入がエバーグリーン ローンチから入ってきたので、僕たちはライブのローンチを一切やめてしまいました。
僕がいかにしてエバーグリーン ローンチを導入し、働きすぎる問題から抜け出したかをまとめたのが「エバーグリーン ローンチ・マスタークラス」です。
約束します。顧客の問題に焦点を当てている限り、あなたのビジネスは成功します。
トリガー#2. これまでの中で最も大きな決断
決断も内側からネタを引き出すトリガーになります。我が身を振り返ってみると、ライフステージが変わるたびに収入が跳ねた気がします。自ら決断をしたのではなく、外的な要因によって決断するよう迫られたようなイメージです。
大学卒業、就職、起業、解散、結婚、2年間のハネムーン、一人目の子供、二人目の子供…と人生の中で何度か大きな決断に迫られました。いずれのタイミングでも、それなりに大きな決断をしたわけですが、共通しているのは「売上を伸ばすこと」と「働く時間を減らすこと」でした。
売上が伸びる施策でも、働く時間が増えるなら採用しません。働く時間が増えると家族との時間がなくなるからです。
一昔前の僕の口癖はこうでした。「この仕事が終わったら、後は楽になる。だからこの1年だけ頑張る」…妻はこのセリフを毎年のように聞くので呆れかえっていました。だから口癖を変えたのです。「もう働かない」に。不思議なことに働かないことを決めた時からようやく頭が回り始めました。
働く時間を減らすには、徹底的に仕事を削る必要があります。ブログの更新をやめ、ライブでのローンチをやめ、日刊のメルマガをやめ、SNSを全て削除し、人と会うことをやめました。今ならわかるのです。こう言った仕事に繋がっているっぽいことは、全部無駄だったと。
僕が大きな決断をした時のことを思い出して書いた記事は今でも多くの人が読んでくれています。「働く時間を半分にして2倍稼ごう」という記事です。
トリガー#3. これまで下した中で最も困難だった決断
決断はいつもネタになります。大きな決断だけでなく、困難だった決断も。僕のビジネスは「辞める」ことの連続でした。新しく何かをやるということは一切ない。Twitterマーケティングが儲かると言われても、そんなものには飛びつかない。現実的には、スノボーやサーフィンに忙しく追加で割り当てる時間などないのです。
僕はビジネス上の成功など本当にどうでもよく、地位や名声も欲していません。毎日、美味しいコーヒーを飲みながら、家族とゆっくりして夕日を眺められればそれで十分なのです。世界に影響を与えなくてもいいし、僕より儲けている人たちと比べられてもちっとも悔しくないのです。自分が何をしたら家族の幸せが最大化されるか理解しています。自分の幸せを知っているのだから、他人の評価で生きることほど馬鹿げたことはありません。
今まで大事だと思ってきたことを1つ1つ辞めていく。いずれも困難な作業でした。
困難だからこそ、鮮明に覚えているし、ディテールを記述できます。それらが見込み客の心に響く記事になるのはいうまでもありません。
トリガー#4. これまで犯した中で最も大きな間違い
以前、ズバリいうわよという番組で細木数子さんは「他人の不幸は蜜の味」と言っていました。確かに芸能人が不倫をすると、ヤフーのコメントは伸びます。コロナの感染者速報より、アンジャッシュ渡部の不倫の方がはるかにコメント欄は盛り上がっていました。そう考えると、どうやら人間は他人の欠点やミスに注意を払いやすい傾向にあるようです。
商品を売る際、僕たちはEメールシーケンスを作ります。ステップメールですね。ステップメールには必ず入れなきゃいけないテーマがあります。それは「私が犯したXXに関しての5つの間違い」です。このXXにはあなたのジャンルに合わせたテーマが入ります。このメールは開封率が高く、しかも成約率の向上にもつながることがわかっています。
お客さんは、あなたのミスや間違いを聞きながら、自分たちと重ねているのです。そこで共感が生まれます。共感を上手に作れたらお客さんはあなたのファンになります。
トリガー#5. キャリアの転換点
あなたのキャリアはどうのように変化したでしょうか?
これはビジネス書の、ある種、使い古された技術です。神田昌典さんは、ダイレクトマーケティングとの出会いが人生を変えたと言っていますね。勝間和代さんは神田昌典さんの書いた「非常識な成功法則」を読んで人生が変わったと言います。世の中の多くの女性は、勝間和代さんの書いた「年収10倍アップ」シリーズの本を読んで開眼したのではないでしょうか。
キャリアの転換点は、実はもっとマイルドに発生するものです。いきなり本を読んで人生が変わるなんてことはなく、本を読んで、その結果行動が変わり、少しずつ自分を取り巻く環境が変化していきます。ただ、人に伝える時、人生が劇的に変わったかのような言い方をした方がウケがいいので、僕たちは「XXの本を読んで人生が変わった」「XXに出会って人生が変わった」と言いたくなります。
まあとにかくキャリアの転換点に関するネタを書いてみてください。
うちの場合は、もっぱら売上が跳ねたタイミングがキャリアの転換点と言えるでしょう。
アップセルを導入して事業売上が5倍になりました。
ウェビナーを導入して事業売上がさらに2倍増えました。
とまあこんな感じで、売上が跳ねるタイミングは、成功した起業家であれば誰しも1度は経験しているものです。僕はそれをネタにしてブログを書き、お客さんと距離を縮めようと考えています。「アップセルマスタークラス」や「石崎式!ウェビナーのやり方」はノウハウを提供すると同時に石崎のキャリアの転換点について言及したブログ記事であります。
トリガー#6. 今まで誰かがあなたに与えた最高のアドバイス
もちろん僕たちは本やオーディオブック、ビデオだけではなく、人からも影響を受けます。特に対面で受けたアドバイスは、臨場感を持って記憶できるので、その人の人生に影響を与えることが多いです。
「私はXXさんと出会い、XXするようアドバイスを受けました」系のネタは、擬似体験できるので優れています。読者はまるで自分に向かってアドバイスされているかのようにブログを読むわけです。
「儲からない仕事は寿命を短くする」は、僕がかつてTOEICの情報商材を販売していたストーリーに絡めて、各業界のオピニオンリーダーから頂いたアドバイスをまとめたブログ記事です。
ネタ切れしたときに書きたい8つのブログ・タイプ
まだブログを書いていない人にネタ切れの話をしても意味はないのですが・・・。今後の参考までに、こういうネタの出し方があるよ程度に理解しておいてください。僕なんかはパーソナル・プラットフォーム を運用して時間が長いので、ネタなどとっくの前に尽きてしまいました。
脳味噌はもちろん、身体中のどこを探しても、新しいノウハウはありません。全て出し切ってしまいました。
この点において僕の先輩のNeil Patel先生は、リスペクトに値します。なぜなら、彼はブログを2006年に初めてのブログをローンチしてから今日に至るまで、ずーっとSEOについて同じことを繰り返し語り続けています。同じネタで同じフォーマットで、少しだけ表現を変えて、時代のニーズに合わせて、それでもやっぱり同じネタでブログを書き続けています。ちなみに彼の最初のブログは ProNet Advertising というタイトルでした。彼の経歴について興味があれば「How Neil Patel Became a Multi-Millionaire」の記事を読んでみてください。
Neil Patel先生なんて15歳の時から、デジタルマーケティング業界を牽引していますから、僕なんかよりもはるかに前にネタを出し切っています。たぶん成人する前には、世界中のあらゆるネタを網羅したのではないかと思うほど。でも今でもブログを書き続けている。彼には秘密があります。それは、ブログのネタをパターン化しているのです。
仮に重複があったとしても、読者にはそれを知られないように同じネタを上手に調理しているのです。ネタの調理方法は8つあります。この8つに当てはめてブログを書いている限り、本当の意味での「ネタ切れ」は起こり得ないのです。
- タイプ#1. 推薦 – 人生に価値を与えられるようなコンテンツ(記事・本・ブログなど)を読者に提供します。ハードカバーの本はAmazonで購入する必要があるので、可能な限りKindleの本を推薦するようにしています。僕は本よりもオーディオブックをよく聞くので、Audibleのリンクを出すことが多いです。最近では、Tools of Titans のオーディオブックを紹介しました。
- タイプ#2. ハウツー – 簡単なステップバイステップのハウツー記事です。見出しを充実させて、読者の参考になるよう整えましょう。【4ステップ】失敗しないオンラインコースの作り方、はタイトルからも分かるようにオンラインコースの作り方を4つのステップに分けて説明したハウツーのブログ記事です。ポイントはステップバイステップで伝えることです。
- タイプ#3. Q&A – 何かしらのトピックに対して読者から寄せられた質問を集め、記事内で回答しましょう。メーリングリストを構築している場合はTypeformなどで埋め込み型のアンケートを作り読者に質問を募ります。Facebookグループやチャットワークでコミュニティを運営している場合は、投稿内容をベースにしてブログ記事を作成します。
- タイプ#4. 問題解決 – 読者が抱えている大きな問題への解決方法を提供します。「MarsEditの使い方」など小さな問題の解決方法を伝えるのではなく、彼らがMarsEditの使い方を知って人生のどんな大きな問題を解決したいのかをよく考え、それらの解決方法を伝えます。人生、お金、人間関係などより高い次元の問題を解決するためのノウハウを提供しましょう。
- タイプ#5. リスト – 価値のあるリソースをリスト形式で提供する。例えば僕たちは、オンラインコース・ビジネスを運営するために必要なマーケティング・ツール、撮影機材、編集ソフト、おすすめの本を一覧にまとめています。使っているドローンはなんですか?とか、どのサーバーでWordPressを構築すべきですか?といったお客さんからの質問がベースになっています。
- タイプ#6. 5つの方法 – 1つの問題に対して、複数の解決策を提供するのも1つの技です。面白いことに5つの方法と決め打ちしてネタを探すことで、ちゃんと解決策が5つにまとまるよう脳が動き出します。大抵の場合は問題をベースにネタを展開しますが、先に回答を見つけた上でブログ記事を書くこともできます。
- タイプ#7. フリービー – フリービーはfreebieと綴ります。無料のものという意味です。PDF形式のファイルを提供します。ハブスポットは長らく無料のeBookを配りながらリストを集めてきましたが、ビデオ全盛期の今の時代でもeBookを配っています。むしろYouTubeであらゆるノウハウに無料でアクセスできる今日、テキスト教材が知覚価値を上げているのかもしれません。
- タイプ#8. トレンド – 季節ごとに合わせて、読者が連想しそうな関連のコンテンツを提供します。コロナで地球全体がパニックになっていた時、多くのYouTuberがコロナネタを取り上げ再生回数を伸ばしました。クリスマスにはクリスマスケーキの作り方を教えるのが鉄板です。人々のニーズが高まるトピックに合わせてネタを作るのも1つです。
知っていることをそのままブログ記事にしてもアクセス数は伸びない理由
ほとんどのブロガーが、見込み客の望むコンテンツのアイディアを考え出すことに苦労しています。話題にしたいコンテンツは簡単に思いつくことができますよね。ただ、どのようにしてそのコンテンツを、見込み客が探し求めているコンテンツと比較すればいいのでしょうか。
Udemyの健康カテゴリーで帝国を築きつつあるヤスオさんについて話をします。Udemyで健康やダイエットに関するキーワードで検索してみてください。ヤスオさんのベストセラーコースがたくさん出てくるはずです。ヤスオさんは1ヶ月に1つのペースでオンラインコースを制作しています。ヤスオさんは撮影や編集は簡単だと言います。大抵の人はカメラの前に立つと臆病風が吹いて、緊張し、エネルギーを消耗してしまいます。あるいは撮影したデータをハードディスクに保存したままで一向に編集しない人も多いでしょう。ビデオ制作において編集作業は大変ですからね。
じゃあ何が大変か?ヤスオさんはまるまる1週間かけて、自らの知識をUdemy用に置き換えています。このプロセスが最も大変だと言います。これは一体どういうことでしょうか。
ヤスオさんは健康のスペシャリストですから、栄養、サプリメント 、ダイエットについて豊富な知識を持ち合わせています。もちろん学術的な内容や一般の人にはわからない情報もたくさん持っています。それら頭の中にある情報を、調理して、見込み客がすんなりと理解できる形に変えるのです。この作業に1週間を投下する。なるほど、だからUdemyで出すコースのほとんどがベストセラーになるのか。僕はようやくヤスオさんの秘密を理解しました。
きっとUdemyにでているヤスオさんのコースは、持てる知識の10%にも満たないでしょう。でもそれで良いのです。Udemyにいるお客さんに受けそうなネタだけをオンラインコース にしているのですから。
パーソナル・プラットフォーム を構築する人は全てヤスオさんのようであるべきだと僕は思います。なんでもかんでも知っていることをそのまま横流ししてはいけません。
つまり、参入するプラットフォームのコンテキストを読んで、そこに自らを合わせていく。
私ごとになりますが、身内に自閉症の子供が生まれた時、検索するとほとんどの情報がアメブロでした。つまりアメブロではそういうネタがよく書かれる傾向にあるということです。育児や、女性起業、病気ネタはアメブロでは受ける傾向にあるのです。逆にQiita(キータ)のようなプラットフォームで持病について語ると「空気を読めよ」とレスが返ってくるだけでしょう。Qiitaはテック系のネタを共有する場所だからです。はてなブログにはリベラルな内容が好まれる傾向にあるし、Mediumではスタートアップ系のネタが好まれます。こんな風に、自分の知識をプラットフォームのコンテキストに合わせて調節していく能力がオンラインビジネスでは必要になります。
ブログのネタが出ない?こんな時はどうすれば良い?
さて、ブログに戻りましょう。あなたは自分の喋りたいことに焦点を当ててやりたい放題にコンテンツを作ろうとするかもしれません。だけど、いざ書こうとすると手が止まる。じゃあどうするか?
このような悩みを持ったときには、ぜひ、あなたが解決しようとしている問題に立ち返ってください。常にバリュー・プロポジションに戻りましょう。顧客にサービスを提供するためにどのようなことをおこなっているのかを改めて確認し、その問題について説明すればいいのです。
一例をお話ししましょう。あなたのバリュー・プロポジションが「一番大切な人を愛し、助け、導く」というものだとします。そして、テーマを考えるときに、こう考えるのです。「見込み客が、大切な人との関係においてうまくいっていない理由はなんだろうか」と。そうすれば、すぐにアイディアのリストが思い浮かぶはずです。たとえば「仕事と家庭の両立がうまくいっていない」「配偶者とのコミュニケーションが良好じゃない」「経済的な問題があるかもしれない」「ディナーデートの約束をどちらかが破ってしまったのかも」と。
バリュー・プロポジションに基づいて考えた、このような「プロブレム・リスト」を作成しておくことで、それぞれの問題に対する解決策を考え、見込み客に提供するという自然なプロセスが生まれます。ブログ記事を作成するのであれば、それぞれの記事の内容は、読者の抱えている問題を何らかの方法で解決できるものでなければなりません。それが、あなたと読者の信頼関係を築く方法です。
例えばrikiyaishizaki.comの場合はどうか。石崎力也のバリュー・プロポジション・ステートメントはこうです。
私は【 デジタルマーケティングの専門家 】で、【 年収3000万円以上のネット経営者 】を助けます。【 デジタルコンテンツをマーケティングオートメーションで販売し 】そして【 働く時間1/10にして売上を10倍にすること 】を約束します。
このテーマに基づき、年収3000万円以上のネット経営者が何に困っているだろうか?と考えます。僕たちはこう考えました。
- 労働集約型の仕事から抜け出せない
- 高コスト体質ゆえに利益が小さい
- オンラインシフトしたいけどどこから始めれば良いかわからない
- おすすめのオートメーションツールを使ってみたけど英語ばっかりで意味不明
こういったプロブレム・リストをブログのネタとしてストックしておきます。もちろんさらに分解してネタを刻むこともできます。「労働集約型の仕事から抜け出せない」というアイテムをさらに分解すると次のようなブログのタイトル案が出てきます。労働集約型の仕事から抜け出せないのは、コンテンツ販売をしていないから…と考えた場合、
などのようなネタの展開が可能です。これらは実際に僕がブログ記事として公開しているものです。
見込み客の質問をブログのネタ帳に仕込んでおく
もう1つの方法は、見込み客からの質問を記録しておくことです。ただ、ブログを始めたばかりの人は、まだ読者がいないかもしれません。そのため、すぐに活用できるテクニックというわけではありませんが、ブログにコメントが投稿された場合には、注意を払っておきましょう。
りゅうけんチャンネルを運営しているYouTuber/ブロガーのりゅうけんさんは、どうやってYouTubeのネタをとっているんですか?という質問にこう答えています。
ネタはTwitterと、YouTubeのクソコメから着想を得ています。 https://t.co/E0vW8vpVAE
— やまもとりゅうけん/金持ちフリーランス貧乏サラリーマン(KADOKAWA)出版 (@ryukke) July 24, 2019
ネタはTwitterと、YouTubeのクソコメから着想を得ています。
SNSのフォロワーからもらえるクソみたいなコメントがネタになると。「私は副業でGoogleアドセンスやっています」というコメントを見つけたら「副業で絶対にやってはいけないのはGoogleアドセンス」みたいな感じでネタに転換していくということです。
また、ブログのコメントじゃなくても、ソーシャルメディアなどで質問が来る可能性もあります。こちらも同様に、意識しておくと良いでしょう。
僕たちはチャットワーク を使ってコミュニティを運営しています。高額な商品を買った人だけが入れるコミュニティなので、質問のクオリティが非常に高いです。例えば、今日はこんな質問がありました。
1週間の短い期間で女性が3人コンサルティングに申し込まれたので女性に向けた戦略をいくつか紹介しました。そのうちの1つ「コンセプトではなく技術で勝負する」に対してレスがつきました。
女性向き戦略、ありがとうございます。
技術と言いますと、例えばテック系的なものでしょうか?それとも、ふわっとしたコンセプトを打ち出すのではなく明瞭性をもたせよということでしょうか。
この質問に対して僕はこのように回答しました。
コンセプトは、リーミルティアのようなネタで攻める人です
女性の成功、女性の自己啓発です
技術のない人は、書店で販売されている自己啓発書からしかネタを取って来れないので、時間術であったり、夫との関係構築、気の持ちよう、モチベーション、目標の設定方法など知ってもどうにもならないことをネタにする傾向があります
そして、この自己啓発トンネルは同じような思考法のエセ起業家で大混雑しています
テック系はマリアコズの「How to Make Money with Webinars」のようなネタです
ただウェビナーやろうだけだとウェビナーやったことないのにウェビナーネタで情報発信している人たちに埋れます
マリアコズは最初の45分でコンテンツをデリバリーしろ、次の30分でピッチかけろ
ピッチの後に15分ボーナス付けろ、と
再現性のあるノウハウを提供しています。こういうのがテック系です
朝4時起きしても人生は変わらないけど、このレベル感でウェビナー作れるようになると確実に人生変わります。(と思いませんか?
この質問のおかげで1つのブログネタがストックされました。自己啓発ネタに逃げるな、技術ネタに寄れ、という回答です。タイトル案は「女性起業家は自己啓発ジャンルでなくテクノロジージャンルを選ぶと儲かります」でどうでしょうか?
質問が来た際には、それに対する回答を、タスクマネージャー内のスプレッドシートやリストに記録しておけば、その後、回答内容を確実にブログ記事にすることができます。そうすれば、たとえコンテンツのアイディアがなくなってしまっても、見込み客に対して「僕は、あなたが〇〇という問題を解決するのに役立つ貴重なコンテンツを作りたいと思っています。その問題を解決するために、僕ができることはありますか?」とわざわざ聞く必要がありません。スプレッドシートやリストに記録しておいた答えを取り出し、コンテンツとして肉付けしていくのは、とても簡単です。
まとめ:ブログ戦略を構築するのに役立つ5つの質問
僕たちは、以下のような質問に対する答えを考え、ブログ戦略を検討していくことをおすすめしています。
- どれくらいの頻度で記事を公開するのか、
- どのようなタイプのコンテンツを作成するのか、
- どれくらいの時間を使ってコンテンツを作成するのか、
- また、あなたのブログは人々から、信頼性のある調査に基づいたものとして認められたいですか?
- もしくは極端な意見が載っているブログとして、もしくは、非常に思慮深いものとして知られたいですか?
上記に基づいたあなた自身の答えを考え、どのようなコンテンツを作りたいのか、大まかに書いていきましょう。それから書き出したものを、何らかの形で読者向けのAboutページに公開しましょう。作成するコンテンツについて、その詳細を書く必要はありませんが、コンテンツを公開する頻度を確約することは、見込み客の信頼を得るために、とても役立ちます。
さてあなたはこのレクチャーを通して3つのことを決めました。それぞれの質問に答えてください。
- どれくらいの頻度で記事を書くつもりですか?
- どのようなコンテンツを作成するつもりですか?
- 1つの記事を書くのに、どれくらいの期間を想定していますか?
Webサイトの管理とコンテンツの量産について、良いアイディアをたくさん得ることができたはずです。次のレクチャーを必ずチェックしてください。コンテンツ・カレンダーの作成を始めるために必要な、いくつかのブレーンストーミングについて説明しています。コンテンツの作成プランを立てる上で、何か質問はありますか?もし何かあれば、下のコメントに投稿してくださいね。